2013年10月12日土曜日

戦争責任と向き合わないこの国へ

 この国は第二次世界大戦でアジアを巻き込み戦乱に巻き込んだ。
 そしてたまたま通りがかった女性でも拉致して従軍慰安婦にする非道をやらかした。そのことを商業行為というのは以ての外である。

 今回は今まで書いてきた過去の戦争責任についてのコラムをここに公開する。


五十歩百歩(孟子・梁恵王上より)

 今回取り上げる言葉は「五十歩百歩」である。
 意味は程度の差はあっても、本質は同じであることである。この言葉は「孟子・梁恵王上」のこのエピソードから出てきた。口語訳のみ載せる。

(訳)
(王の問[国の人口が増えないこと]に)孟子がお答えして申すに「王は、戦がお好きだから、戦を以て喩えさせて下さい。今、まさに太鼓をたたいて、干戈を交えようとしたところに、鎧を脱ぎ捨て武器を引きずって逃げた者がいます。ある者は百歩逃げて止まり、ある者は五十歩逃げてふみ止まりました。この時、五十歩の者が百歩の者を(臆病者と)笑ったならば、いかがでしょうか。」王は言った「駄目だ。(五十歩の者も)ただ百歩でないだけだ。五十歩の者も逃げたのである。」、孟子は言った「王がこれを理解なさるなら、民が隣国より多いことを望むべきではないでしょう。」

 今回取り上げるこの言葉を、私はネット右翼やネット左翼にそっくりそのまま差し上げる事になる。
 彼らはお互いを批判しているのだが私に言わせるとどちらも現実を知らずにわめいているに過ぎない。そしてくだらない入り口論で喧嘩しているのだ。そうしたことが脱原発を破綻させる戦犯の一つなのである。
 無論、私は第二次世界大戦における日本の戦争責任に関しては徹底的に追及して被害国に真摯なる謝罪をすべきだと考えている。それは事実と言う最低限のスタンダートゆえの日本人のすべき義務なのだ。だが、イデオロギーの問題でごちゃごちゃといっている場合じゃない、今やるべきは数十年先の日本の未来にとって何が大切かを考えて決断すべき話である。
 そんな事なのにもかかわらずくだらないことで茶々を入れる暇人がいる。誰かを指定して言う事はしないし言わないでもらいたいのだが、あまりにも失礼すぎる。私も反撃をかましてやろうと思ったがかますほどの価値がないと判断し、今回の「かく語りき」で皮肉っておこうと思った次第である。
 その輩はあるブログで私のブログによくコメントをしている方にいちゃもんをつけ、反撃をかまされると皮肉で逃げる臆病ぶりを発揮しているが、少なからずとも議論をするに当たっては相手に敬意を示すのが最低限のルールである。それを怠って一方的な物言いに終始したために反発を買ったのが現実である。反撃をかます価値があるのかないのかは、その人の度量によるがないものには私はしない。
 該当する人物がやらかした事は所詮その人にとってのマスターベーションでしかなく、「サンデー毎日」2012年7月9日号にて佐高信氏に反撃討論をかまそうとして逆に下手糞ぶりを暴かれて完膚なきまでに猛論破された幸福の科学幹部(里村英一専務理事・広報局担当)のような愚か者を私は相手にする暇などないのである。ネットでは「幸福の科学が反撃して佐高氏を論破した」とほざく愚か者どもの声があるようだが、ちゃんと読めば佐高氏の勝利である事は明らかだ。
 実りのない議論など私はする必要はない。たとえば建設的な意見を掲げてくるのならネット保守主義者でもこのブログはプラットホームとして解放するが、宗教的な物言いには相手にする必要などない。以前私はエホバの証人を批判したらその信者と思しきものから荒らし投稿を受けた。だが私は事実で反撃した上で投稿規定に沿った処分を下した。
 私が言いたいのは、左右問わずして事実から目をそらすなと言う事なのである。
2012-06-30 20:46

この記事へのコメント
>イデオロギーの問題でごちゃごちゃといっている場合じゃない、今やるべきは数十年先の日本の未来にとって何が大切かを考えて決断すべき話である。
そんな事なのにもかかわらずくだらないことで茶々を入れる暇人がいる。誰かを指定して言う事はしないし言わないでもらいたいのだが、あまりにも失礼すぎる。私も反撃をかましてやろうと思ったがかますほどの価値がないと判断し、今回の「かく語りき」で皮肉っておこうと思った…。


