2013年10月4日金曜日

心と命というバッテリーは交換できなくても…(2)




コメント回答・ユニバーサル就労支援に関して
 まず、青い鳥さんからのコメントに回答をさせていただきます。
 左利きに関する問題につきましては、日本屈指のジャーナリストである斎藤貴男氏が角川新書から出しています『安心のファシズム』の第二章自動改札機と携帯電話という項目で取り上げられており、左利きで自動改札を通過しようにもやりにくいというのはわかりますね。
 日本という社会は目先の効率ばかりに走っており、個々人のケアは全くないのが現実です。テンプル・グランディン氏(アメリカ合衆国の動物学者、非虐待的な家畜施設の設計者。コロラド州立大学准教授)という方は学力の高い高機能自閉症と診断されながらも社会的な成功を収めた人物で知られています。あなたが指摘された教授というのはその方かもしれません。
 私は昨日、あるフォーラムでアドバイスを頂きました。そのアドバイスを元に再就職に向けて動き出すことになるとは思います。小泉ヒトラー内閣で人間の劣化は一気に加速した印象です。そのことに苦言を呈した植草一秀氏には冤罪で二度も痴漢をでっち上げる有様です。そして安い人件費ばかりに目がくらんだ結果日本は希望のない国になってしまいました。
 私は自分の持病を明かそうと決めたのは我が盟友のパニック障害やリンクさせていただいていますメグレムリンさんのブログ、神戸俊樹さんとの関わりが大きかったのは確かです。この問題は今後の問題でもあり、時間をかけて解決していかないといけないと思うんですね(かつての部落解放同盟の犯した糾弾という名前の集団言論リンチ犯罪の二の舞にしないためにも。もし激しくやれば問題は事勿れ主義に終わってしまうことは明らかです)。
 ですからちょっとの言葉のミスを突っつくことはしませんのでご安心ください。これからもよろしくお願いします。

 最初にみなさんにこの記事を再掲載する。

2012年09月09日
ブラック企業をユニバーサル就労で改善させよう
 最初にWikipedia日本語版よりブラック会社の概念を紹介する。

ブラック企業(ブラックきぎょう)またはブラック会社(ブラックがいしゃ)とは、広義には入社を勧められない労働搾取企業を指す。日本国外では一般的にスウェットショップ(英: Sweatshop)と呼ばれている他、中国語圏では血汗工場(中: 血汗工廠)とも呼ばれる。
すなわち、労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いたり、関係諸法に抵触する可能性がある営業行為や従業員の健康面を無視した極端な長時間労働(サービス残業)を従業員に強いたりする、もしくはパワーハラスメントという暴力的強制を常套手段としながら本来の業務とは無関係な部分で非合理的負担を与える労働を従業員に強いる体質を持つ企業や法人(学校法人、社会福祉法人、官公庁や公営企業、医療機関なども含む)のことを指す。

 では、これらを打破する方法にはどうすればいいのか?
 もうひとつの概念をここで紹介する。

 ユニバーサル就労とは、障害者をはじめ、社会的に不利な立場の人の就労をいう。

 皮肉なことにあのユニクロ(ブラック会社トップクラス)がこの雇用に熱心である。ユニクロは障害者雇用率が8%に達しているとのことだ。
 そこで、ブラック会社に以下の規制をかける必要がある。

1.残業をサービス残業も含めて全面禁止する。
2.地域限定正社員制度を導入し、全員無条件で正規雇用にすること。
3.パワーハラスメントがあった場合は直ちに摘発し、その代わりの正社員を補充させると同時に人員を徹底的に補充すること。
4.ユニバーサル就労により、過剰な残業を減らすこと。
5.過労死及び過労自殺が起きた段階で法人の責任を追及すると同時に、人員の大幅見直しを労働基準監督署の抜き打ち査察によって命じること。拒否した場合は社名の公表と同時に罰金1億円を払わせること。

 こうするだけでも、あの悪質なワタミグループは改善を余儀なくされる可能性がある。
 地元のニートを地域限定正社員にするだけでも全然違うし、あとは営業時間の見直しだ。それで経営不振になるというのなら同業他社と経営統合すればいいまでのことだ。経営者の仕事を全く果たしていない連中に高給取りとは詐欺も甚だしい。
 役員報酬ではこんなケースもある。

ソニー ハワード・ストリンガー会長 8億8200万円
セガサミーホールディングス 里見治会長兼社長 6億1700万円
エイベックス・グループ・ホールディングス 松浦勝人社長 3億7800万円
ミスミグループ本社 三枝匡会長 2億4600万円
ゼンショー 小川賢太郎社長 1億3400万円

 まだまだこの種の話はある。
 ゼンショーは悪名高いパワハラ企業で知られており、あのふなぼりすた氏がボイコットしている。まだしもソフトバンクの場合、孫正義社長ほか3人で1億2800万円と極めて妥当な金額なのだが、傘下のソフトバンクBBがブラック企業として知られており改善は待ったなしだ。
 過去薬害事件を起こして一度も謝罪しない傲慢な第一三共に至っては経営陣二人に1億5000万円前後。これとても単なる買収だけの企業に過ぎない。エイベックスに至っては闇社会との関係が深い。そうした企業を改善させる可能性をユニバーサル就労は秘めている。
 

ふざけるな!赤字無配なのに… 1億円プレーヤーがいる23社
【政治・経済】 日刊ゲンダイ

2012年7月10日 掲載
社員は給料減、経費削減でカツカツなのに…
 会社は赤字(単独決算)なのに、高額な役員報酬を平気でもらう。そんな経営者がいかに多いかが東京商工リサーチの調査で明らかになった。
 12年3月期に1億円以上の役員報酬を得たのは172社、295人だった。最高額はカシオ計算機の樫尾俊雄元会長(故人)の13億3300万円。10年3月期にスタートした開示制度で、初の10億円超えとなった。基本報酬が1400万円で、残りは退職慰労金だが、それにしても一般サラリーマンにはタメ息しか出ない巨額さだ。しかもカシオは、連結ベースでは黒字を確保したものの、単体では約20億円の営業赤字を計上している。

「赤字や無配なのに1億円以上の高額報酬を出している会社は数多くあります。日産のゴーン社長も10億円近くの報酬を得ていますが、日産の単独決算は赤字です。投資会社のプリヴェ企業再生や商品先物の岡藤HDは、赤字に加えて無配でもあります。それでも1億円超えがいるのです」(東京商工リサーチ情報部の坂田芳博氏)
 大赤字だったソニーやパナソニック、オリンパスにも1億円プレーヤーはいる(記事末尾参照)。株式評論家の倉多慎之助氏が言う。
「赤字は経営者の責任です。報酬を全額返上するぐらいの覚悟が必要なはずです。株主に無配を強いていながら、役員が高額報酬を得ているのも許し難い」
 赤字会社の社員は給与減と経費削減を強要され、リストラにおびえながら必死に仕事をしている。役員の高額報酬に腹を立てている社員が続出しているに違いない。

【赤字企業(単独決算)】
◇社名/人数
◆日産自動車/6人
◆大日本印刷/4人
◆エイベックス・グループHD/4人
◆バンダイナムコHD/3人
◆ソニー/3人
◆セガサミーHD/3人
◆凸版印刷/2人
◆パナソニック/2人
◆旭テック/1人
◆ゼンショーHD/1人
◆住友化学/1人
◆フジプレアム/1人
◆日本板硝子/1人
◆オリンパス/1人
◆ホシデン/1人
◆スクウェア・エニックスHD/1人
◆日本水産/1人
◆岡藤HD/1人
◆プリヴェ企業再生グループ/1人
◆カシオ計算機/1人
◆ワイエイシイ/1人

【無配企業】
◇社名/人数
◆岡藤HD/1人
◆旭テック/1人
◆日本通信/1人
◆プリヴェ企業再生グループ/1人
◆シャクリー・グローバル・グループ/1人
◆オリンパス/1人
東京商工リサーチの調査

 こうした企業にもっと障がい者雇用と同時にユニバーサル就労を義務付けさせることで、日本の企業は悪名高い過労死と決別することになる。そうすることは法律を守ることにもなる。
 いいことづくめなのである。株主は次回の株式総会で配当よりもユニバーサル就労と障がい者雇用を迫って欲しい。

