2013年10月8日火曜日

裁判の劣化を加速させた戦犯 ウィリアム・ホーカー

 今回書人両断するホーカーについては被害者遺族と言う面よりも、公権力を悪用して被告人に堂々とリンチをした犯罪者と言う面が極めて大きい。
 そのため、制裁という意味をこめて名指しで厳しく批判する。決して感情で批判するつもりはない。

 感情で人を死刑にする傲慢な男 ウィリアム・ホーカー(小野哲)
テーマ:無責任連中書人両断!!
2011-07-12 22:50:12
今回、久々の無責任連中書人両断である。
 感情で人を死刑にしろというのは傲慢の極みであり、厳しい断罪は免れる余地はない。
市川の英女性殺害:「娘に邪悪な行為」 父出廷、強い処罰感情訴える--公判 /千葉
毎日新聞 7月9日(土)11時8分配信
  「とにかくBを捕まえたかった」--。07年に英会話講師、Aさん(当時22歳)が殺害された事件の裁判員裁判。初めて証言台に立った父ウィリアム・ホー カー氏(58)は、B被告(30代前半)を追い続けた2年7カ月をこう振り返った。B被告逮捕のために来日を繰り返したウィリアム氏。娘の無念を晴らすと いう執念と、被告への強い処罰感情を爆発させた。
 B被告が国内で逃走し続けた間、ウィリアム氏は4回来日。街頭にも立って、逮捕につながる情報の提供を訴え続けた。ウィリアム氏が法廷で強調したのは、一家の絆の強さだった。
 「来日のための旅費はどう工面したのか」と検察官に問われると、ウィリアム氏は「蓄えを使ったり、銀行から借り入れもした。娘までも金を工面してくれた」と語り、傍聴のため来日しているAさんの姉と妹に、感謝の念をのぞかせた。
  逮捕の日まで、母ジュリア女史(54)はインターネットを使って英国の首相や政府首脳に連絡を取り、事件解決を訴え続けた。ウィリアム氏もチラシを数万枚 作成し、ロンドン・ヒースロー空港で日本への旅客に配り続けたという。今回、証拠として提出された遺体写真を「見ないでもいい」と言われたにもかかわら ず、あえて直視した理由を問われると「起こったことの重大さを確かめなくてはいけない。娘の悲惨な姿を一度見たら、一生まぶたから離れないと思ったが、父 として見なくてはいけないと思った」と言い切った。
 ウィリアム氏は「私たち家族は二度と平凡ながら、幸せな日々には戻れない」と述べ、「日本で 許される最高の刑」として死刑判決を求めた。そして、B被告の犯行内容について「EVIL(邪悪な)」という単語を使い、「この邪悪な男が、抵抗できない 娘に邪悪な、邪悪な行為をした。これに対して最高刑をもって償わせることに家族は一つになっている」(この箇所が特に法廷侮辱罪)と訴えた。裁判員は法壇 から身を乗り出すように耳を傾けていた。証言を終えると、ウィリアムさんは、背後のベンチで顔を押さえて小刻みに震えるB被告には一瞥(いちべつ)もくれ ず、ジュリア女史の元へ戻った。
 11日の第5回公判ではジュリア女史への証人尋問が行われる。【斎川瞳、中西啓介】
7月9日朝刊
最終更新:7月9日(土)11時8分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110709-00000024-mailo-l12

 そこまでそちらさんが暴言を吐くなら、こっちも容赦情けはない。
 法律できっちり反撃する。まず、死刑は人一人殺しただけでは原則としてならない。連続殺人もしくは一人殺人・複数強盗などが現実であり、この事件の場合は死刑判決など絶対にありえない。
 被告人は罪を認めた上で、よけいないいわけはしていないのだ。いい加減にそちらさんが身をただせと言いたい。我々は被害者には殺された状況を隠すなど一定の配慮を示すが、裁判中で検察サイドの真相だけが真実ではないのだということをウィリアム氏は思い知らねばならない。
  ウィリアム氏は植草一秀氏の冤罪事件を何と思うのか。小沢一郎氏の事件でも冤罪が濃厚になった。日本の検察は信頼性が低下しつつあるのだ。娘を失った悲し みや憎しみを被告人に単にぶつけても、娘は帰ってくるのではない。被告人には更正できるだけの厳罰が必要なのは私も分かるが、死刑は断じて認めない。
 寛容だのそんな言葉を使ったらしいが、死刑という言葉を使った段階でそれらは皆無であると論破されるのがオチである。ウィリアム氏には不快感を表明する。また、ウィリアム氏は法廷侮辱罪を犯している。
 法廷侮辱罪(ほうていぶじょくざい)とは、裁判所の規則・命令などの権威を害する行為である(日本ではないのが不思議である)。
 法廷侮辱罪は、法廷警察権に基づき、裁判所または裁判官が発した命令に違反して、その職務執行を妨害した場合に成立する。
  裁判所が高い権威を持っているからこそ、成立しうる罪である。そのため、裁判所が即決かつ独自に処罰することができる。陪審による審理を経ず、略式手続で 処罰されるが、近年では、制約を課される傾向にある。この罪には、裁判所の審理妨害をする直接侮辱や、裁判所の命令に従わないなどの間接侮辱も含まれる。
 (Wikipedia日本語版より)

