2013年10月9日水曜日

経営はゲームのようにリセットできない 小林誠

テモテへの第二の手紙

第3章(CHAPTER 3)
 しかし、このことは知っておかねばならない。終りの時には、苦難の時代が来 る。その時、人々は自分を愛する者、金を愛する者、大言壮語する者、高慢な者、神をそしる者、親に逆らう者、恩を知らぬ者、神聖を汚す者、無情な者、融和 しない者、そしる者、無節制な者、粗暴な者、善を好まない者、裏切り者、乱暴者、高言をする者、神よりも快楽を愛する者、信心深い様子をしながらその実を 捨てる者となるであろう。こうした人々を避けなさい。彼らの中には、人の家にもぐり込み、そして、さまざまの欲に心を奪われて、多くの罪を積み重ねている 愚かな女どもを、とりこにしている者がある。彼女たちは、常に学んではいるが、いつになっても真理の知識に達することができない。ちょうど、ヤンネとヤン ブレとがモーセに逆らったように、こうした人々も真理に逆らうのである。彼らは知性の腐った、信仰の失格者である。しかし、彼らはそのまま進んでいけるは ずがない。彼らの愚かさは、あのふたりの場合と同じように、多くの人に知れて来るであろう。しかしあなたは、わたしの教、歩み、こころざし、信仰、寛容、 愛、忍耐、それから、わたしがアンテオケ、イコニオム、ルステラで受けた数々の迫害、苦難に、よくも続いてきてくれた。そのひどい迫害にわたしは耐えてき たが、主はそれらいっさいのことから、救い出して下さったのである。いったい、キリスト・イエスにあって信心深く生きようとする者は、みな、迫害を受け る。悪人と詐欺師とは人を惑わし人に惑わされて、悪から悪へと落ちていく。しかし、あなたは、自分が学んで確信しているところに、いつもとどまっていなさ い。あなたは、それをだれから学んだか知っており、また幼い時から、聖書に親しみ、それが、キリスト・イエスに対する信仰によって救に至る知恵を、あなた に与えうる書物であることを知っている。聖書は、すべて神の霊感を受けて書かれたものであって、人を教え、戒め、正しくし、義に導くのに有益である。それ によって、神の人が、あらゆる良いわざに対して十分な準備ができて、完全にととのえられた者になるのである。

 今回は新約聖書より引用する。
 今回書人両断の牙にかける小林は品川にあった京品ホテルの経営者だった男である。その小林の放漫経営でホテルはハチャメチャになった。

<京品ホテル>品川駅前の明治創業「老舗」、廃業に従業員反発 職場占拠して「独自営業」へ 
10月21日7時5分配信 毎日新聞
  東京・品川駅前で明治期に創業した老舗「京品ホテル」(運営法人・京品実業、東京都港区、小林誠社長)が、経営の悪化などを 理由に廃業を決め、20日付けで従業員約130人を解雇した。経営破綻(はたん)した米証券大手リーマン・ブラザーズ(リ社)の日本法人子会社「サンライ ズファイナンス」(サ社、港区、民事再生手続き中)が債権者だったこともあり、従業員労組が反発し、解雇に反対し職場を占拠して独自に営業を続ける構え だ。
 労組などによると、5月8日に小林社長から廃業と全員の解雇が告げられた。「がらんどうにして売却することが相手との約束」と、営業譲渡で はなく廃業と説明した。債務の累計は約60億円に上り、サ社が分散していた債権を買い取り一本化したことが分かった。従業員らは個人加盟の労働組合「東京 ユニオン」に加入し、京品ホテル支部を結成、解雇の撤回を求めてきた。小林社長との交渉以外にも、「経営に影響力を持つ実質的使用者だ」とサ社にも団交を 求めたが拒否され、リ社の破綻で交渉は更に難しくなった。21日には東京地裁に地位保全の仮処分を申請、ホテル内の飲食店で自主営業をする予定だ。
  小林社長は「京品ホテルは、元々個人事業ではじめた旅館。後継者もおらず建て直しは困難と考え、今回廃業を決意した。これ以上経営を続けるのは無理だ。解 雇についてもきちんと説明している。従業員には退職金を40%アップし、その90%以上は再就職先が決まっている。リ社の破綻は関係ない」と話している。 一方、組合の金本正道支部長は「昨年も8000万円の利益が出ており廃業は納得できない。放漫経営であり、労働者を債権回収の犠牲にするな」と訴える。京 品ホテルは1871年に旅館として開業、戦後米軍の接収や火事などに遭いながらも営業を続けた。【東海林智】

 小林は廃業の理由:建物が新しい耐震基準に耐えられないのと、高輪の都市計画区画に入ったことを口実にしているが、実際は違ったではないか。
 この件で、『週刊金曜日』2008年10/24号に小林社長のインタビューが載っている。これを放言と言わずして何というべきか。私は呆れて二の句も告げない有様だった。

――よそで作った借金のツケを京品ホテルに回したとの指摘があるが。
小林 逆だよ。ほかのホテルやレストランで稼いでここにつぎ込んでいた。従業員は自分たちが働いて利益を上げたというが、資本が働いているんだ。

――廃業は(リーマン日本法人子会社の)サンライズファイナンス社と話して決めたのか。
小林 この建物は耐震性に問題があり、再開発計画の関係で増改築も難しい。(略)不動産売買には債権者の承諾がいるわな。銀行もファンドもサービサー(債権回収業者)もできなかった一本化をできたリーマン・ブラザーズはすばらしい。

――すばらしければ破たんしないのでは。
小林 それはアメリカでのこと。日本では大成功だ。おかげでわれわれは、誰にも迷惑をかけず、全部きれいにして事業をクローズするチャンスをつかんだ。

――とはいえ老舗ホテルの廃業は残念では。
小林 ぼくはビジネスとしか考えていない。言葉は悪いけど、ゲームとしては面白かったかな。

――組合との交渉はどうか。
小林 学生のとき体育会で全学連とやり合ったから、へっちゃらだ。(略)退職金も割増し再就職の世話もした。これ以上どうしろというのか。

 上から目線の傲慢な姿勢には怒りしかない。バブル期のリゾートホテル経営など多角経営に伴う約60億円の債務を抱えたことの責任は己の経営判断ミスではないのか。
  それを京品ホテルに押し付けるとは言語道断だ。己の行った暴挙の果てに京品ホテルは潰されて2010年7月より開始され11月までに更地となり、跡地には 株式会社成通のパチンコ店・「スーパーハリウッド品川」が建設され、2012年1月に開業している。地元の人たちはパチンコ店を歓迎しているはずがない、 ブーイングしかないのが現実ではないか。
 それとも、小林もギャンブラーだというならば納得だろう。それも、詐欺師そのものだ。小林は60億円の 借金精算、小林一族には5億9000万円の丸儲けなのだから、ふざけるなの一言に尽きる。小林に贈る言葉はしなの鉄道の経営再建を見事に果たした杉野正氏 のせりふを借りて言えば「貴様は今すぐ死ね」の一言に尽きる。
 経営はゲームのようにリセットできないのだ。

2012-04-30 10:53