2014年4月11日金曜日

鈴木昌生さんのコメント「JR山田線」に関して

 このたび鈴木昌生さんから素晴らしいコメントをいただきました。
 ご本人の許可をいただき公開させていただきます。

 小野様は鉄道にご関心があるようですね。私も詳しくはありませんが関心はあります。
 本日は三鉄は「全線復旧」とやらでマス「ゴミ」が騒いでいる様です。ただ,ご指摘の通り「途中」の「山田線問題」が存在します。これに対し,小野様始め,「赤字で尚且つ復旧したばかりの弱小企業に押しつけるのか」という批判の意見が多いと私は感じます。
 旅客流動からすると,山田線も三鉄と一体で直通運転,運賃の通し計算をした方が企業・乗客共に利点が多いといえます。そして,これは以前にも提案されていたことです。
 本年講談社学術文庫より新装版が刊行された宮脇俊三氏作「線路のない時刻表」の私が持っている新潮文庫版「あとがき」には昭和61年3月,今から28年前ですが「釜石-宮古間を譲り受け,南北に分断されている三陸鉄道を一本に結ぼうとの計画も具体化しつつある。」という記述があります。学者ではない私にはこう書く「権利」 があると思うのですが,「三鉄の経営状態が良い内に移管しておけば良かった」のです。ところが,三鉄人気自体が日本経済より数年早く訪れた「バブル景気」そのものだったようで開業10年後の平成6年ごろには経営危機が訪れていた記憶がありま
す。雨やんで傘忘れるといった感じを受けます。
 平成26年現在,「日本最大の鉄道事業者である」JR東日本の主張は「勝手」「弱い者虐め」に見えるのは否定できません。しかし,利点が多いのであれば,三鉄がとっとと引き取れば良かったはずなのです。
 尚,小野様は東のクルーズトレイン構想に批判的なようですが,国鉄時代から三陸方面に首都圏から観光列車を直通させる構想はあったようですし,三鉄に誘致して「通行料」を頂くことも「技術上」可能と思われます。
 今更主張してもどうしようもないことですが,経営判断が甘いところに未曾有の災害が襲った,ということだと思います。
 ま,私も東の「BRT仮復旧」などという対応には疑問はありますが。

 今回は私信の意味合いが濃いのですが,ご一報頂ければ「曝し」としてであれ公開は 結構です。今後も宜しくお願いいたします。

 よろしくお願いいたします。


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*小野 コメント
 素晴らしいコメントをありがとうございます。
 私は鈴木さんと違い素人の言葉で語っているのにすぎません。ですが、鉄道という公共財を十分に活用しないと環境問題は解決できないという考えを持っています。 鉄道路線は一度廃止してしまえばもう過疎化に歯止めはかかりません。
 私はそれゆえに鉄道を主軸にバス>タクシーで地域交通の再構築を考えるべきだと思っています。昔電車の空いたスペースを使って荷物を運んでいたこともありますので車両の一部のスペースをヤマト運輸や佐川急便等に貸し出すなどのビジネスも考えるべきだと思っています。
 実際ヤマト運輸は仙台市営地下鉄や京福電鉄で実施しています。こうした取り組みを日本中で広げるのもいいのではないかと思っています。