2013年10月9日水曜日

人数がどうであれ事実は事実だ 河村たかし

 今回の書人両断は河村たかしである。
 批判をせざるを得ないのは今回のこの記事である。

河村・名古屋市長:「南京事件というのはなかった」と発言

 名古屋市の河村たかし市長は20日、表敬訪問を受けた同市の姉妹友好都市である中国・南京市の共産党市委員会常務委員らの一行8人に対し、1937年の南京事件について「通常の戦闘行為はあって残念だが、南京事件というのはなかったのではないか」と発言した。

 河村市長は旧日本兵だった父親が南京で45年の終戦を迎え「温かいもてなしを受けた」と話していたことを明かし「8年の間にもしそんなことがあったら、南京の人がなんでそんなに日本の軍隊に優しくしてくれたのか理解できない」などと述べた。

 さらに「真実を明らかにしないと、とげが刺さっているようなものでうまくいかない。一度、討論会を南京で開いてほしい」と求めた。

 南京事件を巡り河村市長は09年9月の市議会一般質問でも「一般的な戦闘行為はあったが、誤解されて伝わっているのではないか」と述べたことがある。

 また、名古屋市北区名城の国家公務員宿舎跡地の中国総領事館への売却問題でも、南京市の一行に対し「できれば遠慮していただきたい」と述べ、売却に否定的な見解を示した。【福島祥】

毎日新聞 2012年2月20日 12時33分(最終更新 2月20日 12時56分)

 いくらなんでも、口にしてはいけない発言であることは言うまでもない。
 その結果は民間外交の停滞につながるのは言うまでもないのだ。

河村・名古屋市長:南京事件否定発言 江蘇省、愛知渡航禁止の内部通達

 【上海・隅俊之】名古屋市の河村たかし市長が南京事件(1937年)について「なかったのではないか」と発言したことを受け、中国・江蘇省が省内の政府職員に愛知県への渡航を禁止する内部通達を出していることが分かった。江蘇省関係者が明らかにした。

 江蘇省政府は通達について公式には否定している。省政府関係者は毎日新聞に「双方が事態収拾に向けて努力している」と語った。

 江蘇省は愛知県と友好提携を結んでいる。渡航が禁止されたのは江蘇省政府職員と、南京、蘇州、無錫、南通などの地方政府の職員。

 ◇大村知事が会見「通達なかった」
 大村秀章・愛知県知事は28日、急きょ記者会見し、「江蘇省と連絡を取り、そうした事実はないと確認が取れた」と述べ、報道内容を否定した。大村知事によると、江蘇省側は「報道に驚いている。(市長発言には)冷静に対処する」と県担当者に語った。駐名古屋中国総領事館からも同日、「総領事が江蘇省に確認し、渡航禁止の通達はなかった」と県に連絡があったという。

 大村知事は「江蘇省内の自治体と友好締結している県内各市にも影響は出ていない」と話した。【加藤潔】

毎日新聞 2012年2月29日 東京朝刊

中国:「中日友好南京柔道館」行事中止 河村市長発言受け

 【上海・隅俊之】名古屋市の河村たかし市長の南京事件をめぐる発言を受け、江蘇省南京市の柔道施設「中日友好南京柔道館」が3月2日に予定していた開館2周年記念行事を中止したことが分かった。南京市政府が中止を要請していた。

 柔道館は五輪金メダリストの山下泰裕氏の協力を受け、日本政府が資金援助して10年に完成。記念行事には山下氏も出席して日中の柔道家らが交流を深める予定だったが、中国側関係者によると万が一の事態に備えて中止を決めたという。

