2013年10月31日木曜日

国を問う その1

2012年06月23日
「大義はこっちにある。国民は分かってくれる」(By 小沢一郎)
 今回は小沢一郎氏への苦言も含めて改めて政局騒動をコメントさせていただきたい。
 
【政治】

小沢元代表、反対票明言 消費増税法案 新党立ち上げ「選択肢」
2012年6月21日 13時57分
 民主党の小沢一郎元代表は二十一日午前、消費税率引き上げを含む社会保障と税の一体改革関連法案の採決で反対票を投じる意向を明言した。その上で、元代表を支持する議員らとともに離党、新党立ち上げも検討する考えを示した。輿石東幹事長と国会内で会談した後、記者団に語った。
 この後、国会内で開かれた自身を支持するグループの会合に出席。元代表は「国民の気持ちがどこにあるか、何のために政治家になったかを思い起こして、自身で決断してほしい」と同調を呼び掛けた。

 社会保障改革の我々のビジョンはどこかに置き忘れられている。日本はデフレと不景気に苦しんでいる。不景気で大増税という話は聞いたことがない。
 大増税だけが先行するやり方は国民への背信行為であり、裏切り行為であり、我々の主張が正義、大義だと確信している。増税先行の消費増税関連法案には反対すると輿石東幹事長にも言った。
 今日集まっている皆さんにもいろいろな考えや判断があると思う。自分は何のために政治家になっているのかに思いをいたして自身で決断をしてもらいたい。
 幹事長には「ご苦労を掛けるが、私どもの主張は国民のため正義だと思っているので、曲げるわけにはいかない」という話をしてきた。(離党し、新党を結成する可能性については)現時点で具体的に計画はしていないが、採決がすんでから相談して最善の道を選びたい。(採決に造反した場合の処分に関しては)話していない。幹事長の話の中では若干あったが、私たちの国民との約束を実現する主張はそういう次元とは全く違う。(反対へ同調者の規模は)まだ分からない。
同業他社の要約記事より

 衆院採決を目前に控え、元代表が関連法案に反対する意向を示したことで、民主党は分裂含みの展開になった。党内では、元代表に同調する議員の規模は二十~三十人規模にとどまるとの見方がある一方、六十人超に上るとの声も出ている。
 元代表は記者団に、新党の立ち上げについて「われわれの大義である『国民生活が第一』を実行、実現する選択肢はいくつかある」と述べた。その上で「現時点で具体的に計画しているわけではないが、(消費税増税関連法案の)採決が済んでから、仲間と相談して最善の道を選びたい」と述べた。元代表は輿石氏との会談で、関連法案について「われわれの主張を曲げるわけにはいかない」と反対する意向を伝えた。

記者団への発言趣旨
 輿石幹事長から「会って話したい」という話があり、本日会ってきた。(一体改革関連法案の)採決を目前にしているので、私からわれわれの立場を話した。政権交代の時、国民に約束したことの実現に全力を尽くすべきだ。野田佳彦首相もあの選挙の時、シロアリ退治を徹底的にやると言ったのは皆さんご存じの通りだ。
 まだシロアリがはびこっている最中に増税だけが先行するのは納得できない。社会保障のわれわれの主張はどこへ行ったのか、影も形もないような状態だ。世界経済の悪化が懸念され、不況の時に増税というのは聞いたことがない。これを認めることはできない。
 幹事長は「それで結構」ということではないが、われわれの主張は分かっていると思う。「幹事長にご苦労を掛けるが、私どもの主張は国民のため正義だと思っているので、曲げるわけにはいかない」という話をしてきた。
 -法案採決で反対票を投じるということか。
 そういうことを申し上げてきた。
 -離党して新党をつくる考えは。
 約束したことを守り、実行し、実現するためにはどうしたらいいか、その選択肢はいくつかある。現時点で離党、新党ということを具体的に計画しているわけではないが、採決が済んでから仲間と相談して最善の道を選びたい。
 -幹事長とは反対した後の処分の話をしたか。
 話していない。処分という話とは全然別次元のことだ。
 -かなりの人が同調するのか。
 まだ分からない。