同じ思いです。 作家の宮崎 学さんが、以前、語ってみえました。「わたしの知り得る限りであるが、暴力団または、マフィアが存在しない、または存在しなかった国は、金王朝の“朝鮮民主主義人民共和国”と、ポルポトが君臨した“カンボジア”だけです。」と…。ある意味、逆説的ではありますが、何でもありの国が、ある意味、健全な社会であると言えますね…、無論、暴力を肯定するものではありません。
今の日本は、自民党と民主党…、“悪い”と“もっと悪い”の選択しかありません。(小選挙区制度の下) やはり、小異を捨てた“共闘”をしなければ、貧困におとしめられている主権者国民の命と人権が守れない。くだらないイデオロギーの足枷により、主権者国民を見捨てること程、愚かなことはないと考えます。確かに“理念”は大切ですが、政治は、良い意味での“折り合い”も大切だと思います。イデオロギーに固執するのは、マスターベーション;自慰による自己満足に過ぎないと思います。筆坂秀世さんは、日本共産党幹部から、党を去ってから“「あそこまで落ちれるものか?」などと凄まじく批判され、糞みそに罵倒されましたが、あれを見ていると、ポルポトやスターリンの粛清を想起してしまいます。
小野哲様…、ありがとうございます。

Posted by 青い鳥 at 2012年06月30日 21:26



またしても狙撃社会・アメリカ

米コロラド州の銃乱射で死者12人、負傷者59人―容疑者は24歳の大学院生
2012年 7月 21日 10:34 JST
 【オーロラ(米コロラド州)】米コロラド州オーロラの映画館で20日未明、男が銃を乱射した事件で、少なくとも12人が死亡、59人が負傷した。米国で発生した銃乱射事件としては、32人が犠牲となった2007年のバージニア工科大学での銃乱射事件以来、最悪となった。
 警察は当初、死者数を14人と発表していたが、20日早朝までに確認された死亡者は12人であることを明らかにした。
 警察はデンバー近郊オーロラ在住のジェームズ・E・ホームズ容疑者(24歳)の身柄を拘束した。コロラド大学附属病院の広報担当者によると、ホームズ容疑者はコロラド大学デンバー校で神経科学を専攻する大学院生だという。
 オーロラ警察署のオーツ署長ら捜査関係者によると、ホームズ容疑者にはスピード違反以外に犯罪歴はなく、過激派やテロリスト集団との関係はないものとみられるという。警察はホームズ容疑者が単独で犯行に及んだものとみている。
 事件が発生したのはショッピングモールにある映画館で、事件当時は人気映画「バットマン」シリーズ最新作『The Dark Knight Rises』の上映中だった。20日午前0時38分ごろ(米山岳部夏時間)、男が催涙ガスか発煙弾を発射し、銃を乱射したという。警察によると、男はライフル銃1丁、ショットガン1丁、拳銃2丁で武装していた。
 オーツ署長はホームズ容疑者が「黒ずくめの服装で、防弾のヘルメットとチョッキ、ズボンを着用し、のどと股間を守るためのプロテクター、防毒マスク、黒の戦闘用の手袋を身に付けていた」ことを明らかにした。
 目撃者によると、映画館の座席に座っていたホームズ容疑者は一度、非常口から外に出たが、武器を持って戻り、銃の乱射を始めたという。
 ホームズ容疑者は23日に裁判所に出廷する予定。
 現場からおよそ1.6キロメートルのところにあるコロラド大学附属病院には負傷者のうち、21人が搬送された。病院の広報担当者によると、そのうち9人が重体。この病院に搬送された負傷者の中には生後3カ月の乳児もいるという。
 国防総省の報道担当者は事件の負傷者に軍関係者が含まれていると述べたが、人数などの詳細は明らかにしなかった。
 オバマ大統領はフロリダ州での遊説を切り上げ、銃乱射事件に「ショックを受け、心を痛めている」との声明を発表した。大統領は国民が一つになり、被害者の家族らを支えるよう訴えた。
記者: MIGUEL BUSTILLO, SHELLY BANJO and TAMARA AUDI