 河村市長は27日の記者会見で発言内容を修正したが、撤回しない考えを表明しており、インターネットの中国版ツイッター「微博」では反発の書き込みが続いている。

毎日新聞 2012年2月28日 0時25分

河村市長の発言で SKE南京公演中止
 名古屋市の河村たかし市長による「南京大虐殺」否定発言に対する中国国内での批判の高まりを受け、名古屋が拠点の人気アイドルグループ「SKE48」の公演を目玉に、9日から11日まで江蘇省南京市で開催予定だった日中共催の文化イベント「南京ジャパンウイーク」の延期が1日、決まった。

 共同電によると、南京市人民対外友好協会とイベントを共催する上海の日本総領事館が発表。事態の沈静化を待って開催を模索する姿勢だが、日中関係筋によると見通しは立っていない。南京市と姉妹都市の関係にある名古屋市の市長発言が、南京市での交流行事を次々と開催断念に追い込む異例の事態となった。
[ 2012年3月2日 06:00 スポーツニッポン

 この河村については我が盟友がポピュリズム市長であると批判してきた。
 私もかつてこの記事を書いたが、この記事に出てきた山田某もこの暴言を支持している。とんでもないことだ。

笑ってしまうね、中身はどうなんよ(小野哲)
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2010-04-20 17:10:42
asahi.com
ニュース
政治
国政記事
首長らが「日本創新党」を結成 党首に山田宏杉並区長
2010年4月18日21時30分

 東京都の山田宏・杉並区長らが18日、都内で記者会見し、首長や地方議員が中心の新党「日本創新党」の結成を発表した。党首には山田氏が就任、代表幹事に中田宏・前横浜市長、政策委員長に斎藤弘・前山形県知事が就く。夏の参院選に選挙区と比例区合わせて10人以上を擁立し、5議席以上の獲得をめざす。
 新党は5月下旬に結党大会を開き、参院選の候補者を発表する。首長経験者や地方議員らから選考する。2011年4月まで区長の任期がある山田氏は会見で「新党が伸びゆくように自分の身の振り方は考える」と述べ、中田、斎藤両氏とともに、自らが参院選に立候補するかどうかは明言しなかった。
 新党はめざす国家像に「自由で力強い日本」を掲げ、基本目標に「国家の自立」「地方の自立」「国民の自立」を据えた。民主党政権が進める子ども手当や農家戸別所得補償などは「バラマキと人気取り」と批判した。また、山田氏は「参院でキャスチングボートを握る数を取らないと政策は実現できない」として、参院選後に他党との連携を模索する考えを示した。
 この日は新党を支援する「応援首長連合」のリストも公表され、上田清司・埼玉県知事、松沢成文・神奈川県知事、河村たかし・名古屋市長ら26氏が名前を連ねた。
http://www.asahi.com/politics/update/0418/TKY201004180137.html

 既に述べたように、中田や山田が新党を立ち上げる事になった。
 4月18日に立ち上げられたその党の名前は日本創新党。「たちあがれ日本」や「みんなの党」と同じ亜流自民党が、過去の己を反省し統括する作業を抜きにしていい加減な政策ばかり並べている。これは恥のバーゲンセールではないか。笑ってしまいたくなる、中身が何だろうか分からないまま突っ走っている印象がある。「山のカモメ」氏でも呆れること請負だ。
 漫画家のやくみのるは「自民党はすでに死んでいる」と自民党の広報誌に寄せ書きしたそうだが、その自民党から飛び出す連中を見てくるとどんな理念をもって、どんな政策をするのか。マスゴミ連中にはこうした視点は全くと言っていいほど皆無である。
 また、政治家は甘い見通しで政治をしているのではダメだ。この前から述べているようにポピュリズム(大衆受けばかりする発言をする輩)は政治全体に大きな害をもたらす。田中康夫を見よ、なにわのヒトラー・橋下徹を見よ、いずれも現実離れした妄想ばかりほざいているではないか。この口先新党を支援する政治家に河村や上田、松村がいるのはある意味、歴史観硬直政党であることを自ら物語る。
 山田は非現実な政策ばかり並び立てる。その典型例は法人税の値下げと消費税の10%大幅増税だ。馬鹿にもほどがある。自民党と全く同じで、何が新党なのか。馬鹿にしているのにもほどがある。まず、今まで自分たちが犯した失敗を反省し、統括し、改善することが政治家としての仕事ではないか。それなくして政治家は失格だ。

