2016年6月30日木曜日

生活者としての観点を忘れたニュース

 地下アイドル活動をされていた女優の富田真由女史がイベントで刃物で首や胸、背中など約20ケ所刺され意識不明の重体となっていた事件について、メディアは単に犯人へのいかりやストーキング被害の深刻さばかりを取り上げている。
 冨田氏は幸いにも容体を回復されているが、問題点はまず富田氏への感情的厳罰に依存しない適切なケア、そして被疑者を生み出した構造へのメスが入るか否かだ。私はこれれについては全く期待できないと考えている。
 なぜなら、日本人は感情的厳罰にすぐ依存し、そこにある事件の構造から学ばないからだ。石巻市の元少年による連続殺傷事件で、国際法の一つで事実上青少年の死刑を禁止した北京ルールズに違反した死刑判決が垂れ流され、国際社会から厳しく日本の独善性が批判されている。更にそのことを知るべきメディアは政府や裁判所と一緒になって元少年への卑劣なハラスメント攻撃を繰り返す。
 権力の監視がメディアの仕事なのに、これではまさに権力の番犬であると言わざるをえないのではないか。これから取り上げる幾つかの事件を皆さんには考えて欲しい。 


AV撮影 モデル派遣容疑 プロダクション 元社長ら3人逮捕

 所属モデルの女性をアダルトビデオ(AV)の撮影に派遣したとして、警視庁は十三日、労働者派遣法違反(有害業務就業目的派遣)の疑いで、AVプ ロダクション「マークスジャパン」(東京都渋谷区)の元社長村山典秀容疑者(49)=世田谷区代沢三=ら三人を逮捕したと発表した。警察庁によると、AV への出演を有害業務と判断して同法違反容疑で摘発するのは異例。
 三人の逮捕容疑では、二〇一三年九~十月、同社に当時所属していた二十代の女性を制作会社に派遣し、性行為を含むAVに出演させ、公衆道徳上有害な業務に就かせたとされる。警視庁保安課は認否を明らかにしていない。
 同課によると、女性は〇九年、モデルとして同社と契約。その後、AV出演を迫られるようになり、拒否すると「契約違反だ。違約金を払え」「実家に請求書を送って親に支払わせる」と言われ、一四年に契約解除するまで、百本以上の作品に出演させられた。
 専属モデル契約には「制作するDVD等が成人向けである場合も含めて出演する」と記載。女性はAV撮影現場に連れて行かれ、容易に逃げ出せない状況で数時間説得され、言われるままに制作会社との出演承諾書にもサインさせられていたという。
 昨年十二月、女性が警視庁に相談。同庁は五月下旬、マークス社や制作会社などを家宅捜索していた。
*基本として被疑者匿名ですが、今回は人権上深刻と判断し実名で報道させてもらいます。

 この事件にしても、そもそも問題点がある。
 まず店頭で売りだされているAV雑誌の多さ。これらは必要だとは思えない。マークスジャパンはあくまで氷山の一角にすぎない。いわば販売するステージが変な形で拡散しているのだから厄介である。
 そもそも、道徳を交えた性教育が日本にはない。、容疑が事実であるなら、男性である私も怒りに震え上がる。しかし、何よりも許せないのはそのビデオを何事も無く手にする多くの男性たちだ。
 更にこの事件はどうか。

米国で史上最悪の銃撃事件、49人死亡 容疑者はISに忠誠か フロリダ州オーランド【UPDATE】

投稿日: 更新:

・少なくとも49人が死亡、53人が負傷
・容疑者は数時間、人質を取って立てこもった末、警察によって射殺された
・警察は、乱射はテロに関連した攻撃だとしている
・容疑者は「この地域の出身ではない」そして「組織され、綿密に準備されていた」
アメリカ・フロリダ州オーランドのナイトクラブで6月12日午前2時ごろ、銃の乱射事件があり、警察によると少なくとも容疑者を含む50人が死亡、53人が負傷した。
警察によると、銃撃したのは20代の男、オマール・マティーン容疑者。午前2時ごろ、繁華街のゲイバー・ナイトクラブ「パルス」を襲撃して銃を乱射し、数十人を人質にして立てこもった。
地元警察のトップは記者会見で「我々の特殊部隊が容疑者の男と銃撃戦となり、容疑者は死亡した」と述べた。「男はライフル、それも殺傷能力のあるライフルと、拳銃などの道具を持っているようだった」
当 局によると、今回の銃乱射は現時点ではマティーン容疑者の単独犯とみられる。同容疑者はアメリカの市民権を持っているが、家族はそうでないという。アメリ カ連邦捜査局(FBI)がABCに明らかにしたところによると、容疑者は「この地域出身ではない」といい、「組織され、よく準備されていた」という。
地元メディアのオーランド・センティネルはFBI関係筋の話として、容疑者がイスラム過激思想に影響されていた可能性があると報じた。
地元警察トップのジョン・ミナによると、午前5時ごろ、警察は人質の救出作戦を決定。銃撃戦の末、容疑者は死亡したという。「パルス」のFacebookページは「みなさん、パルスから出てください。走ってください」と呼びかける投稿をしている。
オーランドでは10日にも、歌手のクリスティーナ・グリミーさんがコンサート終了直後に射殺される事件があったばかり。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳、要約しました。
【UPDATE】ワシントンポストによると、今回の事件の死者数はアメリカで起きた銃の乱射事件としては過去最悪となった。捜査当局は男が過激派組織「イスラム国」(IS)への忠誠を誓っていたとして動機の解明を進めているという。(2016/06/13 07:34)
【UPDATE】今回の乱射事件では50人が死亡したと報じられていたが、13日早朝に開かれた記者会見でFBIの特別捜査官は、犠牲者数が1人減って49人に訂正され、容疑者1人を含む50人が死亡したと述べた。(2016/06/15 09:40)

 日本でも案の定『可哀想可哀想』のオンパレードだったが、私ならこう切り込む。
 まず、日本でどれだけのLGBT当事者の声が社会に反映されているのかだ。トイレ一つとってみてもらいたい。性別に違和感を感じている彼ら彼女たちが自分たちの定義されている性への違和感故に定義されているトイレに入りにくい問題がある。
 『男の女』という概念だってそうだ。女装男子もそうだ。こうした当事者たちにとって使えるトイレは残念ながら車いす当事者のトイレやコンビニのトイレでしかない。 それでいいのだろうか。最初に持って行った道徳的な性教育の必要性をなおさら痛感せざるを得ない。
 更に参議院選挙で浮かれる日本。安倍自称首相の手先となり下がったNHKはこの事件を『気の毒』と騒いでいるが、私ならこう切り込む。