 この論に従えば、真相を解明しようとしている裁判員の審理を遺族の感情で妨害しているとしか思えない。ましてや被告人の前まで接近して威圧行為までやったのだ。これまで容認するなら、裁判は無秩序だ。直ちに遺族を排除すべきだったのだ。
 ウィリアム氏には直ちにこの裁判から撤退するよう勧告する。それでも参加したいのなら、植草氏の弟子になってからどうぞと言いたい。それとも、井上静先生は如何ですかな。

 なお、被告人の氏名及び年齢、被害者の氏名は一切公表しませんが感情混じりの暴言を吐いた遺族には法廷侮辱罪に問われる可能性が濃厚のため、実名で批判します。
 遺族の暴言には反撃をたっぷり加え、反論不能にして差し上げましょう。これを誹謗中傷というのなら、遺族に法令遵守を迫るべきでしょう。我々は遺族・被害者へのカウンセリング費用負担及び経済面での支援には賛成している事を併せ持ち表明しています。

 冷静な視点なきメディア・裁判へ(小野哲)
テーマ:国家、人権
2011-07-06 10:17:31
今回もまた憂鬱な事件である。
 千葉日報より引用するが、実名や年齢は伏せておきたい。

裁判員9人選任 英国女性殺害遺棄
2011年06月29日15時15分
  市川市のマンションで2007年3月、ベランダの浴槽から英国人の語学学校講師、Aさん=当時(22)=の遺体が見つかった事件で、殺人と強姦(ごうか ん)致死、死体遺棄の罪に問われた住所不定、無職、B被告(30代前半)に対する裁判員裁判の初公判を前に、千葉地裁(堀田真哉裁判長)は28日、裁判員 6人と補充裁判員3人を選んだ。初公判は7月4日に開かれる。
 裁判の主な争点はB被告の殺意の有無と、強姦致死罪が成立するかどうか。同12日までに6回の公判が開かれ結審し、評議を経て21日に判決が言い渡される予定。
 地裁によると、97人に呼び出し状を送付。仕事の都合などを理由に27人の辞退が許可され、出頭を求めた63人のうち50人が選任手続きに参加した。
 選任されなかった40代の会社員女性=茂原市=は「大きく報道された事件で注目度も高い。裁判員を務めたい気持ちもあったが、覚悟も必要になるので漏れてよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
http://www.chibanippo.co.jp/news/chiba/society_kiji.php?i=nesp1309328157

 まず、今回の事件では推定・状況証拠のみしかない。
 そのため、事件の裁判は慎重でなければならない。それを最初に指摘し、被害者の遺族の意見とやらに振り回されないよう警告しておきたい。それが、遺族の言う『公正な裁判』になるのである。堀田裁判長には、その観点を踏まえた公平な裁判を求める。
 ちなみにB被告人と部活で関係があったという本山直樹・千葉大学大学院名誉教授は『B君の適正な裁判を支援する会』(更正の可能性の観点により裁判の結果が確定するまで匿名報道とさせてもらうので年齢も含めて実名は伏せる)を立ち上げている。
 彼らが目指しているのは、社会からの袋叩き(リンチ)ではなく、B君に事実だけに基づいた適正な裁判を受けさせるということである。その立場には共同させてもらうが、注文もつける。それは、このコラムである。

https://sites.google.com/site/naokimotoyama/old/2009/20091108
 このコラムで逮捕されていないのにも拘わらず、本山氏は明らかにB被告人を犯人扱いするようなコラムを書いた。
  これはあまりにも不謹慎のため、私は批判したが、このことに対して反省しているのか。このコラムはB被告人を犯人であるかのように誘導しているとも言え、 この事にたいする戒めと反省がないのは驚きだ。もっとも、適正な裁判を求めると言うのはそうした反省の上にあるといえばあるのだろうが、甘い。
  それと、メディアの歪みである。被告人には事件について黙秘する権利がある(同時に知りうる真実を明かす責務もあるのだが)。そうした権利が無視される報 道である。そして、被告人の告白本を興味だけで取り上げる始末だ。そうした姿勢は腐敗そのものではないか。私はうんざりしている。
 反論があるなら、堂々と寄せていただきたい。