 またしても痛ましい銃撃事件である。
 被害者および遺族に哀悼を表明すると同時に一刻も早く銃社会からアメリカが決別する勇気を示してほしい。私はそう強く願っている。
 以前私は服部剛丈氏不当狙撃虐殺事件の犯人であるロドニー・ピアーズを名指しで批判した。だが、アメリカで無罪がなぜか確定し民事訴訟でも敗北したのに自己破産で逃げる事をアメリカは容認している(ピアーズは賠償金65万3000ドルのうち、自宅にかけた火災保険から直接支払われた10万ドル以外は、現在に至るまで不当に一切支払っていない)。
 そうした体質を厳しく批判しているのがしんぶん赤旗の記事である。
 
2012年7月23日(月)
銃規制 今度も動かぬ米政界 乱射 後絶たぬ犠牲者
 【ワシントン=小林俊哉】12人の死者を出した米西部コロラド州オーロラでの無差別銃撃事件は、銃乱射による犠牲者数では9番目となる惨事です。オバマ政権になっても銃がからむ事件は後を絶たず、10人以上の死者が出た事件だけでも4件目(表)。それでも、米政界には銃規制の強化に向けた機運は出ていません。
 オバマ大統領は20日、「この悲劇から学ぶべきものがあるとすれば、それは生命とはもろいものだということだ」と発言。カーニー大統領報道官も同日、銃規制に向けた姿勢を問われ、「常識的な方策が必要だ」と述べるだけで、規制強化に踏み込みません。
 オバマ氏は、憲法修正第2条で国民には武装の権利が認められているとする立場。2011年1月にアリゾナ州トゥーソンで6人が死亡、連邦下院議員が重体となる乱射事件が起きましたが、オバマ政権は銃規制の強化に向けて取り組みませんでした。
 今年2月にフロリダ州で発生した白人男性による黒人少年の射殺事件の際も、銃による「正当防衛」を広く解釈する州法が問題となりましたが、政権側は静観を続けています。
 野党・共和党も銃所持の“権利擁護”の急先鋒(きゅうせんぽう)です。大統領候補の指名が確実視されるロムニー氏は20日、犠牲者への哀悼の意を表明したものの、「銃所持者の権利を損なう法律は作らない」というのが公約です。
 今回の事件では、容疑者が約2カ月間のうちに、ライフル、ショットガン、拳銃2丁と銃弾6000発以上を合法的に購入していたことが判明しています。
 政界が銃規制の強化に動かない背景に、業界の激しいロビー攻勢と大きな影響力があることは、長く指摘されてきました。全米ライフル協会(NRA)は銃規制反対の最大の圧力団体です。400万人の会員を抱え、秋の大統領選でもバージニア州やオハイオ州といった選挙結果を左右する州に強い影響力を持つと指摘されます。
 米紙ワシントン・ポストのコラムニスト・E・J・ディオン氏は21日付の同紙で、NRAの圧力が銃規制議論を封じ込めていると批判。伝統的に銃規制に反対してきた共和党は「銃ロビーとの同盟」を組み、一方の民主党は「おじけづいている」と指摘し、「再発が防げない理由はこれだ」と主張します。

オバマ政権下、10人以上の死者が出た事件
2009年3月 アラバマ州で男が10人を殺害して自殺
同4月     ニューヨーク州の移民支援団体の建物に男が押し入り、13人を殺害
同11月    テキサス州の基地で軍医が13人を射殺
12年7月   コロラド州の映画館で男が銃を乱射、12人が死亡

 こんな国の言うTPPだの、オスプレイだの、WBCだのに信用性はあるのだろうか。

コロラド銃乱射容疑者宅に多数の仕掛け爆弾
2012年 7月 22日 9:43 JST
ウォールストリートジャーナル・日本語版
 【オーロラ(米コロラド州)】米コロラド州オーロラで起きた無差別銃撃事件のジェームズ・ホームズ容疑者(24)は自宅に多数の爆弾を仕掛けていた。地元の警察が21日に明らかにしたところによると、手製手榴弾30個を含む60の爆発物が同容疑者の自宅アパートで見つかった。
 爆発物処理班がトラップの1つを解除し、別のトラップについては限定的な爆発を起こさせて処理した。当局者は、見つかった爆発物について、「部屋に入ろうとしたものを殺害する意図で仕掛けられていた」と述べた。爆発物の処理は現在も続いている。
 爆発物の存在は同容疑者が逮捕時に警察に伝えていた。アパートは3階建てのレンガ造りで、同容疑者の部屋は3階にある。爆弾処理が続くなかで入居者は20日早朝から避難している。
 また、当局者は21日、過去4カ月の間に大量の郵送物が同容疑者の自宅と大学に届いていたことを明らかにした。同容疑者は過去60日の間に銃4丁と銃弾6000発以上を購入していたとされる。
 デンバー近郊オーロラ市のショッピングモールにある映画館で起きた今回の銃乱射事件では、12人が死亡し、58人が負傷した。