ジョー・コックス氏が銃撃され死亡、イギリスに衝撃 EU残留派の女性下院議員

投稿日: 更新:
イギリス中部ウエストヨークシャー州バーストールで6月16日午後1時(日本時間同日午後9時)ごろ、労働党所属の女性下院議員、ジョー・コックス氏(41)が男に銃で撃たれたあと刃物のようなもので刺された。コックス議員は病院で手当てを受けていたが死亡した。BBCなどが伝えた。
ハフポストUK版によると、警察は事件後に現場近くで52歳の男を逮捕した。現場では77歳の男性もけがをしたという。
国論を二分しているEU離脱を問う国民投票を23日に控えた中で、今回の事件はイギリスに衝撃を与えた。殺害されたコックス議員は、イギリスのEU残留を呼びかけていた。

事件を受けてイギリスのキャメロン首相は、Twitter上でコックス議員への哀悼の意と、彼女の家族を気遣うコメントを発表した。
ジョー・コックスの死は悲劇です。 彼女は献身的で思いやりのある下院議員でした。 私は彼女の夫ブレンダンと彼女の2人の子供のことが気がかりです。
また、コックス議員が所属した労働党のコービン党首もコメントを発表した。
すべての労働党支持者、そしてもちろんイギリス全体が、ジョー・コックスが殺害されたことに衝撃と悲しみを受けています
コックス議員の夫、ブレンダン氏は以下のような声明を発表した
「今日から、痛みと困難さが増し、喜びと最高の愛が欠けた新たな生活が始まる。ジョーはより良い世界を信じ、熱意を傾けて毎日闘った。憎しみには信念も人種も宗教もなく、あるのは毒だけだ。ジョーは人生に後悔していないと思う。彼女は人生を精一杯生き抜いた」

事件を受けて、国民投票でEU残留を支持する団体は、16日に実施する予定だった全ての運動を取りやめると発表した。また、EU離脱を支持する団体も、この日の運動を取りやめるとロイター通信が伝えた。

 では、日本ではどれだけのコックスさんが活躍できるのか?
 メディアにそんな視点で報道していたという話はFacebookを見ている限りに於いてではあるが、全く無いと言わざるをえない。可哀想のオンパレードを、コックスさんは良しとしているわけがない。彼女の意志をどこまで引き継げるのかが問われているのではないか。
 メディアは生活者の視点を忘れ、ネオナチジャパンの手先となって権力の番犬となり下がった。これでは、社会的事件の根本的解決には繋がるわけがない。


2016年6月24日金曜日

奴隷を絶賛するジャーナリスト 櫻井よしこ

 今回の書人両断はかなり厳しいものである。

来日外国人はルールを守り社会に溶け込むことが重要と櫻井氏

2014.05.28 07:00 
政府が年間20万人の外国人労働者の受け入れを検討し始めた。外国人が日本社会にうまく溶け込むには、この国の文化や習慣を理解し、「日本らしさ」の価値観を共有してもらうことが不可欠だと櫻井よしこ氏は主張する。

 * * *
 日本は鎖国して外国人を排斥すればよいということではありません。海外から優秀な人材を受け入れ、またはアジア諸国の人材を受け入れかつ育成することは非常に重要で、それが私の長年の持論です。そのためにも、外国人受け入れには国家戦略が必要不可欠です。

 たとえば、医療や介護の現場で働く人はフィリピンから、IT関係ならインドやイスラエルからというように、分野ごとに相手国を優先的に選ぶこともひとつの知恵です。

 工事現場の労働力として東南アジア諸国から人々を受け入れ、3年なり5年で彼らに日本の建設技術を学んで帰ってもらい、日本企業が現地に進出した際には彼らの力を貸してもらうという仕組みも考えられます。

 いきなり日本国籍を持つ移民として受け入れるのではなく、まずは5~10年の中期のワーキングビザで働いてもらうべきです。その期間を通じて日本の文 化・習慣を理解し、ずっと働いていきたいと本人が希望し、かつ問題も起こしていないようなら永住ビザに切り替えればよいのです。さらに日本国籍を望むなら ば、日本人が大切にしている価値観を理解してもらっているかどうか、きちんと審査した上で認めればいいと思います。

「郷に入りては郷に従え」で、来日する外国人には日本の生活ルールを守り、日本の地域社会に溶け込んでもらうことが大事です。たとえば旅行者にしても在留 者にしても中国人は地域のルールを守らず周囲に迷惑をかけることが多いと言われています。そうしたことに現状ではなかなか対処できていません。

 多くの外国人を受け入れるのであれば、ある程度、厳しい規則を課すことも必要です。彼らに日本の言語・文化・歴史・習慣を学んでもらい、ルールを守らせる仕組みと覚悟を持たなくてはなりません。

※SAPIO2014年6月号

 はっきり言ってやろう。
 人を奴隷として酷使するあんたのような輩を相手にするつもりはない!!この女のお粗末さはヘイトスピーチでも明確だ。

櫻井よしこ氏 ヘイトスピーチは日本人の誇りの欠如が原因

2014.05.23 07:00
政府が年間20万人の外国人労働者の受け入れを検討し始めた。外国人が日本社会にうまく溶け込むに は、この国の文化や習慣を理解し、「日本らしさ」の価値観を共有してもらうことが不可欠だ。櫻井よしこ氏は「そのためには、まず日本人こそが変わらなくて はならない」と指摘する。

 * * *
 外国人を受け入れる日本人の側には「外国から来た人に幸せになってほしい」「充実した良い生活を送ってほしい」という気持ちを持つことが求められます。 言い換えれば、本来日本人が持つ親切心や思いやり、寛容さ、そして美徳を私たちもしっかり身に付けておくことが必要です。私たちが「日本らしさ」を持って いないと、彼らにそれを伝えることはできません。

 最近、在日韓国人や在日朝鮮人に対するヘイトスピーチが問題になっています。残念ながら日本人としての誇りや道徳が欠如していることの表われだと思いま す。根拠なく日本に罵詈雑言を浴びせ続ける中国人や韓国人と同じことをするとしたら、彼らと同じレベルに落ちてしまうことを自覚すべきです。

「日本らしさ」の根本とはいったい何でしょうか。日本が日本である所以、国柄の大もとになっているもの、それは皇室の存在です。王室を戴く国は世界に27ありますが、万世一系で悠久の歴史を保ち続けてきたのは日本の皇室だけです。

 皇室の歴史、それを支える宗教観や文化、暮らしのあり方、伝統を日本人自身があらためて認識できれば、そのことだけで私たちは大きな力の源泉を得られる と思います。それが危うくなっている今、まず私たち自身が日本の歴史や日本国の成り立ちを学んで、本当の「日本らしさ」を身に付けることが大事でしょう。 日本の国柄を守り、価値観を守り続けるために、日本人は学び続け、成長し続け、新しい時代に応じて変わるべきところでは変わらなければならないのです。

