2015年5月21日木曜日

技術の革新は果たしていいのか:新たな懸念材料としての3DCGわいせつコンテンツ

 私はコンピュータ技術の発展を手放しで評価しない。
 それは、次に取り上げるこのようなニュースがあるからだ。こんなことでいいとは私には思えない。

「仮想現実セックス」試作品出てくる

2015年04月22日13時46分
[(C)中央日報/中央日報日本語版]

  映画『デモリションマン』(1993年)に出てくるサイバーセックスが近い将来現実になる見通しだ。仮想現実(バーチャルリアリティ、Virtual  Reality)の中でセンサーチップを通じて実際の性行為と似たような、触って感じる感覚を実現できる技術が開発されているためだ。
  20日サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)によると中国深センのスタートアップ(新生企業)のUCグラスが、世界で初めて無 線システムを利用して肉体的接触なしに仮想現実の中でセックスが可能な製品を開発し試験段階にある。多くの企業が仮想現実内の視覚に焦点を合わせている一 方、感覚神経の分野で技術力を備えたUCグラスの製品は、見るだけでなく直接触って感じられる触覚を伝えることができる。
  UCグラスの製品は、スマートフォンとバーチャルリアリティヘッドセットを利用すればよい。サムスンの「ギアVR」やグーグルの 「カードボード」のようにUCグラスの製品もヘッドセットを使わなければならない。UCグラスの最高運営責任者(COO)であるウジュンウィアン氏は「現 在、製品のデザインとアルゴリズムを完成する最終段階に来ている」と話した。UCグラスで自ら製作したセンサーチップが「仮想現実セックス」を可能にする 核心だ。センサーチップがユーザーの動きを読んで仮想現実の中に反映すれば、人が感じる複雑な感覚を体験できる構造だ。
  成人用セックストイを作る会社やゲーム開発者は、UCグラスのセンサーチップに関心を見せている。USAトゥデイは「ビデオゲーム市場やポルノグラフィー市場は世界的に1000億ドル(約108兆ウォン)規模で仮想現実市場も潜在力が豊富だ」と伝えた。
  UCグラスはクラウド・ファンディングサイトであるインディーゴーゴー(Indiegogo) を通じて資金を募集する計画だ。機器 1台あたり200ドル(約21万ウォン)で売る条件で1000個を販売し、20万ドル(約2億1600万ウォン)を集めるという目標を立てた。
  多くの企業が仮想現実の製品市場に目をつけている。フェイスブックは昨年3月、仮想現実のヘッドセットを作るオキュラス(Oculus)VRを23億ドル(約2兆5000億ウォン)で買収したことがある。
  一部の専門家たちはしかし、現在開発されている仮想現実装備の水準を考慮すると、この企業が主張している実際と同じようなレベルの仮想現実セックスは誇張されたものだと批判している。
 

漫画『ルサンチマン』のヴァーチャル・セックスを実現するVRガジェットを考えてみた

29/12/2014


もし、理想の女の子といつでもセックスできるとしたら…
そんな夢のような世界を描いたのが、漫画家・花沢健吾のデビュー作『ルサンチマン』(2005)だ。
同作の舞台は、2015年の東京。
主人公は、現実よりも相当進歩したリアルなオンライン美少女ゲームに熱中するモテない中年男性だ。
なんとこの美少女ゲーム、あまりにリアルすぎてゲーム内の女の子たちと「ヴァーチャル・セックス」できるのである。
同作のストーリーは、美少女ゲーム内の仮想現実がリアルを巻き込んで大騒動に発展するという、サイバーパンクの要素をふんだんに盛り込んだ王道のSFモノだ。
内容については実際に漫画を読んでいただくとして、同作の魅力はなんといっても、まるで未来を予言したかのような、ゲーム内の仮想現実を成り立たせる「ガジェット」の設定と描写である。
そのなかでも、「ヴァーチャル・セックス」のために必要なガジェットの作りこみが秀逸だ。
男の妄想力はかくも素晴らしいものかと感心していたら、どうやらこの「ヴァーチャル・セックス」、現代ではそこまで荒唐無稽な話でもないらしい。
現実世界でも2015年を迎えようとしているいま、世界は花沢健吾の予言通りになろうとしている。
そこで本記事では、『ルサンチマン』に登場する「ヴァーチュアル・セックス」用のガジェットを紹介しつつ、それを実現してくれそうな現実世界のテクノロジーを紹介しよう。
なお、極力自己規制したつもりだが、記事には性的な内容や単語を含むので注意してほしい。

モーションキャプチャーカメラでゲーム内の住人に
まず、仮想現実内にプレイヤーの動きが反映されることが必要だ。
漫画では、PCの上部に1箇所、部屋の隅の天井に4箇所、計5箇所にカメラを設置し、現実のプレイヤーの動きを撮影して仮想現実内に反映している。
カメラを使ってモーションキャプチャーする技術は、現実に「Xbox 360 Kinect センサー」というガジェットでほぼ実現されている。
同製品を使えば、リアルタイムでゲーム内に現実の動作を反映できるようになる。
よりリアルで細かい動きを再現したいのであれば、ゲーム制作現場で行われるモーションキャプチャーのように、身体の隅々までセンサーを装着すればいい。
とりあえずこれで、「ゲーム内の住人」になる準備は整った。

