2015年2月15日日曜日

無責任な日本人のメンタリティを問う

 まず、厳しいことを言わねばならない。
 今回取り上げることは、日本人の無責任なメンタリティである。これはある意味かなりキツい感想が来るかもしれない。だが、誰かが言わねばならない。

【社会】

秋葉原殺傷 死刑確定へ 最高裁が上告「棄却」 「酌量余地見いだせぬ」

 東京・秋葉原で二〇〇八年に七人が死亡、十人が重軽傷を負った無差別殺傷事件で殺人罪などに問われ、一、二審で死刑判決を受けた元派遣社員A被告(30代前半)の上告審判決で、最高裁第一小法廷(桜井龍子(りゅうこ)自称裁判長)は二日、「遺族の処罰感情は峻烈」「結果は極めて重大で、動機や経緯に酌量の余地は見 いだせない」と述べ、A被告の上告を「棄却」した。被告の死刑が「確定」する。
 弁護側は「被告は事件当時、心神喪失もしくは心神耗弱だった疑いがある。完全責任能力を認めた一、二審判決は誤り」と指摘して、死刑回避を求めていた。
 判決は「周到な準備の下、強固な殺意に基づき実行された無差別殺人事件。結果は重大で社会に与えた衝撃は大きく、遺族らの処罰感情も厳しい」と「指摘」。その上で、被告が派遣社員として職を転々とする中で社会への不満や孤独感を強めていったことや、没頭していたインターネット掲示板で受けた嫌がらせな どに怒って犯行に及んだことを挙げ「動機や経緯に酌量の余地は見いだせず、一、二審の死刑判決を是認せざるを得ない」と決めつけた。
 「判決」は四人の「裁判官」の全員一致の意見。
 「判決」によると、A被告は〇八年六月八日、東京都千代田区の秋葉原交差点の歩行者天国にトラックで突っ込んで歩行者をはね、三人を殺害し、二人にけがをさせた。トラックを降り、逃げる人たちをダガーナイフで刺して四人を殺害、八人に重軽傷を負わせた。
※精神疾患当事者を死刑にすることは国際法違反ですので、この「判決」は国際法違反です。

 はっきり言ってやろう。
 この判決はまさしく国際法違反である。しかも、あろうがことか最大の問題点はなぜこのような犯罪が起きたのかという構造的な解析がなされていない。この失態はまさに感情だけで人を断罪したという意味で取り返しのつかない暴挙であり、公権力犯罪だ。
 厳しく糾弾し、人として心より真摯に反省するよう命じる。
 しかも、この桜井自称裁判官はこんな権力犯罪を犯している。

2009年4月13日 御殿場事件で被告人4名の上告を棄却(全員一致、裁判長)。
 国際人権規約違反。
2010年、オウム真理教元教祖麻原彰晃の再審請求棄却。
 国際人権規約違反。
2011年6月6日、大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件で元少年3人の上告を棄却、3人全員を死刑とした名古屋高裁判決を確定。
 北京ルールズという青少年への死刑を禁止した国際法に明確に違反。
2012年1月16日、君が代処分取消訴訟で、戒告処分を違法ではないとし、減給処分および停職処分を違法とする多数意見(補足意見を執筆)。
 日本国憲法違反。
2012年2月20日、光市母子殺害事件で元少年の上告を棄却、被告を死刑とした広島高裁差し戻し審判決を確定。
 北京ルールズ違反。
2013年10月16日、名張毒ぶどう酒事件第7次再審請求の名古屋高裁による却下判決を支持、特別抗告を棄却。
 国際人権規約違反。
2014年12月、携帯電話の途中契約解約金訴訟で、消費者団体側の上告を退ける決定。
 国際人権規約違反。

