2012年06月23日
今回取り上げるのはリーマン・ブラザーズである。
リーマン兄弟によって創業されたためこの会社はリーマンブラザーズなのだが、この会社も文字通りバブルに踊った。経営破たん前の従業員への給与がなんと総額で41億円というのだから驚くものだ。これから引用するのはゆかしメディアである。
リーマンブラザーズ破たん前の年収41億円
2012年04月28日11時30分
提供:ゆかしメディア
2008年9月に連邦破産法の適用を連邦裁判所に申請、11月には解散した米金融大手リーマンブラザーズの2007年の従業員の報酬が内部文書によって明らかになった。
米LAタイムズが公開した資料によると、最高給取りだったのはプロップトレーダーのロバート・ミラード氏で5130万ドル(現在の為替レートで約41億円)。以下、次のようになっている。
ロバート・ミラード 5130万ドル
マージン・シュワルツ 3130万ドル
ジョナサン・ホフマン 3090万ドル
ジョン・カサリーニ 1850万ドル
ヘンリー・クレイン 1820万ドル
ポール・ペンケット 1800万ドル
ベノワ・サボワ 1800万ドル
マーク・ウォルシュ 1750万ドル
アレックス・カーク 1700万ドル
リチャード・グラスブルック 1680万ドル(いずれも敬称略)
当時の最高経営責任者(CEO)であったリック・ファルド氏が4000万ドルだったために、ミラード氏がいかに高給取りだったかがわかる。
ミラード氏は現在はNYに拠点を置くヘッジファンド運用会社レルム・パートナーズを創業している。ちなみに05年の給与は380万ドルと07年とは比べるべくもない。しかし、LAタイムズの取材に対して「06、07年は完全には支払われていない」と述べており、会社の窮状ぶりを示してもいるようだ。
これを三菱UFJ証券の年収1000万円前後と比較して明らかに高すぎる。
無論個人の実力ゆえに一律に比較する事はできないだろうが、明確におかしな話だ。こうした会社からもらいすぎたと言う罪の意識はないのだろうか。多くの人が家を失ってトレーナー生活に追い込まれている事への罪悪感はないのだろうか。
これが、竹中平蔵が絶賛したアメリカの本当の闇の姿だった。この闇に大きなショックを受けた中谷巌氏は新自由主義を厳しく批判するようになった。竹中は不正な手段でトヨタ自動車のミサワホーム強奪をアシストした。この罪をなぜかメディアは取り上げないのだからふざけている。
乗っ取られた三澤千代治氏はミサワインターナショナルを立ち上げて好調である。ミサワホームは衰退する一方だ。当然の帰結だ、ギャンブル経営に走って実業を忘れたらどんな会社も経営破たんして当然だ。
そもそも、銀行は預金者から預かった金銭(預金者からの借金というべき)を正当な利息をつけて企業へ融資するのが原則だが、今その原則を守っていないばかりか平然と預金者からぼったくっているではないか。こんなふざけた話は聞いた事がない。
それでいて、オリンパスや東京電力のような犯罪企業には媚びるのだからふざけている。オリンパスや東京電力に必要なのは会社更生法の申請であり、東京電力にとってはグリンピースジャパンなどのアドバイスを受けて経営再建に踏み出すべきなのは明らかなのであり、オリンパスにとっては中小企業による共同買収によってものづくりの原点に立ち返り、人権を尊重する会社に戻さねばならない。
それができないのは一体何事なのだろうか。凡人の私には大きな疑問を感じる。