2013年10月20日日曜日

地方百貨店を考える~清水花菱の場合~



 静岡市、それも清水区の住民には今回懐かしいと思う。
 セイフーの跡地は最初どこが入っていたか。1964年9月1日に創業した花菱百貨店である。だが閉店したためヤオハンが買い取り1973年11月21日、ヤオハン清水店が相生町に開店したそうだ。
 その翌月には西友が駅前に開店、競争が始まった。元々静岡県は大店法による規制が厳しく、イトーヨーカ堂出店にもかなりの年月がかかったほどだ。そのあと、ヤオハンは八百半デパートからヤオハンジャパンに社名変更し、香港や上海に出店した。
 だが、ヤオハンの勢いは見せかけにすぎなかった。相当な粉飾決算が行われた。そのうえ無理に大型店を出しつづけ、最後はヤオハン大型店をダイエーグループのセイフー(直接には東海ダイエーで、東海ダイエーはセイフーと合併、現在はグルメシティ関東)に売却した。
  ヤオハンは会社更生手続きをして、ジャスコに売却された。ジャスコにとっては大店法の規制を直接飛び越えて不良経営を正せば優良店舗に出来ると考えた結果 だった。その結果通りとなり、ヤオハンはマックスバリュ東海に社名変更し、つい最近では松菱百貨店のながれをくむ松菱マート・シーズンセレクト(エコス子 会社)や民事再生手続きをした東海マートを買収し、拡大している。
 だが、大型店や中規模食品ストアが果たしてどこまで地元経済に金を落としているのか。イオンに買収された北海道のあるストアでは取引がなくなっていったと証言する声がほとんどだ。地域にどう貢献するかも、同時に問われている。