 外国から来た人にもそれを理解し、受け入れてもらうことです。そうでなければ、外国人が増えていった時に日本が日本でなくなってしまう可能性があります。

 地方では、フィリピンなどから来た花嫁がうまく地域に溶け込んでいるケースが少なくないと聞きます。もちろん、なかにはうまくいかない事例もあると思い ますが、むしろ地方のほうがしっかりと自分を守りつつ、外国人を受け入れているように思います。それは言葉、食べ物、風習、そして宗教や教育も、都市より 地方のほうがより濃密に「日本らしさ」を保っているからではないでしょうか。

 外国人を受け入れてもこの国の良さを壊さないようにすること、それが何よりも大事です。

※SAPIO2014年6月号


 櫻井に欠落しているのは、なぜ韓国や中国が日本に対して怒りを覚えているのかという、弱者の気持ちの理解度だ。
 だから、以下の記事で涙目なのは見え見えだ。

元朝日記者がヘイトスピーチ被害で桜井よしこ被告らを提訴

2015年02月10日(最終更新 2015年02月11日 00時57分) 西日本新聞社
元朝日新聞記者で従軍慰安婦報道に関わった北星学園大(札幌市)の非常勤講師(事実上の正統教授です)植村隆氏(56)が10日、週刊誌などで記事を「捏造」と書かれて名誉を損なったとして、自称ジャーナリストの桜井よしこ被告や新潮社・ダイヤモンド社・ワック・マガジンズの「出版社」3社に計1650万円の損害賠償や謝罪広告の掲載を求め、札幌地裁に提訴した。
  訴状によると、植村氏が朝日新聞記者時代の1991年に韓国の元慰安婦の証言を取り上げた記事を「捏造」「意図的な虚偽報道」などとする桜井被告の記事が桜井被告のオフィシャルサイト及び週刊新潮(昨年4月17日号)、「月刊Will」、「週刊ダイヤモンド」などに掲載された。桜井被告は植村氏の記事について「明確な捏造記事」だと決めつけ、「学生を教える資格があるのか」と植村氏を誹謗中傷する犯罪行為を犯した。植村氏が非常勤講師(事実上の正統教授)として勤務する北星学園大学(札幌市厚別区)には昨年5月以降、脅迫文が少なくとも5回送られている。
 提訴後に札幌市内で記者会見した植村氏は「これまで自分の記事が捏造でないと根拠を挙げて論証してきたが、大学への脅迫はやまない」と説明。「私は捏造記者ではない。不当なバッシングには屈しない。事態を変えるには司法の力が必要だ」と決意を語った。 
桜井被告は「訴状をまだ確認していないが、言論人はいかなる批判にも言論で応じるべきだと思う。私の論評に不満があるなら、言論の場で堂々と不満の内容を 説明し、反論すればよい」と犯罪行為に居直った。週刊新潮編集部は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。
 植村氏は1月にも文芸春秋などを相手取り、同様の訴訟を東京地裁に起こしている。

 この櫻井は植村正統教授の事実に則った指摘に何一つ事実で反論できなかった。
 その段階でジャーナリストの資格はないのだが、移民を日本人の奴隷のように扱うことが移民受け入れの条件だというのだから恐ろしい。
 そもそも、突っ込んで言えば各自の民族のアイデンティティがあるわけで、日本人のアイデンティティを押し付けるのはいかがなものか。ソフトバンクの創業者の孫正義氏は佐高信氏との対談で、「ラジオ体操は生理的に受け付けられない」と明かしている。そういうことを尊重することぐらいいいではないか。それすら櫻井は嫌がるのか。
 まさしく、奴隷を絶賛するジャーナリストと言わずしてなんというのか。ふざけるなと言いたい。 

2016年6月18日土曜日

奴隷から生活者になることが、絶食系男子を減らす鍵になる


合コンで「ほこ×たて」対決!?“絶食系男子”と年上美女が激突



 草食系ならぬ“絶食系”男子を撲滅するための異色合コンイベント「絶食系男子撲滅合コン in 相席屋」が7日、東京・池袋の婚活応援居酒屋「相席屋」で開催される。
  女性に対して積極的にアプローチをかけない草食系男子どころか、恋愛に興味がない絶食系男子が増えていると言われている。15年1月に成人式を迎えた全国 の独身男女600人(男女各300人)を対象にした恋愛・結婚・社会参加意識などについての調査(「オーネット」2014年12月調べ)によると、「誰とも交際したことがない」という回答が47.8%。一方で14年10月クールで放送された日本テレビのドラマ「きょう会社休みます。」 をきっかけに、年下の男性をパートナーに選択する「年下男子ブーム」が話題にもなった。
 今回のイベントでは東大や早大など高学歴の絶食系男子とグラビアアイドル、モデル、レースクイーンを始めとした20代後半から30代前半の美女が“対決”。男性陣は「性欲があると人生の費用対効果が悪くなる」「ロボットを彼女にした方がいいかもしれない、と思っている」と達観した人生観を持つほどの“絶食ぶり”である一方、年上女子は「将来有望な男子学生を、青田買いしたい」とやる気満々だ。
 合コン開催日の5月7日は、イベントを主催する日本合コン協会の設立記念日である5月8日(コンパの日)の前日。同協会会長でタレントの絵音(31)は「若年層は恋愛に対して著しく消極的になっており、未婚化・少子化がさらに進行しかねない深刻な状況にあると言 えます。この状況に一石を投じるため、将来の日本を担っていくであろう草食系(絶食系・断食系)な男子学生に合コンの楽しさを体感してもらい、恋愛や結婚に対して興味を持ってもらいたいとの思いで、開催に至りました」と意図を語った。
 イベントの模様は「合コンマスター部」(部活DO!supported by ひかりTV)とのコラボにより、ニコニコ生放送で7日午後7時から中継される予定。
[ 2015年5月6日 10:02 ] スポーツニッポン新聞社

 はっきり言っておかねばならない。
 私はこの種のイベントではまず絶食系男子の撲滅にはつながらないと断言し続ける。 まず、非正規雇用を正規雇用にして、正しい経済へ戻すことが前提条件なのは明らかだ。気合で家族ができるというのならアホとしか言いようがない。
 私自身、絶食系男子にならざるを得なかったのは自身にある重度の発達障がいが原因だった。そもそも、10年、20年先の人生設計を彼ら彼女らは真剣になって考えたことがあったのだろうか。私にはとてもないとしか思えない。
 まず、主催者の絵音氏がやるべきは財界とアメリカに癒着し腐敗しきったネオナチジャパンの独裁政権を厳しく批判することではないか。生活が政治に直結していることは民主主義の基本である。すなわち、奴隷社会を批判して生活者としての当然の権利を駆使することが、日本の発展につながるのは明らかである。
 今のメディアはなにからなにまででたらめであり、本当に話にならない。それで未来はあるといえるのだろうか。私にはないとしか思えない。

