2013年10月6日日曜日

権力志向者は民衆の声を分からない 堺屋太一

無責任連中書人両断! 独裁者の代理人から抜け出せない 堺屋太一(小野哲)
テーマ:無責任連中書人両断!!
2007-09-05 21:35:36
 「世界を創った男 チンギス・ハン」という書籍が最近日本経済新聞出版から出ている。
 モンゴルの英雄チンギス・ハンをテーマにした作品なのだが、このチンギス・ハンを堺屋は「現代社会にも通用する支配モデルを確立した」と賛美する始末。
  ところが、そういうわけには行かないのだ。チンギス・ハンの死後、遺骸はモンゴル高原の故郷へと帰った。『元史』などの記述から、チンギスと歴代のハンた ちの埋葬地はある地域にまとまって営まれたとみられているが、その位置は重要機密とされ、『東方見聞録』によればチンギスの葬送の隊列は行く手に見かけた 人々を全て殺して進んだという。
 こんなことを敷いた支配者にどこが世界を創った男というのだろうか。また、ロシアや中東地域にとってのチンギ ス・ハンやその子孫達は、ロシアやウクライナを占領して大規模な殺戮やその後の圧政を行った批判すべき専制君主であり、凶暴な征服者であった側面はある。 堺屋はそのことをわざと忘れて書いたのだろうか。
 堺屋は安倍ペット内閣を「ベルサイユ内閣」と読売新聞にてこき下ろしている。しかし、独裁者チンギス・ハンを持ち上げた彼の言葉に安倍は恐れを覚えまい。むしろ恐れを覚えるのは佐高信や吉田万三のような真っ向勝負をかける人間の批判ではないか。
 堺屋がやるべきは、自らの負の遺産を真摯に反省し、庶民に近づいた視線で物事を見つめなおすことではないか。「油断」なるパニック小説を書き続けて更なるパニックを呼び起こすのは確信犯ではないか。

 その堺屋は極右政治家として悪名高いハシゲを絶賛し、「平清盛や織田信長のようだ」と褒め上げる始末である。
 ハシゲの実態は国際法から見て明らかに異常であり、厳しい批判が殺到している。その現実を故意に無視するこの暴言にはがっかりした。ハシゲを批判する声が圧倒的多数であることはどう見ても明らかである。それが庶民の声ではないか。
 それとも、堺屋は頭が良すぎて庶民を庶民と思わないのだろうか。だが、経済を形成しているのはその小さな庶民である。侮っていいわけがない。
  經世濟民(経世済民 / けいせいさいみん)という言葉がある。中国の古典に登場する語で、文字通りには「世を經(おさ)め、民を濟(すく)う」の意で、略して「經濟」(経済)と もいうが、主として英語の「economy」の訳語として使われている今日の用法とは異なり、本来はより広く政治・統治・行政全般を指示する語であった (Wikipedia日本語版より)。
 堺屋の思想はそうした思想とは程遠い。強者の経済にしか貢献しないのが実態だ。そんな男を権力志向者と言うなら納得だろう。

2012-03-18 13:44