 ユニバーサル就労 身体、知的、精神などの障害を持つ人はもちろん、長くひきこもり状態にあり社会生活への復帰が困難な人、派遣労働などの末に職とともに住まいを失いホームレスになってしまった人、元触法状態関係者など、様々な理由で働きづらい状態にある方を迎え入れ、共に働くことを目指す。

 だが、この理念を日本の企業は受け入れないのが現実だ。


 スワンベーカリーという会社がある。
 ヤマト運輸の創立者、小倉昌男氏(この人物は佐高信氏と関係が深かった)が、障害者に自立可能な給与を払える仕事の場を作るために、タカキベーカリーの協力を得て設立したパン屋さんだ。銀座と赤坂に直営店があるほか、20以上のフランチャイズ店がある。
 またヤマト運輸では障がい者雇用の一環としてクロネコメール便配達事業をやっている。施設や作業所の責任者が契約主体者となって、ヤマト運輸株式会社と個別契約を結び、ダイレクトメールやカタログ、雑誌などを郵便受け(ポスト等)に配達する委託業務である。
 さらには有限会社ココ・ファーム・ワイナリーという足利市に酒造・食品製造・輸入販売会社があるが知的障害者更生施設こころみ学園(社会福祉法人こころみる会が運営)から原材料のブドウや椎茸を仕入れ、ワインなどに加工して販売しているのである。その他にもグループ全体で積極的なのがアイエスエフネットである。
 さらに最近ではユニバーサル農業という分野の仕事もある。「ユニバーサル農園」に取り組んでいる京丸園株式会社(静岡県浜松市)、(株)千葉農産(袖ケ浦市)など、いろいろな動きがある。だが、問題点がある。税制上の優遇措置が中小企業にはそれほど期待できないことだ。障害者を多数雇用する場合の機械等の割増償却制度、障害者の「働く場」の発注促進税制、障害者を多数雇用する事業主に係る不動産取得税・固定資産税の課税の特例、障害者を多数雇用する事業所に係る事業所税の特例、助成金の非課税措置と一軒は至れり尽せりなのだ。
 また雇用形態が契約社員、パート・アルバイトが多いというのも問題である。いかに安くこき使いたいか強欲が見え見えで、これでは労働者としての誇りは踏みにじられ誰も来なくなるのがオチだ。私はそのことを知っているため、多くの人たちにできるだけの知恵を提供することにすることで多くの発達障がい当事者におごがましいかもしれないが希望の道を切り開きたいと願っている。
 
2012-10-14 23:34:33

この記事へのコメント
昨日、テレビ朝日系列で池上彰氏の司会で社会問題を取り上げる番組を放送していましたが、その中で北欧デンマークの社会保障制度などを紹介していました。 税負担率は約65㌫と高いのですが、“揺りかごから墓場まで”社会福祉が微に入り細で、国民の大多数が満足し、国の政策を支持しているそうです。 たとえ政権交代があっても社会福祉に関する基本政策は普遍的に盤石なのだそうです。 医療費や教育費は当然に無料です。 そして驚いたのは、全ての大学生に毎月約10万円の生活支援金を無償で支給し日本の様にアルバイトに時間を割かれ勉学が疎かにならないようにしています。 政治への関心も非常に高く、日本の総選挙にあたるものでは、いつも80㌫後半の高投票率を維持しているそうです。やはり、あらゆる面での国民の意識が、日本のそれとは根本的に違うのでしょうね、きっと…。 小野哲さんがご紹介された、日本社会に見られる様なブラック企業や、非人間的な働かせ方などは皆無でしょう。企業の理念にも共通の認識として“富の再分配”(ノーブレス・オブリージュ)の意識が高いんだそうで、応分負担は当然のこととして積極的に社会保障制度維持に貢献しています。ワタミの様な非人間的ブラック企業など皆無でしょうね。 スウェーデンなどでも高負担ではありますが、老後の為に貯蓄するという意識で喜んで納税するそうです。障がい者福祉もゆきとどいたものでしょうね。 価値観は様々なのですが、わたしは断然、北欧型社会を望みますが、小野哲さんはいかがでしょうか?。^・^
福祉を憎み、切り捨てるポル・ポト石原やハシゲになびく日本の状況をみるにつけ、背筋が凍りつく思いです。

Posted by 青い鳥 at 2012年10月15日 06:57


再掲載 迷いながら生きている(追記)

 まず、すっかりお馴染みの青い鳥さんからのコメントにお答え申し上げます。

 池上氏の番組は一部見ましたが、デンマークの思想は徹底的な議論があって初めて成り立ったものだと思われますね。
 民主主義に関する意識の国際調査でも世界一位、幸福度ランキング一位とのことですね。医療費、大学も含めて教育費は無料の上18歳以上の学生には生活費として毎月7万円以上支給され、育児支援・障がい者支援がきちんと成り立っているのは政府と民衆とのあいだに「共生」というひとつの信頼関係があるわけですね。池上彰氏はその点を指摘したのではないでしょうか。
*このことについてはいけだはやと氏の運営するサイトをご参照ください。
<a href="http://www.ikedahayato.com/index.php/archives/7599" target="_blank">http://www.ikedahayato.com/index.php/archives/7599</a>

 あなたの言うように私も北欧型民主主義を望んでいるひとりです。
 おそらく、その社会では勉強不足のお間抜けネット極右・極左はまずやりにくいと思われます(人種差別のテロリストもいることはいるのですが…)。ブラック会社の摘発と同時に、正規雇用従業員化(当然サービスも含めた残業の禁止)は待ったなしなのですが、生活に関連したものに関しては消費税の値下げ(5%から2%に下げることで健全な消費を回復させる)は行うべきだと考えます(それだけ富裕税20%の導入は待ったなしです!!)。
 あのフランスですらも財界人が『我々に増税を!!』とアピールしているのに対して日本では『我々に減税を、庶民に大増税を』ですから『ノーブレス・オブリージュ』とは無縁の堕落したおバカさんです。そうした愚か者どもがハシゲだのポルポト石原を持ち上げ、未だに軍事政権の独善的な独裁が続くビルマに安い賃金ごときで乗り込もうとするのです。これでは中華大陸における失敗を繰り返すことになりますね。


2012年09月12日
迷いながら生きている
【東京】
大人の発達障がい理解を 豊島 冠地さんと香山さん対談
2012年9月3日 東京新聞

 情報が少なく、誤解されがちな大人の発達障がいについて、当事者でつくる「イイトコサガシ」代表の冠地情(かんちじょう)さんは二日、精神科医の香山リカさんと豊島区民センターで対談した。約二百人が聞き入った。
 香山さんによると、精神科医の間で今、成人の発達障がいは大きなテーマになっている。発達障がいはうつ病などの背景になるとみられるケースも多い。どう診断し、告知や治療につなげるかはまだ確立されていない。社会の理解や支援態勢は整っておらず、診断書が必要な場合でも、職場に障がい名を伝えるべきか悩むことも多いという。
 冠地さんは「発達障がいのことを知りたい企業の中には、知って排除しようというところもある。どうフォローするかを考えてほしいのに」と残念がる。香山さんは「障がい名を出さなくても『あなたの部下は左脳タイプなので、論理的に文書で指示して』と言う方法もある」と工夫例を紹介した。
 冠地さんは、コミュニケーションに焦点を当てたイイトコサガシのワークショップを紹介。発達障がいがある人の自己肯定感を高めるための取り組みだが、当事者に加え、支援者や家族らも参加しており「理屈ではなく、交流して理解してほしい」と狙いを話した。
 香山さんは「これまで精神科医は、適切な治療のためと思って患者との関わりを避けてきたが、当事者らと同じ目線で考える動きも出つつある」と指摘。周囲の受け入れ方次第で、特性を生かした就労や生活もできることを強調した。 (竹上順子)
 <大人の発達障がい> 自閉症やアスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの発達障がいに対しては、2005年施行の発達障害者支援法で、幼児期の早期発見や教育現場での支援などを定めたが、成人への支援態勢は不十分。診断を受けないまま職場で失敗を重ねたり、人間関係につまずいたりして、うつ病といった二次障がいが出ている人も多いとみられる。