 私は中国批判もしている。


Googleの勇断を讃える(小野哲)
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2010-03-27 09:41:00
 インターネット検索エンジン世界最大のGoogleが共産中国の国際法違反の検閲押しつけに抗議して共産中国から事実上撤退することになった。
 Googleは香港の検閲されていないサイトへ移動させることで共産中国の国際法違反の違法検閲に対抗する。私はGoogleの方針を支持する。国家はあくまでも審判の役割であり、人の内面にまで踏み込む行動は明らかに過剰なやり方だからだ。
 共産中国の国際法違反の統制ぶりはニューヨークタイムズ、ワシントンポストへアクセスできないようにしていることでも明らかだ。逆に言えば、共産中国の体制が歪んでいることを自ら立証しているのである。これではマトモな国民は激怒する。若い才能は日本やアメリカ、カナダに留学したまま、そのまま国籍を変更する。
 共産中国は今のままで生き残れない。何故なら、国家統制経済から自由奔放な資本主義の都合のいい部分をとった結果、政治的自由に国民は気がついたことを悟っていないからだ。いや、悟っているからこそ検閲を行っているのだろう。現に、市民権向上のデモが各地で起きているのだ。
 共産中国は敢えて戦略的に民主化すべきである。独裁体制だったトルコは心ある軍人の勇断により民主化された。その彼は国家の英雄である他トルコは軍部が民主主義を戦略的に活用し宗教テロへの牽制に用いている(それでもクルド人への抑圧政策には私は反対する)。
 隣国モンゴルは民主化された。それにより共産党も改革された。腐敗もある程度なくなった。お手本が隣国にあるのだから、勇気を持って民主化すべきである。そうすれば、台湾問題もチベット問題もウイグル問題も解決に大きく近づくのだ。
 私は共産中国の民主化は宗教テロなどの新たな問題に対処には不可欠であると考える。北京体育祭直前に有志たちが提案した中華連邦共和国構想を下敷きにすべきであると私は考える。大きすぎる政府はいわばマンモスであり、マンモスにはダイヤモンドは磨けない。マンモスのままダイヤモンドを磨こうというなら、それは時代遅れというべきものだ。

 私は中国の独裁体制を嫌悪している。
 しかし、今回のこの河村暴言は我慢ならない。人として言うべきではない。たとえ人数が数万人であろうとも、被害者にとっては甚大な被害そのものである。当時判明しているだけでも2万人だというのだから、民族そのもののトラウマと言うべきものである。
 南京大虐殺と言う事実を避けてはいけない。私は何度でも言わねばならない。人数が問題なんかではない、南京大虐殺と言う事実が問題なのである。ユダヤ人が批判しようがしないがどうだろうが、アウシュヴィッツで多くの人たちが殺された事実は変わらない。
 河村が取るべきは以下の路である。

嘘は更なる嘘を招き、罪を認めて謝れば怒りは収まる(小野哲)
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2010-05-09 08:15:18
 相変わらず、「自由主義史観」なる戦争責任居直り論者どもの迷言がかしやましい。
 ネット極右の「ブログ」で、今回こんな記事が無断引用されていたので、私は正々堂々と引用させていただく。