2016年6月12日日曜日

危機意識を持たねばならないこと:無責任国家・ニッポン

 去年4月、私は知的障がい当事者の女性が風俗当事者になっているという恐るべき事実を聞いた。
 今回は以下のブログを引用する。

知的障害を持つ女の子が風俗嬢という選択をすること


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私がいわゆる【SMプレイ】というものの ホントの内容を知ったのは26歳の時だった。
当時 M嬢を生業とする女の子24人と2週間一緒に生活することとなり 彼女たちと色んな話をした。


先日、風雷社中の俊哉さんが「やろうと思っていた【39窃盗団】の上映会の予定は滞っている」と言っていた。
私はあの映画を見た時にあの時のM嬢の女の子達を思い出し、胸が潰される程に苦しくなった。


完璧ノーマルだった私は初めてSMプレイの内容を聞いた時に、ショックを受けたし物凄い吐き気をもよおした、
だけど…一番ショックだったコトは、
彼女達24人全員が虐待を受けて育ち、そしてそのうち19人の女の子は程度の差はあるが 
知的障害者だ
ということだった。

映画【39窃盗団】の主人公の一人は、父親から風俗で働かされるコトを強要されている 知的障害を持つ女の子だ。

そしてそれは、現実に、存在をしている。



人が人を救えるのか?
どうすれば私はこの女の子達を救うことができるのか?

などということを、当時の私は最初に真剣にに考え込んでしまったのだけれど、
その女の子達は 誰一人として救いなど求めてはいない、自分は幸せだと感じている女の子が多くて、
私もそのうちそれを理解することとなった。


親から虐待を受け、親から愛情を与えられずに育った人は多分永遠に、
自分が人から愛されることをとめどなく渇望し、
そして永遠に、
自分が人から愛されることがあるなんてことを心の底からは信じ切れない。
私も同様なのでよく知っている。

愛情を渇望したとしても、
「あんたが馬鹿だから頭が悪いから愛情を与えられないのだ」
…と幼い頃から叩き込まれてきたこのM嬢の女の子達は口を揃えて「この仕事が楽しい」と言っていた。

女の子達が所属するSMクラブは高級で、プレイ料金は物凄く高かったために、社会的地位の高いお客さんが多かったので、
女の子たちは皆プレイの内容がどんなに酷いものであれ、お客様からとても紳士的に優しく扱われていた。
例 えば見たこともない素晴らしい料理が並ぶレストランに連れて行ってもらったり、素敵な服や本物のアクセサリーをプレゼントされたり、海外旅行に連れていっ てもらったり、好きな映画やコンサートや美術館に連れていってもらったり、風邪をひけば電話をしてきてくれたりお見舞いに来てもらったり…と、
お客様からとても大事にしてもらえていた。
店の人たちからも大切に扱われていた。
一人の人間として尊重してもらえていた。
価値がある人間だと認めてもらえていた。
つまり、クラブ内では 
それまでの人生とは真逆の扱われ方をされていたんだ。

「仕事は大変だけど、お客さんも店長も私のことを馬鹿だって怒らないから。
私を好きだって言ってくれるから。
今まで皆から馬鹿だ馬鹿だって言われてたけど、ここの人達は皆優しくしてくれるから。」
彼女達は幸せだと言っていた。

例えそれが一時のコトであるとしても 例えそれが疑似であるとしても、
M嬢の仕事で自分の渇望しているものを手に入れることができるから幸せなんだと言えているんだ。

一瞬だって疑似だって、
幸せは幸せだ。


【39窃盗団】に出てくる女の子は 父親に風俗で働くことを強要され、そしてその給料を父親にピンハネされている…が、その女の子はそれに気づけない。

このM嬢たちも 誰かしらに何かしら搾取されていた…搾取するのは親だったり親戚だったり友達だったり恋人だったり…
けれど 搾取する相手は優しくしてくれるから 絶対にその相手を嫌いにはなれない。
幼い時からの優しくしてもらった経験が とっても少ない女の子達だからだ。


彼女たちは普通の会社員の数倍の月収を手に入れられる。
彼女達はその月収の多さで自分のプライドを保つことができる。
多少他人に搾取されても気にはならないし、
私もそうだったのだけれど、何かしらを相手に差し出すことをしなければ…例えば金品だったり身体だったり服従だったり…を差し出さなくては、自分と仲良くしてくれる人や 自分に優しくしてくれる人がいるなんてことを信じられない。
無償で愛が与えてもらえるものだなんて信じるコトが出来ない。
それは
虐待を受けた人にはとても多い考え方だし、身にしみてしまっていて、
そしてそれは
知的障害を持ちながら虐待されていた彼女たちにとってはなおさらで、
搾取は、
何かしらを差し出すことは、
彼女達にとってはとても理解しやすくて一番シンプルな 人と仲良くし続けていくための方式なんだと思う。



彼女達とはそれ以来 1度も会っていない。
もう20年も前の話だから、彼女達も年をとり M嬢という風俗は続けていないんだろう。他の風俗で働いているのか?

あの時よりも幸せになっているのか?
自分にプライドを持ち続けられているのか?
搾取され続けてはいないのか?
私は馬鹿だから…なんてセリフを吐き続けてはいないのか?

一瞬でも嘘でも構わないから、
でも、それが嘘ではなくて真実ならば最高なんだけど、
   彼女達が幸せを感じてくれていることに巡り合うこと
を 私は心より願う。

「知的障害があるから風俗で働く、知的障害があるからM嬢になる」
なんて選択肢が当たり前のはずはない。私だってそうは思う。
けれど 親から疎んじられ虐待され、それでも自立をしていた彼女達の、あれはとても強くてプライドを持っていた美しく気高い姿だったと私は思う。尊敬に値する。
…なーんて
書くとさ、ゴタゴタ言ってくる人がいるのだろうけれどね。
私は彼女達を美しいと思っていたし
尊敬していた。



私は他にはあまり類を見ない内容の虐待を受けて育ったことをずーっと隠して生きてきていて、未だにどんな虐待を受けたかを誰にも話したことが無いし、
そもそも虐待を受けてたってコトをキチンと告白できた相手は今までに2人だけで、

私はこれまで、決して落ちないモチベーションを保つ力と プライドと ほんの一部分だけだが天才的なモノが頭の中にあったために、M嬢にならずに生きてこれたわけで、

でね、
昨年あたりから なんとなく自分が虐待を受けていたということをカミングアウトすることで 救われる人がいるかもしれないと考えるようになってきた。
まぁ、
私の心の傷は限りなく深いために 虐待の詳細は誰にも語れていないし、この先も誰かに語れはしないと思うんだけれど、
そんな私でも まぁまぁ今まで楽しく生きてこれましたよってコトを傷手ついている人達に伝えるコトで、傷ついている人達の傷を軽くできるんぢゃないかなぁって考えるようになってきた。
今、
あの知的障害を持ってたM嬢達に会えたならば もうちょっと違うことを深く話せるんぢゃないかな なんて思ったりもする。