(東京新聞)

 私は以前述べたように消費税以外の選択肢による増税なら反対しない。
 会合に欠席した小沢グループ議員や中間派を合わせると、党を飛び出す議員は54人を突破するとの報道があるがいずれも自分たちの保身を目的にしたものでしかない。また、最近小沢氏は反原発を掲げているが原発推進に立っていた事はさまざまな情報で明快になっている。この事に対する反省や説明義務がないのはいかがなものか?
 また、アメリカのモトローラとの不明朗な関係など過去の問題に対しても説明がないのはどういうことなのか?日本移動通信(現KDDI)はそのためにとんでもない苦労をさせられる事になってしまった。小沢信者への問いかけに全く答えがないのは事実である事を自ら証明しているのだろう。
 だから、手段としての脱原発、脱腐敗、反消費税なのだろうと見られてしまう。本気で取り組むのなら、共産党と手を組むぐらいの覚悟を示せと私は迫る(社民党を共産党に吸収合併させる斡旋や説得もあっていい)。無論そこには選挙制度を中選挙区全国比例代表制への変更と、法人税などの1984年レベルへの課税を約束、正規雇用の維持拡大などを企業に求めるなど媚びない政治への転換が待ったなしなのは言うまでもない。
 だが、今は減税だの改革だの脱原発だので媚びまくっている。政治不信になって当然ではないか。無論、共産党にしても問題はそれなりにある。それはそれで改革はしなければならないのだが、己らが何の改革なしにのほほんとしていいのだろうか。そこに私は大きな疑問を感じている。
 小沢信者たちは離婚騒動でも政府やアメリカの暗躍といっている。確かにその線もあるのかもしれないが、それとても小沢氏自身が明快な説明を果たしていないだけだ。事業仕分け一つとっても軍事費や思いやり予算と言う名前のボッタクリ予算、皇室費の削減ができていない上に大企業への不当な戻し減税はいかがなものか。こうした無駄を大幅に削減しないで何が増税なのかと言うのなら小沢氏は誰からも納得できるのだろう(無論皇室に関して言えばロイヤルファミリービジネスを展開すればいいのだが)。
 だが、言わないのは媚びていると見られても不思議ではない。それでいいのだろうか。私には疑問に思える。政治権力を得ようとパートナーを選んでいるようでは信念を見失っているのと同義である。

2012年06月26日
共生主義が日本を救う
 さて、今回は自称政府の体たらくをとくとこき下ろしておかねばならない。

【政治】
消費増税法案 午後、衆院を通過
2012年6月26日 東京新聞・夕刊

 消費税率引き上げを柱とする社会保障と税の一体改革関連法案は民主、自民、公明三党の合意に基づく修正案とともに二十六日午前の衆院一体改革特別委員会で採決され、民自公三党と国民新党の賛成多数で可決された。法案は午後の衆院本会議で採決され、民自公や国民新党などの賛成多数で可決されて衆院を通過する見通し。
 本会議に先立ち小沢一郎元代表、鳩山由紀夫元首相を支持する民主党議員のグループはそれぞれ会合を開催。元代表のグループは一体改革関連八法案すべてに、鳩山グループは消費税増税関連の二法案に反対する方針を決めた。元代表グループの会合には四十三人が出席した。
 元代表のグループには離党して新党結成を目指す動きがあり、民主党は分裂含みの緊迫した状況を迎えた。五十四人以上が離党した場合、同党は過半数割れし、少数与党に転落する。元代表は本会議採決後、支持議員を集めて協議し、態度を表明する意向だ。
 衆院一体改革特別委は二十六日午前、採決に先立ち、野田佳彦首相や関係閣僚が出席して、締めくくり質疑を行った。
 首相は「昨日の代議士会でもみんなで一致結束して対応するようお願いした。最後まで一致結束した対応をしていただけると信じたい」と党内の結束を呼び掛けた。首相は同日午後六時から会見する。
 法案は現在5%の消費税率を二〇一四年四月に8%、一五年十月に10%に段階的に引き上げる。一方、社会保障分野は三党の修正協議で低所得者の年金加算を削除、総合こども園構想を撤回するなど民主党の主要政策は総崩れで、消費税増税だけが先行する。
 各法案は直ちに参院に送付され、七月初旬までに参院本会議で審議入りする見通し。
 衆院本会議では関連八法案のうち消費税増税法案と社会保障制度改革推進法案、認定こども園法改正案の三法案は自分の名前が記されている賛成か反対の札を投票する記名投票で採決される。