 そして、更に興味半分でこんな呆れた事を仕出かす愚か者もいる。

『mixi』にB容疑者ファンクラブ登場!「頭ぶっこわれてるのか?」との声
2009年11月16日 ロケットニュース24
  ソーシャルネットワーキングサービス『mixi』は、オンライン上で友達とつながることができるだけでなく、コミュニティと呼ばれる同じ趣味趣向を持った 人たちが集まるグループが存在する。そんな『mixi』のコミュニティに、『頑張れB応援ファンクラブ』(2009年11月16日現在、『頑張れB支援コ ミュニティ』に名称を変えている)というコミュニティがあるのをご存知だろうか?
 この『mixi』コミュニティは、イギリス人女性を殺害したとして逮捕されたB容疑者を応援するファンクラブで、常識的に考えて不謹慎としか言いようのないコミュニティである。
  コミュニティ説明として、「B『公式』ファンクラブです。東スポ揺れるハートで紹介されました。超イケメンBさんを応援しましょう!☆我々はBさんの無罪 を心から信じています☆無罪であって欲しいです ☆逃げろB。完全黙秘なのだわーいわーいわーい。警察のでっちあげに負けるな。でもBの健康が心配です」と記述されている。ただただ、ア然である。
  このコミュニティに対して激怒した一人の人物がいた。テレビゲーム『Dの食卓』や『エネミーゼロ』の開発者として有名なゲームクリエイター飯野賢治さんで ある。飯野さんはインターネットサービス『Twitter』で『頑張れB応援ファンクラブ』に対して言及。「この人たち、頭ぶっこわれてるのか?」と猛烈 批判をしているのである。
 このことは『オレ的ゲーム速報@刃』に掲載された事により広くゲームユーザーに知れ渡り、「これは酷い。被害者が可愛 そう過ぎる。父親がどんな気持ちかわかってんのか」などの『頑張れB応援ファンクラブ』に対する批判コメントが書き込みされている。このような不謹慎コ ミュニティに対して『mixi』側がどのような対処をとるのか?そのあたりにも注目が集まりそうだ。

http://rocketnews24.com/2009/11/16/%E3%80%8Emixi%E3%80%8F%E3%81%AB%E5%B8%82%E6%A9%8B%E5%AE%B9%E7%96%91%E8%80%85%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96%E7%99%BB%E5%A0%B4%EF%BC%81%E3%80%8C%E9%A0%AD%E3%81%B6%E3%81%A3/
 こんな愚か者がいるから、被害者や遺族は傷つけられる。
 私も憤慨するほどひどいコミュニティは今でも存続しているのだが、立ち上げた彼らに一つ、提案がある。被害者・遺族のカウンセリング費用を全額負担してもらおう。それぐらいはやってしかるべきだろう。
  公正な裁判とは、感情的な裁判ではない。事件の背景にある被告人の成育歴、確実な物的証拠、被告人の更正への可能性、被害者・遺族へのカウンセリングな ど、様々な資料を元に犯罪防止の教訓を導き出すべきである。これなくして、裁判は不成立だ。今までの死刑ハンケツはこうしたものを明らかにおざなりにして きた。それで儲かるのは反省を免除された犯罪者だけである(きちんと反省している囚人にも失礼極まりない)。
 これでまたしても感情ハンケツが出 たら、日本の裁判の劣化を世界中にアピールすることになる。ただ単に被告人への厳罰だけを満たすなら、それは幼稚園児でも裁判官が務まると言うようなもの である。また、メディアには何度も警告しておきたい。この種の事件の関係者へのインタビューは絶対に自粛すべきである。こうした報道がハンケツもどきの乱 発につながり、まともな判決にはならないのは自明の理であろう。
 なお、刑罰については今の段階では述べない。それは状況証拠と遺族の思いだけで裁くことへの危険性を何度も述べている私の思想に背きかねない。被害者参加制度は規制すべきなのは明らかだ(供述書のみの参加にとどめ、求刑はしないほうがいい)。
  このままなら、更正の効果は乏しいままただ刑務所で刑役を過ごしただけで、世の中に危険な囚人を再生産するだけである。私は刑期の延長よりも、例えばレイ プには避妊手術を受けさせ、出所後もカウンセリングを受けるよう義務付け、介護福祉就業刑を掛け合わせる提案をしている。そうすれば、死ぬまで罪と向き合 うことになる。そして、被害者や遺族の許しを得るまで苛酷な待遇におけばいい(これは児童売買春にも言える)。
 厳罰主義者は非現実的な思想であるとしか私は思えない。我が盟友からも厳しい一言が飛ぶのではないか。

 裁判がここまで劣化すれば、法律も当然劣化して当たり前である。

細菌を罰そうとして微生物まで殺すのか(小野哲)
テーマ:国家、人権
2011-06-24 12:44:59
改正刑法:成立 ウイルス作成だけで適用
  コンピューターウイルスを使ったサイバー犯罪を取り締まるための改正刑法などが17日の参院本会議で賛成多数で可決、成立した。ウイルスの作成行為を直接 罪に問えるウイルス作成罪(不正指令電磁的記録作成罪)が創設される。法改正を受け、政府は近くサイバー犯罪条約への加盟手続きに入る方針。
 ウイルスを使った犯罪は複製が容易で短期間に拡散するため、被害が拡大しやすい。しかし現行法ではウイルス作成者の摘発は難しく、警視庁は昨年、ファイルを勝手に上書きする「タコイカウイルス」を送りつけた男に異例の器物損壊容疑を適用した。
  今後は正当な理由なくウイルスを作成したり、ばらまいた場合は3年以下の懲役または50万円以下の罰金。取得・保管も2年以下の懲役または30万円以下の 罰金刑となる。また、わいせつな画像データを不特定多数に電子メールで送信する行為も処罰対象に加える。ウイルス作成罪については7月中旬施行の見通し。
 刑事訴訟法も改正。サーバーからデータを記録媒体に移し替えて差し押さえられるほか、プロバイダー(接続業者)にデータ提出を命じる記録命令付き差し押さえ制度も新設する。プロバイダーには最長60日間、通信履歴を保管するよう求めることもできる。【石川淳一】
毎日新聞 2011年6月17日 東京夕刊http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110617dde041010079000c.html
 これは、完全に危険な代物である。
 この法律の問題点は日本共産党によって既に指摘されている。

