2013年12月19日木曜日

派手な空中戦では世界は見えない

平成 21 年度テーマ調査「中南米の注目産業」
(ベネズエラ編)
高成長を遂げる電気通信産業~牽引役は携帯電話~
ジェトロ・カラカス事務所
2010 年 3 月 より
http://www.jetro.go.jp/jfile/report/07000201/vec09.pdf

 このレポートによると、南米で成功している携帯電話メーカーはブラックベリーで有名なリサーチ・イン・モーション(RIM)であるそうだ。
 この携帯電話が成功したわけとしてこのレポートではベネズエラ人が見栄を気にする国民気質であることや、もう 1 つの国民性「人と人とのつながり(ソーシャル・ネットワーキング)を重視する性格」にあるという。
 意外な事にベネズエラではFacebookの活用する確率が非常に多く大学の授業でも活用されているというのだ。驚くことにiPhoneが不人気というのも意外である。


 日本ではソフトバンクやauによりiPhoneやiPadなどが盛んである。
 だが、それは必ずしもそうではない。国によってシェア率は異なるものなのである。ソフトバンクが買収したスプリントに端末を提供しているのはあの京セラである。だがこれも元々は、2000年にクアルコムのCDMA携帯電話端末の部門を買収したことから始まり、2008年に三洋電機(現パナソニック)の携帯電話端末の部門を買収して拡大したからだ。
 日本と世界を複数で見る視点がないといけないのである。
 

 そんな携帯電話市場も激戦になり始めた。
 ノキアの携帯電話事業をマイクロソフトが買収するニュースはその一端に過ぎない。マイクロソフトはGoogleのandroidに苦戦している。そこでノキアとの関係を深めるために買収したのだが、恐らくそう簡単にはうまく行かない。
 あのブラックベリーですらも身売りする時代なのだからだ。