2013年10月29日火曜日

金融ビックバンの果てに 大成火災海上の場合

2012年05月05日

樗材千年(ちょざいせんねん)の寿(ことぶき)も如(し)かじ槿花一日(きんかいちじつ)の栄(えい)には

 無為無能で長生をしても何にもならない。美しい花を咲かせて短い一生を終る方が はるかにまさっている。
樗材=樗はおおちの木。悪木の一つとされる。樗材は無能 の人物。
自分を卑下していうにも用いる。
槿花一日の栄=普通には、栄花のはか ないことにいうが、この場合は短いが美しい花を咲かせる意に用いられている。

 私はコラムを書いていて、よく批判されるとは思う。
 確かにそのことは認めるが、私は同時にこのことわざを頭に踏まえて戒めにしていきたいと思う。



大成火災海上保険
1920年1月 古河機械金属(株)(旧:古河鉱業)系列の損保会社として、前身である旧大正火災海上保険(株)が、台湾台北市で設立
1922年5月 日本で営業を開始。
1946年6月 終戦により、台湾における業務を中華民国に委譲
1950年6月 東京で古河グループ、第一銀行・朝日生命保険らの出資により新たに設立、旧会社の資産負債を承継し、現体制となる。古河グループ・古河三水会に所属。再保険に強い損害保険会社として知られていた。
1986年11月 東証二部に上場。
1988年9月 東証一部に上場。
2001年9月11日 アメリカ同時多発テロ事件発生により、アメリカの再保険ブローカーフォートレス・リー社と締結していた航空機の再保険契約に対する約700億円の保険金支払いが発生。この類の再保険は日産火災やあいおい損害保険など同業中堅他社が多く引き受けており財務上の影響が生じたが、大成火災は支払い見込みを同年の中間決算に織り込むと約400億円の債務超過状態となる。
2001年11月22日 東京地裁へ更生特例法(一般企業の会社更生法相当)の適用を申請し、同日保全命令を受ける。負債総額は約4000億円。
2002年2月23日 東証1部上場廃止
2002年10月 損害保険ジャパンが減資した大成火災の増資(10億円)を全額引き受け、全額出資子会社化。再保険部門に関しては大成再保険株式会社を設立し、分割。
2002年12月1日 損保ジャパンに吸収合併される。

 火消しをモチーフにしたマスコットキャラクター「たいちゃん」をあしらったマークが今回のコラムで見つかったのでここに掲載する。
 この会社は9.11で運命を狂わされた。おそらく多くの社員はオサマ・ビン・ラディンを憎んでいるのかもしれない(だがこの事件とても直接的な証拠がないので難しい)。だが、その一方でこんなトンでも生命保険会社がある。

「前代未聞! 明治安田生命死亡保険金トラブル」
  明治安田生命死亡保険金 こんなことが許されるのか 死んで発覚
  被害にあったのは評論家差佐高信氏の縁故者で亡くなった夫に代わって受取人が保険外交員にされていたというのだ。弁護士を通しての問い合わせに守秘義務があるとの一点張りに今回の問題は企業としての体質が問われていると佐高氏は語る。
 2010年07月05日 週刊現代

 こうしたはしたないことに金融庁はもっと厳しく説教すべきではないのか。