参考記事:Kinectでモーションキャプチャー!MMDの初音ミクを動かしてみたよ!! | 76bit Cafe

ヘッドギアで没入感をアップ!
次に必要なのは、まるで自分がゲーム内に存在するかのような没入感を味わうために、
1人称視点で仮想現実世界を「見る」ことだ。
そのために漫画では、美少女ゲーム専用の「ヘッドギア」を装着している。
これを実現したのが、
gotamag記事でも取りあげたことのあるVRヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」だ。
実はこのガジェット、「仮想現実の美少女ゲームをテーマにした漫画『ルサンチマン』の世界が現実に『70%再現』された」という記事でも紹介されたことがある。
さらに同記事では、セクシー女優の3Dスキャンデータを撮影して仮想現実に再現し、Oculus Riftで閲覧するという「PLAY GIRLS」プロジェクトも紹介されている。
部屋のなかでディスプレイを見るのと、
ヘッドギアを装着してゲーム内に「入る」のとでは、プレイの没入感は段違いだ。
「ヴァーチャル・セックス」における視覚的な要素は、もはや実用段階に入ったと言えるだろう。

参考記事:仮想現実の美少女ゲームをテーマにした漫画『ルサンチマン』の世界が現実に「70%再現」された – もぐらゲームス

オナホール&ディルドで性器を再現しよう
さて、セックスには当然性器が必要だ。
漫画では、ゲーム内の動きと連動して動くような仕組みと考えられる「オナホール」を、腰に固定して装着している。
これをもっともシンプルな形で実現したのが、3次元感触インターフェイス「Novint Falcon」だ。
以下の動画は、先述のOculus RiftとNovint Falcon、さらに日本が誇るオナホールの「TENGA」を組み合わせた「全自動オナニーデバイス」とも言うべきもの。
もうこれだけで「ヴァーチャル・セックス」と言ってもいいくらいの完成度である。
しかし、『ルサンチマン』の仕組みと比べると若干スマートさに欠ける。
なにより、これでは自ら腰を動かすことはできない。セックスというよりは一方的な奉仕プレイである。
より漫画に近いと思われる技術は、遠隔双方向テクノロジーを使った「テレディルドニクス」だろう。簡単にいうと、オナホールとディルドが無線で連動しており、ディルドを撫でるとオナホール内が動くという仕組みだ。
以下の動画の22分頃から、このガジェットが紹介されている。
本来は離れたところにいるカップルでも遠隔操作でセックスできるように開発されたものだが、
この技術をうまく発展させればヴァーチャル・セックスの実現に一歩近づくだろう。
個人的には、ピストン運動をどのように再現するかが技術的な壁になると思う。
その点においては、Novint FalconとTENGAの組み合わせがいまのところ現実的だ。
参考記事:世界で本格化するヴァーチャルセックス産業 | VICE Japan | The Definitive Guide to Enlightening Information

マウスボールでキスも可能に
ヴァーチャル・セックスの実用化に向けて意外と軽んじられてきたのが、
キスや愛撫などの行為ではないだろうか。
『ルサンチマン』では、このように舌や口腔を用いた性行為の再現のために「マウスボール」というアイテムが登場する。あまりの発想に目から鱗と涙がこぼれた。
さすがに同じような技術は開発されてないかな…と思ったら、あった!
それが、電気通信大学情報理工学部総合情報学科の梶本研究室が開発した「口腔における双方向コミュニケーションデバイス」だ。
このデバイスは、ストロー型のインターフェイスを口に含んで舌で動かすと、遠隔地にあるストロー型のデバイスも連動して動くという至ってシンプルな仕組みだ。
まだ「キス」というには複雑な舌使いの再現が足りないように思えるし、
感触や唾液の再現性などの面で課題は多そうだ。
とりあえず舌使いに関していえば、コミュニケーションツールとして開発した製作者の意図を踏みにじるようで恐縮だが、誰かの舌使いをインターフェイス越しにリアルタイムで再現するより、コンピュータに制御させたほうがリアルな動きを実現しやすいのではないだろうか。
今後に期待したいガジェットである。
参考記事:あの“梶本研究室”に行ってみた(前編):「遠隔地とキス」を発展させると「どこでもドア」になる? 触覚デバイスがもたらすコミュニケーションの未来像とは – ねとらぼ