 発達障がい(アスペルガー症候群)と向き合う日々は1年半前ではありえなかったと私は思っている。
 その当時周囲から冷たい対応にあしらわれても『何クソ』魂で切り抜けてきたのだから。あのNHKの統合失調症を取り上げたテレビ番組がきっかけで今の病院に通院することになったのは運命を大きく変えたのかもしれない。だが、私は発達障がいでも悪くはないとも思っている。
 それは生真面目なまでのモラルを死守する精神だ。物事には答えがあるというのは確かでそのことに対して私はすぐに求めたがる傾向があるようだ。だが世の中そんな出会いに恵まれない人もいるようで、私がこのブログで取り上げてきた幾多の犯罪者も発達障がい当事者だった。山口県光市の母子暴行致死事件の被告人(再審請求がなされているので死刑判決は執行不可能である他、判決そのものが国際法違反)、千葉県市川市で起きた英会話教師暴行致死事件の無期懲役囚(これとても異常な状況の下で裁判が行われ不公正な裁きがまかり通ったため、裁判のやり直しは明らかに必要だ。さらに本人は親族からも断絶状態に追い込まれ社会的自害に追い込まれた以上、本人の更生のためには明らかに裁判をやり直すべき義務がある)、秋葉原無差別殺傷事件の被告人など、凶悪犯罪の背景には明らかに発達障がいがあったのだ。
 こうしたことを何度も指摘することで、社会が発達障がいと向き合い共生しあって生きることを私は望んでいる。無論罪は罪で償う責務はある。免罪符を与えるつもりは私にはないとだけ明言している。ただ、この種の事件の再発を防ぐためには自分たちは何をすればいいのかを考えて欲しい。今の時代はスピードを要求するが、それに追いつかない人たちはどうやってフォローすればいいのか。
 弱者だから金でももらって黙っていろと言いたいのか?それでは私たちの尊厳は奪われたに等しい。社会参画は当然の権利なのだ。だが、甘えてもいけない。社会でどうやって努力して受け入れられていくかはその人の努力なのだから。
 私自身あるカウンセリングを受けた際に「あなたは今まで苦しい中頑張ったじゃないか」と言われてようやく精神的なプレッシャーが消えたかのような思いがした。そこでユニバーサル就労の話を聞き、調べて動き出している。ほかにも道はまだまだある。今月はその道をじっくり考えて来月に向けて動き出そうと思っている。

 追記・アドバイス
 Kaienという会社がある。
 私はその会社と接触しているほか、クローバー就職セミナー、サーナ就職フェスタも活用している。そのKaienは東京都内で発達障がい者向けに、パソコン入力やプログラミング、面談などの訓練を行い、就職先探しも手がけ、これまでに訓練生の約8割にあたる66人が就職し、職場定着率は9割以上という(グリー子会社やサザビーリーグ子会社など)。
 日本の企業はどうしても障がいを見た目で見てしまいがちだ。だから発達障がい当事者は誤解されやすい。さらにその行動が誤解を招くという悲劇を招く。では、どうすればいいのか?今は発達障がいがブームになっているが正しい情報を確実に伝え、企業が当事者と話し合いながらガイドラインを作ることが大切だと思う。そのためにKaienやクローバー就職セミナー、サーナ就職フェスタがあるのだ。
 是非とも活用願いたい。
2012-10-16 20:47


再掲載 比較論(追記)
2012年09月04日
比較論 他人と比べて何がいい?
 今回のコラムは「ですます」調でやらせていただきます。

 人の個性なんて適したものさしで図ることはできないものなんです。
 私は発達障がい当事者と分かってからそれまでのガチガチの自分と向き合うことにしました。「周りはわかってくれない」とぼやいていたわけです。それが発達障がいの一つ、アスペルガー症候群と分かってからはある程度は説明することにしています。
 ただ、全て話す必要はないと思っています。一から十まで話しても協力してくれなけば意味はないのです。一人で何でもかんでも抱え込むと人間どこかで自滅します。完全にこなそうとすればするほど発達障がい当事者は自滅しかねないのが現実です。

SMAPさん『世界に一つだけの花(Single Version)』の歌詞

 『世界に一つだけの花』のように「もともと特別なOnly One」でいいじゃないですか。
 それを恥ずかしがることもなく、堂々と生きていけばいいのです。私はみんなと個性を合わせられずに小中時代にいじめられ、ずっと苦しめられてきました。その頃発達障がいという言葉が一般に伝わっていなかったため、周囲の不理解もあったのです。そしてその頃から別の場所に行きたいという強い思いがあったのは確かです。その時点で発達障がいだと気がついていればよかったとは思うのですが…。
 そして社会人時代の言葉を絶するパワハラ、そして未だに私を呪縛するフラッシュバックの悪夢(この前カウンセリングに応じてくれた専門家もショックを受けていたほどです)、そして専門医の診断…。自分の違和感の正体を知ってほっとした反面、『これからどうしよう』という悩みもあったことは確かです。そのトラウマを忘れ去ろうとアルバムも写真も捨てたのが現実です。
 私がこんなものだから、これを読むあなただってもっと複雑な人生をたどっているはずです。その人生を比較すること自体野暮じゃないですか。だから、私は比較するつもりはありませんし、あなたの人生を黙って聞くだけでただ、あなたに寄り添うことしかできないのです。
 だから「頑張れ」ってチープな言葉を言えるなんて私にはできません。今でも薬の副作用としてチックが出てくるわけです。人間そんなに完璧な人はいません。聖書の世界でしかないのです。私は障がいと死ぬまで向き合って生きていくことでしょうけど、今後もその姿勢を崩さないようできうる範囲の努力を積み重ねる所存です。


 この当時から今、様々な情報を私は得ている。
 今回はアスペルガー症候群当事者のみのアドバイスになる。今私は再就職に向けていろいろと調べているが、ハローワーク、クローバー就職セミナー・サーナ就職フェスタ、障がい者職業センター、ジョブカフェを併用して使うことにした。
 その上で適職をきちんと考える必要がある。一般で言うとアスペルガー症候群当事者に向いていないのは営業接客、重機などのオペレーター、リスクの高いものの取り扱いなどとなっている。逆に最適と指摘されているのはIT関連、研究職、工業、芸術、翻訳となっており、その下に調理・清掃となる。
 あるべきなのは本人の尊厳をどう尊重するかだ。最初に申し上げるが就職がゴールではなく、スタートラインだ。その仕事がマッチングしたら本人の自信につながり、能力を上げていくのだ。その逆なら本人は社会的な能力を発揮できないまま終わってしまう。だから、面談-トレーニング-グループワークの関係を維持することだ。
 その中には様々な取り組みがある。アメリカのノースカロライナで生まれたTEACCHというプログラムも参考になる。

http://homepage3.nifty.com/~mariko/tea.htm
http://www.fukuchi-clinic.com/ga/be/2008/be038.htm

 また、アスペルガー症候群当事者を受け入れるサイドにも課題はある。
 本人の理解者になると同時に理解できない人へのケアも行う必要がある。そうすることで全体的に優しい職場になるはずだ。それと同時に当事者は以下のことに気をつけて欲しい(私自身もこのことで失敗し今後の教訓とすべきだと考えている)。
*ミスが重なった場合は早め早めに相談をして、自尊心を守ること。自尊心を失えば抑うつ状態になってしまう。
*心より信用できるパートナーを見つけ、コミュニケーションをとること。筆談でもいい。
*店頭でのキャッチセールスや勧誘、募金の呼びかけ、テレビショッピング、ネット通販は基本的に行わない。
*ひとり暮らしの場合は家族と相談して家を探したり契約を任せる。
*出来る事と出来ない事を仕分けして必要なことだけする。