消費税増税法案に反対した民主党の衆議院議員リスト
相原史乃  (南関東ブロック)
青木愛   (東京都12区)
東祥三   (東京都15区)
石井章   (北関東ブロック)
石原洋三郎 (福島県1区)
石山敬貴  (宮城県4区)
太田和美  (福島県2区)
大谷啓   (大阪府15区)
大山昌宏  (東海ブロック)
岡島一正  (千葉県3区)
岡本英子  (神奈川県3区)
小沢一郎  (岩手県4区)
笠原多見子 (東海ブロック)
加藤学   (長野県5区)
金子健一  (南関東ブロック)
川内博史  (鹿児島県1区)
川島智太郎 (東京ブロック)
菊池長右エ門(東北ブロック)
木村剛司  (東京都14区)
京野公子  (秋田県3区)
熊谷貞俊  (近畿ブロック)
熊田篤嗣  (大阪府1区)
黒田雄   (千葉県2区)
小泉俊明  (茨城県3区)
古賀敬章  (福岡県4区)
小林興起  (東京ブロック)
小宮山泰子 (埼玉県7区)
階猛    (岩手県1区)
菅川洋   (中国ブロック)
瑞慶覧長敏 (沖縄県4区)
鈴木克昌  (愛知県14区)
平智之   (京都府1区)
高松和夫  (東北ブロック)
橘秀徳   (神奈川県13区)
玉城デニー (沖縄県3区)
辻恵    (大阪府17区)
中川治   (大阪府18区)
中津川博郷 (東京ブロック)
中野渡詔子 (東北ブロック)
萩原仁   (大阪府2区)
橋本勉   (東海ブロック)
畑浩治   (岩手県2区)
初鹿明博  (東京都16区)
鳩山由紀夫 (北海道9区)
樋高剛   (神奈川県18区)
福嶋健一郎 (熊本県2区)
福島伸享  (茨城県1区)
福田衣里子 (長崎県2区)
牧義夫   (愛知県4区)
松崎哲久  (埼玉県10区)
松野頼久  (熊本県1区)
水野智彦  (南関東ブロック)
三宅雪子  (北関東ブロック)
村上史好  (大阪府6区)
山岡賢次  (栃木県4区)
山田正彦  (長崎県3区)
横山北斗  (青森県1区)

 鳩山派の川内博史議員は、「経済にダメージを与えてはならないということで、反対票を投じました。(離党するつもりは?)それは、ございません」と明言した。反対票が57人に上った事は、民主党の崩壊を意味する。だが、全員が消費税反対かといえばそうじゃない。あくまでも「今だけ」なのだということを認識しなければならない。小沢氏は「私どもは、増税だけが先行する、これは国民の皆さまに対する背信行為であり、うそつきと言われても仕方のないような行為であると思う」と語ったと言う。
 羽田孜元首相、石関貴史氏、横山北斗氏の3人と自民党の中川秀直元幹事長、無所属の与謝野馨元官房長官、鳩山邦夫元総務相が欠席したそうだがいずれも保身狙いの反対なのは明らかだろう。同様の態度なのは亀井静香氏、田中康夫(長野のチャベス(ベネズエラのポピュリズム政治家))、ハシゲも同じ穴の狢だ。
 「長野のチャベス」は保身に長けており、最初共産党に擦り寄っていたかと思えば、いつの間にかポルポト石原に擦り寄り、いつの間にか小沢氏や亀井氏に接近していた信念のないシーラカンス政治家だ。こんな政治家なんかを育ててきた我々の不明を大いに恥じねばならない。そうした政治家を育てたのは利権に絡んだ法人であり、今はその法人の力が個人よりも極端に強すぎる歪んだ状況にある。日本国憲法で禁じられている政教一致の創価学会が堂々と選挙活動をしているのは一体どういうことか。大企業の政治献金にしても国際法では明らかに禁止である。
 無論、消費税の増税は租税民主主義に反するほか国際法違反なのは言うまでもない。村野瀬玲奈氏が指摘しているように金融取引税の導入や法人税・所得税の1984年レベルへの復帰、証券優遇税制の撤廃が効果抜群なのは言うまでもない。小沢氏たちはそうした事を語っていない(語ってもらいたいのが本音だ)。だが、小沢氏の頭には政局しかないのが現実で、ハシゲと手を組む危険性すらある。現にその仲介役に河村たかし名古屋市長を使っていると言うのが現状だろう。
 だが、そんなやり方は間違っている。私は何度でも言うが、護憲保守主義者にして共生主義者でもある。そこにあるのは公平、公正、公明、共存の概念である。努力が報われる公平さだからとても、独り占めではいけない。分かち合うべきだ。近々、共生主義に関する概念を考える事にしたいがその際には幅広い識者の方々からの忌憚なき意見を伺いたい。
 私は二年前にその概念を考えたのだが、ブログに復帰していなかったため不完全そのものだった。今度は、みんなで考えたい。

