2014年5月26日月曜日

ネットでも埋められない現実

レンタル家族に頼る人々「年末に一緒に紅白見てほしい」
(更新 2014/1/28 16:00)
 結婚しない人が増えている昨今。2030年ごろには、約4割が単身世帯になり「生涯独身」の男女は増える見通しだという。
 単身者が急増しているが、人は一人では生きられない。それを実感しているのは、都内で単身者に「レンタルフレンド」や「レンタル家族」を派遣するサービスを行う、女性スタッフだけの便利屋「クライアントパートナーズ」社長の安倍真紀さんだ。
 年末年始も休みなしで様々な依頼が舞い込んだ。「一人で年越しするのは寂しいので、一緒に鍋をつついて紅白を見てほしい」「初詣に一緒に行ってほしい」……。こんな依頼に、同社のスタッフが駆けつける。男性からの依頼には女性が2人で対応、部屋に2人きりにはならない仕組みで、基本料金は1時間約3千円~。これに加え1回の依頼で出張費3千円がかかる。
 最近ではこんな依頼もあった。親と同居していた40代前半の独身男性から、最愛の母を看取る際、一人ではつらいので一緒に立ち会ってほしい。定年退職後の既婚男性からは、妻とはバラバラの生活なので、週1回は総菜を作りに来てタッパーに保存していってほしい。
「家族がいてもいなくても、本音で向き合い支え合える関係を持てない人が増えている。SNSでカッコイイ姿だけを発信してつながり合う友達はたくさんいるのに」(安倍さん)
※AERA 2014年1月27日号より抜粋

朝日新聞デジタル
交際相手の女性に「死んで」 自殺教唆容疑で慶大生逮捕
2014年2月21日13時17分
 交際相手の同級生に「死んでくれ」とメッセージを送り、自殺をそそのかしたとして、警視庁は21日、神奈川県内に住む大学生(21)を自殺教唆の疑いで逮捕したと発表した。容疑を認めているという。
 三田署によると、大学生は昨年11月8日夜、無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使い、交際していた女子学生(当時21)に「お願いだから死んでくれ」「手首切るより飛び降りれば死ねるじゃん」などとメッセージ7通を送信。9日午前5時ごろ、東京都港区の自宅マンション8階から飛び降りて死んだ女子学生に、自殺をそそのかした疑いがもたれている。
 2人は1年以上交際。大学生がメッセージを送る前日に女子学生が別れ話を切り出していた。女子学生は容疑者からのメッセージを見た後、友人に「死にます」と送信。両親宛ての遺書もあったという。

*なお、容疑段階であるほか事件の本質を伝えるのに実名は不要という判断から被疑者や被害者の個人情報については全面的に削除します。

若者の自殺対策強化…東京・港区
予算案 一般会計1397億円
 東京都港区は5日、総額1397億2000万円の新年度一般会計当初予算案を発表した。前年度当初より238億7000万円(20・6%)の大幅増となる。臨海副都心や六本木地区などへの人口増加が続いて税収も増加しており、当初予算としては過去最高額となった。
 新規事業では、自殺対策推進事業として約210万円が盛り込まれた。同区では、特に20歳代の自殺者が、全国平均の10万人当たり22・3人に対し、40・6人と大きく上回っており、若年層の自殺者抑制が課題となっている。
 具体的には、相談機関の一覧表を作成して、区内の医療機関等に配布し、自殺未遂者に配ってもらったり、30歳代の区民を対象に区民健診にうつ傾向にあるかの簡易検査を導入したりする。スマートフォンでストレスの度合いを測るシステムを導入するほか、街頭で精神面も含んだ健康相談コーナーの設置などを行う。
 若者の場合、就職の失敗を苦にしたり、独り暮らしで悩み事を相談する相手がいなかったりして自殺に結びつくケースが多いという。区の担当者は「原因を調査し、有効な施策につなげていきたい」としている。
(2014年2月6日 読売新聞)

 レンタル家族は寂しい現代社会の病巣である。
 こうでもして水増ししないといけないのではさみしいではないか。私なら自分で前に出る。かつて私はハラスメント被害で対人不信に陥った。それが何とかここまでたどり着くことができたのは多くのネットの仲間の言葉故だ。
 だが私はネットであっても現実の延長線なのだと思っている。
 港区では二十代女性の自殺が多いというニュースも気にかかる。これもやはり私は現代社会のドライさが招いているものだと思う。