2015年11月12日木曜日

ブラック企業国家:日本

 最近の日本の性情報の氾濫はもはや、洪水そのものと言ってもいい。
 これでもか、これでもかとすさまじいまでに性を商品化する下品な業者どもにはもうただただあきれるばかりである。ブラック企業そのものなのだが、彼らはあろうがことか軽度の知的障碍者を狙い、こんな愚かなことをしでかしている。

2013年12月17日(火)

鈴木 奈穂子キャスター(以降鈴木と略)
「性風俗産業に、いわば食い物にされるケースもあるのが、一見しただけでは分からない、軽度の知的障害がある女性たちです。望まぬ形で風俗店で働き、金もうけに利用されたあげく、そこから抜け出すことも難しい実態が取材で明らかになってきました。」

性風俗業に狙われる 知的障害者の女性たち

今回、私たちが取材で出会った、アミさん。知的障害がある、20代の女性です。2年前から、東京郊外の風俗店で働いてきました。

アミさん(仮名)
「あれ。あそこ、あっち側。奥の看板、ピンサロ。」

「どういう仕事をするの?」
アミさん(仮名)
「ぬきの仕事だよ。」


アミさん(仮名)
「療育手帳と、前の携帯。」

アミさんの知的障害は、4段階のうち、最も軽度です。日常会話はできますが、複雑な話を理解することが難しく、お金の計算や管理もうまくできません。

アミさん(仮名)
「短い、短い、ほんと短い。」

これまで胸を触られるキャバクラや、デリバリーヘルスなど、風俗店を転々としてきました。
アミさん(仮名)
「普通に胸を出したり、触ったり。そういう店だから、しょうがない。お金がなかったら生活もできないし、食べていけないから、そうするしかない。」

アミさんは、貧困家庭で育ちました。幼いころは、酔った両親から毎日のように虐待を受けたといいます。学校では授業がほとんど理解できず、高校から、障害者のための特別支援学校に通いました。卒業後は自立しようと、障害者雇用枠で地元企業に就職。しかし障害が軽かったため、一般の社員と同じ仕事をこなすよう求められました。3年間無理したものの、限界を超え、とうとう出社できなくなりました。

アミさん(仮名)
「高校卒業して、新しく仕事します。ここから再スタートだと思っていて、頑張って、夢とかもあったのに、夢が崩れたみたいな。何かも人生終わったんだな、みたいな。夢から絶望に変わっちゃった。」

仕事も住まいも失ったアミさん。1か月ほど、公園で野宿する生活が続きました。そんな彼女に声をかけてきたのが、風俗店のスカウトマンでした。
アミさん(仮名)
「スカウトの人に、家も、住むところもないと言ったら、住む場所を確保というか、仕事を紹介してあげるねと言われて、そこから(風俗店の)寮生活が始まった。最初はうれしかったけど、あとあとになってくると、だんだん、だんだん優しさが一転して変わった。」

スカウトマンは、アミさんを店に紹介したあとも、部屋の仲介手数料として、毎月5万円を要求しました。全く払う必要のないお金でしたが、だまされていることに気付きませんでした。要求は、次第にエスカレート。障害基礎年金まで奪われましたが、逃げることはできませんでした。


アミさん(仮名)
「断ったら断ったで、何をされるか分からないし…。大阪とかに行かせて、帰れなくするぞとか、脅しみたいなことをされたから。」

現在、知的障害者は全国に200万人以上いると考えられていますが、その大半は、見た目には分かりにくい軽度の障害です。こうした女性たちが、アミさんのように、性風俗産業に狙われるケースは多いのではないか。私たちは、東京で20年間、風俗店のスカウトマンをしている男性に接触しました。これまで、数多くの知的障害の女性に住む場所の提供を持ちかけ、スカウトしてきたといいます。

風俗店スカウトマン
「人なつっこいというか、知的障害者の子は。使いやすいというか、悪いことを言えば、だましやすい。50万円ぐらい入ってきて、3万円くらいで(危険な)仕事とかやらせたこともあるし、そしたら、こっちは47万円のもうけ。あとはごはんを食べに連れて行ったり、買い物とかフォローするし。でも結局はその子のギャラで払っているから、別に痛くもかゆくもない、こっちは。普通の女の子だったらいろいろ質問してきたりするけど、障害のある女の子たちは、文句を一切言わないから。それが、いちばんの魅力ですね。」

今回の取材中、アミさんは幸運にも、性風俗産業から抜け出すことができました。
福祉関係者に相談し、スカウトマンに法的手段をとる可能性まで、ほのめかした結果でした。
その後、たまたま空きがあった福祉施設などに仮住まいさせてもらっています。
しかし、今後の仕事や住まいのあてはありません。

アミさん(仮名)
「仕事は今、不景気だから、見つかる、見つからないは分からないけれど、仕事をしてみないと分からないし、不安だらけだし…。」

「また同じことにならないか、(不安が)浮かばない?」
アミさん(仮名)
「浮かんだりはするけど、前の自分には戻りたくないから。いい方向に、ポンポンポンっていければいいなと思っている。」

