2018年2月24日土曜日

てるみくらぶ破産について

http://www.huffingtonpost.jp/2017/03/26/tellmeclub-bunckrupt_n_15630608.html

「てるみくらぶ」破産 格安旅行会社、9万人に影響も
The Huffington Post  |  執筆者: 中野渉
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投稿日: 2017年03月27日 13時31分 JST 更新: 2017年03月30日 19時14分 JST TELLMECLUB
 格安旅行会社「てるみくらぶ」(東京都渋谷区)は資金繰りが悪化したため3月27日に破産を申請、東京地裁から破産手続き開始の決定を受けたと発表した。東京商工リサーチなどによると、旅行業界では過去4番目の大型倒産。負債は151億円の見込みで、約3万6000件(約99億円分)の旅行申込者が影響を受けそうだという。
 申し込みを受けたツアーなどの手配はできなくなり、一部の旅行代金は弁済できない可能性がある。朝日新聞デジタルによると、1件に複数の参加者がいることが多く、影響を受ける旅行者は8万~9万人にのぼる可能性があるという。
 山田千賀子社長は27日、都内で記者会見し「多大なる迷惑をお掛けして申し訳ありません」と謝罪。財務悪化の最大の要因は「おととし春から新聞広告を打ち出して経費がかかりすぎた」と説明した。
 「てるみくらぶ」は24日から一部のツアー参加者に「航空券の発券ができない」などと伝え、旅行業協会に問い合わせが相次ぐなどトラブルになっていた。
 東京商工リサーチによると、「てるみくらぶ」は山田社長が1998年に設立した。ハワイを中心にグアム、サイパン、韓国、台湾など、一般個人向け格安海外パッケージツアーを企画し、特にオンラインでの格安旅行販売を中心に知名度を高めていた。
 2016年9月期は過去最高の195億9600万円を売り上げていたものの、格安旅行会社の過当競争などから収益は低調に推移。ハワイなどに設立した現地法人や国内の事業拠点の拡充などが資金負担となり、また収益悪化をカバーするため現金一括入金キャンペーンなどを行っていた。しかし、資金繰りは改善せず限界に達したという。

1.ネットと現実は違う
 私はこの破産事件を聞いて、おせち事件を思い出した。
http://gigazine.net/news/20110105_groupon_osechi/
2011年01月05日 23時31分00秒
グルーポンが「バードカフェ 謹製おせち」問題でお詫び、一体何が問題だったのか

 1月5日にグルーポンが「バードカフェ 謹製おせち」問題でお詫びを出しました。
 これは流行りのクーポン購入サイト「グルーポン」で購入したおせちの配送が遅れ、さらに中身が説明されていたものと全く違うという件についてのものです。
 おめでたいはずのお正月に、一体何が起こったのでしょうか。
 お正月といえばおせち。自分や家族で作ったものを食べたという人もいると思いますが、家でおせちを作るのはかなり大変なので、近ごろはネットで事前に注文して正月に届けてもらっているという人も多いのではないでしょうか。しかし、もしフタを開けてみて、そのおせちの中身がスカスカで6Pチーズが転がっていたりしたら、新年から暗い気持ちに包まれてしまうのではないでしょうか。2011年の正月を賑わせたのは、まさにそんなおせちの問題でした。
 12月に、共同クーポン購入サイト「グルーポン」を利用して横浜の人気レストラン「バードカフェ」の謹製おせちを50%で購入することができるクーポンが登場し、500人が購入してクーポンが成立しました。

グルーポン(GROUPON) - 50%OFF【10,500円】2011年迎春≪横浜の人気レストラン厳選食材を使ったお節33品・3段・7寸(4人分)配送料込≫12月31日着

 問題になっているのは、この「バードカフェ 謹製おせち」。タイトルにあるように、横浜などにお店を出しているバードカフェというレストランが提供するおせちで、4人分33品が通常2万1000円のところ、半額の1万500円で買えるというクーポンです。
 グルーポンでは規定以上の人数がクーポンを購入することで契約が成立し割引を受けられるという仕組みになっており、このおせちの半額クーポンは500人が購入しました。
クーポンの申し込みがあったのは11月25日正午から11月27日正午で、配送は12月31日の予定でした。
 予定されていた33品は以下のようなもの。コレが1万500円であれば、確かに注文したくなります。

