2013年10月9日水曜日

中身が薄っぺらな奴が経営者になっただけ 堤義明

 今回、血祭りに上げる堤義明はあの堀江貴文氏より数段悪質な犯罪者なのにもかかわらずなぜか執行猶予で終わっている。
  だが、私は見逃すわけには行かない。堀江氏でも容赦なく批判しているので、堤に関しては数段厳しく批判する。異母兄の堤清二氏が西洋環境開発の経営破たん の責任を取って私財を提供したのに比較すると数段劣る上、人を人と思わない傲慢なこの男は絶対に許すわけには行かない。
 まずは堤ばかりかその批判を避けてきたカスゴミ批判をした佐高信氏のコラムを引用する。

 1986年5月15日付の『内外タイムス』のコラム「マスコミ唐竹割り」にこう書いてある。
 筆者の名前が出てくるのでテレくさいが、事実関係を示すためにそのまま引く。
 「毎年、五月のはじめになるとユーウツになる。例の堤義明の、知性のカケラすら感じられないタの字面をあちこちの媒体で見せつけられるからだ。
 なぜ五月はじめかというと、4月26日が堤康次郎の命日で、成り上がり根性丸出しの墓参の模様が毎年いくつかの媒体に紹介されるからである。今年も『週刊文春』、『フライデー』などが、デカイだけの墓の前にぬかずく義明の写真を意味あり気に掲載していた。
  自社従業員に、自分の親の墓掃除や守りを強要することなど、今日では土建屋といえどもよくしない。ところが、そうした方面での経営センスゼロの義明は茶坊 主幹部以下社員たちに平気でそれを命じて恬としている。不愉快なのは、どのマスコミも広告費欲しさにそうした堤をさも大物のごとく持ち上げてみせる風潮 だ。
 まともな人間で堤を面と向かって批判したのは評論家の佐高信ぐらいではないか。
 あとは、税金を払わぬことを社是としているかのようなこの二代目田舎者をヨイショするばかりである。いやはや後進国ならではのマンガだ」それから20年近く経って、ようやく、堤義明の〝裸の王様〞ぶりが指弾されようとしている。
  ここに出ている『週刊文春』や『フライデー』もその批判の列に加わっているが、自分たちが「持ち上げ」たことは忘れたかのように手きびしい。奥村宏は日本 のマスコミを〝解禁待ちジャーナリズム〞と批判したが、自ら禁を解くのではなく、アユ解禁のように解禁となるのを待って批判を開始する。
 その体質はまったく変わっていない。ジャーナリズムとは触れてはならぬとされているタブーに挑むことをその本質とするのではなかったか。
 「マスコミ唐竹割り」の「税金を払わぬことを社是としているかのような」は『日経ビジネス』の「強さの研究」にリポートされた「法人税ゼロ」を指している。
 西武鉄道グループの中核会社、コクド(当時は国土計画)の経理は、資金の社外流出を防ぐという点では完璧であり、1979年度以降三年間の納税証明書を見ると、法人税を支払った痕跡はない。
 それについて、ある国税関係者は、「大正9年、(先代の)堤康次郎氏が国土計画の前身である箱根土地を設立して以来、この会社は法人税を支払ったことがないのではないか」とまで言っている。
 一億円でも利益が出ていれば法人税がかかるはずなのに、コクドは利益を出し、配当を続けながら法人税はゼロだった。
 プリンスホテルを含む西武鉄道グループ約70社のうち、上場企業は西武鉄道と伊豆箱根鉄道だけなので、そのカラクリは不明だが、『日経ビジネス』は、さまざまな仮説を立てて真相に迫っていた。
 しかし、マンガをマンガでなくするために二〇年もかかったわけである。私は、いま、堤義明が叩かれれば叩かれるほど、マスコミの無力さを感じる。非力さと言ってもいい。彼らはそれをごまかすために、義明を叩いているのではないかとさえ思うのである。
 現代のマスコミのタブーの一つが創価学会だが、池田大作が堤義明のようにその横暴ぶりを白日の下にさらされる日は来るのか。
 義明は、会社をどう動かすかは自分がすべて決めるから社員に頭は要らない、と広言してきた。そして、秘書嬢には、客に対し、片膝をつかせてあいさつをさせていたのである。
 魯迅は「暴君治下の人民は暴君よりもさらに暴である」と喝破した。
 裸の王様の取り巻きたちは、王様よりもいばるということである。
 マスコミもそうかもしれない。

堤義明を叩くまで20年かかったマスコミ〝解禁待ちジャーナリズム〞の虚しい実情  
「月刊ロジスティクス・ビジネス」2004年12月号より

 この批判は実に鋭い。
 さらに堤はこんな暴言をしまくっている。

「頭のいい奴は要らない。物事の判断はすべて私が行う」
「どうせもう崩壊って言われてんだ。崩壊したら崩壊したでいい。また一から作り直せばいい」(平成不況期に)
「(西武鉄道上場について)何でかわからない。そういうことも含めていろいろ甘かった」(引退会見にて)
「来 年以後も監督がやりたいならどうぞ」(1989年10月、西武ライオンズ監督の森祇晶に対して。森は監督としてライオンズを1986年から1988年と 1990年から1992年まで2度も3年連続日本一に導いた。1989年は終盤まで優勝を争ったもののパ・リーグ3位で終わった)
「もったいないから、少しでも高く売れ」(上場維持のために裏で株を売らざるを得なくなったときに下した部下への命令)
「土日位きちんと休ませろという諸君はうちの会社にはいりません。」
「A型は安く使うだけ使って捨てればいい。日本社会はB型が優遇されるべきだ。」

 これらの批判を何故メディアはしなかったのか。
  私は堤を厳しく批判するのはそのアナクロニズム的な態度だ。フジテレビ出身の元アナウンサーである岩佐徹氏もカーペットに片ひざをついてお茶を出した女性 秘書の接待に圧倒されていたというのだ。だが、その傲慢なアナクロニズムも老いた総会屋によって見事に暴かれた。さらには作家・桐山秀樹氏にも厳しく喝破 される始末だ。
 桐山氏によるとホテルの敷地内に新しいレストランがオープンした際、堤は愛人と言われた秘書課の女性と、荻窪第二夫人と呼ばれた 女性を同席させ、料理やサービスを自らチェックし、○△×といった項目で採点し、何かに落度があれば現場の責任者を呼んで、二人の女性の前で叱責するパワ ハラ犯罪をしでかした。さすがに愛人たちが責任者をかばうのだが、いくらなんでも堤のやっていることは傲慢ではないか。
 さらに会長をしていたコ クドでは二〇歳になった若手社員を集めて『成人式』を行なうそうだが堤は必ず参加して、気に入った女性がいると、高輪プリンスホテル16階のロイヤルス イートを趣味のカメラ、避妊具、そしてプレゼントとして渡す高級下着と一緒に用意しろ、と命令していたのだから、公私混同もここにきわまったりだ。
  そんな傲慢男が懲役2年6月、罰金500万円、執行猶予4年(求刑懲役3年、罰金500万円)なのだから、ふざけるなの一言に尽きる。普通だったら22時 間連続懲役15年、罰金1兆円(これとても甘すぎるのだが)ではないか。だから、堀江氏に入獄時に痛烈に皮肉られるのである。 
 
 2012-05-09 22:32