私は、誰かに自信を与えてあげられる人になりたい。

私は自分の産んだ娘たちに救われた、
娘たちに自信というものを与えてもらえた。
娘たちは 私が何かしらの物を差し出さなくても私を無償で求めてきてくれた、
私も何かを差し出さなくてはいけないなんて思わずに接するコトができた初めての人が我が娘たちだ。
娘が生まれてから 娘たちに愛される求められている…ということで私はとても安定したし、
ちょびっとだけだけれど自分に自信を持てた…娘たちに持たせてもらえた。
そしてそれからは
   物凄く楽になった。

あのM嬢の女の子達も今
自分を無償で愛してくれていると信じられる相手が 一人でも作れていると良いな
それは自分の子どもでも家族でも、恋人でも友人でもいいからね。


【39窃盗団】は、たくさんの人に見て欲しいと思っていた。私個人としては嫌なコトを思い出すから2度と見たくはないけれど。
でも あの映画自体は軽く笑えたりして 最後はハッピーエンドの明るい感じの映画だ。観ていて苦しくなるような映画では決してない。
沢山の人に観てもらって
あれは決してフィクションではないということを 皆に考えて欲しかった。



上映会が滞ってしまったのは残念だわ。
皆さんに観ていただきたいと思いますよ。
感じてもらいたいと思います。



by じゃりかふぇ おおた

colors~色んな色があるって素敵ぢゃんね(^O^)

バリアフリー社会人サークルcolors代表や大田おもちゃライブラリー「じゃりかふぇ」の企画をしている、太田(石川)あきよのブログです。

 私はこのコラムにある意味、胸が張り裂けるような思いを感じた。
 私自身は重度のアスペルガー症候群当事者であり、精神障害者保健福祉手帳3級を取得する程のひどいシロモノである。そして、たまたま人に恵まれたこともあり、継続A型社員(事実上の正社員)として、青山の某企業に勤務することができた。
 その私の境遇と比較して、性を売り物にせざるを得なくなった彼女たちの悲しみにはそれこそ、なんと言っていいのか。
  • 2013年12月10日(火曜) 再放送:2013年12月17日(火曜)
出演者
山本 譲司さん (作家)
宮本 節子さん (大妻女子大非常勤講師)
山田 賢治キャスター
ナレーション
河野 多紀さん
番組概要

搾取される知的障害の女性たち

(VTR)
「熱いので気を付けて下さいねー」
東京 池袋。
ホームレス支援団体の炊き出しです。
この日集まったのは300人。ほとんどが路上生活を送る男性たちです。その中に一人の若い女性の姿がありました。
女性:カロナール(頭痛薬)飲んだんだけど効かなくて。首が後ろに引っ張られるの。
この日、支援者に不安を訴えていました。仕事が見つからず、街で声をかけてきた男性を頼るしかなかったという彼女。これまでだまされ続けてきました。
ディレクター:こういう所では寝てない?
女性:寝てないです。漫画喫茶とか。あと人の家とか、知り合った男の人のところへ行ったり。で、変なことされたり。
ディレクター:嫌とは言えなかった?
女性:言えない。
一見分かりませんが、彼女には軽度の知的障害があります。何度か外国人と結婚させられた事もありました。滞在資格を得るための偽装結婚だと見られています。
ディレクター:外国の人は結婚しようと言ってきたの?
女性:うん。
ディレクター:無理やりだったの?
女性:うん。
ディレクター:一緒にアパートに住んだ?
女性:ちょっと。
ディレクター:まだ籍は入った状態?
女性:うん。探してるけど、いるか分からなくてもうおしまい。
現在は生活保護を受けて、アパート暮らしを始めたという彼女。しかし、このように支援の手が差し伸べられる女性は少ないといいます。
支援団体
代表:(女性は)見つけづらいですね。見つけづらいし、危険だと思っているから身を 守っているし、外で寝てると、なんていうか…道行く男性が買うっていうか。ラブホテルに1000円で買うみたいな話が本当にあって、外は危険なんですよ ね。だから女性が野宿するのはすごい危険で、本人たちもそれをわかっているから、野宿しないことを選ぶわけですね。
行き場を失った女性がたどりつく場所。その象徴が性産業だと考えられています。東京で20年間、風俗店などのスカウト業をしている男性。住まいを提供する事で女性たちを取り込んできました。中でも、軽度の知的障害がある女性は、魅力があると言います。
スカウトの
男性:使いやすいっていうか、悪く言えばだましやすいみたいな。50万くらい入って きて、3万くらいで(危ない)仕事とかやらせたこともあるし。普通の女の子だったらいろいろ質問してきたりするけど、そういう(障害のある)女の子たちっ て文句一切言わないから。それが一番の魅力ですね。
だまされても、助けを呼ぶすべも知らない彼女たち。支援につながらない軽度の知的障害の女性は、数万人とも数十万人ともいわれています。
なぜ彼女たちは見過ごされてきたのか。
これまで知られる事のなかった実態と課題を考えます。

