2013年10月10日木曜日

時計を逆回ししたがるアホ 藤岡信勝

 今回の書人両断は「自由主義主観」を提唱している藤岡信勝である。
 この男のお粗末さはアイヌ民族やアジ アへの第二次世界大戦での侵略行為で際立って明らかだ。たとえばアイヌ民族への日本の侵略行為は実に巧妙で狡猾だった。そのあこぎさを東京書籍の教科書で は、「明治時代には政府による同化政策によって、アイヌ民族はそれまでの文化や生活をうばわれていきました」と性格に指摘している。旧植民地に残るさまざ まな課題を広範囲に取り上げる「ポストコロニアル(ポスコロ)」という潮流は世界の常識である。
 それを藤岡は不当に否定し日本を持ち上げる呆れ た記述に終始した。 『新編 新しい歴史教科書』 なる教科書もどきではアイヌ民族や沖縄の人々への記述は全くないばかりか天皇持ち上げに終始したお粗末な内容だった。さらにアジアの苦しみを無視するお粗 末さ。藤岡が元共産党員だったからそのような褒め上げで極右政治家に媚を売っているのかといいたくなる。
 それを人はご都合主義者というのである。藤岡は以下の会話をどう思うのか。あの佐高信氏と新右翼で護憲保守として私が尊敬している鈴木邦男氏(一水会代表)の対談でこのような話があった。

 山口組5代目渡辺芳則と山口組顧問弁護士遠藤誠の対談

 渡辺「共産主義諸国が崩壊した現在、左翼と右翼はどこが違うんですか?先生は左翼だそうですが、左翼って何ですか」
 遠藤「太平洋戦争の見方がひとつの分かれ目で、侵略戦争とみるのが左翼で、正義の戦争とみるのが右翼となってます」
 すかさず渡辺「そりゃあの戦争は侵略戦争に決まってますよ。だって、日本の軍隊が中国や東南アジアというほかの国に攻め込んだわけでしょう。ほかの国の縄張りを荒らしたら、侵略になるのは決まってますわな」
 遠藤「そうしたら渡辺さんも左翼だということになります」
 渡辺「それが左翼だというなら、私も左翼ですなぁ」

 ヤクザの親分にここまで言われて、藤岡は恥ずかしくないのか。恥を知れといいたい。最後に、藤岡にこの言葉を慎まずに差し上げる。

真の愛は悪に対する憎悪を十分にふくむものである。仮面的の愛または浅き愛は、悪を憎むことを知らない。けれども深き真なる愛は、かくあることはできないのである。 内村鑑三『ロマ書の研究』

2012-04-02 22:57