グローブで「感触」も味わえる!
セックスでは手で優しく相手の身体に触れたり、どこかを揉んだりすることがあるだろう。
どことまでは言わないが。
そのために、漫画内では、専用のグローブが用意されている。
ただし、単に「物体に触れられる」というだけでは、味気がなさすぎる。漫画内のグローブはもっと複雑な「手触り」も再現してくれているはずだ。そこで、おそらくこれに近い仕組みになのではないかと思われるのが、物体に触れたときの感触を「抵抗感」で再現する外骨格グローブの「De
これは、例えば仮想現実内でボールを掴んだ場合、ある一定の角度から指が動かないようにグローブのブレーキ機構を調整することでボールの「硬さ」を表現し、実際にボールを掴んでいると思わせてくれるというもの。
また、仮想現実における細かい指先の動きも再現してくれるだろう。
仮想現実内で触れる箇所に応じて「硬さ」の情報をグローブに送るような技術が確立すれば、ヴァーチャル・セックスはかなりのリアリティを持ちうる。
参考記事:バーチャルリアリティを実現する「Dexmo」がおもしろい!

これまで、性器と手、口の感触を再現するガジェットは紹介してきた。
しかし、セックスは当然身体全体を使う行為である。性感帯も人それぞれ色んなところにあるだろう。
なによりセックスにおいて本当に大事なのは、相手を抱きしめたときの身体のぬくもりなのではないだろうか…
ということで、漫画ではヴァーチャル・セックス専用のボディスーツがある。
 このスーツだけは、技術的に実現が難しいかもしれない。
まず、相手を抱きしめたときの反発感や肌触り、そしてぬくもり(温度)を高度な次元で実現しなければならない。それに、仮想現実内の相手がこちらにもたれかかるなど物理的に働きかけてきた場合、押し倒されるほどの圧力がフィードバックしなければリアリティがない。
おそらく、いま医療分野などで注目されているパワードスーツの応用がひとつのヒントになるのではないだろうか。発想としては、上記「Dexmo」のような仕組みを身体全体に応用した「外骨格スーツ」である。相当な軽量化が必要ではあるが、これで抱きしめたときの反発感は実現できる。

 さらに、同スーツに電気的に人間の触覚や痛覚を刺激する装置と発熱装置が内蔵されていれば、肌と肌が触れ合う感触やぬくもりも再現できる。
実際、バーチャルリアリティ学会では痛覚提示デバイスによる複合現実感アトラクションが発表されている。
こう書いてみると、アイデア自体は思いつかないこともない。
あとはいかにリアリティのある感触や質感をもたせられるか、それはテクノロジーの進歩にかかっている。
参考記事:ロボットスーツで「寝たきりゼロ」を目指す | 企業戦略 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト


 ◎おわりに
2000年代前半に花沢健吾が想像した未来は、すぐそこまできている。
実際、記事を書きながら、「意外とマジで実現しちゃうかもしれない」と感じて空恐ろしくなってきてしまった。特に、『ルサンチマン』内に登場する「ヴァーチャル・セックス専門の風俗店」は、簡易的なものであればいますぐにでも実現可能かもしれない。
こんなものが実用化されれば、本当に現実世界から帰ってこない「非モテ」層が出てきてもおかしくはない。
一方で、ヴァーチャル・セックスとは一般的に「恋人同士のセックスを遠隔地で実現する」ことを指しているようだ。本記事で紹介したオナホール&ディルドは、そのために開発されたものである。そう考えると、素晴らしい発明ではないか。
いずれにせよ、テクノロジーは戦争とエロによって急激な進歩を遂げたわけだ。
ヴァーチャル・リアリティの技術も、エロ目的で更に進歩していって欲しいものである。
(ライター:カガワ)
 私はこの計画に対し、断固として反対する。
 理由はただ一つ、現実逃避者を生み出すのが目に見えているからだ。最近、人々に言えていることがあるとすれば、明らかな現実逃避者が増えていることだ。一時はやった韓流ブームにしても、明らかな現実逃避ブームだった。
 私はこの種の動きが加速することで懸念することがある。それは、人と人のリアルな付き合いが更に薄れていくということだ。ただですらLINEによってその動きは加速しているのだが、更にその傾向に拍車をかけるのは目に見えている。
 それによって生み出されるのは究極のババ抜きゲーム社会だ。つまり、無責任社会そのものだ。ルールは簡単、他人に責任をいかになすりつけるかしかない。LINEではまさにそういったアホな空気が淀んでいるとしか言いようがない。
 いや、LINEばかりではない、今のサイバー空間そのものではどう考えても非現実的な発想が支配しているとしか言いようがない。 Twitterなんぞはもはやひどい空間である、年端の行かない少女が自ら下半身を晒す有り様なのだから救いようがない。
技術の革新は人を幸せにすることだってできるものの、全て幸せになるとは限らない。そこに必要になるのはモラルである。「超獣戦隊ライブマン」で科学を悪用し、人類の支配を目論むボルトのような集団で果たしていいのだろうか。そんな連中の思い通りになっていいのだろうか。
 私にはいいとは思えない。つまり、適切な距離感がどんな技術にも必要になってくるのだ。