この記事へのコメント
小野哲さん…、素晴らしいですね…、共生社会の構築は、わたしも大賛成です。“護憲保守”の立場の方と色々と議論をすることは、イデオロギーとか、偏見などの色メガネなど、ほんとうにくだらない障壁を乗り越え、有益な建設的な議論を経て、まともな国会議員を市民が吟味し共生社会構築の為にほんとうに有益なことだと思います。ほんとうの意味での命懸けで、公平・公正な社会作りに粉骨砕身努力する国会議員を市民の手で育てたいものですね…。その意味で、今回の体制翼賛的な民・自・公3党による“密室談合”で勝手に決めた“一体改革”なるものは、国会軽視・議会制民主主義蹂躙も甚だしい蛮行であると断ぜざるをえません。腹の底から怒りが、こみ上げてきます。

>私は何度でも言うが、護憲保守主義者にして共生主義者でもある。そこにあるのは公平、公正、公明、共存の概念である。努力が報われる公平さだからとても、独り占めではいけない。分かち合うべきだ。

大賛成です。あらためて貴殿の卓見に敬意をあらわします。


>一方、社会保障分野は三党の修正協議で低所得者の年金加算を削除、総合こども園構想を撤回するなど民主党の主要政策は総崩れで、消費税増税だけが先行する。

これをみまして、またまた怒り心頭、低賃金でコキ使われている非正規雇用労働者や低年金でギリギリの生活を余儀なくされている、たくさんの高齢者の方々のことを慮らない蛮行ではないのか?!。 社会保障制度を維持するために消費税増税を断行すると言いながら、社会保障を削り、税負担を先行させるとは…、これでは全く筋が通らないどころか、権力による詐欺ではないか?!。小野哲さん…興奮してしまいました。お許しください…。(笑)
あなたが、このエントリーに記された、各国会議員の今回の一連の件に対する態度は、非常に参考になります。わたしは日本共産党を支持してますが、民主党内のゴタゴタを見まして、いろいろな党内議論が白日の下に明らかになり、ある意味、健全だなぁと思いました。(議論の内容の善し悪しは別にして…) 日本共産党の組織でも自由に執行部批判ができ、議論の過程を公開するような開かれた組織にして欲しいものです。この様な提案を“反共攻撃”だ!などと言う様では、日本共産党の未来はないと思います。