2011年6月17日(金)「しんぶん赤旗」
サイバー刑法改定案可決
井上議員が反対討論
参院法務委
 コンピューター・ウイルスの作成・供用などサイバー犯罪を取り締まることを掲げた刑法等改定案が16日の参院法務委員会で、民主、自民、公明、みんなの各党の賛成多数で可決されました。日本共産党は反対しました。
 日本共産党の井上哲士議員は採決に先立つ討論で、「利用者に重大な被害を及ぼす不正なプログラムの広がりに対処することが求められるが、正当化しがたい内容だ」と指摘しました。
  井上氏は、法案がウイルスの作成段階で犯罪化することについて、「実際の被害発生前の行為を処罰しようとするものであり、刑法の原則に反する」としたうえ で、プログラムを行う者の内心の自由、表現の自由を脅かすことになりかねず、被害発生前の摘発となれば見込み捜査で対象者を継続的に監視するなど問題ある 捜査手法を招く恐れがあることを指摘しました。
 また、ウイルスの「作成・供用等の罪」の構成要件が客観性に乏しく、外形的に処罰の範囲を限定す ることは困難だと指摘。「あいまいな規定を当局が運用して対処することは、プログラムの作成を行う人々の活動の萎縮を招きかねない」として「コンピュー ター機能を損なうといった実際の被害に着目した(犯罪)類型をつくるべきだ」と主張しました。
 さらに、井上氏は本来なら消去されるべき通信履歴の「保全要請」について、「憲法上保障されている通信の秘密を侵害するおそれがある」と指摘。裁判所の令状なしで要請できる点についても「当局側の乱用をまねきかねない」と批判しました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-06-17/2011061702_02_1.html

 井上氏の指摘に沿って、サイバー犯罪取締法を制定すべきだった。
 まず、猥褻なコンテンツを送り付ける事を違法とするなら、民間のプロバイダに要請してフィルタリングをかけてもらい、見れない・売れないようにすればいい。このままなら、明らかに国家は暴走する。
 ハッカーの意味が、残念ながら日本では誤解されている。それを指摘したい。本来は『パソコンに精通した人』の意味であり、『パソコンに不正にアクセスしてデータを破壊するなど不正行為を行う輩』を意味するクラッカーではない。
  そこで、国益にもなり、かつクラッカーにならないで済むハッカー止まりの人間を増やせばいいのである。具体的に言うならば、日本国内からハッカーを募集し て、LINUX+WINE(オープンソースの Windows API 実装を通じて、主として x86 アーキテクチャ上の Unix 系 OSにおいて Microsoft Windows 用アプリケーションをネイティブ動作させることを目標とするプログラム群)が搭載された軽快な基本ソフトを開発してもらう。
 優秀なソフトは採用 し、ダメでも著作権を買い取るオプションを駆使すればフリーソフトとして公開可能にすればいい。同じようなアイデアをオフィスソフトなどでも使えばいい。 そうすればクラッカーにならないで済むハッカーが増えるし、フリーソフトが市販ソフトになれば、日本は情報技術で優れた国家になる。
 このままのやり方では、『細菌を罰そうとして、有益な微生物まで潰す』に等しい。つまり、ビフィブス菌ですらも害をもたらす細菌扱いしているに等しいのだ。それでは非科学的そのものの発想である。

今回の参考記事
IT用語辞典
ハッカー
http://e-words.jp/w/E3838FE38383E382ABE383BC.html
クラッカー
http://e-words.jp/w/E382AFE383A9E38383E382ABE383BC.html
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1113060721

 刑事裁判の被害者遺族には以下の義務が生じてくる。
 それは被告人に苦痛を訴えるだけではなく、被告人に第三者が冷静な観点で下した裁判の結果を潔く受け止めることである。もし、それが納得できないのならそれは民事裁判で戦えばいいまでのことである。
 だが、民事裁判が決着してしまえば裁判に干渉することは断じて許されないことである。

これで、遺族は裁判から手を引くべきである(小野哲)
テーマ:国家、人権
2011-06-09 09:30:56
女児殺害、被告に賠償命令=被害者母が申し立て-千葉地裁
  千葉県東金市で2008年9月、保育園児Aちゃん=当時(5)=が殺害された事件で、殺人罪などで懲役15年の判決を受けた無職B被告(20代前半)=控 訴中=に対し、千葉地裁(栃木力裁判長)が慰謝料3000万円をAちゃんの母Cさん(40)に支払うよう命じる決定をしたことが19日、分かった。
決定は3月30日付。異議申し立てはなく、今月14日に確定した。遺族側代理人の安福謙二弁護士が明らかにした。
(時事通信2011/04/19-18:11)

