ニュース番組が劣化した日本には、今やニュースキャスターというのはもはやいないと言わざるを得ない。
まともな批判精神を持っているのがあの関口宏氏しかいないというありさまなのだから、愕然とするのだがこの古舘についてはなおさら厳しい批判の牙を加えざるを得ない。この男の「ニュースキャスター」としてのレベルはしょせんプロレス中継の延長線にすぎないのだ。しんぶん赤旗より引用する。
2005年9月3日(土)「しんぶん赤旗」
テレ朝系番組
民営化の立場で進行
“司会者の見識問われる”
各党幹部が出演したテレビ朝日「報道ステーション」の討論(八月三十一日夜放映)で、司会者の古舘伊知郎キャスターが出席者の発言を大声でさえぎり、特定の立場から自分の意見を述べる異様な司会ぶりをみせました。
郵政民営化問題で、日本共産党の市田忠義書記局長が「民営化で喜ぶのは日本とアメリカの銀行や保険会社だけ」と指摘。その後、新党日本の小林興起氏が「アメリカ政府の要求だ」と話し始めた時でした。
「三百四十兆ものお金を外資に食われるような、そんな愚の骨頂のようなことをだれがやるのか。ちょっと安倍さん」
突然強い言葉で発言をさえぎり、自民党の安倍晋三氏に意見を求めようとしたのです。司会者、小林氏、安倍氏の声が重なり騒然となりました。
市田氏が重ねて「アメリカの要求は事実」と指摘すると、再び古舘氏が割って入りました。
「アメリカに食われるために郵政を民営化するなんて…そんなに国民の目は、だまされるほどバカじゃないんで」「まず入り口として郵政民営化をやらなきゃいけないって考え方がある」。最後はほとんど叫び声でした。
実質四十七分間の討論で、序盤の十四分間は与党と民主党にしか発言を許しませんでした。
政党討論の司会経験が長いあるマスコミ元幹部は、放映を見て「市田さんの指摘に色をなして反論したのは、およそキャスターとしての資格も見識もないものだ。一党の代表の発言に対し、私見をはさんだ発言を絶対にしてはならない」と話します。
このしんぶん赤旗の厳しい批判に古舘は何の反論もできなかった。
こんなレベルの低い男の為に日本の国益はずたずたにされた。古舘は小泉の共犯だったのだ。その古舘をコテンパンにこき下ろしたのがあの植草一秀氏であり、佐高信氏だったのである。この二人に共通しているのは反新自由主義の論客だ。
古舘の本質は権力者の代弁者だったのだ。こんな男にニュースキャスターとしての実力などない。一発退場を言い渡す。