「夜の世界しかなかった」知的障害の女性

(VTR)
東京郊外のある繁華街。
20代のアミさんです。
2か月前まで風俗店で働いていました。
アミ:あれ、あそこ。あっち側。
奥の看板、ピンサロ。
ディレクター:どういう仕事をするの?
アミ:ぬきの仕事だよ。
アミ:療育手帳と、前の携帯。
アミさんには軽度の知的障害があり、障害基礎年金を受けています。複雑な情報の理解やお金の管理が苦手です。
アミ:(店で着る衣裳の丈は)短い、短い、ほんっと短い。
これまで、胸を触られるキャバクラやデリバリーヘルスなど、性的なサービスを行う店で働いてきました。
アミ:普通におさわりがオッケーだから、胸出したりとかして触ったりとか。お客さんするよ、普通に。そういうお店だからしょうがないんだよ、おっぱぶだから。
ディレクター:平気なの?
アミ:それはしょうがないよね。
もともと普通の仕事に就き、幸せな結婚を夢みていたアミさん。しかし、現実は違いました。
アミ:お金がなかったら生活もできないし、食べていけないからそうするしかないし。
夢に向かって頑張ってたのに、夢が崩れたみたいなね。何もかも人生おわったんだなみたいな、夢から絶望にかわっちゃったみたいな。
小学生の頃から勉強についていけず、高校は障害者のための特別支援学校に通いました。家庭は貧しく、両親が酒を飲んでは ケンカを繰り返す毎日。アミさんは暴力を受け続け、家に居場所はありませんでした。
アミ:夕方学校から帰る時、こういう(幸せそうな)家族いいなみたいな、窓から見えたりとかするんだ。超うらやましい、うちと比べたらみたいな。そんな感じ。
高校を卒業後、障害者雇用枠で地元の弁当工場に就職。しかし、作業は一般社員と同じでした。初めは単純な作業が多く、なんとかついていけました。しだいに難しい仕事が回ってくるようになり、3年後限界をこえ、ついに出社できなくなりました。
アミ:超ストレスたまってたもん。自分になんかイラついてたよね。イラつきがたまってたから、普通に。 だから人に八つ当たりとか、バーッとかしてた。友達とかにも八つ当たりだよね。謝るのも「どうもすいませんねー」みたいな。「自分こんなんじゃダメかー」 と思ったけど、治んないんだよね、治そうとしても。
「気持ちを吐き出せばいいだろう」って言われるけど、いや無理だよって、はきだせないよって。自分で心の中にしまってた。ははは。
とうとう会社を解雇され、収入も住まいも失いました。そんな彼女に声をかけてくる男性がいました。風俗店のスカウトマンでした。
アミ:スカウトの人には「家も住むところないんで」って言ったら、「じゃあ住む場所を確保して、仕事を 紹介してあげるね」って言われて。紹介されて、そこから(風俗店の)寮生活がは始まった。その時は一番うれしかったけど、あとになってくると、だんだん優 しさが一転と変わったから、普通に。
その男性は部屋の保証人代として、毎月5万円をアミさんに要求。しかしそれは、本来払う必要のないもの でした。契約書の内容を理解できなかったアミさんは、だまされている事に気付きませんでした。次第に要求はエスカレートし、障害年金も奪われました。しか し、逃げる事もできませんでした。
アミ:断ったら断ったで、何されるかわかんないし。「大阪にとばして帰ってこれなくするぞ」とか、脅されてたから。だから自分を守るためにも「あっ」みたいな感じ。消し去ってる。
こうした生活を続けて2年。現在は支援者と出会い、男性から逃れる事はできました。しかし、今後の生活の見通しは立っていません。

“見過ごされる”知的障害の女性たち

(VTR終了。スタジオでのトーク)
山田:今日は、これまで知られる事のなかった実態を取り上げていきます。取材に当たった林原ディレクターです。今、VTRにあったアミさんですけれども、一見、知的障害のあるようには見えなかったんですが。
林原:本当にそうで、私もあるという事をおっしゃって頂けなければ分からなかったかなと思っていまし て。最初の印象は、本当にかわいらしい女性の方で、お話もとても弾みますし、言葉もたくさん知ってらっしゃると。だから個性かどうか見分けるというのは、 本当に難しいんだなという事は感じました。
山田:今はどうしてるんでしょう。
林原:今回取材の過程で、実は最初何も困ってないという事をおっしゃってたんですけども。どんどんお話 を聞くうちに、どうやら搾取の対象になっているかもしれないという事が分かってきて。それで今は支援者の方とつながって、という状況なんですけど、まだこ れからお仕事とかお住まいをどうするかというのは全く見えていないので、まだ本当に渦中にいらっしゃる方ですね。
山田:ではここからは、ゲストの方を招いてお話を伺っていきます。
まずは障害者福祉の問題について詳しい、作家の山本譲司さんです。よろしくお願いします。
そして40年間、知的障害者の福祉、女性支援に携わってこられた、宮本節子さんです。よろしくお願いします。
そもそも知的障害とはどういった障害なのか。こちらで見ていきたいと思います。
知的障害というのは、知能指数と日常生活能力を基に判定されて、最重度から軽度までこのように区分されます。今日注目するのは、この軽度の知的障害についてです。山本さん、軽度の方たちというのはどういう問題を抱えているんでしょうか。
山本:今の日本の障害者福祉というのは、どうしてもね、この最重度、重度、中度の人への支援に重きを置 いてる。というのも、例えば最重度、重度の人たちに食事介助をする、あるいは入浴の介助をする。こういう事業者に対しては加算をされていく訳ですね。とこ ろが、日常動作の上でほとんどハンディキャップのない軽度の人たちについては、ほとんど予算がつかないというのが現状なんですね。従って、福祉事業者もど うしても最重度の人たちを支援対象としがちだし、またそういう人たちに合った支援メニューしか用意されてない。
山田:宮本さん、いわゆる健常の方と軽度の知的障害の方と…ここですよね。非常に境が曖昧だと。
宮本:先ほどのアミさんの例でよく分かるように、彼女はすごく語彙が豊富だし、だけれども、難しい問題 をきちんと自分の生活に引き寄せて理解する事ができない。従って、5万円も毎月だまし取られている事も、だまし取られているという認識には至らないで取ら れっ放し。でも、乱暴された事は分かるという形ですよね。なので、軽度の知的障害のある人たちの場合は、ややこしい人間関係をうまく自分で調整して生活し たりとか、金銭管理をきちんとしたりとかいう日常生活で普通に持っているスキルがうまく獲得できなくて、そこのところで支援が必要だっていう人たちが多い んじゃないかなと思う。
山田:それでは、軽度の知的障害の女性特有の問題をちょっと仕分けして見ていきたいと思うんですが…。
(家庭・地域等での支援を失った場合)
山本:まず申し上げておきますけど、必ずしも軽度の知的障害者だからこのルートに乗るという話では、決 してない訳ですね。貧困だとか、あるいはすさまじい親からの虐待を受けてるとかね、非常にやっぱり劣悪な環境の中で育ってるんですね。従って、性風俗の あっせんをするような人たちが言葉巧みに彼女らに近寄って…。それこそ、自己肯定感みたいのをあおっていく訳ですよね。「あなたはすばらしい」と。そこで  ある意味くすぐられる事によってね、そこしか居場所がなくなるという事ですが、ただし、いやいややっている人もいる訳でね。でもここよりも、よりましな 所がないのかと。そこを用意できない福祉、あるいは地域社会というのは一体何なのか。そこが問題だと思いますね。
山田:では、こうした女性たちをどう支援していったらいいんでしょうか。ある施設を取材しました。