 なお、現役教師でアスペルガー症候群当事者の人がいる。その方の手記を是非とも一読願いたい。

先生がアスペルガーって本当ですか? 現役教師の僕が見つけた幸せの法則
ゴトウ サンパチ 著 明石書店
2012年10月17日 17:35

この記事へのコメント
わたしは本日、“雇い止め”通告を受けました。自分なりに出せる力を出して大したミスもせず頑張った積もりでいただけに残念ですが、家族を食わせねばなりませんので、今月末まで、未消化の有給を使い、明日からハローワークで職探しをします。 小野 哲さん…、日本社会は何と残酷なろくでもない社会なんでしょうか?…。 ろくでもない強欲資本主義社会ニポンにはハナから期待などしておりませんが、何とも悔しい限り…。 労働機会を奪われることは、人間の尊厳を踏みにじられることに他なりません。 障がいを持つ方々を取り巻く労働環境が本当に厳しいことは、容易に想像がつきます。 挫けることなく、焦ることなく次のステップへ羽ばたきましょう。 なんか燃えてきましたよ…。(笑)
Posted by 青い鳥 at 2012年10月17日 22:19


再掲載 発達障がい当事者として、言いたいこと(追記)
 いつもお馴染みの青い鳥さんからのコメントに対して私からも拙いなりにエールを送らせていただけませんか?
 日本という社会は法人資本主義なんですね。個人には利益は行かないで法人資本主義に奉仕するごくひと握りの者しか儲からない仕組みなんですね。NPO法人農商工ネットワークぎふではユニバーサル農業をやっているそうで、その収穫物が岐阜きくらげなんだそうです。
 昔は過剰なまでの富が特定の階層に集積しないように法人税や所得税があったのですがそれをジミントーやミンシュトー、ハシゲチキンどもがぶっ壊したんですね。ただ、それも一つの要因とは言えもう一つは個人の才能にもよるんですね。この機会を活かして今まで蓄積した経験を見直して生かせるものは生かしていこうと私は思っています。30代の青二才がベテランに対して偉そうなことは言えませんので、今回はお互いに出来ることをやっていくしかないのでしょうね。


2012年09月02日
発達障がい当事者として、言いたいこと
 去年2月、NHKのある番組で統合失調症を取り上げている番組を見て、その関係で自閉症スペクトラム指数自己診断なるテストを二度受けたことがきっかけで私の長年にわたる悪夢の正体は分かった。
 7月末に精神障害者保健福祉手帳の申請を行った際、2ヶ月から3ヶ月は申請がかかるのではないかと私は思っていた。しかし、先月末に申請は認められた。等級等についてはこの場では語らないが、結果を知って思ったことは安堵感だった。今まで自分の苦しんできた何かがある意味報われたかのような思いがした。
 アスペルガー症候群であると知らなかった時は「自分がなんでこうまで苦しい思いをしなくちゃいけないんだ」とぼやきながらただ状況をやり過ごしてきたに過ぎない。それが病気の正体を知ってから、だいぶ楽になりある人生の大きな決断を下した。正規雇用でできれば移籍することだ。
 ある自助組織で相談に応じていただいたのだが、「ユニバーサル就労」なるものもある。障がいがあったり、生活困窮状態にあるなど、さまざまな理由ではたらきたいのにはたらきづらいすべての人がはたらけるような仕組みをつくると同時に、誰にとってもはたらきやすく、はたらきがいのある職場環境を目指していく取り組み(生活クラブ風の村より引用)のことだ。
 このことに関して今日私は相談相手から教えられた。

http://kazenomura.jp/torikumi/universal/

 その他にもいろいろと教えられ、私にとっては有意義な時間だった。
 いずれにせよ、私にとって大きな激動が始まろうとしている。だが、自分で選んだ道である以上どの結果であれ受け入れる覚悟はある。あくまでも自分の力で歩いていくことがすべての前提にあるわけだから。ただ、苦しいと思ったときには助けてもらうこともあっていい。
 そう思ったとき、今までの肩の荷がすっと楽になったような気がした。この生き方は変えられないと思うが、自助組織への参加は決めた。そして、仲間と一緒に考えていこうと思う。自分の生き方も、何もかも。
 健常者の方々に言いたい。自分だけのものの見方が全てと言わんばかりに発達障がい当事者に押し付けてその見方で私達を見るのはやめて欲しい。私達発達障がい当事者だってそれぞれのできることを尽くそうとしているのだ、自分の見方が全てと思うのは大きな間違いだ。
 自分のものさしを押し付けるととんでもない弊害を招く。
 是非ともその点を配慮していただき、あとは本人が困っていることだけを何気なくアシストするだけでいい。


 メグレムリンさん、コメントさせていただいたようにお互いにぼちぼち歩いていきましょう。
 http://ameblo.jp/meguremlin/
 日報男のようなハラッサーなんか、困難なことがあれば誰も助けてくれやしませんよ。むしろ彼は逃げるのがオチです。大学院を出ても、人間力のない男を雇っても意味はないでしょう。
 自分の体が今は大切なんです。無理な時は休めばいいんです、神戸俊樹さんのように。
http://ameblo.jp/kanbe49/
http://kanbe0107.blog.fc2.com/
 神戸さんは19歳の時に受けた心臓手術を切っ掛けに詩を書き始め、精神疾患とも闘われてこられた方です。マイペースでやっていますよ。だから、無理してエントリーをアップする必要なんてないんですよ。我が盟友も話していたように、自分の体が大切なんですから。

 青い鳥さんのコメントに追記するかもしれないが絶望的なことをここに書かねばならない。
 日本の企業はこんな非人道的なことをして、人を死に至らせしめる。日立製作所である。『白昼の迷路』(三好 徹・著)という本ではIBM互換機をめぐる日米間の暗躍が描かれているが三好氏は佐高信氏との対談でなぜこの本を書いたのかを明らかにしている。
 三好氏によると自分の友人が東大を卒業して日立製作所に入社した。彼は野球部に入っていて将来を嘱望されていたがたまたま友人に誘われて労働組合の大会に行ったことを日立の思想警察に見つけられて留守中の独身寮に違法な私物検査を受けた。彼はこのことに対して当然正当な抗議を行ったが日立が不当につるし上げた。
 その結果彼はノイローゼにさせられて自殺させられた。そのことに対して三好氏は『私は日立製品を絶対に買わない』と宣言している。佐高氏もパナソニック製品を買わないそうだが、なんとパナソニック電工のひげ剃りのCMに出る話があったというのだから、おマヌケとしか言い様がない。
 そんな暇があるなら、思想警察なんかやめてしまって技術の向上と修理で稼げるビジネスモデルを確立しろと言いたいのである。
2012年10月18日 09:33

この記事へのコメント
小野 哲さん…、貴重なアドバイスをありがとうございます。 >『NPO法人農商工ネットワークぎふではユニバーサル農業をやっている』…。
この存在は知りませんでした。地元の人間ながら…。

>この機会を活かして今まで蓄積した経験を見直して生かせるものは生かしていこうと私は思っています。>今回はお互いに出来ることをやっていくしかないのでしょうね。

本当に仰る通りですね。自分のことは自分が一番知っている積もりでも、確かに冷静に考えてみると周囲のひとの見方が客観的であるので正しかったりする場合もありますね…。
今、小野哲さんに教えて頂いた“NPO”の存在も頭にはありませんでした。そういえば岐阜県では、県が農業振興と雇用対策の一環として、あらゆる農林関連の支援策を講じていることを小耳に挟んだことがあります。
やはり小野哲さんのアドバイス通り、焦らず冷静に今後のことを考えて、できることをひとつひとつ、やっていくしかないですね…。 すごく楽になりましたよ…。 強欲資本主義に負けてたまるかッ!!。(笑)
ありがとうございました。
Posted by 青い鳥 at 2012年10月18日 11:10

2012年10月18日
再掲載 障がい者とは何か(追記)

 まず、青い鳥さんへのコメントという形でアドバイスもどきということで。
 ユニバーサル就労やユニバーサル農業による生活再建は個々の能力によりますが、可能性としてはありです。主に障がい者向けなのですが、詳しいことに関しましては社会福祉法人風の村のサイトをご参照いただきますようお願いします。
 苦しい時ほど、第三者の客観的な視点は貴重なものです(傍観者じゃダメなんですけどね)。私自身、移籍先探しで様々な人と出会いアドバイスを頂きながら自分の体にしていこうと必死に動くしかないと思っています。お互いに、やれることをこなしましょう。