知的障害の女性たち どう守るか

阿部キャスター(以降阿部と略)
「アミさんは、確かに一見しただけでは、障害があるとは分かりませんね。そこにつけ込むという、ひどい実態があるんですね。」
鈴木
「ここからは、取材にあたった林原ディレクターと共にお伝えしていきます。『前のようには戻りたくない』と言っていたアミさん、今後が心配ですよね。」
林原ディレクター
「そうですね。私も出会った当初は、だまされているという認識をお持ちではなかったので、今後また同じように、困った状況になった時に、ちゃんと助けを呼べるのかというのは、正直、不安なところではありますね。今回ほかの取材でも、性風俗以外に、行きずりの男性宅を転々とする中で借金を背負わされたりだとか、外国人との偽装結婚に巻き込まれているというような犯罪に利用されるケースもあって、さまざまな被害にあった女性たちの実態が分かってきました。」
阿部
「そうした被害がある中で、何とか女性を救う手だてはないのでしょうか?」

林原ディレクター
「本来、その役割が期待されるのが福祉制度になるのですが、こちらをご覧ください。現在は、日常生活に困難を抱える“最重度”から“中度”の知的障害者を中心に、支援が行われています。 大半を占める軽度の障害者にまで、目が行き届いていないというのが実情です。そしてもう1つ、私たちの意識の問題もあると思います。一見、障害が分かりづらいだけに、表面的な行動だけをとらえて、『だらしがない女性だ』とか、『困った女性だ』などと見てしまいがちです。しかしその陰に、障害につけ込まれた被害や搾取が隠れていることが多いことを、今回強く感じました。こうした女性たちをどうやって救い出すのかが、今後の行政や地域社会の大きな課題だと思います。」


 私たちは、こういう現状を放置していいのだろうか。
 まず、悪いのはすさまじいまでのブラック会社だ。これでこの女性は完全につぶされた。おそらく話からして、発達障碍の可能性が濃厚だ。私もこれは放置することはできない。私自身が重度のアスペルガー症候群当事者であることを踏まえると、こんな非人間的なことを許していいとは思えない。
 私が新たな戦いに進もうと決心したのも、こんな実態を放置することはできないと思ったためだ。そのためにも、私はもっと厳しく、強くならなければならなかった。今、世代間交流で手を組んでいる人の目指す新たなプロジェクトの実現に向けて情報面などで支援を行っている。

 性産業の規制の一つとして、私は性産業の制限を行うべきだと考えている。
 つまり、今の持ち帰り型の風俗もしくは体を使った風俗やAVもしくはその関連書籍の販売・レンタル規制はいますぐやらなければならない。だが、目先の愛国心に走る今の自称政治家どもには期待するのが無理であることは明らかだ。
 ピンク映画館や風俗コンテンツを置く場所については、駅前や各種学校・図書館・病院・グループホームなどの社会的資産から半径2km以内に設置してはいけないという規制を設けるだけでもいい。そうすれば、コンビニも取り扱いが難しくなる。
 さらにブラック会社の規制を一気に行う必要がある。今回のケースでは明らかに障碍者枠と言いながらも補助金狙いの搾取であることは明白だ。こういうブラック会社は片っ端から実名を公開し、公共団体は取引を10年間禁止するべきだ。
 やろうと思えば、アイエスエフネットのように「仕事が肉のかたまりだとすると、しゃぶしゃぶ肉のように薄く薄く、仕事を細分化する」ことによって、障がい者など就労困難者の人に仕事を割り振ることで働く機会が生まれる「ナノ・タスキング・アプローチ」(NTA)を導入すればいい。ちなみに子会社でカフェ、レストラン、おしぼりなど本業のIT関連ビジネスとは無縁の事業に参入しているのも、障がいを持った社員の「できること」に着目し、それを仕事につなげた結果であり、利益を生み出している。こういう形での起業をパナソニックや東芝、日立、三菱電機やシャープ、NEC、トヨタ自動車、オリックスなどにやらせねばならない。
 皆さんは障碍当事者が何もできないと思い込んでいるであろう、だがとんでもない。できる人になるとパソコンのキータッチの早い人もいる。力持ちの人もいる。そういったところから仕事は生まれていく。具体的に言えば本の在庫整理、シュレッダー、インタビューの打ち込み(いわゆるテープ起こし)、名刺のデータ管理、乗り物のチケット手配などを各1時間1000円などで仕事を出す側がこれを毎週頼むと、月に各4時間がうまれる。その空いた時間を、自分にしかできない仕事の質的向上に当てることができる仕組みだ。
 これを導入すれば、まずブラック会社への人員の流入は止まるほか、風俗産業への人の流出を阻止することは可能になる。 さらに、日本共産党が「ブラック企業規制法」という建設的な提案をしているのでリンクしておく。今すぐネオナチジャパンは経済活性化を考えるのなら無条件で受け入れるべきである。その中で風俗産業におけるブラックシステムも厳しく取り締まるべきだ。
 せっかくの才能をつぶす国に、明日はあるとは思えない。