◆東金女児殺害:B被告に懲役15年判決 千葉地裁
毎日新聞2011年3月4日10時9分 更新:3月4日12時52分
  千葉県東金市で08年9月、保育園女児A(当時5歳)が殺害された事件で、殺人罪などに問われた同市の無職、B被告(20代前半)に対し、千葉地裁は4 日、懲役15年(求刑・懲役20年)を言い渡した。軽度の知的障害がある勝木被告の訴訟能力や責任能力を弁護側は争ったが、栃木力裁判長はいずれも問題な いと判断しつつ「障害の影響が一定程度あり、一般人と比べれば刑事責任の度合いには限りがある」と述べた。
 事実関係に争いはなく、公判は(1)裁判手続きの意味を理解して被告が自分の権利を守る「訴訟能力」(2)殺人罪について責任能力--の有無が争点だった。
 判決は
 (1)に関し「被告人質問の受け答えなどを見ても弁護人らとのコミュニケーションに支障はない。公判の進行状況に応じた対応を取ろうとしている」と指摘。「手続きの理解力もコミュニケーション能力も不十分」として公判停止を求めた弁護側主張を退けた。
  (2)で弁護側は「パニック状態になり衝動的に殺害した」と心神耗弱を主張。だが判決は「判断能力が一部損なわれていたが、著しく低下している状況ではな かった」と完全責任能力を認めた。その上で「殺害方法が残忍で、隠蔽(いんぺい)工作をした点も悪質」と非難した。【中川聡子、駒木智一】
 ◇判決の認定内容◇
  B被告は08年9月21日昼、自宅近くの路上で見かけた面識のない保育園児のAちゃん(当時5歳)をマンション自室に連れ込み=未成年者略取罪▽「帰りた い」「ばか」などと言われて腹を立て、浴槽に沈めて水死させ=殺人罪▽衣服を脱がせた遺体を、自宅近くの資材置き場前の路上に放置した=死体遺棄罪。
 なお、今回から関係者の実名に加え、被告人の年齢も伏せる事にしました。ネット極右どもからの人権侵害を防ぐ狙いです。ご了承いただきますようお願いします。
<賠償請求>犯罪被害者の手数料は一律2千円に 法務省
(毎日新聞 03月07日 15:11)
  犯罪被害者が、刑事裁判に併せて被告に損害賠償請求できる「付帯私訴制度」の導入にあたり、法務省は、被害者が裁判所に納める手数料(印紙代)を請求額に かかわりなく一律2000円とする方針を決めた。被害者団体から「制度を利用しやすくするため、手数料を低額にしてほしい」という意見が出ていることに配 慮した。
 通常の損害賠償請求訴訟では、手数料として訴状に張る印紙の代金は、請求額に応じて増えていく。例えば、請求額が5000万円なら印紙代は17万円、1億円なら32万円になる。このため、被害者団体などからは「負担が重過ぎる」という声が出ている。
  付帯私訴制度でも同じように手数料が高額になれば、被害者が制度の利用をためらい、被害者支援の意義が損なわれる恐れがあるため、法務省は手数料を一律 2000円と決めた。刑事裁判で調べた証拠を利用して賠償額を算定するこの制度では、裁判所に新たに大きな負担を与えるわけではないことから、手数料を低 く抑えることが可能と判断した。
 全国犯罪被害者の会(あすの会)の岡村勲弁護士は「手数料はできれば無料にしてほしかったが、2000円であっても被害者の負担は軽くなり、大変ありがたい。引き続き、通常の民事訴訟の手数料の引き下げも求めていきたい」と話している。【森本英彦】
  ◇ことば【付帯私訴】 刑事裁判手続きの中で被害者が民事の損害賠償請求をする制度。刑事裁判の証拠を利用して賠償額を算定するため、被害者の立証負担が 軽くなる。政府が導入しようとしている案では、刑事の有罪判決が出た後に、同じ裁判官が引き続いて民事の損害賠償請求を審理し、賠償額を決定する。当事者 に不服がある場合は通常の民事訴訟に移行する。政府は今国会に刑事訴訟法改正案を提出し、08年秋の導入を目指している。

 これで、遺族に釘をさしておきたい。
  もう、裁判から手を引きなさい。民事上の責任は果たされることが確定した。後は、刑事上の責任だろうが、これについては被告人が知的障がい者である限り、 無期懲役という現実を無視した暴論は全く通用しない。また、誘導されて自白したという疑いも残っている。物的証拠も乏しいのだ。
 よって被告人に ついては、公判停止が当然だ。わずか6歳程度の知識しかないというのだから、それに見合った刑罰が必要だ。また、被告人の弁護団は手弁当で行っているのが 現実だ。そこまでしてでもこの問題が深刻だと言うことなのだ。懲役15年など言語道断、どんなに考えても懲役10年だ。
 遺族の方々は、この民事 訴訟を一区切りに再出発を願いたい。それと同時に、私たちは被害者へのカウンセリング制度を充実していかねばならない。また、私は憎悪扇動罪、ハラスメン ト罪の早期導入を強く求めている。重大な犯罪の要因はたいがいハラスメントから生まれる。そのハラスメントを罰することで、重大な犯罪を抑制する可能性が ある。
 B被告にあまりにも非現実的な暴論を下した栃木裁判長には、精神医学を勉強するよう勧める。そして、自らの暴論が違憲である事をじっくり噛み締める事だ。同時に、罪を噛み締めてもらいたい。
 社会はあまりにもスピードを要求しすぎた。それで、おいてけぼりにされたらもう最後の時代である。それでいいのだろうか。再検証すべきである。その議論には、新自由主義を批判的に統括し、様々な歩き方を容認する社会への転向が必要である。
 民事訴訟でも、政府相手だと、明らかに原告や弱者が不利なのは明らかだ。それを、いかにフラットにするかが、今後の裁判に求められている。不当な判決モドキの被害者を救済し、加害者には責任を追及することも、裁判を正常化させる一歩にすぎない。

