2017年4月16日日曜日

石破茂氏に告ぐ

安倍内閣に反旗を翻した石破茂、「次の総理」を目指す覚悟を決めた
政治・社会 2016.12.23
PRESIDENT 2016年10月3日号
 8月の内閣改造で安倍晋三『総理』から農水相として入閣打診があったが断り、反旗を翻した。2014年9月の内閣改造でも、仲間から「安倍(『総理』)から離れて次の準備をしろ」と言われていた。しかし、内閣に閉じ込めておきたい安倍『総理』の思惑を知りながら地方創生担当相として入閣した。だが今回は、次の総理を目指して戦う腹を固めたようだ。
 安倍『総裁』の任期延長論には、「今、議論すべきことではない」と反論。今後の発言については、「政府の権力と違う立場から緊張関係を持たせることが民主主義には大事」と挑戦的だ。「総理は命を刻む仕事。だけど逃げてはいけない」と狼煙を上げた。
 参議院議員だった父・二朗氏が1981年に死去し、田中角栄元総理が葬儀委員長を務めた。当時銀行員だった石破氏が、お礼に目白の田中邸を訪ねた際、「次はおまえが出ろ」と言われた。躊躇していると、「日本で起こるすべてのことは、この目白で決まるんだ」と机をドンと叩かれ決断させられた。直後に田中派事務局の職員となり、86年に初当選を果たす。
 しかし、93年に小沢一郎氏が主導した政治改革に賛同し離党。その後復党するが、「裏切り者」のレッテルがついて回る。さらに致命的なのは、政策通だが「理屈ばかりで、つきあいが悪い」という批判。12年総裁選の敗因もこれに尽きる。「石破には発信力がない」と『首相』周辺はたかをくくる。見識は十分だから、あとは「清濁併せ呑む」人間力をつけたい。人と飲んで、食べて、頭を下げることが石破氏にはどうしても必要だ。

前地方創生担当相 石破 茂(いしば・しげる)
1957年生まれ。79年慶應義塾大学法学部卒業後、三井銀行(現三井住友銀行)入行。86年衆議院議員初当選。防衛相、農水相などを歴任。当選10回。

 では、私から石破氏に助言できるのは以下の通りである。

1.安倍晋三と本気で闘うなら、ネオナチジャパンと決別し、『新党改革』を引き受けて改革党へ改組せよ
 国民は新党ごっこにもはや騙されない。そこで、既存の政党を引き受けて自身の理念を反映させて、政策論争に堂々と踏み出すべきである。正直に自分の過ちを認めることで、誰からも認められるのは言うまでもない。
2.改革党は自由党・日本共産党・社民党・新社会党と手を組み、知事選でも悪ノリ候補には参加しないこと
 日本中の知事選挙でネオナチジャパンと民進党が相乗りと称して悪ノリ候補の擁立を繰り返しているが、改革党は一切悪乗り候補に乗らないこと。自由党、日本共産党、社民党と手を組み、前に進むべきだ。絶対にネオナチと手を組んではいけない。
3.比例代表制中心で選挙を闘え
 個人で売り込むのではなく、政策を売り出すべきなのであり、小選挙区制では民意を反映することは難しい。そこで、政党としての改革党を売り出すためにも比例代表制で打って出ることだ。
4.改革党顧問に正統徳島県知事であられる太田正氏、良心の囚人の山城博治氏、大田昌秀氏、正統足立区長の吉田万三氏、武村正義氏、田中秀征氏、辛淑玉氏を迎え入れよ
 太田氏、吉田氏は放漫財政で悪名高かった徳島県や足立区をわずか1年で立て直した改革で有名だが、ネオナチジャパンと癒着した業者の暗躍などで潰された。そこで、改革党は防衛庁および国土交通省の不正を許さない観点からも、沖縄県民とともにある姿勢を明確に打ち出した上で山城氏、大田氏を含めて受け入れる他、左右のバランスの観点から新党さきがけで活躍した武村氏、田中氏を受け入れること。また、生活者である在日コリアンの声も政策に反映させる観点からも辛氏を迎え入れること。
5.政党の理念をリベラル護憲保守主義に定め、極右主義に否の声をあげ、リベラル勢力と良きライバルになれ
 共産党・自由党と共同で論戦を交わしつつ、草の根から日本人の教育を図ることが、日本の民主主義の回復の一歩につながる。この数年間、ネオナチジャパンのファナティックなまでの愛国心押し付け犯罪のために日本はずたずたになった。改革党は穏健護憲保守主義を明確に打ち出し、中道右派の自由党、革新の日本共産党と共同で論戦をかわすことで、民主主義の教育を行う。
6.自衛隊を単なる自衛組織に戻し、PKOを含む一切の海外派兵は行わない
 稲田朋美自称防衛相の公権力犯罪の原因には、あからさまなまでに武器商人の暗躍があった。武器商人にやりたい放題をさせない観点からも、憲法第九条に立ち戻り一切の海外派兵を行わないと明確に打ち出すと同時に、自衛隊についてはあくまでも海外防災支援に限定すること。そのことにより、自衛隊への信頼回復につながるのは言うまでもない他、自衛隊の現場に安心感を取り戻すきっかけになる。
7.脱米・親亜を明確に打ち出し、大企業にも媚びない政治路線を明確にせよ
 日本共産党との議論の過程で、保守政党の不信感の原因の一つである癒着関係を糺す必要がある他、アジアとの和解を進めることで、平和主義を謳う日本国憲法の理念に沿うのは言うまでもない。
8.キリスト教的利他主義を明確に打ち出せ
 石破氏はカトリック教徒で知られるため、恐れることなくキリスト教的利他主義を明確にすることが望ましい。ただ、キリスト教そのものを押し付けるのではなくあくまでもキリスト教的利他主義であって、キリスト教そのものではないと明確にしたい。
9.過去の戦争責任を真っ向から受け止め、謝罪の意思を明確に示せ
 昭和天皇に明白に戦争責任はあった。これは、自衛官だった平和運動家の泥憲司さんが指摘されている。
 1943年4月に山本五十六が戦死し、5月にアッツ島の守備隊が玉砕した時、昭和天皇が蓮沼侍従武官長にこう語った。