障がい者とは何か
トップ > 請願・陳情 > 平成21年第3回定例会付託 > 陳情21第29号
請願・陳情の要旨

審査結果 意見付採択
備  考 (意 見)趣旨にそうよう努力されたい。

件  名
優先席「譲り合い統一マーク」制定に関する陳情

番   号
付託委員会
21第 29号   厚 生   委員会付託
(願  意)
 都において、福祉のまちづくりに則し、優先席を「譲り合いマーク」で有効活用していただきたい。

(理  由)
 東京都福祉のまちづくり条例が施行され、ユニバーサルデザインの理念に基づき、すべての人が安心安全に通勤電車に乗り込むことまでは、環境整備されてきている。
 ところが、車内に設定された優先席の現状は一般席と何ら変わらない実態にある。
 携帯電話の電源OFFを促す車内アナウンスも、イヤホンで耳をふさぎ携帯を操作する当人には聞こえるはずもなく、優先席と書かれた障害種別マークの並んだはり紙を見ても、優先席の意味は伝わっていないようである。優先席に座る健常者は、必要としている優先者に譲らねばならないことを明記し、規制する必要がある。優先席は、安全上、車内では座ることが必要な、高齢者、幼児、妊婦、病弱者を始め、様々な障害を持つ方々が座れるよう用意されている座席である。その中に、外見上障害が見えない私たち難病患者もいる。優先席は競争して奪い合ういす取りゲームの的ではない。
 優先席の意味が伝わっていない人には「席を譲っていただけますか。」と、互助精神を啓もうする言葉掛けも必要である。さらに、携帯に熱中する人に「携帯の電源を切って下さい。」と、声を掛けるには勇気が必要である。
 そこで、席を必要とする人々に、既存のマタニティマークと併せて「譲り合い統一マーク」(バッジ)を付けて乗車してもらい、優先席での「譲り合い」をよりスムーズに促す手懸りとしてほしい。その後、さらには、様々な場面(学校・家庭・社会)で互助精神を醸成し、素敵な福祉のまちづくりに結び付けば良いと思う。 
 なぜ、東京都なのかというと、ユニバーサルデザインの理念に基づき、すべての人が安心安全に、かつ快適に暮らせる社会の実現を図ることを目的とする「東京都福祉のまちづくり推進計画」が、平成21年3月26日に策定されている。都内で通勤電車に乗り込むまでは、エレベーター、エスカレーター、駅員による乗降車いす障害者への支援、等々環境整備されてきている。
 大都市交通センサス(国土交通省、平成19年3月30日)によると、終日総鉄道輸送人員は、首都圏4,000万人、近畿圏1,300万人、中京圏300万人である。首都圏の鉄道輸送人員は、1日で日本の人口の3分の1を運んでおり、他の都市圏を圧倒している。また、首都圏の混雑率は昭和50年の221%をピークに平成15年以降は、ほぼ170%で推移している。
 都内の障害者雇用枠特例子会社21社に試みた、障害を抱えての就労者の通勤状況アンケートでは、就業障害者で白いつえを折られたことのある方は、それ以降、早めに出社し健常者に負けないように勤務している。ある進行性の難病患者は、隣県の住まい近くからバスと電車を乗り継いで神田まで通っている。6時前のバスで西武新宿線の駅に出て、始発電車で乗換駅までは座って行くが、乗り換える地下鉄は行きも帰りもまず座れない。帰路は1時間立ちっぱなしと記している。
 雇用者からは、先天性脳性麻ひの社員が通勤中に転ぶと、大きな労務災害の事故になる心配があり、心配だ。ろうあ者の社員にバランス感覚のよくない社員がおり、座れないとつらそうだ、と記している。
 障害者マークは10種類ほどあるが、マタニティマークは、平成18年に厚生労働省の母子保健全国計画の一環として「健やか親子21推進検討会」がデザインを公募し、国土交通省とともに認定をして、首都圏の鉄道事業者16社局で使われている。
 国の政策に、重度障害者等通勤対策助成金がある(通勤用バス1台700万円、通勤用自動車1台150万円、駐車場月5万円、通勤援助者の委嘱助成金1回2,000円などで、いずれも助成率は4分の3)。総額8億4,000万円余が、高齢・障害者雇用支援機構から支出されている。
 「譲り合いマーク」は、国際モデル都市「東京」人の謙譲の、心優しき心情を啓発するツールとして当面用いることとし、やがてはこれを必要としない福祉のまち東京を達成目標としたい。

http://www.gikai.metro.tokyo.jp/petition/details/c21_29_0.html

 仕事でよく鉄道を使っているのだが、その鉄道職員で車椅子を使っている方とよく乗り合わせている。
 その方は途中の駅で勤務しているため下車する。その駅はエレベーターもエスカレーターも備えている駅である。そこで健常者が優先してその職員を無視して使っている。私はこの光景を見て不快感を感じた。
 考えてみて、何を持って障がい者と言うべきなのだろうか。車椅子、杖は目立つからわかるだろうが、Wikipedia日本語版では以下のような定義でまとめられている。

何らかの原因によって長期にわたり日常生活又は社会生活に相当な制限を受けざるを得ない人のこと。法律の定義上は、身体障害者、知的障害者、精神障害者、発達障害者を含む。

 これらはいずれも考えてみればマジョリティ(多数の概念)との比較によって劣ったものというわけだ。
 そんな上から目線じゃ共生社会とは言えない。傲慢で間違った社会になってしまう。「家庭教育支援条例案」を出して発達障がい当事者への差別意識をむき出しにして批判を浴びてすぐに引っ込めた大阪維新の会など、傲慢である。そんなやり方では誰もついてこれないし応援できない。
 ひどいケースになるとトイレもそうだ。私は原則として健常者のトイレを使っている(発達障がいなので問題はない)が、混雑しているなどやむを得ない事情の際には多目的トイレを使わせてもらう。わざわざ女子トイレに入って捕まるバカはしたくないからだ。障がい者だからとても特別扱いされても困る。せめて人間としての尊厳を尊重して欲しいということなのだ。
 鉄道職員だって本当のところはエレベーターを一番先に使いたいのだろう。だけど職員としての立場を考えてサービスで譲っているのだろう。健常者もそのことを忘れないで謙虚な気持ちを忘れないで欲しい。あって当たり前のものじゃない、人としての尊厳を尊重してほしい。

 なお、警告しておきたい。
 発達障がいの診断はパソコンでもチェックはできる。でも、それはかりそめのものに過ぎない。きちんとした精神神経科の病院に通って、そこでカウンセリングやCTスキャン、脳波検査などを重ねて初めてある程度の診断は出てくる。その際には幼い頃の行動をメモにしておいたほうがいい。
 また、このようなやり方もある。確かにこれはいい方法だ。

1. 月、週、日単位で予定表を作り、見通しをしっかりと立て、一日のスケジュールは紙に書いて前日夜に貼り出す。自分の動きを整理し、見通しを立てる事で行動のブレを防ぎ、パニックを減らすために有効。貼り出したときには、必ず一緒に確認し合いもし、予定変更になったらスケジュールの前で書き換えながら確認し、
イレギュラーな出来事に弱い部分を補う。

2. 話をするとき、何かを頼みたいときは、まず、相手の名前を呼びあなたに私は話していますと言う事を相手に伝わって、相手も話しを聞く大勢が出来てから話しを始める。

3. まずは結果から伝える。それからお願い事を細かく細かく一つずつすればいい。それからお礼を言えばいい。

 こうするのは仕方がないのだが、小さい時に適切な指導を受けてこなかった不幸な要素があるのだ。責めるわけにはいかないのが現実なのだ。
 障がいに関しては手帳の取得など可能な限り手は尽くして欲しい。

この記事へのコメント
小野さん、こんばんは。
心臓の手術をするのに、どうしても手帳が必要だったため、障害者手帳を取得、その時は3級だったのですが、弁置換後に1級になりました。
手帳そのものに最初は抵抗感がありましたが、今では色んな面で活用しております。
長距離での鉄道の利用や都営では随分助かっております。
わたしの場合、見た目が健常者と変わらないので、病気の事を伝えるとみな一様に驚いております。
Posted by 俊樹 at 2012年09月28日 17:12