(FISH)
ノルウェースモークサーモン/才巻き海老の白ワイン蒸し/キャビア/〆鯖の棒寿司/鮑の冷製作/海老のテリーヌ/田舎作り/フカヒレのにこごり/帆立の瞬間スモーク/牡蠣のエスカベッシュ/いくらの醤油煮/鰊の昆布巻き/焼き蛤
(VEGETABLE)
海老芋と京人参、小堂院大根の炊き合わせ/紅白なます/くわいのバルサミコ風味/数の子の冷製/筍のグリエ/栗金団/蓮根の甘酢漬け/彩野菜のピクルス 黒酢風味/紅白嘉蒲鉾/伊達巻/丹波の黒豆
(MEAT)
手羽中の醤油煮/フランス産シャラン鴨のロースト/国産和牛ロースト/名古屋コーチンもも肉の燻製/砂肝のコンフィー マスタードソース/鹿児島産黒豚の京味噌漬け/蟹爪のフリット/生ハムとカマンベールチーズ/肉巻きのロースト
しかし、実際に届いたのは以下のような品だったそうです。まず目につくのは隙間の多さ。用意した器が大きすぎたというのではなく、どう見ても中身のボリューム不足。2chなどでネタにされていますが、6Pチーズが1個だけ入っているなど、4人分のおせちとはちょっと思えません。

 黒豆はホイルに乗せたり別途の入れ物に入れられることなく、仕切りの中を転がっています。
 この段がもっともまともにできていますが、それでも細かい仕切りが色々と足りない気が……。
 ちなみにこの写真については、ニュース番組の取材を受けた販売元の社長が「ネットの写真は一番酷い状態で撮られたもの」と釈明をしています。
 人によっては、おせちがクール便ではなく普通の宅配便で届けられたところもあり、すでにおせちが腐っていたというケースもあったそうです。また、おせちにも関わらず12月31日に届かなかったというケースも報告されています。

(cache) おせちは論外 : バードカフェ 横浜店 [食べログ]
このお店が販売している「おせち」についてです。
お店では21000円で販売しているものを、グルーポンから半額の10500円で購入。
グルーポンでは500人が購入したと表示されていました。
もともと、注文が確定したら、5日以内にお届け日を電話連絡する、という約束でしたが、連絡がいつまでたっても来ない。
おかしいな、と思っていたらグルーポンから「電話できていないという連絡がお店からあった。もうしばらくお持ちください」というメールが。
「おいおい、大丈夫かよ」
と思っていたら、ようやくお店から電話が。
「お届け日をいつにしたいか?」という問い合わせだったので、「31日、20時から21時迄」と指定したのだが…
本日(31日)、買い物に出ていた妻と私に家から電話が。
「ねー、おせちがもう届いたよ?」
おいおい、まだ2時過ぎじゃないか…
年末の買い物を終えて、「今年はおせちの準備がラクでいいなぁ」などと家内といいながら、帰宅して届いた「おせち」を見てびっくり。
内容はスッカスカ。
これで4人前?
まるで叩き付けたように盛りつけたような、雑な盛りつけ。
全部で33品と書いてあったのに、あれ?25、6品?
…おいおい、チーズってホイルに包まれたまま?
えっ?キャビアってこの端っこに倒れているこれ?
伊達巻き二切れだけど、これを4人で取り分けるの?
これで…一万円なの?
いや、嘘だよね?
家族4人、どんより。
いや、何かの間違いだろ、電話してみようよ、お店に。
気を取り直して電話掛けてみたら…
ツーツーツー。
話中で全く繋がらない。
20回に一回、電話が繋がって呼び出し音は鳴るんだけど…でない。
と思ったら、切れる。
どうなってるんだ?