傷ついた知的障害女性 支援の現場

(VTR)
3年前、施設に保護された30代の足立綾子さん。今、施設を出て暮らすための訓練を行っています。
スタッフ:ここがキュウリで、ここがハム。ゆっくりで大丈夫、ゆっくりで。
知的障害がある足立さん。料理の段取りなど、同時に複数の事をするのが苦手です。スタッフと手順を一つ一つ確認しながら、繰り返し練習しています。
スタッフ:だんだんだんだん速くなっていった気がします。3ヶ月練習されて。最初は「次どうするんですか、次どうするんですか」って感じだったんですけど、慣れたら職人のようです。
足立:おいしい。
スタッフ:久しぶり?
足立:おいしいです。本当に。
スタッフ:よかったですね。
今では明るい表情を見せていますが、保護された当時は衰弱し、心を閉ざしていました。小学校から授業をほとんど理解できず、高校に進学できなかった足立さん。しかし両親は障害を認めず、努力不足だと責め続けました。何をやっても認められず、劣等感にさいなまれる日々。
そんな時話を聞いてくれたのが、出会い系サイトで知り合った男性でした。その男性と暮らし始めた足立さん。しかし男性はギャンブルの借金を負わせた上に、暴力を振るうようになりました。
足立:お尻を足で叩かれたり、突き飛ばされたり。すねの部分を切られちゃって、ぶちっと。結構DVがあ りましたね。本当に別れたかったです。もう体も限界、精神的にも限界で。でも家には帰る場所もないし、居場所もないし。私の居場所ないんだから、しょうが ない。ここでずっと暮らすしかないと思ったんで。
無一文になってしまった足立さんは家を追い出され、路上生活をしていたところを保護されたのです。
婦人保護施設では傷ついた女性を危険から守り、安心して暮らせるよう心と体のケアを行います。この施設では利用者の半数に知的障害があり、一人一人に応じた支援に力を入れています。最も大切なのは、自分は駄目な人間なんだという意識を変え、自信を取り戻す事だといいます。
スタッフ:彼女がご本人で書いてこられた目標と、短期の計画の振り返りをしたところです。
ここではまず、本人に自分の目標を書いてもらいます。
歯磨きやお風呂をちゃんとやる事、規則正しい生活と食事をとる事。自分で考え、自分の言葉で書く。それが意欲を引き出すと考えています。
スタッフ:ご本人の書いたこの1枚が、ものすごく効果を発揮しました。(足立さんが)目標を見失ったん ことがあったんですけど、この自分が決めた順番の「1番はできました、2番もできてました。あっ、私ここまでできてました。けど、この3番ができていない です」「じゃあ、この3番をこれから一緒にやっていきましょう」っていうふうに決めて、彼女は「分かりました」というふうに落ち着かれたんです。
前施設長:人が書いたものはひと事なんですよね。でも自分の事なので、自分で書きましょうっていう事で書いたのがこれなんですけど。これはね、ご本人の努力もあるんですけど、本当に思いがけない力を、皆さん出しますよ。
足立さんが書いた目標は「健康で働きたい」でした。
その希望をかなえるために、スタッフは障害 者が働く作業所を回り、彼女に合った仕事を探しました。清掃や部品の組み立てなどを体験し、足立さんはお菓子の箱作りを選びました。わずかでも自分の力で 収入を得る。真面目に働いて周りからから信頼される。少しずつ手応えを得ていきました。
足立:今までは仕事ずっと嫌だったんです。でもここで働き始めてからすごく楽しいです。楽しいです、本当。自分が頑張ったからお給料もらえるのは、すごく嬉しいんですね。
そして1年がたったある日、足立さんの中で大きな変化が起こりました。街で声をかけてきた男性がしつこ く交際を迫ったため、スタッフ同席で話し合いが行われました。これまで男性の言葉に流されてきた足立さん。しかし、心配するスタッフの前できっぱりと言っ たのです。「私は仕事を一生懸命やるって決めてるんです。邪魔しないで!」。初めて、自分の意思を貫くことができたのです。
前施設長:びっくりしました。まさかそんなセリフが出てくるとは思わなかったから、びっくりした。一番 思うのは、やっぱり人って変われる。変わるのはご本人の力であって、それを私たちがどう見ながらサポ-トしていくかという事の表れであって、それはいろん な方が、いらした時と比べたらみんな変わっていきますね。自信を持った時から変わっていきますよ。
    成功体験を積み重ね、自立する力を身につけてきた足立さん。
    スタッフ:ゴミ袋もね。
    足立:はい、ゴミ袋も買いました。
    苦手なお金の管理にも積極的に取り組んでいます。間もなく施設を出て、支援を受けながら地域で暮らし始める予定です。
    足立:自分に少し自信が出たかなみたいな感じはあります。今は信頼してる人がいっぱいいて、応援してくれる人もいるんで、私は仕事をしながら支援員さんたちと一生懸命、一緒に成長していきたいかなと思います。

    軽度の知的障害 地域でどう支える?

    (VTR終了。スタジオでのトーク)
    山田:宮本さん、自信を持つとここまで変わるものなんですね。
    宮本:変わる場合もあるという事ですよね。つまり、彼女の場合は自分でも考えるようになったし、考える いろいろなヒントを与えられて、それが うまく彼女の胸に落ちて、こう生きていける、自分はこんなふうに生きる事ができるんだっていう先が見通せるように なった。その事が彼女を変えていったんだろうと思います。社会ときっちりつながっていられる。それを実感できる事ってすっごく大切だと思うんですね。
    山田:何か例ってありますか。
    宮本:ある朝ですね、電話がかかってきたんですね。
    「宮本さん、更新できたよ、更新!」。
    山田:更新? 何の更新ですか。
    宮本:私もとっさには分からなかったんだけれども、「あっ、そうか、家賃の更新ね」。
    その人はずっと施設をあちこち回り回って、グループホームを体験して、1人でアパートを借りて生活できるようになった。2年頑張って更新できた。その喜びたるや…すごい喜びと、そして2年頑張れた自信っていうのは大変なものなんですね。
    ただそうなっていくためには、いろいろな人たちに助けられないと、その生活は維持できないと思います。
    山田:地域で生きていくためには、ずっと長い支援というのが大事になると…。
    宮本:いろんな人たちが、ヘルパーさんだとか保健婦さんだとかソーシャルワーカーだとか、それから元いた施設の職員とか、複合的にいろんな形でその人のために組み立てられないと、うまくいかないという事だと思います。
    今回番組には、現場の支援者や当事者の方からもたくさんの声が寄せられました。

    『特別支援学校で教員をしています。軽度の生徒の中には「私は障害者ではない」と話し、療育手帳の取得を嫌がる子もいます。しかし就職は障害者枠なので、療育手帳を取得しなければいけません。比較的理解ができる軽度の子にとっては、辛い現実なのかもしれません』

    『知 的障害による判断力・倫理感の欠如、または性衝動を抑制するのが困難であるというのは誤りです。私が出会ったグループホームに住む女性で、出会い系サイト を通じて男性と関係をもつことを繰り返す人がいました。話をしていくうちにだんだんと人懐っこさを見せ、求めているのは性的な関係等ではなく、こんな当た り前の人との触れ合いであるということを強く感じました』

