2013年10月17日木曜日

鉄道会社のモラルのなさ

  東京メトロといい、JR東日本といい、平気で電車の遅延が横行している。
  日比谷線の場合悪質なのは東武線が原因の怠慢運営。それがきっかけで強引な傲慢乗車が目立っている。今日私がこのコラムを憤りに震えながら書いているのにはわけがある。安全を軽視し、ただ詰め込むことが全てという傲慢体質が、朝の混雑率200%という異常な状態を招いているのだ。
 ある乗換駅でどうしても私は日比谷線に乗るために待っていた。だが、10分以上も電車は待たされた。しかも、驚くことなかれ、混雑率200%なのに無理やり乗り込む強引だ。しかも降りる必要もないのに傲慢な老人が私に対して「どけ、降りろ」と暴言を吐いたので「どいてやるよ」と言い返したが、あまりにもひどい。
 実体は20分大遅刻と言っていい。あまりの傲慢さに憤慨した私は駅員に突っかかったほどだ。あまりにもひどい傲慢体質にただただ怒りしかない。こんな鋭い記事に無責任経営陣どもはどう思うのか。

    猪野 亨のブログ
    2013年10月15日 09:57

労働組合に責任を転嫁する自民党深谷隆司氏の非常識


 昨今のJR北海道の不祥事は、根本的には国鉄の解体と国労、全動労への弾圧による熟練労働者の人減らしの結果です。特に経済的基盤の弱いJR北海道に顕著に表れたということです。
 JR北海道では経営基盤がないばかりでなく、それまでの熟練の国鉄労働者を分割民営化に反対する国労、全動労に所属するというだけで国鉄から追放した現代版レッドバージこそ、現在のJR北海道の人材不足に原因なのです。
「JR北海道の危機の根源は労働組合潰し」
 ところが、元自民党衆議院議員深谷隆司氏がこともあろうことか、非常識な労働組合への責任転嫁論を述べています。

「第475回「祝い事」と「不祥事」」(深谷隆司の言いたい放題)
 「マスコミや評論家は相変わらず、杜撰な経営体質を責め、民営化に伴う採用抑制による現場の衰退、赤字体質の企業経営の圧迫があると解説する。
 然し、東日本、東海、西日本、四国、九州各社も、民営化後は人員削減をはじめとする必死の経営努力を重ねている。管内全域にわたる安全管理の不祥事やサボタージュと言った異常な問題が目立つのはここだけである。
 脆弱な財務基準と言うが、四国、九州も同じ条件だがここまでの不祥事は起こしていない。
 そこには誰も触れられない労働組合との根深い闇があると私は見ている。
 ここには北鉄労(北海道旅客鉄道労働組合)と10年前に出来たJR北労組(JR北海道労働組合)がある。
  問題は北鉄労だが、この上部団体はJR総連だ。かつて中核派など他のセクトと陰惨な内ゲバなどのテロ行為を繰り広げた極左暴力集団革マル派が中心で、国会でもしばしば問題として取り上げられてきた。」


 労働組合が革マル派だから、それがJR北海道の不祥事の原因!?
 ここまで大ウソをつける深谷隆司氏とはいったい??
 現在のJR北海道の労働組合の主流派は、JR総連系ですが、元々は、鉄労と動労が統合してできた組織です。
 鉄労も動労も国労から分裂してできた労働組合ですが、鉄労は生まれも育ちも国鉄当局育成の御用組合、動労は、「鬼の動労」と言われた過激派組合、当初から革マル派の影響力が強いと言われていました。
 ところが国鉄分割民営化が中曽根政権の元で現実化する中で国鉄当局による組合分裂策動が熾烈を極め、国鉄解体後のJRに残りたければ、国労、全動労を脱退せよという圧力と、それに従わない国労、全動労組合員を人材活用センターなる収容所に送り込み、人権侵害の限りを尽くし、国労、全動労を弾圧してきたのであり、そしてそのバックにいた自民党政権であり公安警察です。
 その過程の中で、国労は体制に従う反主流派が分裂し(鉄産労)、動労は組合全体が国鉄分割民営化支持に転向するという状況となりました。
 動労は、国鉄当局及び自民党政権が一緒になって国鉄分割民営化を推進した勢力であり、いわば御用組合化したのです。
 その流れを汲むJR総連がJR北海道の労働組合の主流派であるにも関わらず、深谷隆司氏は言うにこと欠いてこの労組が原因とは非常識も甚だしいものです。
 仮に革マル派JR総連が問題だというのであれば、自民党政権、JR当局と一緒になって国鉄解体を進めてきたことについて、どのように釈明しようというのですか。
 あるいは、今のJR総連、特にJR北海道の北鉄労のどこに革マル派「らしさ」がありますか。
 自分たち自民党政権時代の国鉄分割民営化の問題点を棚上げして、責任を転嫁するがごときは最低の政治家でしょう。
 深谷隆司氏は、国鉄分割民営化当時も現職の政治家でありながら、かかる発言をするのは非常識にもほどがあります。
 なお、問題なのは何もJR北海道だけではありません。
 JR西日本の宝塚線脱線事故も同様のことが原因です。抵抗する労働組合を弾圧し、当局の好き勝手な人事支配が、下らない日勤教育などという手法が出てきたのです。
「宝塚線脱線事故と無罪判決、一番の問題点は?」
 JR九州やJR四国が問題ないという発想自体、おかしなこと。極めて厳しい状況も報道されているではありませんか。
「JR四国:「スピードアップ図る」 検査院指摘の橋補修」(毎日2013年9月30日)

 それにJR総連が革マル派だから問題というのであれば、JR東日本も同様ですが(というよりもJR東日本こそJR総連の牙城です。JR西日本、JR東海では、かつて統合したJR総連系とJR連合系に分裂しています。)、何故、北海道のJR総連系だけが問題と深谷隆司氏は言うのでしょうか。
 深谷隆司氏の発言は、すべての責任を労働組合に押し付け、その手法として一般的に嫌われている過激派である「革マル派」を持ち出せば単純に国民が納得するであろうという陰湿なキャンペーンであり、それは自民党とJR当局の責任を免罪しようというためのものという極めて悪質な発言なのです。
 もっとも、現職の自民党議員がかかる発言はできませんね。あまりに非常識な内容だからです。

 そうであろう。
 この批判に反論できるだろうか。誰も反論することはできないだろう。国鉄の会社化が、社会の格差を招いたという指摘に深谷も中曽根も誰も反論できない。それにより失業者が生まれ、人権が踏みにじられた。そして鉄道会社に必要な安全という思想がふみ潰された。
 では、どうすればいいのか。まず、国鉄の会社化が間違いだったことを認める事だ。そして国労関係者を積極的に現場に復帰させ、非正規労働者を正規雇用化させて技術の継承を行うべきだ。それは東京メトロでも言える。
 混雑電車の場合だが、日比谷線については10両編成にするか、20m化するしかない。そうすることで東武線と東急線の相互乗り入れを復活することもできるからだ。だが、彼らはやらないだろう。目先のコストばかりを惜しんでいるからだ。
 それでは経営者失格というべき代物である。