前のエントリーの“共同銀行(仮称)構想”は、大賛成です。 ありがとうございました…。

Posted by 青い鳥 at 2012年06月27日 10:33

2012年07月18日
新たなポピュリストに警戒せよ
美人市長の涙 信じていいのか
【政治・経済】

2012年7月13日 掲載
大津中2イジメ自殺事件
<“泣きのパフォーマンス”で2カ月前には遺族怒らせた>

 滋賀県警が強制捜査に乗り出す異例の事態に発展した大津市のイジメ自殺事件。社会的な関心が高まるなか、今月6日の会見で、涙ながらに調査のやり直しを宣言した越直美市長にも注目が集まっている。
「今年1月の市長選で嘉田由紀子知事や民主の支援を受けて、3期目を狙う自民系の現職を破り36歳の若さで初当選。全国最年少の女性市長誕生で話題になりました。弁護士出身ということもあり、地元では“オンナ橋下”と期待されたものです」(地元紙記者)
 滋賀県立膳所高校を卒業し、北大法学部に進学。民主党ブレーンで知られた山口二郎教授のゼミに所属していた。00年に司法試験合格。09年にはハーバード大のロースクールを修了、日米の弁護士資格を持つピカピカの経歴だ。
 イジメ問題を隠蔽する教育行政の腐敗に切り込む“美人市長”とくれば人気を集めそうだが、そう単純な話でもないらしい。
「当初は事態の深刻さを理解していなかったフシがある。今年3月、自殺した生徒が通っていた中学の卒業式に出席し、自身のイジメ体験を語りながら、この時も涙を流してイジメ根絶を訴えました。その後、生徒の遺族が市と加害者を相手取って訴訟を起こすと一転。イジメと自殺の因果関係を認めない市側の主張に追随したのです」(大津市政関係者)
 5月22日の口頭弁論で市側は、「教員のだれがどこで、いかなるいじめを目撃し放置したか、具体的な指摘がない」と、原告側にイジメの日時を分単位で特定するよう求めた。子どものケンカじゃあるまいし、「何時何分?」はいただけない。
「これには遺族も『卒業式のスピーチは何だったのか』と呆れ、『自殺が政治パフォーマンスに使われた』と越市長を非難していました。生徒の自殺は就任前の出来事だから、全責任を押し付けるのは酷ですが、対応が後手に回ったことは明らかです」(前出の市政関係者)
 今になって、越市長は「訴訟を中断して和解したい」と話しているが、リーダーシップの発揮が遅すぎた。

 越と称する市長は言葉に信用ができない。
 確かに前の市長の失態と言う事情もあるのだが、逃げてはいけない。もし、これが矢野裕・正統狛江市長だったら逃げずに答えていたと思われるのだが、あまりにも情けない。私が越だったら訴訟の前に遺族の自宅を訪れて謝罪する(ただしテレビパフォーマンスにはしないようにする)。
 問題はどのような成果を出すかだろう。ハーバード大学のロースクールを出たと言うのなら合理性にさぞかし優れているのだろうが中身の無さには何をしに留学していたのかといいたくなってくる。さらに「(男子生徒は)いじめがあったから亡くなったんだと思う。遺族の主張を受け入れ、和解したい」と言うが、教育委員会は事実に対して加害者サイドと一緒に争う意思だ。
 この言葉のずれを私たちはどう解釈すればいいのだろうか。男子生徒の父親(47)は「係争中なのに今会って何をするのか。早急にすべての事実を自ら明らかにしてほしい」と指摘したが同感だ。一体山口教授から何を学んだのか私には理解ができない。
 私はちなみに今は日大教授の岩井奉信氏の授業を受けている。岩井氏とはTPPなどで考えは違うが、私にとってはそれなりの影響を与えた事は確かだ。言葉を真っ向からぶつける思想は岩井氏からある意味学んだ事なのだと私は思っている。

2012年08月25日
センスがダサい報道機関はシリアの実態を知らない
 「美人戦場ジャーナリスト、シリアに死す」とサンケイスポーツはタイトルしたがあまりのくだらなさに私は呆れた。
 事実だけを私は取り上げたい。東京新聞より引用する。