記者: BEN LEFEBVRE And CAROLINE PORTER

成績優秀で内気な医学部大学院生-米コロラド銃乱射事件犯人
2012年 7月 23日 8:46 JST
 【サンディエゴ(米カリフォルニア州)】米西部コロラド州デンバー近郊オーロラの映画館で20日未明に起きた銃乱射事件の犯人、ジェームズ・ホームズ容疑者(24歳)は、コロラド大学の脳神経科専攻の大学院生だった。サンディエゴ北方の中流階級の家に育った内気なオタク系の学生で、友人らはこのような事件を起こすことなど予想もつかなかったと語る。
 人気映画バットマン・シリーズの最新作を上映中の満員の映画館で発生したこの事件では、12人が死亡し70人以上が負傷した。オバマ大統領は22日午後、犠牲者の家族を悼むためコロラド州を訪れる予定。
 ホームズ容疑者のカリフォルニア大学時代の寮仲間は、容疑者について、物静かだったが仲間の会話には屈託なく加わっていたと振り返る。ある友人は「彼がこんなことをするなどとは予想もしなかった。彼は仲間の一人だった」と述べた。
 同容疑者は、サンディエゴの中流の上の家庭で育った。母親は正看護師で、両親は今もサンディエゴで暮らしている。近所の人たちによれば、ホームズ一家は静かな生活ぶりで、周辺の環境になじんでいた。
 ホームズ容疑者は2006年に、この地域で最高の公立高校の1つを卒業した。同級生の話では、友人は多くなかったようで、物静かで知的だったという。その後、成績優秀者に与えられる奨学金を受けカリフォルニア大学リバーサイド校で神経科学を専攻し、科学学士号を取得した同校のティモシー・ホワイト学長は「彼は成績ではトップクラスの中のトップだった」と話す。
 同容疑者は、同校を卒業後1年経った11年6月にコロラド大学神経学科の博士課程に入学したが、1年生の終業試験の直後に同課程から離脱した。理由は明らかにしていなかった。同じ専攻の学生たちはカリフォルニアに帰ったものと思って居た。
 それ以降、ホームズ容疑者は大学には姿を見せず、武器を購入するようになった。警察によると、過去2カ月間で銃を4丁購入したほか、インターネットで半自動式のライフルや拳銃、大量の銃弾を買い入れた。そして、19日夜に防弾チョッキを付け銃を持って映画館に向かった。

 私は、この事件の背景にあるのは優秀な学生が始めて味わう挫折感をどのように克服するかのメンタル面でのサポートが欠けていたのではないかと見ている。
 アメリカはこうしたものには強いと思う。だが、新自由主義の社会ではそうしたものを軽視する傾向が最近強まっている。「自己責任」という一言で簡単に済ませてしまう。それで本当にいいのだろうか。私はそう思う。

 ここで青い鳥さんからのコメントに回答させていただきます。
 陸川(りく せん、ルー・チュアン)監督の作品が「南京!南京!」です。「ジョン・ラーベ」はフローリアン・ガレンベルガー監督ですけど、角度は異なります。それでも、国際的な評価は極めて高いです。それに引き換え日本では「俺は君のために死にに行く」(ポルポト石原の屑作品)だの、「プライド」だの、戦争責任を不当にごまかす屑作品ばかりが目立っています(北野武程度の屑が大手を振っていられる時代ですからなおさらですが)。
 憎悪扇動罪は日本が今すぐ導入すべき刑罰の一つで、児童ポルノ規制強化より優先されるべきでしょう。在特会や極右団体、極左団体を絶対に私は許せません。多様な意見を踏みにじる彼らのような連中には困ったものですね。
 じっくり構えてお互いに自分を磨き上げていけると幸いですね。
2012-07-23 23:23