2015年7月6日月曜日

「勝つということはどういうことか、どうやったら勝てるのか、勝つことの楽しさや苦しさ、難しさを知りませんでした」(岸野靖之)


 今月から基本的に6日に1度の方針でブログを更新していきます。
 これは、前から決めていました。と言いますのは、毎日毎日ブログの更新だと、書きたいことが見えてこなくなり「これも書かなきゃ」「あれもやらねば」でタコ足配線そのものになってしまい、精神的な崩壊になってしまいかねないからです。
 自分で自分の居場所を作るには、それ相応の努力が必要です。そういう意味では私はちょっと変人のようなものです。

 2009年10月29日 (木)

【鳥栖:岸野靖之監督 会見】契約満了に伴う記者会見でのコメント(09.10.29)

10月27日、サガン鳥栖では岸野靖之監督の契約満了に伴い、来季の契約を行わないとの発表があり( http://www.jsgoal.jp/official/tosu/00091738.html )、28日に記者会見が行われました。
会見の冒頭では、松本育夫GMより岸野監督への慰労と謝辞が述べられ、この会見まで至った経緯の説明がありました。それを受けての岸野監督のコメント(要約)は以下のとおりです。
●岸野靖之監督(鳥栖)
「今回、こういう場を設けていただき、去り行く人間のためにお集まりいただき、ありがとうございます。こういう場を開いてくれたということは、誤解を解かないといけないこともあっただろうし、僕の仕事を評価していただいて、正確に情報を伝えようということで、感謝しています。
 鳥栖に来てすごく良かったと思うし、育ててくれたチーム、真剣に考えて仕事ができたチームだと思います。
 鳥栖にお誘いくださった松本監督(現GM)の『今、サガン鳥栖が生まれ変わろうとしている。一緒に鳥栖を強くしないか』という一言がなければ、ここに来ることもなかっただろうし、それをやらせてくれたことに非常に感謝しています。
 このクラブは、自分を立ててくれたし、育ててくれたし、色々なチャンスを与えてくれました。心から感謝しています。
 5年間は、あっという間だったし、目一杯仕事をしてきたので食いはありません。ただ、クラブが掲げた『J1昇格』を達成できなかったのが残念ですが、戦えるチームになったことがうれしいです。この仕事をいつも気持ちよく、やりやすくしてくれたスタッフ、選手、そして応援してくれた多くの協力があっ て、仕事がやりやすかったし、皆さんの応援でのびのび仕事ができました。契約満了ということは残念ですが、この世界には色々な事情があるということを理解 しています。目一杯仕事をさせていただいて、本当にありがとうございます。
 まだ、リーグ戦も4試合、土曜日には天皇杯(10/31 vs広島@コ カ広島)もあります。素晴らしい仲間たちと、できるだけ長く、勝利を目指して、最後の最後までベストを尽くして、勝てる練習をして、勝てるメンバーを選んで、勝てる試合をします。そして、最後の最後まで目一杯やりますので、皆さん応援をお願いします」