    『私は知的障害ですが、見た目は普通ですが、お店に入ったら、お前に売るものはないといわれ、入店拒否されたりしました。差別が多すぎですよね? 仕事も今は、夜の仕事をしています、普通の仕事は、ないので、ても不安です、』
    宮本:とかく、性産業に巻き込まれる女性に対する偏見っていうのがあると思うんですね。だらしがないか らとか批判的な目で見る人がいるかもしれませんけれどもでも、やっぱり人は人一人だけでは生きていけなくて、人によって支えられながら生きていく。その支 えられる場が、たまたま性風俗が一番マッチングしてしまう。そういう社会っておかしいというか、そうじゃない社会を私たちは作っていかなきゃいけないん じゃないかなと思うんですね。
    山本:やっぱり福祉の方の意識も変えなくてはならない。これまでともすれば…そりゃ福祉の現場も 
    大変なんですよ、かつかつの予算の中でやって。しかしそんな中で、どうしても支援対象者に対して既存の制度の枠組みに適応するように求める訳なんです。そう じゃなくて、彼女ら彼らのニーズに合わせてフレキシブルに対応する事によって、こういう福祉のはざまに落ちてしまった障害のある人を支援をする事によって、現場の皆さんのね、福祉的な支援のスキルもアップすると思うんですよね。
    山田:この問題、私たちは継続的にこれからも取材していきます。
    今日はどうもありがとうございました。


     風俗産業が彼女たちの受け皿になっていることは断じて放置してはいけない。
     なぜなら、そこで人間として誇りを持って生きられるのかという観点からすると明らかにおかしいといえる。風俗で働かなくても、働く環境を全体でほんの少しでも変えれば、障がい者でも働けるのである。
     私の知り合いのご主人は育児をされているが、「バリアフリーがあってほんとうに便利だと痛感した」と話している。最近のトイレには赤ちゃんのおむつ替えもあるからだ。そういうことの積み重ねに多くの人たちの努力があったのだということだ。
     私はこの話を聞いて前回のコラムでも述べたように、頭を鈍器で殴られたかのような衝撃を受けた。そして、激しい怒りを覚えた。そういうことで搾取して稼ぐ連中はもちろん、不甲斐ない私自身にも。もっと私は強くいい続けてこなければならなかったのだと今は思う。
     障がい者というよりも、生活者として、尊厳ある生活ができるようになる社会。そのために政治があるのは明快だ。そのことをネオナチジャパンは全く自覚していない。大企業やアメリカ、大資産家共には利益を不当に流し、弱者から搾取するのがネオナチジャパンの本質である。
     この夏の参議院選挙では、絶対にこのゆがんだ仕組みに断罪を下さねばならない。

     ネオナチジャパン=自民党・公明党・維新の党(大阪維新の会含)・次世代の党か、
     国民与党=日本共産党・生活の党・社民党を選ぶかにかかっているといってもいい。民主党の再生は、国民与党との和解、ネオナチジャパン一派を断ち切る厳しさから始まると指摘してもいい。
     

    2016年6月6日月曜日

    サイバー空間の奴隷になってたまるか

     今回のコラムは、サイバー空間との向き合い方について書かせていただきたい。

     最近、ネットの無秩序なまでの空間が日本を覆い尽くしている。下半身写真の横行にヘイトスピーチ、デマを堂々と流す「政治家」と、本当に呆れ返ってしまう。そんなものだから、ネットにみんな疲れてしまう。
     実家ですらも、去年7月にインターネットから撤退した。色々と問題があったのもあるが、私は敢えて止めなかった。今のネットは明らかに醜いヘイトの巣窟に成り下がった。そして自称政治家共のデマが横行するようになってしまった。
     使い方次第では海外の情報を入手し、正しい情報に則って行動することができるのがこのインターネットの利点なのだが、今のネット社会はヘイトスピーチという現実逃避者の妄想によって壊されてしまった。
     いや、ヘイトスピーチばかりではない、最近増えてきている絶食系男子について言うなら、明らかな幻想と現実のギャップに疲れた結果だと私は見ている。それも性情報の無秩序な拡散が原因ではないか。アダルトビデオの種類ひとつとっても日本は変な意味で豊富すぎる。それで生み出されるのは脳内彼女であり、脳内彼氏なのである。
     だがこの下半身産業に関わる女性たちは大変悲しい立場にある(この事については次回のコラムで取り上げる予定である)。そして搾取者により人生を狂わされ、行き場すらないのが現実なのだ。そういう人達が過去の奴隷であるとしたら、ネットでヘイトを吐くことでしか自らを保てない、ネットサーフィンやダウンロードをすることでしか自らを保てない人達をネットの奴隷と言ってもいいのではないか。

     そんな彼らを幸せといえるのだろうか。
     そんな彼らは充実した人生を送っているといえるのだろうか。
     ネットという仮想空間に引きこもり、自分の世界に閉じこもっているとしか思えない。
     バーチャルに逃げ、リアルから目をそらしているとしか思えない。
     そんなことでは、絶対に良くなるわけがない。

     私はそういう人達に言い続ける。
     「事実から逃げるな。理念は現実を踏まえて、『俺(私)はこうありたいんや』という想いから生まれるんや」と。
     かつての私(いや、今でも残っているが)も、過去のトラウマを引きずっていた。だが、私は「私は所詮踏み台にされる程度の人間でありその程度の器の人にすぎないのだ」と悟った。
     そうしたら、ある程度楽にはなった。当然過去の犯罪で私を苦しめた連中については関わる気はないが、もういつまでも相手にする必要もない。
     その程度にすぎないのだ。「奴隷」を相手にする必要はないのだと私は悟った。

    2016年6月1日水曜日

    拙ブログにおける記事の引用方針

     お疲れ様です。倉野でございます。

     かつて私はアメブロを使っておりましたが、今のアメブロについて思うことがあります。もはや、アメブロの健全性はなくなったと言わざるを得ません。
     サイバーエージェントは最近、『マクアケ』というクラウドファンディングサイトを立ち上げています。 このことからもアメブロへの距離を起きつつあるのは明らかです。NPOの公式ブログで使っているのですが、メッセージ機能もコメント機能も完全に閉めきっています。それほど、今のアメブロについては期待することはありません。
     その代わりにはびこるのは凄まじいまでのヘイトスピーチです。mixiもヘイトスピーチの巣窟に成り下がっているのですが、アメブロも負けず劣らずと言わざるを得ません。利用者数を上げるためにヘイトスピーチも容認しているとしか思えないのです。
     これでは、もうやってられません。

     そこで、拙ブログの記事の引用ですが、新たな規制を追加いたします。

     目的遂行のためには暴力も容認する団体が拙ブログに於ける記事につき、健全な批判という目的であったとしても引用することは認めません。

     私は俗にいうネトウヨを相手にする時間はありません。はっきり言って忙しいのが現実ですので、ネトウヨという馬鹿を相手にする時間はありません。以上です。