容疑者 オカルトに傾倒「ヒトラーの思想が降りてきた」
相模原市の知的障がい者施設で19人が刺殺された事件で、殺人容疑などで送検されたA容疑者(20代後半)が「昔見た同級生が重い障がい者で幸せに思え ず、見ると嫌な気持ちになった。不幸だから障がい者の面倒を見ようと思い施設で働いた」と供述していることが28日、捜査関係者への取材で分かった。一方 で「今は抹殺することが救う方法」と供述。神奈川県警津久井署捜査本部は、極めて独善的な考えに傾いた経緯を調べている。
司法解剖の結果、犠牲者19人のうち17人の死因が首を刺されたことによる失血死だった。強固な殺意で執ように攻撃したとみられる。
容疑者が犯行に及んだ背景には、オカルトに傾倒し、身勝手な選民思想を先鋭化させた可能性がある。2月19日に措置入院した際、事前に聞き取り調査し た同市精神保健福祉課によると、あるカードゲームに心酔していたとみられ、「カードには全世界のことが予言されている」などと説明。「自分はフリーメイソ ンの信者だ」「ヒトラーの思想が2週間前に降りてきた」とも話していた。容疑者が話したカードはオカルト愛好者の間で世界中の陰謀事件を予言している との噂がある。フリーメイソンは、世界規模の親睦団体。多くの人には活動の詳細を知られていない。
ナチスドイツは、精神障がい者や知的 障がい者を「生きるに値しない生命」と呼び、20万人以上虐殺。容疑者は「思想」の詳細は話さなかったが、この虐殺をまねた可能性もある。精神保健福 祉課の調べに「世界には8億人の障がい者がいる。その人たちにお金を使っているが、他に充てるべき」と話していた。
今年2月、衆院議長に書いた手紙には「UFOを2回見た」。目と鼻を美容整形したことを「進化の先にある大きい瞳、小さい顔、宇宙人が代表するイメージ」と書いていた。
措置入院では、大麻の陽性反応が出ており、その後「大麻精神病」「妄想性障がい」などと診断された。薬物の使用で思想が過激化したとみる識者もいる。日本 犯罪学会の影山任佐理事長は「性格的なゆがみで生じた危険な考えが、薬物で増強され妄想的になったのではないか」と推測した。
とうとうこの事件が起きてしまったのかという思いがある。
私は以前からヘイトスピーチの法的規制を行うべきという考えを持っていた。在日コリアンへのヘイトスピーチを規制するのはもちろん、社会的マイノリティへのヘイトスピーチは許してはいけないと私は何度も繰り返してきたが、被疑者は完全にレイシズムに傾斜していた。
その証明に彼が運営していたツイッターではヘイトスピーチを繰り返す自称文化人共がフォローされていた。彼らのレベルの低さは目を覆いたくなるシロモノである。その彼らによって被疑者は歪んだ傾向をさらに歪ませてしまったのではないか。
ネットは現実の一部にすぎない。サイバー空間の出来事がリアルであるかのように思い込み、現実に持ち込まれたらもう目が当てられない結果になる。私は多くのバカウヨどもを見てきたが、今回の事件はこの種のバカウヨを生み出す構造そのものが断ち切られないかぎりはびこることはないと指摘しておきたい。
また、私は以前このようなコラムを書いた。この指摘は今でも間違っていないと思っている。
ダークヒーロー大量発生注意報発動!!