2009-08-14 01:40:41
印象操作に振り回される裁判員制度(小野哲)
テーマ:国家、人権

私も我が盟友も、裁判員制度の失敗は必至だと警告してきた。
 初めてのケースにしても、さいたま地方裁判所のケースにしても印象操作で判決が決まってしまった。このことはすなわち、有名人への判決に大きな悪印象を与えること必至だ。
  覚せい剤を服用したため逮捕された酒井法子がもし、裁判員制度で裁かれた場合明らかに感情に訴えるような戦術が予想される。そうなると、本来下されるべき 法律的常識を逸脱した呆れた判決が垂れ流されるのは必至だ。東京地方裁判所での第一号では遺族の感情ばかりが優先され、殺された方の責任を軽視した非常識 な判決が垂れ流された。
 我々は情に流されない揺るがない信念を持たねばならない。私はこのことを何度も訴えてきた。これは日本人特有の病気なのだ。外見に振り回されてしまうのもまた、情に振り回される事を意味する。
  そのケースとして取り上げるのがJ2サガン鳥栖で現在大活躍しているユース日本代表だったハーフナー・マイク選手である。彼はその名前の通り、オランダ系 日本人である。父親が日本代表GKコーチだったディト(元ジュビロ磐田など)といえば納得だろう。その彼は金髪の白人(このことは当然なのだが)で、彼を 知らない人が彼に英語で話しかけると、彼は日本語で答えてくるのだから皆さんびっくりする。このことは裏返して申し上げると以前私が作家のC.W.ニコル 氏のエピソードともつながってくる。
 ニコル氏はみなさんおなじみのように長野県に定住している上、日本籍を取得している。その彼が講演会で「私 は日本語が下手な日本人です」と茶化して話すのに対して聴衆がどっと笑うことを話し、アメリカではこんなことはないと話していた(筑紫哲也・宮本政於との 共著「自分の問題、他人の問題」講談社文庫より)。帰国子女ですらもこの罠にかかりやすい。たとえばグータンヌーヴォでキム・ヨナとインタビューした内田 恭子がキムの片言の日本語に驚いていたが、私は驚くに値しない。なぜなら、つい100年前事情はどうだろうが韓国は日本の植民地だった。そこで日本政府の 国益に沿ったことが行われた(それが後に韓国にとって役だったというのは我々の言うことではなく、あくまでも韓国人が評価を出すべき事でしかない。そうし た意味で政治家には配慮が足りない)。
 日本人特有の民俗性を時間をかけて変えていかなければならない。そもそも、純粋な意味での日本民族とは何 なのか。それを言うことはかつてのナチスドイツの「アーリア民族」なる血の神秘的迷信と全く重なって見えると思うのは私だけだろうか。裁判員制度より、事 情聴取段階での全面可視化、弁護士の付き添い義務づけ、冤罪被害者の即時救済と冤罪加害者への厳罰、それと死刑の事実上の廃止と終身懲役刑の導入が一番 手っ取り早い司法改革なのである。



もう一度、振り返るべきは我々ではないか(小野哲)
テーマ:国家、人権
2011-06-07 08:36:29
茨城・取手のバス内切りつけ:きょう、男を起訴--水戸地検

  茨城県取手市のJR取手駅西口で昨年12月、バスの乗客14人が無差別に切り付けられた事件で、殺人未遂容疑で逮捕された同県守谷市、無職、A容疑者 (当時20代後半)に「責任能力はあった」とする精神鑑定結果が出たことが、捜査関係者への取材でわかった。水戸地検はA容疑者を勾留期限の27日、殺人未遂罪で起 訴する見通し。
 捜査関係者によると、事件当時や現在のA容疑者の精神状態などを鑑定したところ「人格障害」との診断が出たという。水戸地検は幻覚や妄想が生じることがある精神障害と異なり、責任能力に問題はないと判断したとみられる。
  A容疑者は昨年12月17日朝、取手駅西口に停車中のバスに乗り込んで乗客に包丁で切り付け、当時高校1年の女子生徒らにけがをさせたとして逮捕された。 地検は今年1月21日、約3カ月の鑑定留置で、精神鑑定を専門家に依頼。東日本大震災の影響などで期間を延長し、5月23日に鑑定が終了した。
【酒井雅浩、佐久間一輝】
毎日新聞 2011年5月27日 東京朝刊http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110527ddm041040191000c.html
2011年5月27日(金)
取手バス襲撃「責任能力あり」 と鑑定結果
取 手市のJR取手駅前で昨年12月、路線バスの中高生らが切りつけられ14人がけがをした事件で、鑑定留置され精神鑑定を受けた守谷市、無職、A容疑者 (当時20代後半)=殺人未遂容疑で逮捕=について、「刑事責任能力がある」という結論が出されたことが26日、捜査関係者への取材で分かった。水戸地検は鑑定結果 を踏まえ、27日にもA容疑者の刑事処分を決める。
地検は刑事責任能力を確認するため、水戸地裁にA容疑者の鑑定留置を請求し認められた。当初、 1月21日から4月18日までの予定だったが、東日本大震災の影響などで鑑定時間が足りなくなったことから、地検が鑑定留置の延長を申請。留置期間は5月 23日までとなり、専門家が犯行時の心理状態などを調べた。
事件は昨年12月17日午前7時40分ごろ、取手市中央町の取手駅前に停車中の路線バス車内で、中高生らが包丁で切りつけられるなどして男女14人が負傷した。
A容疑者は14人のうち男子中学生に対する殺人未遂容疑で現行犯逮捕。処分保留で釈放後、女子高校生ら3人を負傷させたとして、今年1月6日に同容疑で再逮捕された。
調べに対し「人生を終わりにしたかった」と供述。弁護人の接見では「死んでしまいたいと思うこともあった」と話していた。
 なお、両記事とも被告人の個人情報は削除しています。
 今後プライバシー侵害が頻繁に起きる場合、年齢も20代とさせてもらいますので、絶対にプライバシー侵害はしないよう強く警告します。