《こんな戦をしては「ガダルカナル」同様敵の志気を昂げ、中立、第三国は動揺して支那は調子に乗り、大東亜圏内の諸国に及ぼす影響は甚大である。何とかして何所かの正面で米軍を叩きつけることは出来ぬか》(防衛庁監修『戦史叢書 大本営陸軍部〈6〉』)

 「お言葉」は軍部に伝えられた。
 8月になって、杉山参謀長が天皇の求めに応えられない旨を率直に上奏した。

(『杉山メモ』より)
昭和天皇 いずれの方面も良くない。米軍をピシャリと叩くことは出来ないのか。
杉山 両方面とも時間の問題ではないかと考えます。第一線としてはあらゆる手段を尽くしていますが誠に恐縮に堪えません。
昭和天皇 それはそうとして、そうじりじり押されては敵だけではない、第三国に与える影響も大きい。一体何処でしっかりやるのか。今までの様にじりじり押されることを繰り返していることは出来ないのではないか。

 このことも踏まえ、逃げない姿勢を明確にすることで、国際社会から信頼を取り戻すべきだと私は考える。
10.岩手県陸前高田市の市長、千葉県銚子市の越川信一市長、正統国立市長3人、角谷信一・正統千葉県知事を公認候補として受け入れよ
 このことにより、ネオナチジャパンに対して痛烈にノーを突きつけることが出来るのである。正統国立市長3名を公認候補に選抜する理由は、いわゆるマイナンバー制(国民総背番号制)の完全廃止を改革党が明確に打ち出すべきだという私の考えゆえである。
 更に教育の充実の観点からも、正統千葉県知事であられる角谷氏を候補にすることで、ネオナチジャパンの舎弟そのものである森田健作自称千葉県知事をこき下ろす事ができ、国際社会から高い評価を得られる可能性が高い。
11.日本会議・統一協会などのカルト団体と手を切ること
 比例代表制で打って出る他、障がい当事者を積極的に事務所で雇用することでコストの削減と社会の評価を高めることで、日本会議・統一協会などの反社会的カルトへの拒否を示すことが出来る。
12.企業団体献金については1円でも公開すること
 政治献金を私は基本的には否定しないが、企業団体献金については1円であっても、それ相当の寄付があっても全てその時点でプレスリリースによって公表するべきだ。
13.石原慎太郎、橋下徹、森田健作、小泉純一郎、安倍晋三、麻生太郎をこてんぱんにこき下ろしてレイシズムとの完全訣別を明確に示せ
 改革党はあくまでも穏健護憲保守主義であり、ナチズムではない。よってナチズムの権化である石原、橋下、森田、小泉、安倍、麻生を厳しく批判し、訣別すべきだ。
14.みどりの風、新党さきがけの思いを受け継げ
 改革党は環境に優しい政治を目指すべきだ。新党さきがけ、みどりの風の理念を引き継ぎ、手を組むべきだ。