【国際】
シリアで邦人ジャーナリスト死亡 山本美香さんと確認 
2012年8月21日 11時27分
 【カイロ共同】中東の衛星テレビ、アルジャジーラなどによると、内戦状態のシリアの北部アレッポで20日、日本人女性ジャーナリストが取材中に政府軍と反政府軍『自由シリア軍』との戦闘に巻き込まれ死亡した。女性の遺体は同日夜、トルコ南部キリスの病院に搬送された。日本の外務省当局者は21日、この女性を山本美香さん(45)と確認した、と述べた。
 山本さんと行動を共にしていた佐藤和孝さんが在トルコ日本大使館関係者に、遺体を見て本人に間違いないと説明したという。昨年3月にシリアで反政府デモが本格化して以降、日本人が戦闘の犠牲になったのは初めて。
 山本さんは独立系通信社ジャパンプレスに所属し、これまでアフガニスタンやイラクでの戦争を取材してきた。2003年には優れた国際報道に贈られるボーン・上田賞特別賞を受賞したこともある。シリアでは、「自由シリア軍」に同行して現地取材に当たっていた。
 現地で一緒に行動していたジャパンプレス代表の佐藤和孝さんによると、山本さんは政府軍による銃撃を受けたとみられる。佐藤さんは日本のテレビ局の電話取材に対し「迷彩服の集団が前方から来るのが目に入った。政府軍兵士のように見えた。銃を乱射し始めたが、彼らとの距離はわずか20-30メートルか、もっと近かったかもしれない」と当時の様子を語った。
*ロイター社からも一部記事を引用させていただきました。中日新聞社とロイター・ジャパンに感謝を申し上げます。

 この記事に対して田中宇氏は「シリア虐殺の嘘」としてこのような記事を出している。
http://tanakanews.com/120613syria.htm

 この見方も確かにある。否定すべきではない。その上でアサド極右政権に対して私は即時退陣を要求したい。
 「罪なき多くの人を死に至らせしめた責任は私にある」と謝罪し、エクアドルでもベネズエラでも亡命すればいいのである。シリアの民で希望する方々は四国の過疎町村に移住を行い、農業に従事していただくことで日本の農業自給率を高めると同時に、税金の安定収入につながるほか、さらにはアラビア語新聞やシリア人向けの日本語教室、シリア人向けの食品ストア、モスク(ただし居抜きモスクのみ)など、経済効果は抜群だ。
 だがお間抜けな日本のお財界様は相変わらずの阿漕な金儲けである。そうしたことをするから、センスのダサい報道機関になる。机の上で言う前に現場に出てみろと言いたい。特に多くの経験を積み重ねたというお財界人たちへ言いたい。


 個人的に情報を交換している作家の井上静氏は「楽なログ」にてシリア政府による銃殺説に疑問を唱えています。

http://ruhiginoue.exblog.jp/17900996/
山本美香さんは自己責任ではないのか 

 また報道も今回かなり胡散臭さが漂っています。私は自由シリア軍の背景にアルカイダが関わっていることを知っています。ですから双方の主導権争いに過ぎないと見ていました(シリア独裁政権には極右ロシアと中華大陸における独裁政権がバックにいるほか、そことも関係が密接なベネズエラなどの南米諸国、イランもいます)。自由シリア軍にはアメリカなどの欧米諸国が関わっているのですがパワーゲームそのものであり庶民の生活はそっちのけです。
 山本女史はおそらく庶民の痛みを伝えようとしたのでしょう。その死が今や政治的に悪用されていることに私は強い危惧を感じています。日本政府がすべきなのは自ら音頭をとって双方の和解調停を行うべきです。

2012年09月22日
駄々っ子国家
<尖閣問題>インドが日中対立で漁夫の利?日本の投資が中国からシフトする可能性も―インド紙
Record China 2012年9月18日(火)7時47分配信

 2012年9月14日、インド紙タイムズ・オブ・インディアによると、中国は尖閣問題で日本に経済制裁を加える可能性があり、これにより日本のビジネス投資がインドなど他の地区への移転を余儀なくされるという見方がある。環球時報(電子版)が伝えた。
 情勢悪化に伴い、中国は日本の経済関係に冷淡な対応を取り始めている。上海では、大阪市の上海観光祭への出展が中止され、上海-福島間の航空定期便再開の対話も延期しており、このほか日本への投資も大量に凍結されている状態だという。
 専門家は、政治情勢の影響により、日本の投資家が中国に引き続き投資する可能性は低く、インドなど他の地域へ移るものとみている。(翻訳・編集/中原)