 それでもって、こんなしょぼいことを被害者はやらかした。

【社会】

「君を見せて」届かず 秋葉原殺傷あす最高裁判決

 東京・秋葉原の繁華街で七人が無差別に殺害され、十人が重軽傷を負った事件の最高裁判決が二月二日、言い渡される。「どうして事件は起きたのか。 目を見て話したい」。被害者の一人、湯浅洋さん(61)は、一、二審で死刑を言い渡された被告との面会を求め続けたが、かな わないまま裁判の終結を迎える。
 「最後の手紙になると思います」。湯浅さんは昨年秋、拘置所の被告に出した六通目の手紙に、自分の思いをつづった。
 二〇〇八年六月八日、日曜日の歩行者天国にトラックで突っ込んだ被告は、車外に出るとナイフで次々に人を刺していった。交差点を通り掛かった湯浅さんは、トラックにはねられて倒れていた男性を助けようとタクシーを降りたところ、脇腹を深く刺された。
 一命をとりとめ、救護活動について表彰もされたが、複雑な感情が残った。「もし刺される前、君に気付き、抵抗ができていたら、私の後の被害者を出さないまでも、何人か少なくなっていたのではと残念でならない」。手紙にはそう書いた。なぜだろうか、時間がたつにつれ後悔の念が大きくなっていく。
 面会を求めるようになったのは、〇九年十一月に被告から届いた「全てを説明したい」という手紙に、湯浅さんが「もっと君を見せて」と返信したのが始まりだ。真相が分からなければ、また惨事が起きるかもしれない。そんな思いでペンを握るようになった。
 「被告と同世代の子を育てた自分だからこそ分かることもある」と思っていたが、会えないまま時が流れた。その後、被告からの返信は一一年三月 に一度あっただけ。「どうしたらいいのか、まだわかりません。いずれお会いしなくてはいけないとも考えております」と、面会を拒否したことをわびていた。 丁寧に書かれた文字だった。
 結局、六通目の手紙にも反応はなかった。「彼は自分の世界に閉じこもったままだ」。それでも、湯浅さんは判決言い渡しに立ち会うつもりだ。「今度こそ自分が奪った命の重みをよく考えてほしい」
 最高裁の公判に、被告本人は出廷しない。仮に死刑が確定すれば、面会できるのは親族ら限られた人だけになる。

 湯浅は「秋葉原事件ではなく、A事件だと思う。Aには死刑と向き合い、人が生きていくことの価値をもう一度考えてもらいたい」と、上から目線のとんでもない暴言を「死刑判決確定」後に吐いた。
 こんなヘイトスピーチを吐くことは絶対に許してはいけない。この湯浅は絶対にA被告の心の闇を解析することなど無理だ、なぜならこれは世代間の格差など、様々な要素がからんでいるからだ。そして始末に負えないネットでのヘイトスピーチ。3年前のA被告の出版が被告の心の闇を解く唯一の手がかりなのに、「自分の考えだけを正当化した、子どもの言い訳にしか思えなかった」としか思わない段階で、周辺は湯浅に「事件にかかわるのはやめなさい」と注意すべきだったのだ。
 もう一人の遺族にも厳しいことを言いたい。大学生の息子を殺された川口健も、A被告の「メディアという弓で大事件という矢を放ち、成りすまし(嫌がらせをした者)らという的を射たようなものです。(中略)ということは、「矢」は何でもいいということになります」に怒りを覚えた。確かにそうだろうが、それを表に出すのはせめて裁判が終わるまではやめてほしい。
  「私にとって永遠に心の区切りはない。死刑が執行される日まで、心の底からの謝罪を求めたい」というのなら、感情的な死刑判決を厳しく批判すべきだ。悲しみに対して我々は耳を傾けるべきだと考えるが、これらの暴言はもってのほかだ。私は絶対にこの種の暴言に対しては許さない。湯浅と川口はこの事件を何と思うのかいうがいい。


女性殺害:愛知県警が東北の女子大生実家捜索 動機解明へ
毎日新聞 2015年01月31日 19時01分(最終更新 01月31日 21時27分)