「休みなんじゃないの?」
「だったら何処に問い合わせればいいんだ?」
「ねぇ?これ食べちゃっていいのかな?」
「…返品のしようがないのに…」

別に私はクレーマーのつもりはないけど。
けど、これに1万円を払うほど寛容じゃないです。
ましてや、これに2万円払っている人がいるんだとしたら、これは「大問題」じゃないでしょうか。

結論。
私は1万円をドブに捨てました。

お店から誠意ある対応がなされることを期待します。
ああ、気分が悪い。
最悪です。

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続報。
 この投稿を行った後、ダメもとでもう一度電話してみました。
 で、やはり繋がらず、何度も何度も掛け直していると…
 プルプル…という呼び出し音のあと、転送音が!
 ようやく繋がりました。
 自ら…冷静に冷静に!と言い聞かせながら話したところ、以下のような状況であることが判明。

・現在のところ、半数に届けられていない(遅配が生じている)
・遅配は明日の午前中になる予定。
・届けられているところも、「グチャグチャで届けられた」「品数が足りない」「量が足りない」「不当表示だ」とのクレームが寄せられている

で、お店側と話し合ってどうなったかというと…
・届けられたものは召し上がってほしい。
・1月2日か3日に自宅迄お詫びに伺うので、そこで返金したい。
ということに。

 他にも大量にクレームが入っているようですので、バードカフェでおせちを注文なさった方、お店側に「繋がらない」とあきらめず電話してお店と交渉なさってください。

 まぁ、当然の対応であると思います。
 ただ、真摯なお詫び対応であったと思うので、一万円をドブに捨てた、という発言は撤回します。

 この問題は12月31日からネットで騒ぎとなりました。

グルーポンの割引で買ったおせち料理が酷すぎワロタwwと話題に
【2ch】ニュー速クオリティ:グルーポンの割引で買ったおせち料理が酷すぎワロタwwと話題に
痛いニュース(ノ∀`) : グルーポンの割引で買ったおせち料理が酷すぎると話題に - ライブドアブログ

 中にはバードカフェの実店舗へ行ってゴミの中から納品書を探し出す人も登場。ただでさえおせちの品数が足りていない中、キャビアをランプフィッシュの卵で代替したり、丹波黒豆を中国産ぶどう豆で代替したりしているのではないかと見られる箇所も見つかったそうです。

 話題はさらに広がっていきます。

Togetter - 「飲食店トーク;商品の『原価』は、どのくらいが相場なのか?採算ベースはどこ? 寄せ物、おせちなどを例に・・・」

 また、おせちが届いた人、また届かなかった人からグルーポンへと報告され、グルーポンは1月1日に全額返金とお詫び対応の告知を行いました。

グルーポン(GROUPON) - バードカフェ「謹製おせち」の件について

 おせちを売ったバードカフェを運営する外食文化研究所は公式ブログにて、「500セットの調理と詰め込みに予想以上の時間がかかり納品が遅れるという事態が発生」「出来ないと判断しキャンセルの依頼をするべきところを、出来ないものを無理に行ったことがこのような事態を招きました」と説明し、水口憲治代表が辞任を表明するに至りました。しかし、これより前にはTwitterで「おせちのおかげで1店舗分の売り上げになった」などとツイートしており、内容を偽ったおせちを売ることで不当に利益を上げようとしているのではないかと考えられたことも、大きな反発を招きました。

痛いニュース(ノ∀`) : グルーポンおせち騒動で、「バードカフェ」社長が辞任発表 - ライブドアブログ

 この話題には洋食チェーンのふらんす亭の社長も登場して、どこが話題の中心だかわからないぐらいの騒ぎに広がっていきます。

グルーポン腐臭おせち事件ふらんす亭(@mgrantfood)社長「あんた何才?」「呼び捨てにすんな」とキレる

 やがて、話題は2ちゃんねるやTwitter界隈から飛び出し、一般メディアでも取り上げられることに。

「見本と違う」お節500セット 購入者とトラブル - 47NEWS(よんななニュース)
ネット注文おせち「見本と違う」…納品遅れも : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
asahi.com(朝日新聞社):おせち200人に届かず 料理にいたみも? グルーポン - 社会
ネット販売おせち 苦情で返金 NHKニュース
「見本と違う!」ネット販売のおせちに苦情殺到
「ネット注文「おせち料理」トラブル相次ぐ」 News i - TBSの動画ニュースサイト
時事ドットコム:おせち販売で謝罪=「見本と違う」と苦情殺到-共同購入のグルーポン

海外でも報じられています。

After Mochi, Osechi: The First Food Brouhaha of the New Year Troubles Traditional Japanese Meal Purchased on Groupon, Rakuten - Japan Real Time - WSJ