日系企業襲撃ショック
2012年9月17日 東京新聞朝刊
 【北京=新貝憲弘】中国各地で続く過去最大規模の反日デモで、暴徒化したデモ参加者に多くの日系企業が襲われたことに、在中日系ビジネス関係者は強いショックを受けている。事態収拾へ向けた方策は見えない上、今後、安全性確保を含めたさらなるデモ対応に迫られている。関係者からは「一企業の能力を超えている」との悲鳴すら聞かれる。
 日本貿易振興機構(ジェトロ)は十六日、日系企業の被害状況の情報収集を始めた。だが、清水顕司経済情報部長は「多くの企業がこの週末は日本人駐在員の外出を控えさせており、全体の状況が分かるのは十七日以降になる」と話す。
 十五日に山東省青島市の販売店が放火されるなどの被害を受けたトヨタは「ここまでひどい被害は今まで無かった」(中国統括会社広報)とショックを隠さない。
 ある日系企業関係者は「今更、事業撤退はできないが、今回の事態は出口が見えないだけに本当に困った」と、デモ収束の見通しがない不安を訴えた。
 一方で、パナソニックの工場やスーパー、イズミヤの店舗が襲撃された江蘇省蘇州市では十六日、日系企業六百社でつくる「日商クラブ」と市政府が協議。市政府側から従来通りの企業活動を行ってほしいとの意向が示されたという。事業縮小などで雇用への影響が出ることを懸念したものとみられる。

 この動きは尖閣諸島問題以前にあった。
 ベトナムやインドへ移る動きだ。いずれも賃金が安い国だからというくだらない理由だ。だが、これでは同じ問題を別の国で繰り返すことになる。ユニクロのファーストリテイリングは、人件費の高騰からすでに製造の一部をバングラデシュに移し、今後は製造の3分の1を中国以外へ移転させる計画。すでに欧米のアパレル企業は続々とバングラデシュに進出しているが、中華大陸における独裁政権の口車で大きなやけどを負った失敗を繰り返すことになる。これを駄々っ子国家という。日本も中華大陸における独裁政権も救いようのない駄々っ子だ。
 労働者の権利はILOでも認められたものであり企業は介入する権利などない。この騒動はあくまでも賃金の高騰を嫌った日系企業の撤退の口実に過ぎない。私は中華大陸における独裁政権に牽制をかけるとすれば理化学系の優秀な人材をスカウトしてしまい、スパイしにくい高待遇でプレッシャーをかける反面、中華大陸からの撤退には賛成するとだけ申し上げる。
 ただ、賃金が安いから移転するというのでは以ての外だ。ビジネスが成り立つか成り立たないかという合理性があって初めて成り立つのだ。

2012年10月10日
たまには気分を変えてこんなのも…
 いつも糾弾ばっかでは息が詰まりそうなものなので、たまにはこんなのもどうかなと思い、選択させてもらいました。
 神戸俊樹さんへのコメント回答で明かしたように私は発達障がいの関係である病院に通っています。その帰りに駅前で見かけたライブから取り上げたいと思います。
 2曲、Youtubeより引用します。


 このとっとさん、2005年に、シングル「ありんこ」で全国デビューしたシンガーソングライターです。
 2006年から幼稚園を無償で歌う活動を繰り広げているそうです。ちなみにアメブロにも公式ブログを持っています。

http://ameblo.jp/totno/
「とっとの日記」

 こんなのもたまにはいいんじゃないのと思いますよね?
 ちなみに、2014年度末に渋谷区にあるこどもの城が閉館になります。老朽化などを理由にしていますが、まだまだ建物は大丈夫ということが明らかになっており、できれば改修工事を行って子供向けの施設を維持していただきたいと願っています。また、収益を考えると青山劇場・青山円形劇場をインディーズの歌手に開放するなどのアイデアはあっていいのかもしれません。
 歌というのは文化のひとつなんですね。今回引用したのは本人のオフィシャルチャンネルからですので問題はありません。ですが本人に無断で曲をアップすることはやめてください。そうすることは圧倒的多数の国民の反対を押し切ってオスプレイ配置を強行する米軍・ミンシュトーと同じミスを犯すことになりますので。