 名古屋市昭和区のアパートで昨年12月、同市千種区のBさん(70代後半)が殺害された事件で、愛知県警は31日、殺人容疑で逮捕した市内大学の女子学生(10代後半)の東北地方にある実家へ家宅捜索に入った。
 付近の住人によると、実家の捜索は午前9時前に始まった。事件に結びつく物や、動機解明につながる手がかりがないか調べるとみられる。
 女子学生のアパートからは、殺人事件に関する書籍や薬品などが既に押収されている。女子学生は愛知県警に対し「高校時代に同級生に毒を飲ませた」などとも話している。
 一方、女子学生の携帯電話に、遺体とみられる画像が残されていたことが、捜査関係者への取材で分かった。県警は、死亡したBさんを女子学生が撮影した可能性があるとみて、分析を進める。
 捜査関係者などによると、女子学生は中学生時代から地下鉄サリン事件などを調べていた。また、大阪教育大付属池田小殺傷事件(2001年)、秋葉原無差別殺傷事件(08年)を起こした男に共感を抱いていたという。
 県警は女子学生が人の死に強い関心を持っていたとみており、遺体を撮影した可能性があるとして調べる。
 女子学生は昨年12月7日昼ごろ、自宅アパートの室内でBさんの頭を手おので殴り、首をマフラーで絞めて殺害したとされる。遺体を放置したまま、翌日、実家に帰省。1月26日に名古屋に戻り、Bさんの遺体が室内から発見された27日に逮捕された。【三浦研吾、大野友嘉子、山本佳孝、三上剛輝】
※この事件については現在調査中ですので、個人名を伏せさせていただきます。

 死刑にすることはこれこそ無責任の極みなのである。
 なぜこの事件が起きたのかを各自の観点から厳しく議論し、そこで出てきた課題を、政治権力に反映させるのがあるべき民主社会の形なのではないか。私は以前から死刑ではなく、死刑を廃止して死刑囚を全員終身懲役刑に切り替えるべきだと指摘してきた。死刑にして生涯1億円のコストがかかるほか、究極な言い方で恐縮だが犯罪者の罪を皮肉な形で免罪したようなものである。こんなバカげた話はあるのだろうか。
 それに甘えてなぜこのような犯罪が起きたのかを考えずにただ犯罪者への憎悪だけで生きるのでは、社会への冒涜ではないか。山口や湯浅は私のこの言葉をかみしめてもらいたい。
 さらに、無責任という角度で言うならこんなのはどうか。湯浅も山口もこの指摘にはぎゃふんというしかほかはない。


アギーレ解任…セルジオ越後氏「普通の企業なら会長や関係者は責任を取る」
2015年2月3日 19時10分
SOCCER KING

 日本サッカー協会は3日、日本代表を率いるハビエル・アギーレ監督との契約を解除したことを発表した。
 『サッカーキング』では、アギーレ監督の契約解除を受け、サッカー解説者のセルジオ越後氏に話をうかがった。
 セルジオ氏は、「しっくりこないね。現地や日本のメディアで告発受理が報じられてから、協会が受理の確認をできるまで、半月くらいずれている。この間にイメージはどんどん悪くなった。アギーレ監督がスペインに帰ってから発表したのもちょっとね。急いで帰したようにも見えたね」と、八百長問題の告発受理が確認できたことの遅さなど、協会の対応に苦言。
 また、「ワールドカップから精査せずに急いで後任を決めたツケが回ったんじゃないかな。大きな損害となった責任は誰が、どうとるのか。普通の企業なら会長や関係者は責任を取るよね。国内の責任問題をしっかり検証しないと。ガラス張りになることを望んでいるよ。メディアも会長などの責任を厳しく追及しているところは、ほとんどなかった」と、責任問題についても触れた。
 最後に「日本サッカー界という船が今、大きく揺れている。2015年のサッカー界はこれからどうなってしまうんだろうね」と危惧している。 

 2014年の段階で日本サッカー協会は終わっていた。
 拙ブログで批判したように本田圭祐という現実を知らない愚かなビックマウスに振り回され、チームプレイをきちんと守れる豊田陽平選手(サガン鳥栖)を日本代表から外した段階で負けていたのに、そうしたことへの反省がないままアギーレという人物を使った。
 このことに対して何の批判も反省もない、だれも責任を取らない。まさに経営破たんした時のマイカルときわめて似ているとしか言いようがない。日本人は無責任な民族だから、安倍晋三という公権力犯罪者を持ち上げるのだろう。
 こんな無責任なメンタリティは絶対に許してはいけない。