2012年09月30日
コメント回答 2012年9月29日
 神戸俊樹さん、コメント回答が遅くなり申し訳ありません。
 あなたに以前お話したような事情があります(今は読者の皆様には打ち明けませんので)ため、遅くなりました。

 私も正直手帳の取得には様々な苦悩がありました。
 抵抗感があったわけですよ、自分で『障がい者』というレッテルを自ら貼るわけですから。ただ、仕事面での支援などこれから活用していくほか、今までの苦労への報酬なのだなとも考えています(ただ、そのことに甘んじるつもりは全くありません)。
 できるだけ、私も自分で出来ることは自分でこなしたいと願っています。29日は病院に通院していたためにコメント回答が遅くなりました。
 また、あなたのことに関してはある意味承知していましたは、公安警察からスパイ呼ばわりされたことに一人の日本人として大いに恥を感じています。チャップリンの『血の神秘的迷信』が日本でまかり通っている証拠なのですね。


2012年09月27日 15:11

またしても発達障がいか
【社会】
元大学生が殺意否認、熊本地裁 3歳女児殺害事件で初公判
2012年10月17日 12時06分 東京新聞
 熊本市で昨年3月3日午後7時半頃、熊本市北区高平の商業施設で、家族で買い物に来ていた保育園児のAちゃん=当時(3)=を多目的トイレに連れ込んでわいせつな行為をした上、首を手で絞めるなどして殺害し、8時頃、約1・3キロ離れた排水路に遺体を遺棄したとして殺人、強制わいせつ致死、死体遺棄罪に問われた元大学生B被告(20代前半)の裁判員裁判初公判が17日、熊本地裁(松尾嘉倫(よし・みち)裁判長)で開かれ、B被告は「殺害を企てた点は違います。私はそのようなことを思ったことはありません」ときっぱり殺意を否認した。
 冒頭陳述で検察側は「小学生ぐらいの女の子に興味を抱いていた被告は、わいせつなことをして殺害する目的でAちゃんに近づき、騒がれたので首を4、5分間絞め窒息死させた」と述べた。
 弁護側は「大声を出されそうになり、気付かれたくないとの思いからパニック状態で体を押さえ付けた。死んでも構わないとの考えはなかった。強制わいせつ致死罪と死体遺棄罪のみで、殺人罪は成立しない」と反論したほか被告が幼いころに自閉症傾向と診断され、起訴前の精神鑑定(独立行政法人国立病院機構「菊池病院」の桂木正一医師(副院長)が鑑定)でも同様だったと指摘して「適切な治療を受けられていれば事件は防げたのではないか。責任能力は争わないが、刑罰を判断する上で考えてほしい」と酌量を求めた。午後からの証拠調べでは、検察側が遺体の遺棄状況の写真を示し、思わず口に手をやる裁判員もみられた。
(共同)
*同業他社からの情報も一部追加しています。

 まず、Aちゃんの冥福を祈るが同時に強い怒りをB被告以上に感じているのがAちゃんの遺族の父親・清水誠一郎だ。
 「これだけ大変なことをやっておきながら、今に至るまで、手紙もしくは謝罪の1つも、本人・親族・きょうだいから、一切ありません」、「わたしたちは事件以来、毎日毎日、生きるので精いっぱいなんです。どんなことがあっても、許すことができません」と言っているらしいが事件の構造を一度冷静に客観視するべきで、感情だけで人はさばけない。母親の清水真夕も「本当に大事な娘を簡単に殺されて」、「(B被告を)許す気持ちは、みじんもありません」と語ったらしいが感情で人は絶対に裁いてはいけない。その結果は重大な過ちを招くのだ。だから、実名で批判されるのだということを思い知るがいい。「剣で殺す者は、自分も剣で殺されなければならない」という新約聖書ヨハネの黙示録13章10節があるがこの言葉の重さを彼らは知らねばならない。剣は使い方次第では防御にはなるが憎悪が重なった結果最悪の結果になるのだ。剣を裁判に置き換えるとこの言葉の意味は深く見えてくるのだ。
 また、B被告は精神鑑定の結果アスペルガー症候群と小児性愛にかかっていたことが判明している。無論私は結果に則って冷静に裁くべきだと考えるが清水一家は今すぐ裁判から退場すべきである。欧米では法廷侮辱罪で裁かれるのだ。清水一家に必要なのはカウンセリングと適切な経済支援だけであって、B被告への裁判参加ではない。私は何度でも言い続けねばならない。
 私はアスペルガー症候群当事者であるが、以前広島県内で起きた教え子への性的暴行を繰り返したある小学校教諭を名指しで批判した。彼はアスペルガー症候群だったが私には関係なかった。なぜなら結果が重大すぎるからだ。私が何度も警告しているのは山地悠紀夫元死刑囚のケースがあるからだ。彼を描いた本として以前私は「死刑でいいです」(池谷孝司編著)を紹介したがこの山地とてもアスペルガー症候群と最初の母親殺人事件で判明していたのだ。もし、適切な治療と反省を深める教育がされていれば第二の姉妹殺人事件を起こさずに済んだかもしれないのだ。
 責任能力があることは確かだが、アスペルガー症候群となればその度合いは違ってくるのだ。特別扱いは不要だが、もし仮に厳罰が出された場合同様の犯罪に拍車がかかる可能性は極めて高い。つまり、凶悪犯罪を犯せば国の費用で生活できるから悪事をすればもうけもんというわけだ。
 それでは困る。アスペルガー症候群当事者は完全に肩身の狭い思いをすることになる。私は強い言葉で清水一家に警告したい。B被告の罪は許せないが、感情で裁けというならやっていることはB被告と同じだ。B被告の家族から憎悪の眼差しで見られるということを意味するのだ。ここはあえて憎悪を断ち切る厳しさを示すべきで、家族にまで謝罪を求めることはない。

*私から申し上げるが私は清水一家の暴挙のみを批判しているのであって個人中傷は断固として拒否する。2ちゃんねるの住人たちはそのことをしっかり認識してからコメントを求めたい。
2012年10月19日 11:17

この記事へのコメント
小野哲さん…、励ましの温かいお言葉感謝します。
さて、当エントリーについてですが、ご指摘通り、法的問題に感情を持ち込んではなりませんね…、これを許せば、封建時代の“仇討ち”を復活させることとなり、法治の体を成さなくなりますものね…。ただわたしは、ご遺族の“惜念の情”は理解できます。 しかし、障がいをもつ方が犯した罪は、より慎重な科学的判断が最も重要であることは論を待たないでしょう。 時間をかけた判断を望むところです。 このご遺族が、時が経ち冷静になられることを、期待するばかりです。

Posted by 青い鳥 at 2012年10月22日 18:08

 最初に青い鳥さんからのコメントに回答させていただきます。
 司法というのは感情を持ち込むべきではなく、事実という要素のみに則って裁くべきです。清水夫妻のやらかした暴挙にはたとえ遺族であれども断罪すべき罪であることは確かです。その一方であなたの指摘するように遺族としての心の痛みも私は理解する立場にあり、複雑な思いなんですね。
 それでも、障がいを持ったものが罪を犯した場合は健常者と比較してより慎重な判断が求められます。同様の事件が以前ほかの地域でありました。そのことに関しては語ると安易な問題提起になりますのでここでは語らないことにしました。
 最後にコメント回答が遅くなったことをここにお詫び申し上げます。
10月23日回答


発達障がい当事者は結婚できないのか
 発達障がい当事者と結婚はできるのか?
 今の私自身が発達障がいを抱えているのもあって、結婚には慎重なところはある。だが、差別的なものもある。

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6250972.html
発達障害者は結婚し子供を生んでいいのでしょうか・・・?