2012年11月01日
コンサートなのか演説会なのか分からなかった
 この前、ある近くの街で明治大学マンドリン部の演奏会があった。
 父がチケットをくれたため演奏会に行ってきたのだが、地元のライオンズクラブが協賛していたこともあって実に腹立たしいことになった。演奏としては素晴らしいものがあった。だがCDの販売で地元に媚びるなどこびた姿勢は非常に残念だったとだけマンドリン部の方々には苦言を呈したい。あなたがたは古賀政男メロディーという誰にも負けない切り札を持っているのだから、自信を持って出せばいいまでのことだ。
 コンサートは三部構成になっていた。腹立たしいと思ったのは第一部のあとの校友会支部長挨拶とやらだった。この人物、地元の市議会議員で思いっきり演説同然の挨拶をしたのである。さすがの私もドン引きして呆れてしまった。その校友会支部長が会長を務めていたライオンズクラブの現会長は前会長に媚びるような挨拶だ。さすがの私も不愉快というレベルを超えて呆れた。
 こうした行為をすることこそ、母校の名誉を汚すことなのだと言いたい。

http://www.kisc.meiji.ac.jp/~mandolin/
公式サイト

 音楽というのはズバリ、音を楽しむことなのだ。
 音楽のステージに政治活動を持ち込むことは以ての外だ。

 さて、今回の音楽はこのコンサートで演奏されたもののオーケストラ版だ。



 ネット保守派にとって反発はあるかもしれないがこのニュースには呆れてしまった。

【政治】
2閣僚が靖国参拝 国交と郵政、中韓反発必至
2012年10月18日 東京新聞夕刊

 超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長・古賀誠自民党元幹事長)は十八日午前、東京・九段北の靖国神社を秋季例大祭に合わせて参拝した。政府からは羽田雄一郎国土交通相と下地幹郎郵政民営化担当相兼防災担当相のほか、森田高総務政務官、網屋信介財務政務官が参加した。
 沖縄県・尖閣諸島や島根県・竹島をめぐり、それぞれ中国、韓国と緊張状態が続いており、現職閣僚らの参拝に両国が反発を強めるのは必至だ。
 羽田氏は終戦記念日の八月十五日にも同会メンバーとして参拝しており、記者団に「私的参拝だ」と説明。「個人的なことなので(外交に)影響がないことを祈っている」と述べた。羽田氏は国交相として、尖閣で領海警備などに当たる海上保安庁を所管している。
 下地氏は「国民新党幹事長の立場で参拝した。外交上の問題にはならないと思う」と強調した。
 藤村修官房長官は記者会見で、羽田、下地両氏の靖国参拝について「私人として参拝したと理解している。閣僚個人の私的行動なので、それ以上答えるのは差し控える」と述べ、問題ないとの認識を示した。
 議員の会によると、民主、自民、国民の生活が第一、新党きづな、みんなの党、国民新、新党大地・真民主、たちあがれ日本の各党と無所属の衆参両院議員六十七人が参拝。森喜朗元首相、尾辻秀久参院副議長も加わった。
 古賀氏は参拝後、会見し「靖国参拝は国会議員の心の問題だ。近隣諸国が過敏な反応をするのは理解できない」と指摘。「わだかまりなくすべての国民がお参りできる施設の在り方を考えるのも大事だ」と述べた。


 はっきり言って靖国神社を政治利用している愚か者どもには呆れかえる。
 選挙の時に「『英霊』を尊敬している」と馬鹿げたパフォーマンスをやっているわけだ。これでは靖国神社は汚されるというものだ。そういう愚か者が愛国心という言葉を安易に使う。日の丸君が代を押し付ける。だが、愛国心とは何か?
 この国の未来を継ぐ者たちに何を伝えるかではないのか?それを分からないものが愛国心を安易に語るとは恥の上塗りというべきものだ。護憲保守主義を掲げるものとして心より怒りを覚える。