 さて、取手駅バス停で起きた連続通り魔事件で、被疑者が正式に起訴された。
  まず、被告人には弁護士をつける権利があり、黙秘すらも許され、公正・公平な立場で裁判を受ける権利がある。それを踏まえて、まずこの事件でも裁判員によ る裁判はしないよう強く要求する。裁判員裁判とやらは、完全に裁判の持つ役割を破壊し、単に被害者の痛みだけを強調する時代遅れの三文芝居になりさがっ た。
 被告人が何故、この事件をやったのかを我々は冷静に分析し、解決策を見出だすべきである。それと同時に被害者への救済、被告人への更生が出揃い、初めて裁判は意味を持ってくる。民事訴訟でもそれはほぼ、外れていないと私は考えている。
 裁判では情よりも、理が優先されて当然だ。感情で人の人生が決定されてしまえば、被告人へのイジメにもなる。オウム真理教の狂信者の娘を救おうと元妻を殺害した男性に過剰な懲役13年が押し付けられたが、これも裁判員によるポピュリズム裁判である。
 刑事裁判に関して、これだけ批判するが、民事はどうか。民事も実はとんでもない問題を抱えている。その事はこの次に。
http://www.ibaraki-np.co.jp/news/news.php?f_jun=13064197615646

 さあ、ホーカーよ、裁判の意味をどう考えるのか。
 感情だけで娘は帰ってくるなら、私が引き受けてやってもいいがそれは現実とは言いがたいだろう。そのツケはアビシット自称首相と言うマヌケな案山子のもと軍部の事実上の独裁に陥っていたタイのような結末になる。

司法の私物化を許すな(小野哲)
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2010-12-07 06:22:24
タイ:憲法裁判決、民主党解党認めず タクシン派反発必至

  【バンコク西尾英之】タイ憲法裁判所は29日、アピシット政権の最大与党「民主党」を解党処分にするかどうかが問われた裁判で、訴えを門前払いし、民主党 の存続を認める判決を出した。これにより民主党は政権崩壊の危機を免れた。今後、過去に憲法裁の判断で繰り返し解党処分となっている反政権のタクシン元首 相派が「二重基準だ」と反発を強めるのは必至だ。
 民主党を巡っては、選挙管理委員会が今年4月、05年の総選挙時に同党に交付された政党補助金2900万バーツ(約7800万円)が不正に流用されたとして、解党を求めて憲法裁に提訴していた。
  憲法裁は08年、当時のタクシン派政権のサマック首相を、料理番組への出演で報酬を得たことが憲法で禁じられた副業に当たるとして失職させた。また07年 と08年の2度にわたってタクシン派政権与党を選挙違反事件への関与を理由に解党処分としたため、政権崩壊と反タクシンのアピシット政権発足につながった 経緯がある。

毎日新聞 2010年11月30日 東京朝刊
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 このような『判決』が出る事は十二分に予想されていたので、私は驚かない。
  だが、司法が完全に現政権(それとても国際法違反のクーデターでのし上がった自称政権であることは明らかだが)によって私物化されていることが裏付けられ た。これでは、タイは政府の機能が完全に麻痺しているのである。しかも、このクーデターを巡って国際社会でも暗闘があるようだ。
 アピシット自称 首相は即刻辞職しなければならない。それから、議会を正常化し、議論を通じて両派の接点を見出だす必要がある。タイ民主党は即刻解散し、特権階層や軍部か ら独立した真のタイ民主党を生み出さねばならない。軍隊と一部の特権階層によるタイの私物化は厳しく断罪されねばならない。
 私は今回の暴挙で、タイの内部でゲリラがはびこりかねない危機感を覚えている。もし、そうなってしまえばタイのみならず、その周辺国に大きな影響を与えてしまう。私はアピシットをフランコ石原に置き換えてしまえばこの事態の深刻さがわかると思う。
 そうなる前に、鹿児島県阿久根市の有志たちのように、アピシットをクビにするリコール請求を行う頭があるか、もしくはアメリカか日本か、韓国あたりに亡命するかだ。いずれにしろ、国家私物化のツケはこれから出てくる。