 1月5日、グルーポンはバードカフェ「謹製おせち」にて配送遅延と商品内容の相違があることを確認し、お詫びと報告を行いました。この中でグルーポンは、クーポンで購入された商品の提供元について、品質管理・製造管理・配送管理が十分適切であるかどうかを見極めらていなかったことが原因だとして、今後は提供会社に対する事前審査の厳格化などを行うとしています。
 グルーポンや同様のクーポン購入サイトを巡っては「広告費のようなものだ」と割り切って提供している会社がある一方で、本来は存在しない高価なメニューをでっちあげ、それを半額にするなどしてまるで安く提供しているかのようにみせかけるケースもあるのではないかという指摘がなされています。実際、安価なクーポンを購入してお店に行ってみると、とても本来の定価には見合わないような商品を提供されたという事例も報告されており、今後の改善が期待されます。
 この点について、実際にお店を運営する側が、通常価格よりも定価を上げた上で元よりも低い価格で売って欲しい(例:5000円の品の定価を1万円ということにして、それを4500円に割引して売って欲しい)と、二重価格の申し出を受けたということを告白しています。この店長は、グルーポンの提示する条件を受けるよりも、グルーポンに取られる手数料などの分をお客さんに還元できるのではないかと考え、申し出を断ったそうです。

 ちなみに、おせち事情については、
 年末はおせち用の食材の価格が急激に高騰するってことなんですね
 だからこそ、和食料理店は日頃から魚屋さんと懇意にして、関係を作っておく必要があります
 京都が誇る三つ星料亭「菊乃井」さんなどでもだいたい300個くらいが限度です。
 これは人手が足りないのではなく、材料が揃えられないんですね。
 もちろん1社独占で仕入れることもできますが、そうすると小さな料理店に素材がいかない。
 そういう「1人よがり」は京都で1番嫌われるので、有名どころはだいたいそうしています。
 と、京都を遊ぶ社長のblogにて解説が行われています。GIGAZINEでは2010年年末に業務用スーパーなどで買ってきたものだけで「格安おせち」を作ってみましたが、このおせちに昆布巻きが入っていないのもこの「材料が揃わない」という理由でした。
 外から見ると妙に高い値段がついているものも、事情を知ってみるとその値付けに納得するケースがありますが、まさにおせちはそういう商品だったというわけです。「『おせち』という商品に関しては、年末ボーナスを稼ぐための利益商品などでは『決して』なく、感謝の気持ちでせっせと夜なべして作る非収益商品」ということです。
 もう今年のお正月は戻ってきませんが、来年のおせちを注文するときは心に留めておくと、いいおせちを購入できるかも知れません。

 要はきちんと自分の目で確かめないから、こうなってしまうのである。
 私は今まで買い物をする際にはまずネットも確認した上で、店頭も確認して動いてきた。2017年4月に購入した腕時計はそういったことの積み重ねである。

2.私の買い物の場合
 まず、徹底的にネットで調べ上げて店頭で調べる癖が私にはある。
 その一例として腕時計を取り上げたい。私は仕事場のドレスコードの関係もあり、腕時計の購入を検討していた。そこで条件としては3万円以内、チタン製、サファイアグラス、そして今まで使っているソーラー電波の条件を外さないでビックカメラなどの店頭で話を聞いてきた。
 その中で、カシオのリニエージという時計と出会った。条件はほとんど外れていなかった他、運が良かったことにイオンモールでの2割引セールで2万5000円の腕時計を2万500円以内で購入することが出来た。
 いかに自分の足をこまめに運びつつ、ネットの動きも柔軟に使ってみていく必要がある。ネットにいつも頼ってばかりでは意味は無いのだ。

3.ネットの買い物と現実とではまるで違う
 ネットの買い物と現実の買い物の違いは、現実やその現場を見ているかいないかにある。
 不動産の購入やネット株取引もそうだ。こういったものはどこでどのようなリスクがひそんでいるのかわからない。そのリスクを以下に読み解くかが今後のキーポイントになる。
 ネットと現実は違うが提供するものは同じ、ならば現実から見続けよと私は言い続ける。自分の足を信じて探し続ける努力を怠ると、第二のてるみくらぶに巻き込まれる危険性が濃厚だ。