対談:村山、野中氏が日本の現状を憂う--大分 /大分
 大分市の大分文化会館で17日、村山富市・元首相と、「自社さ」の村山内閣で自治相を務めた野中広務・元自民党幹事長の対談があった。戦前の植民地支配と戦争に関し、村山氏は「各国の傷跡は癒えていない。信頼を築ける努力が必要」、野中氏は「旧日本軍が中国に残した遺棄化学兵器で、いまだ傷つく人がいる。そういうことを知らぬ世代に日本を引き継ぐことが恐ろしい」と憂えた。
 県日中友好協会などの企画「新時代の日本と中国」。約700人が集まった。
 村山氏は植民地支配と侵略を謝罪した95年の「村山談話」について、「アジアの一員として生きるには歴史の清算が必要と考えた」と説明。「当時は戦後50年の節目。過去を清算して新しい日本を作るのは、この内閣しかできない役目だった」と回顧した。
 野中氏の話は自民党の現状にも及び、「私が言うのも情けないがだらしない。与党気分が残っている」と苦言を呈した。
【佐野優】 毎日新聞

日中「最良の関係」 村山氏と野中氏が講演[2010年04月18日 09:14]
 村山富市元首相と野中広務元自民党幹事長が17日、大分市内で「新時代の日本と中国」と題して講演した。NPO法人大分市日中友好協会(高倉秀志会長)の設立40周年を記念して開催。元大分合同新聞社取締役編集局長の森哲也さんが司会を務めた。
 現在の日中関係について村山氏は「小泉政権では靖国神社参拝をめぐって冷え込んだが、現在は(戦後)最もよい関係にあるのではないか」と指摘。自身が首相時代に出した「村山談話」を振り返り「戦時中に植民地支配をしたアジア諸国への反省の気持ちを忘れないことが大切」と述べた。
 野中氏は中国との望ましい接し方について「お互いに信念を曲げず、誠実に意見を主張し合うことだ」とし、外交問題で安易に妥協しない姿勢の重要性を強調。野党に転落した後の自民党について触れ「(小沢一郎民主党幹事長らの)政治とカネの問題で政局に持ち込もうとせず、堂々と国政に関する論戦を挑むべきだ」と批判した。 
大分日々新聞

 野中氏の指摘が正しい。
 ネット極右どもは、日本の犯した戦争犯罪を認めたがらない。だが、そうすればするほど、相手は信用をするはずがない。だいたい、戦争なんぞ勝者も敗者も悪い。私には白黒をつける価値すらないと思う。
 ネット極右どもは最近、鳩山由紀夫首相の失政をあたかも鬼の首を取ったかのように騒ぎ立てる。だが、その行動は世界中から見られている。まずは正々堂々と相手を論破することに力を注ぐべきであって、それには事実を受け入れて相手を凌駕するフェアな姿勢が欠かせないのである。
 鳩山の失政は批判するが、ただ一つ評価するならば、戦争責任から逃げないで毅然と反省する姿勢だ。これはヒトラー小泉以来アジアとの関係の崩壊をそのままにするよりはいいことだ。きっちりやらねばならなかったのだ。この一点でなら私は支持する。だが、マニフェスト破りは納得しがたいし大いに不満である。沖縄県に米軍基地を押し付けようとまたいい加減な事ばかりやっているが、それなら日本共産党が民間外交で頑張っているように、米軍基地を無条件でアメリカに移してもらうしかない。
 だが、「自由主義史観」とやらはアメリカ追従に終始している。それでは無意味である。だから、彼らを私は売国奴呼ばわりするのである。アメリカの数段上を行くにはそれこそ、死ぬほどの努力が必要である。

しなやかに、そしてたくましく(小野哲)
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2010-10-07 22:40:10


米 60年余前の人体実験で謝罪
10月2日 15時58分  NHK

 アメリカ政府が、60年余り前に中米のグアテマラで、新しく開発された薬の効果を調べるため、受刑者らを性病に感染させる人体実験を行っていたことがわかり、オバマ大統領は、グアテマラのコロン大統領に電話をかけ、謝罪しました。