Q:鳥栖に来て5年間、こだわってきたことは何ですか?
「最初に来たときに感じたことは、負けることに慣れてしまっていたこと。試合に負けてもいつもと変わりませんでした。練習でグランドに出たときも『これじゃ、勝てヘンな』と感じました。勝つということはどういうことか、どうやったら勝てるのか、勝つことの楽しさや苦しさ、難しさを知りませんでした。鳥栖にいることに満足しているようでした。そのときの選手は目一杯やっていたのでしょう が、僕の中ではそう感じました。
 ボールを奪うということ、ミニゲームでも紅白戦でも試合でも負けたらアカンのです。試合のときだけ勝てということは、あまりにも都合が良すぎです。普段の中から勝負に対して、小さなことに対してでも勝つことにこだわってきました。そこを変えたかったし、勝つ材料がなかったし、負けるべくして負けていました。そこを変えていかないと勝利にはつながらないし、『勝つとはどういうことなのか』にはつながりません。そこをそこにこだわってきました。これは今でも同じです。
 今は、勝つって楽しいしけど、勝つって難しい、もっと難しいのは勝ち続けることだと、選手はみん な答えることができます。鳥栖の選手たちを見ていたら分かると思いますが、トレーニングが終わってからも、自分の課題のために毎日練習しています。続ける ことはすごく難しいことです。でも、これをやってきたからこそ今季は23勝もできましたし、これからも勝ちます。そこが一番こだわったことです」
Q:今季、『夢昇格』というスローガンを掲げて戦ってきたが、鳥栖が昇格するために足りなかったことは?
●岸野靖之監督
「う~ん、(相当な時間を要して)お金かな」
●松本育夫GM
「お金がないと動きが鈍くなります。選手を取ることでもタイムリーに動けません。監督のおっしゃることも分かりますし、僕もそう思います。それができなかったのが第1クールでしょう」
●岸野靖之監督
「お金って嫌なイメージがあるでしょうが、これもみんなが分かっていることだし、大事なことです。あとは、本気で勝負に行くのか、本気で仕事をするのか、プロフェッショナルの仕事をするのか…そこでしょう」

Q:鳥栖に在籍された5年間で得たものは?
「得たものですか…人かな? 人を大事にすること、人を動かすこと、助けたり助けられたりすることが多くありました。サッカーで鳥栖に来たのですが、サッカー以外のところでも色々な考え方や今までにないものを感じました。
あと、選手たちです。あれだけ頑張って、あれだけ試合で出してくれたら、何も言えません。それらのことを感じられるようになったことが得られたことです」

Q:今後はどのように?
「まずは就職でしょう(笑)。このお話が決まる前に、何かの行動を取ることは裏切り行為です。一切決まっていませ ん。監督という仕事は、一度やったらやめられないほどのやりがいのある仕事です。できれば、やりたいのですが、タイミングや評価もあるでしょう。一生懸命 頑張って上を目指してやれるところがあれば…。
何をするにも、自分のベストを尽くします。やるからには、目一杯やります。鳥栖でやっていたよう に、勝利を目指してよい仕事ができるように頑張ります。指導するカテゴリーなどは関係ありません。まずは、しっかりとしたものを持って、それをやりがいと 感じることができるものがあるかどうかです。お金は関係ありません。仕事が色々なものを作ってくれると思っていますので」

 今回は、敢えてカターレ富山監督をされておられる岸野氏の言葉を使わせてもらう。
 最近の人達は、精神の奴隷に成り下がっている。太文字で示した言葉に私ははっとした。今の人達は「負ける(騙される、裏切られる)ことに慣れてしまっていた」わけである。更に突っ込めば「騙されて(負けて・裏切られて)もいつもと変わらない」ようではもう終わりなのだ。
 民主主義というのは、いわば勝ち取って得たものなのだ。「勝つ(生き抜く)ということはどういうことか、どうやったら勝てる(生き残れる)のか、勝つ(生きる)ことの楽しさや苦しさ、難しさを知らず、民主主義を得たことだけに満足している」ことに終始した結果、日本は生活が苦しい状況に追い込まれた。私が口酸っぱく「聲の形」の問題点を指摘したのもこの延長線上にある、つまり、生活者の視線がないのだ。
 はっきり言って、 「勝つ(生活者の権利を駆使する)事は楽しいしけど、同時に難しい、もっと難しいのは勝ち続ける(生活者の権利を駆使し続ける)こと」が、ある意味難しい。当たり前に見えて、実は当たり前ではない。沖縄県民を見て欲しい。彼らは名護市辺野古に自称政府が国際法違反の強行建設を画策する米軍辺野古侵略基地建設に反対している。
 その声は日本中にある。だが、腐敗しきった政府にはその声は伝わらない。そこで諦めてはいけない。何度でも政府の誤ちを厳しく指摘し、正すまできちんと声を上げ続けることだ。そこには左右はない。

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