テーマ:ブログ
2010-11-26 11:59:55
石巻3人殺傷 少年に死刑判決 裁判員裁判で初
毎日新聞 11月25日(木)17時29分配信
宮城県石巻市の3人殺傷事件で殺人罪などに問われ、少年事件の裁判員裁判で初めて死刑を求刑された同市の元解体作業員の少年(19)に対し、仙台地裁(鈴木信行『裁判長』)は25日、求刑通り死刑を言い渡した。
少年に対する死刑判決は、光市母子『殺害』(実態は光市母子暴行致死事件)事件の差し戻し控訴審(08年)以来。裁判員裁判の死刑判決は16日の横浜地裁に次いで2例目。
少年は3人殺傷の起訴内容をほぼ認め、検察側は裁判員裁判4例目の死刑を求刑、弁護側は極刑回避を求めていた。【須藤唯哉】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101125-00000025-maip-soci
最終更新:11月25日(木)17時31分
率直に言おう。
この判決は完全に国際法違反であり無効である。理由は被告の少年がなぜ荒んでいったのかを分析し、ドメスティックバイオレンスに走ったのかが完全に解明さ れたとは言えない。単に正義か悪かで裁かれたにすぎないのだ。それでは社会に犯罪の闇の教訓を反映させ、再発防止させる裁判の本来の役割がないのだ。鈴木は猛反省すべきである。
日弁連は早速コメントを寄せ、事実上この国際法違反の暴挙を厳しく批判している。
「死刑の評決、再検討を」日弁連がコメント 宮城の3人殺傷判決
2010.11.25 20:46
少年(19)に対する仙台地裁の死刑判決を受け、日本弁護士連合会(日弁連)は25日、「改めて死刑判決の評決のあり方について再検討がなされるべきで、死刑制度の存廃を含む国民的議論が一層深められる必要がある」などとするコメントを発表した。
コメントは「少年に対する死刑は、より慎重な検討・議論が求められている」と指摘。「政府に対し、重大な少年事件の背景と要因、少年に対する矯正処遇の実情と効果などについて、国民に広く情報公開することを求める」とした。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/101125/trl1011252048013-n1.htm
事件の内容は私も承知であり、被害者及び遺族にはお悔やみ及びお見舞いの言葉を述べたいが、感情で死刑を求める発言を平然と法廷で言うならば、私も容赦な く遺族及び被害者に法律の立場から正々堂々と反論させてもらおう。それぐらいは法廷で喋った以上、黙って聞いてもらう義務がある。
まず、裁判の本来の機能は何かを考えてもらいたい。後に続く人達に同様の被害を繰り返すことのないように社会が何を出来るのかではないのか。その上での刑罰であり、それは現実的かつ効果的でなければ意味がないのだ。それを、感情で刑罰を決めるというなら、それは本来の裁判の役割を逸脱するばかりか、感情で判決が決まるに等しいのである。その最悪の形はナチス・ドイツだったではないのか。
被害者及び遺族の思いだけを優先するならば、それはポピュリズムそのものである。意見を述べる場所はあっていいが、だからとてもそれに裁判が流されていいわけがない。ちなみに私はドメスティックバイオレンスにはハラスメント罪を導入し、逮捕するなどして、裁判を経て懲役刑・接近及び居住禁止と強制避妊を組み合わせてしまえば、効果的であると考える。もう少し客観的に下がって事件を眺めるべきである。
また、Yahoo!掲示板ではこの暴挙を絶賛する愚か者どもの書き込みが目立った。これは極めて恐ろしい。私のように疑問を投げかける良識のある人達には誹謗中傷が目立った。愚か者どもは、犯罪には死刑にすればいいと単純な発想らしいが、そんなものではない。愚か者どもは犯罪をなくせる自信があるというなら、抜本的な対策を出してみろと言いたい。恐らく出せないのがオチであろう。
それよりも、発生構造を分析し、 その欠陥を埋める努力がなされていないのだから問題である。今回の暴挙は、その欠陥を埋めないまま感情で裁いた結果、ダークヒーローを大量発生させるだけ であり、物騒な事態になりかねない危機感を覚える。それでは社会は犯罪を多く生み出すだけである。更に、被告人が死刑執行となっても、被害者や遺族の悪夢は終わらない。彼らへのカウンセリングや生活支援などが必要であり、最悪の場合彼らが犯罪者に転落する危険性すらあるのだ。「死刑執行で犯罪は終わり」ではない、むしろ被告人による最悪の完全犯罪の完成に政府が手を貸したに等しいのだ。被告人は自動自殺装置で自殺でき、被害者や遺族は死ぬまで悪夢、そんな馬鹿なことがあっていいのだろうか。今回の暴挙はそんな事態を招く結果になる。山地悠紀夫の後を追ったのが金川某ではないのか。
よって、『ダークヒーロー大量発生注意報発動!』というタイトルにしたのである。被害者及び遺族には、一刻も早く今回の事の重大性に気がついてもらいたい。なお、個人的にはこの事件の判決は仮釈放のない終身懲役刑で処すべきであると考える。
※この被告人はその後国際法違反の死刑判決を不当に押し付けられたが、毅然とした姿勢で受け入れた。彼の筋の通し方には頭を下げると同時に被害者や遺族には「今回の相模原の事件を起こしたのはお前らの法定でのヘイトスピーチが原因なのだ」と厳しく糾弾させてもらう。
そして、この種の事件で被告人を単純に死刑にしろと喚いていた愚か者どもに聞きたい。
この事件で何を学んだのだろうか。何も学ばず、単純に死刑にしろと言っても意味は無い。この種の犯罪者は社会的構造が生み出しているものなのである。アベシンゾーの独裁が産んだ闇であると私ははっきり言い切る。
少年法以前に国際法である北京ルールズでは青少年への死刑を厳しく禁止している。その現実を直視せず、ネットで無責任にヘイトを喚いていただけで、意味は無い。