 ここで質問をしている人は発達障がい当事者は結婚して子供を産んでいいのかと聞いている。
 私はこのことに対してケースバイケースで何とも言えないと考える。私個人は様々な事情があって結婚は考えていない。しかし、向き合うことはできると思う。結婚というのは何も体の結びつきだけではなく、同じ時間を過ごして同じように歳を重ねていく、心との結び付きでもある。
 私自身、発達障がい当事者とわかったのはつい最近である。様々な出来事があってそのたびに翻弄され、心身ともに疲れきっていたこともあって転職を決めたのだが、今は無職でありながらも多くの出会いに恵まれている。そしてその出会いが自分にとってプラスになっていくのだとも思ってもいる。
 それがもし結婚に仮にしろつながるとすれば、それはそれで素敵なことだと思う。お互いの痛みを分かっているのだから。私は活動を始めてから様々な人と出会った。その人たちの一人一人の個性を同じ障がいを持つ当事者として受け入れた時から受け入れるようになれた今だからこそ、言える。
 残念だが日本の社会は発達障がい当事者への理解はまだまだ乏しい。私が知っているケースだけでも悲惨なものもある。ハローワークで登録をした際に言われたのは「精神障がい(発達障がいも含めた)に対する年配の人のイメージが悪い。だから可能性を広げるためにも医師の意見書が必要なんだ」とのことだった。そうでもしないとできないというのは非常に悲しいと思う。
 だからこそ、私はネットで啓発活動を続けるしかないのである。
 
2012-10-29 21:03

この記事へのコメント
こんばんは。
以前、 Eテレの “キラッと生きる”という番組だったと記憶していますが、 障がいを持つ方々のカップルが、何組みかご出演されてみえました。夫婦あり、恋人同士あり、様々でした。わたし思いましたのは、皆さんが活き活きとされてました。所謂、ケンジョウシャのカップルより、深い絆で結ばれてみえ、爽快な気分になり、わたし自身、嬉し涙が、溢れました。 お互いに気遣いながら、深い信頼で結ばれてみえました。 『不自由ですが、ふたりでいるとスゴく楽しく、幸せです。』素晴らしい!!。 小野 哲さんが、仰る通り、肉体的繋がりだけではなく、遥かに深い信頼と思いやりで繋がることは、何にも代えがたいものと、心から思いますねぇ。
違っていい。違いを認めあい、障がいを持つ方々が、権利の主体となる“共生社会”が、一日も早く実現する様に、みんなで頑張りましょう。 ハシゲやイシハラの様な、差別主義者を称賛している様では、共生社会の実現は不可能ですね…。(笑)
Posted by 青い鳥 at 2012年10月30日 18:20

感情で人を罰してもアスペルガー症候群は癒せない
 アスペルガー症候群というのは脳機能障がいである。
 最初にこの事を改めて指摘した上で、今回こんなコメントをしないといけない私自身が腹立たしく思う。

熊本・3歳女児殺害:無期懲役判決 「絶対に許せない」 両親悲しみ訴え /熊本
毎日新聞 2012年10月30日(火)15時18分配信
 「娘がいないことが一番つらい」。熊本市で保育園児のAちゃん(当時3歳)が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた元大学生、B被告(20代前半)に対する29日の熊本地裁判決は求刑通り無期懲役となったが、女児の両親は改めて癒えることのない悲しみを訴えた。【取違剛】
 判決後、Aちゃんの父誠一郎さん(41)と母真夕さん(39)が記者会見。公判を通じて証言を二転三転させたB被告に、誠一郎さんは「公判でも真実を語らなかった。子々孫々までこの悔しさ、つらさ、憎しみは受け継ぐ。絶対に許せない」と怒りを込めた。死刑を求めて検察側に控訴を望むか問われると「家族で戦った裁判なのでAの兄弟にも話して家族で相談したい」と答えた。
 前にはAちゃんがピースサインする写真。誠一郎さんは「娘がいないことが一番つらい。生きている限り、この苦しい気持ちは家族全員が抱えていく」と涙ながらに語った。公判中は精神的な負担も大きかったが「いつも心と歌っていたエグザイルの曲『I Wish For You』を歌って『Aちゃん、きっと願いはかなうよ』と話しかけながら頑張った」と話した。
 今、訴えたいのは子供が犯罪の犠牲にならない社会の実現だという。「もう私たちのように悲しむ家族をこの日本に増やしたくない。どうか社会全体で住みやすい世の中を作っていただけるようお願いしたい」。そう言って誠一郎さんは深く頭を下げた。
10月30日朝刊

 「もう私たちのように悲しむ家族をこの日本に増やしたくない。どうか社会全体で住みやすい世の中を作っていただけるようお願いしたい」と誠一郎はほざいているようだが、私ははっきり言ってやりたい。
 「あんたのその憎悪が新たな悲劇と憎悪を生み出すのだ」と。清水一家がやるべきはアスペルガー症候群当事者の支援であり、そこから犯罪に走ることのないようなカウンセリングや支援だ。「公判でも真実を語らなかった。子々孫々までこの悔しさ、つらさ、憎しみは受け継ぐ。絶対に許せない」というなら、はっきり言って独善的だと糾弾せざるを得ない。こんな態度では家族全体でAちゃんの魂をB被告と一緒になって引き裂いたも同然であり、Aちゃんを侮辱したことを意味する。絶対に許されない暴言、暴挙だ。私は彼らを己等の過ちに気がつくまでAちゃんに代わって批判し続ける。
 B被告はどう考えても最大限可能な限りの真実を明かした。『どのような判決でも受け入れたい』と明らかにした以上、今や清水一家は極刑を求める根拠を完全に失った。少なくても判決は不適切であったにせよ、裁判長はなんとか遺族の気持ちにも耳を傾けたことは事実でもある。無論私はB被告の罪を許す訳にはいかない。
 ただ私は被告人の控訴を期待する。知的障がい者による愛知・豊川の家族5人殺傷事件ですらも懲役30年であったことを配慮に入れると無期懲役は国際法違反というべきなのは明らかだ。清水一家に必要なのは経済的支援とカウンセリングだけであって、裁判への参画権利ではない(被害者参加制度はそもそも憲法違反であるほか、裁判の公平性を担保するため傍聴も許されないのが本来の姿だ)。適切な更正を促す適切な判決を期待する。

*ここでもう一度言います。私は清水一家を批判しているのは感情で人を罰することの愚かさを指摘しているのに過ぎません。個人攻撃がもし清水一家にあった場合、私は断固としてその動きを批判します。『罪を憎んで人を憎まず』を自分なりに実践していくべきだと思ってもいます。


 ここで青い鳥さんからのコメントに回答させて頂きます。
 今後の人生に関するコラムなので生半可に書くわけには行かず様々なことを調べて書いた結果あんなガチガチな言葉となってしまいました(苦笑)。
 一緒に歳を重ねていきたい云々かんぬんのセリフは仙道ますみ著のワタシハペット(集英社、コミック)からです。ヤフー知恵袋で医師に健常者と結婚したばかりのアスペルガー症候群当事者が相談したところ医師から離婚を勧められたということで相談がありましたが案の定その医師への批判でほとんど占められていました。当然でしょう。
 ケース・バイ・ケースで、うまくいく人もいるんです。おそらくハシゲや石原、サンメリーダの変態虫だと間違い無くお馬鹿な医師を支持するんでしょうがね(笑)。これからおそらく転職活動で多くの人と出会い、情報をやり取りし合う事で成長していくのかもしれません。異性であっても同性であってもお互いを認め合う事。そこが始まりなのだと言えますね。
2012-11-01 09:56

ムーミンパパを発達障がいから考える
 実をいうと私はフィンランドの作家トーベ・ヤンソンの『ムーミン・シリーズ』のファンである。
 それでキャラクターについて色々見てきたがムーミンパパの設定にはっと気がついた。

 ムーミンパパ(設定まとめ)
 ムーミントロールの父親。妻はムーミンママ。
 出自は捨て子で、フィリフヨンカの孤児院に保護された。背中に番号を書かれて厳しく育てられたけど、みんなと同じように出来ず「どうして?」と質問ばかりしていたため、孤児院での暮らしに馴染めず厳格な院長とウマが合わず孤児院を脱走して、発明家フレドリクソンやヨクサル(スナフキンの父親)、ロッドユール(スニフの父親)とともに、蒸気船「海のオーケストラ号」で自由気ままな冒険の旅に出た。航海の後、嵐の海岸で助けた女のムーミン(のちのムーミンママ)との間に生まれたのがムーミントロールである。『ムーミンパパの思い出』が現在に至るまでの半生記となっている。
 子供の頃は「ムーミン」と呼ばれていた。若い頃は冒険家であり、現在は第一線を退いているもののその精神は忘れていない。家族を守ることに強い使命を感じている。しかし、モランから家族を守ろうとして逆にガードを断られたり、と行動が空回りすることもしばしば。
 シルクハットをかぶり、パイプをくわえステッキを持っている。若いころは仲間たちとさまざまな冒険を体験しており、ムーミン谷に落ち着いた今でも時々昔の冒険家の血がさわぎ、ふらりと家を出ていったりする。ムーミン谷にいる時は若かりしころの冒険の回顧録を執筆している。息子ムーミンに受け継がれた冒険家魂を好ましく思っている。