 この実験は、アメリカの衛生当局に所属する研究者らが1946年から2年間、グアテマラで実施していたもので、ことしになって、アメリカの大学教授の調査で明らかになりました。それによりますと、実験は、当時、新しく開発された抗生物質であるペニシリンの効果を調べるために行われ、売春婦を通して、兵士や受刑者、それに精神的に障害のある人たちを梅毒などの性病に感染させていたということで、当事者には事実は一切知らされていませんでした。
 これについて、ホワイトハウスのギブス報道官は、1日の記者会見で「衝撃的な悲劇で、非難は免れない。アメリカ政府は、被害を受けた人たち全員に謝罪したい」と述べました。また、ホワイトハウスによりますと、オバマ大統領も、グアテマラのコロン大統領に電話をかけ、直接、謝罪したということです。
 アメリカ政府は、今後、外部の専門家による委員会をつくって、さらに詳しく事実関係を調査することにしており、関係者に賠償を行うかどうかは、調査の結果を待って検討するとしています。

http://www.nhk.or.jp/news/html/20101002/t10014344311000.html

 アメリカの闇は晴れることはない。
 グアテマラにあったかつてのユナイテッドフルーツ(現チキータ)のプランテーションの特権を見直そうとした革新政権をCIAやグアテマラ極右と一緒になって不当に潰した罪はどうか。まだある、キューバの民間航空会社の旅客機に爆弾を積み込ませて爆破させ、多くの市民を虐殺した罪はどうか。更に20世紀後半の最悪の独裁者の一人だったチリのファシスト・ピノチェトを支援し、民主主義と逆行した悪事をアシストした罪はどうか。
 日本でも沖縄県の市民から散々搾取を繰り返した罪がある。また、原爆投下の同義上の責任を認めない不誠実な態度はどうか。バラク・オバマよ、逃げるなと言いたい。オバマに期待されていたのは今までの不誠実なアメリカを誠実なアメリカにする事だったのではないか。
 今回の謝罪は当然とはいえ、まだまだオバマには詫び続けなければならないアメリカの罪が目の前にある。ちなみに民主主義という点で日本とアメリカは共闘できると思う、だが、歪んだアメリカから卒業できないオマヌケネオコン・ネオリベどもがまたしても孤立主義を叫びだした(しかも日本では仙谷・前原・岡田・菅・北澤が一緒になって日本のバーゲンセールばかりやらかしているから重症だ)。我が共生主義の敵とは、孤立主義である。それは何も一人だけの責任ではない、押し付けたサイドにも責任がある。いいかげんにしろと言いたい。
 そんな孤立主義にはしなやかに、そしてたくましく言葉を発し続ける事だ。相手がカッカ来ても、動じずに冷静に反撃することだ。

鈍感な奴(小野哲)
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2011-02-01 08:56:35
二重被爆者の不適切放送で謝罪 BBCと制作会社
 【ロンドン共同】英BBCテレビのお笑いクイズ番組「QI」が二重被爆者の故・山口彊さん(長崎市出身)を「世界一運が悪い男」などとジョーク交じりに紹介した問題で、BBCの娯楽番組担当広報責任者と番組制作会社は21日、連名で「(日本の皆さまに)不快な思いをさせ、申し訳ない」と謝罪する声明を発表した。
 この問題では、放送は不適切だと抗議していた在英の日本大使館と邦人に対し、番組プロデューサーが「不快な思いをさせ大変残念」などと謝罪していたが、問題が報道された後、日本国内でも強い反発が起き、BBCとしての対応を迫られた。BBCは、大使館に近く書簡を送るとしている。
2011/01/22 09:35 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201101/CN2011012201000117.html

笑い話じゃない 二重被爆者山口さんの長女憤り「真摯さが足りない」 
 英BBCのクイズ番組が長崎市の二重被爆者、故山口彊さんを「世界一運が悪い男」などと紹介したことに対し、山口さんの長女山崎年子さん(62)は21日、「世界中が核廃絶に向けて努力している中、父の体験を軽視するようなことは遺憾で許せない」と話した。
 山崎さんは「家族内で『運が悪かった』と笑いながら話したことはある。しかし、核保有国の英国でこのように取り上げるのは話が別。核削減への真摯さが足りない風潮から、こういう発言が出てくるのではないか」と憤りを見せた。
[ 2011年1月21日 10:49
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/01/21/kiji/K20110121000092330.html