 そして、これが本来の裁判のあるべき姿である。
 感情だけに突っ走ったお間抜けどもはこの裁判の判決を冷静に受け止め、考え直すべきである。

裁判は感情移入するものではない(小野哲)
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2010-11-13 05:39:29
耳かき店員ら殺害 東京地検控訴せず、無期判決確定へ
2010年11月12日18時42分

 東京都港区で昨年8月、耳かき店員の女性とその祖母を刺殺したとして殺人などの罪に問われた無職A被告(当時40代前半)の裁判員裁判で、検察側の死刑求刑に対し、無期懲役とした東京地裁判決について、東京地検は12日、控訴しないと発表した。
 被告側も控訴しない方針で、無期懲役判決が確定する見通しとなった。死刑か無期懲役かの選択を市民が初めて迫られた裁判だった。
 一審判決によると、A被告は昨年8月3日午前8時50分ごろ、港区内のBさん(当時78)方に侵入。あらかじめ用意していたハンマーと2本のナイフを使い、Bさんと、孫で東京・秋葉原の耳かき店に勤めていたCさん(同21)の首を刺すなどして殺害した。
(C)朝日新聞社
http://www.asahi.com/national/update/1112/TKY201011120400.html

 これが、もっとも相応しい判決である。
 私はこの種の犯罪を許す気持ちなど毛頭ない。しかし、死刑にしてしまえば加害者は死刑執行で終わってしまうのに対して被害者や遺族の悪夢は終わらない。だから、被告には国際法レベルで真の極刑である終身懲役刑に処すべきだと何度も繰り返して指摘してきた。
  死刑でそもそも、犯罪は減るのか。むしろ増えているではないか。この前発表された統計では高齢者による再犯率が高くなっている他、婦女暴行などの再犯も高 い。逆に言えば、刑罰が犯罪抑制の効果をなしえていないばかりか、皮肉な意味で衣食住の場を提供しているに過ぎないのだ。その一方、明らかに冤罪の植草一 秀氏や高知県白バイ隊員『ひき逃げ』(実際は自殺だったのにバス運転手がひき逃げしたように証拠をでっちあげた)事件にはわざわざ証拠まででっちあげて有 罪を押し付けるのだから、目茶苦茶である。
 遺族のコメントは毎日新聞にあったので引用する。

 検察側の控訴断念を受け、Bさん の長男(57)は毎日新聞の取材に対し「検察が法に基づいて判断したこと。受け入れざるをえないが、納得していない。被告を死刑にできず、正義は死んだ」 と怒りを隠せない様子で語った。Cさんの父親(57)は弁護士を通じ「非常に残念。被告には一生刑務所に入っていてほしい」とコメントした。【伊藤直孝】
毎日新聞より引用
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20101113k0000m040073000c.html


 遺族には感情で人は裁けないと私は何度も繰り返して指摘してきた。
 まず、彼らには犯罪被害者向けのカウンセリングを受ける権利はある。それは我々の費用でいいではないか。だが、敵討ちの権利はない。私は彼らに何度でも繰り返す。
 被告の反省の態度は正直言えば不信感を感じるものがある。だからこそ、死ぬまで刑務所で搾取されてしまえばいいと私は考える。正義は死んではいないのだとBさんの長男には反論したい。失った悲しみには共感できるが、厳罰感情は別だ。
  刑事裁判はあくまでも事実と効果のみで判断すべき場所である。死刑を免れた被告人にはこれから見えざる絞首台が待ち受ける、というのは一生冷たい視線で人 から見られるからだ。また、仮釈放も考えにくい。冷静に考えると、無期懲役しかなかったのが今回の現実である。被告人はこれからが地獄である。
  被害者及び遺族の方々が一日も早く、犯罪被害者の遺族であり、死刑廃止運動に携わりカウンセリングの強化を訴える原田正治氏と面会され、真の再生に向けて 歩かれる事を望む。ただその過程で被告人相手の損害賠償訴訟を起こすならば、私は感情的にならないことを条件に個人的に支持する。それと同時に被告人には 死ぬまで罪と向き合うよう厳しい姿勢で接する事を望む。

 なお、関係者の個人名は全面的に匿名で対処しています。
 これは最近のネットの暴走に対処するためです。ぜひご理解いただけますよう、お願い申し上げます。また、これ以上の関係者への取材は自粛していただきたく思います。


 神戸俊樹さんは「裁判はシンプルなほうがいい」と言っていたが私は難しいと思う。
 なぜなら事件に至る経緯は複雑だからだ。そこには貧困、病気などさまざまな要因がある。それを一概に被害者や遺族の声ばかりを重視して感情交じりの判決もどきを垂れ流した結果、裁判の役目は完全に破壊されてきた。
  ホーカーの罪はいわばその破壊に手を貸したことである。これは断じて許しがたい。以前、私は本村洋を名指しで断罪したがイギリス人版本村と言うべきこ の男につけるべき薬はないのが現実である。裁判の劣化を加速させただけで、被告人の更生にも事件の再発防止策にもなんの役に立っていないだけである。

2012-02-11 17:45