 孤児院(児童養護施設が適切な言語だが原作でそうなっているので引用する)での待遇への反発ではっと気がついたわけである。
 そして、ヨクサルとも意気投合したのもその性格ゆえだろう。だから、管理されることをあまり望まないのだ。そこに、発達障がい当事者との接し方の大きなキーポイントがある。相手を尊重しながらもしっかりと主導権を握ってしまうのである。更に椅子へのこだわり(楽しいムーミン一家のエピソードにある)。これらを分かっているから尊重しながらもしっかりと主導権を握ってしまう。
 それでムーミンママはムーミンパパとうまく行っているのだ。なるほど、理解できる。ただ、この発達障害というのはこれといったマニュアルもなければ特効薬もない。私自身が気がついたのも30代だ。では、どうやればいいのか。毎日模索の日々だ。
 なかなか洒落た言葉すらも出しにくい。不器用な自分を日々感じている。それでも、前へ進んでいかねばならないのが私達だ。障がい者差別禁止法が今度制定されることになりそうだが、あくまでもスタートラインにすぎない。大切なのはその後なのだ。
2012-11-05 14:20 

この決断を支持すると同時に、もう一度問いたい
3歳女児殺害で被告控訴 発達障害の関連「判断を」
2012.11.9 16:42 産経新聞
 熊本市で昨年3月、スーパーでAちゃん=当時(3)=を殺害したとして、殺人などの罪に問われた元大学生、B被告(20代前半)は9日までに、無期懲役とした熊本地裁の裁判員裁判判決を不服として福岡高裁に控訴した。8日付。
 高木絹子弁護士は「B被告は量刑に特に不満はないが事実認定や、発達障害が全く関係ないと認定されたことについて、控訴審の判断を仰ぎたいとの気持ちを述べていた」とするコメントを出した。
 一審で弁護側は殺意を否定したが、判決は解剖医の証言を基に「意図的に首に強い圧迫が加えられた可能性が高い」と認定。発達障害は「関連性がない」とした。
 判決によると、B被告は昨年3月3日午後7時半すぎ、熊本市北区高平のスーパーの多目的トイレでAちゃんの首を絞めて殺害。同8時ごろ、約1・3キロ離れた排水路に遺体を遺棄した。
*被告人および被害者の実名は全面匿名とします。精神疾患の一つである発達障がいを考えますと被告の実名を公表することは不適切であることは当然の常識です。

 私はなんどでも言う。
 この事件は間違い無く発達障がいが関わっていることは明らかだ。だからとても罪の免罪には私は反対する。それは免罪に値しないからだ。
 何度も繰り返さねばならないが、大阪姉妹殺害事件の山地悠紀夫元死刑囚は反省の念は全くなかった、というより発達障がいだったためその概念がなかったのだ。だから被害者遺族からの厳罰感情なんぞ他人ごとに過ぎなかった。死刑判決で「遺族の悲しみはどれほどかをもう一度考え、幼いころの人間性や家族との温かい交流を思い起こし、遺族の苦しみの万分の一でも理解してほしい」と裁判長に言われても山地死刑囚には暖簾に腕押しだったのである。
 この種の犯罪者は土浦市で起きた連続殺傷事件の金川真大死刑囚にも言える。共同通信社に死刑判決がくだされた際にこんな舐めた手紙を出している。この手紙を皆さん見て、死刑にしろというのは虚しいと思わないのだろうか…。

 おはこんにちばんはっ!!
 裁判は終始、明鏡止水の心境でしたよ。判決内容は、勝手な解釈で成り立ってますよ。奴らは俺の言葉をちゃんと理解できていません。なので、浅い深い云々など論じても意味がないですね。真実は永遠に闇の中です。あなた達は何も解明できていない。あなた達の失敗は、責任能力の有無を調べるために心理学者を二人も寄越してきたが、哲学者を手配しなかったことだと思います。
 死刑制度の食い違いって何でしょう? あってもなくても何も変わらんと思うのでどうでもよいですね。控訴は28日に取り下げます。もう会う機会はありません。天国で再会しましょう。では、さようなら。
2009/12/28 17:13【共同通信】

 当然この男も色々な精神解析によって発達障がい当事者と判明している。
 そんな相手に厳罰で処分しろというのはそれこそ自滅というものだ。裁判所は冷静な判断を下し、死刑判決以外の建設的な更正への道を被告人に用意することを強く要求する。

 また、検察及び裁判所に言いたい。
 山口県光市の母子暴行致死事件の元少年の再審請求を潔く受け入れ、直ちに死刑判決の破棄という勇気ある決断を行うよう要求する。被告人は発達障がいだったことが判明している。そんな被告人を死刑にする必要性も必然性もない。被害者遺族の厳罰感情だけが全て優先される今の状況では法の公平性は担保されたとは言いがたい。
 このことは本来、本村洋が率先して行うべきことなのだ。なぜなら罪を憎むというのなら生きて償わせるのが本当の復讐なのだから。だが、感情で人の命を奪えと暴言を発する以上私は本村を断罪し続ける。一人の人間の良識に基づいて、「あなたは絶対に間違っている」と言い続ける。幸せになる権利を妨害するつもりはないが、人を苦しめる権利はない。
2012-11-09 22:37

躁うつ病・頑張らなくていい
 今回久々の更新は精神疾患の一つ・躁うつ病を取り上げる。

 躁状態およびうつ状態という病相を繰り返す精神疾患であり、気分障害の一つである。http://aqugemi.net/souutu/souutu.html

 要するにハイテンションとローテーションが極端なのだ。
 以下の症状に当てはまっていると怪しいとされている。

ちょっとした事で苛立って怒りっぽくなる
気分が著しく高揚する
不思議なぐらい活動的になってじっとしていられない
どんどん喋りたくなる
眠らなくても平気
自分が偉くなったように感じる
次々にアイデアが思い浮かぶ

 この病気というのは薬物療法や心理社会的治療が最適とされている。
 放置すれば再発を繰り返し社会生活に重大な後遺症を残すことになりかねない。だから、無理はしない方がいい。
 私はアスペルガー症候群であると知ってから精神疾患や心理学に対して興味をもつようになった。そして我が盟友がパニック障害と知ってからその思いはなおさら強くなった。その知識で社会に役立てるというなら私は嬉しい。
 そしてNGワードはアスペルガー症候群などと同じだ。
*「怠けるな」「寝てばかりいるな」「仕事のじゃま」「薬に頼るな」「病気に逃げ込むな」「精神疾患(精神病者/これを使えば尚更傷つきます)は怖い」「いつになったら治るの?」「病気に見えない」「仮病だろ」「頑張ってね」
-やってはいけない行動
 無視すること、腫れ物にさわるような対応をすること、中途半端に同乗すること、うつ病と躁うつ病を混同すること、病気を理由に交友関係を絶つこと、病状を見ていらいらすること

 私が会社をやめたのは「病気に逃げ込むな」という言葉を投げ込まれ続けて精神的にきつかったこともある。
 精神疾患への偏見もある。とても精神疾患への理解は期待できなかった。だから、やめて正解だった。精神疾患当事者に必要なのはつぎのことだ。理解すること、正しい知識を持つこと、生活のリズムを維持するよう協力する、普通に接する、自殺を防ぐ、自分ではわからない気分の変化を指摘すること、うつの際には優しい言葉をかけたりそっとすること、金銭の管理に協力すること、家事などを手伝ったり家事支援サービスなどの利用を認める、仕事や家事を休むことを理解することだ。
 どうか、理解を深めながらこの精神疾患と向き合って欲しい。
2012-11-18 23:14