BBCに二重被爆映画放送要請へ 長崎市長が会見で明かす
 英BBCテレビのお笑いクイズ番組が、昨年1月に93歳で亡くなった長崎市の二重被爆者、山口彊さんを「世界一運が悪い男」とジョーク交じりに紹介した問題で、田上富久長崎市長は27日の定例記者会見で、山口さんを取り上げたドキュメンタリー映画を放送するようBBCに要請すると明らかにした。
 東京在住の映像プロデューサー稲塚秀孝さん(60)が制作した映画「二重被爆~語り部・山口彊の遺言」の英語字幕版を、来週中にもBBCに送付。「英国の人に原爆についての理解を広めてほしい」と訴える市長名の要請文や、原爆被害の状況を撮影した写真集、ポスターも同封する。
 田上市長は「被爆の実相について基本的なことが理解されていない。BBCも知る努力をしてもらいたい」と述べた。
2011/01/27 17:15 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201101/CN2011012701000595.html

 最初にこの前の日韓戦でのキ・ソンヨン選手の振る舞いを批判する日本サポーターに私は問いたい。
 山口氏の遺族の痛みとキ選手のアピールは同じ痛みである。それに何故気がつかないのか。私には驚きである。また、韓国サポーターに言いたい、自国の英雄であるキム・ヨナ選手の顔を加工して応援グッズに使わないで欲しい。そうした振る舞いが相手を追い詰めるのだ。場外乱闘としか思えない愚行である。これはついでの苦言である。
 イギリスのBBCの暴挙は、第二次世界大戦の勝者の驕りがまだイギリスから抜けていない事を露呈した。イギリスはかつての栄光に溺れて現実を知らないのではないか。核兵器を持つ事が大国というなら、それもまた明らかな幻想のオアシスでしかない。幻想のオアシス、言い換えれば蜃気楼では世界の現実や事実からは見えない。そこにあるのは強者の歪んだ欲望だ。
 山口氏はアメリカに二重被爆を食らわされた。そもそも原爆投下は不要だった、マッサーカーやアイゼンハウアーは日本に戦力はないから兵糧攻めでいいという考えだったが、愚か者のトルーマンが焦って人体実験の為に原爆投下を強行した。これは国際法違反の戦争犯罪の一つであり人類史上最悪の犯罪である(むろん、私は南京大虐殺も従軍慰安婦の問題も許す気持ちはないが)。
 しかも、放送直後に悪趣味のジョークを堂々とYouTubeにアップロードする無神経。連中は謝罪した後に消したが、本来ならやらかしたスタッフと出演者全員が山口氏の遺族の目の前で土下座謝罪し、損害賠償すべきのだ(当然、YouTubeにアップロードしてもらおうじゃないか)。どう、誠意を示すかなのだ。だから長崎市長の要求には当然従う義務がある(それもゴールデンタイムにやらなければ意味がない)。
 BBCの今回の不祥事を取り上げたのはあるブログだった。そこで抗議していることを明かし、メールを出すべきだと呼び掛けた結果、世界中から批判が殺到し、連中の謝罪につなげた。だが、謝ったからで済まされる話ではない、これからどう改善し、どう捉えていくのかが問われている。

 河村とBBCのやったことはどう違うのだろうか。
 私には全く違いは読めない。河村に関して言えばある程度共通する箇所はあった。しかし、歴史で大きなボタンを掛け違えた政治家と判明した以上、私は容赦しない。事実を事実として認めるまで「お前は裸の王様だ」といい続ける。
 最後に言う、人数がどうであれ事実は事実だ、逃げるなといいたい。

2012-03-03 21:42