2013年10月6日日曜日

ドラキュラ女に人間が語れるか 奥谷豊子

無責任連中書人両断! 格差社会にぶら下がる傲慢卑劣 奥谷豊子(小野哲)
テーマ:無責任連中書人両断!!
2007-07-25 21:33:51

グッドウィルやフルキャストが批判のやり玉に上がっているがあくまでも大手である。分かりやすいワルを叩いてさえいたらガス抜きになると思いこんだ間抜けが分かりやすいワルを叩いているにしか過ぎない。
奥谷は人材派遣中堅のザ・アールなる会社を経営する。この女は吸血鬼といわざるを得ない。
去年10月の労働政策審議会労働条件分科会で「労働者を甘やかしすぎだ」と暴言した。更に今年1月13日号の週刊東洋経済ではこうまで放言している。
「過労死を含めてこれは自己管理だと私は思います」
「祝日も一切なくすべきです。24時間365日を自主的に判断して、まとめて働いたらまとめて休むというように、個別に決めていく社会に変わって行くべきだと思いますよ」
こ んな暴言を放置した自民党、民主党をはじめ共産党や新党日本や社民党はいかにだらしないか。結果、過労死はもちろん増える。人を粗末にした傲慢リストラが 増える。スッチー出身らしいこの女が転落し始めたのはゴマすり労働組合に関わったからにある。すっかり嫌気した奥谷は日航を退職するもまた復帰する。小泉 純一郎には腐敗関係にあるオリックスの宮内義彦を通して絡み合い、日本郵政という郵政株式会社化の持ち株会社の社外取締役になったがこれもまたしても悪名 高いマック竹中平蔵が絡んでいる。しかも、ザ・アールが郵政株式会社に絡んで接客資格試験なるテストの採用関係がある。これから疑わしさすら覚える人事だ と言わざるを得ない。
中高年労働者の賃下げを若者の失業に絡めて提唱する傲慢さ。連合はこんな暴言を放置していいのだろうか。だらしない労働者は自分からコケていくがいくら何でも公正公平の視点が欠落した発言としか思えない。
奥谷をセゾングループの堤清治はグループ派遣会社の社長を任せたという。一体奥谷は労働者運動に絡んで西武鉄道の後継者から外された堤から何を学んだというのか。
奥 谷の上昇思考は元旦那の故代議士にある。互いにドライな関係だったから互いに手段として結婚を利用していたにしかすぎない。何も女の幸せとやらに縛り付け るつもりはない。だが、いくら何でも寂しい話ではないか。そんな関係を他人に押し付けたいだけではないか。だから表情にスッキリした笑顔がない。
奥 谷の言うよいにしていたら最後派遣元から食われるだろう。奥谷みたいな人には遠慮せず派遣スタッフから搾取する。まさしく藤井隆の「ナンダカンダ」の自分 だけが例外思いたくて勝手言ったの世界ではないか。搾取してそれすら自己責任とは自分勝手な暴論でしかない。派遣スタッフを呆れたワンマン経営者のソテー 同様に送り込んでダメなら退職と自分勝手である。
このまま黙っていたら確実に過労死につぶされる。派遣スタッフで過労自害に追いやられた人がい る。そんな人に支援策すらないのはおかしい。無論政治の過剰介入はいただけないが経営者にはモラルがあまりにも欠落しているとしか思えない。だからホワイ トカラーのサービス残業を強要しようとしているのではないか。
派遣会社が批判されるのは説明しにくい出費があるからだが派遣会社は説明義務を怠っ てきた。クリスタルグループはグッドウィルの傘下に下り、そのグッドウィルも今やクリスタルグループと同じように問題を指摘されている。無理な拡大が最後 へばってしまう結果になったが奥谷も所詮グッドウィルと同じように問題を指摘されてへばりつく結末になる。そして火の元がデカくなって初めて事態の深刻さ を思い知る。そのうちに派遣で過労死が出てくるだろう。安いから派遣先は何度でも使いたがる。まさしく吸血鬼ぶりは派遣先や派遣スタッフも同様ではない か。
奥谷は「魔法戦隊マジレンジャー」の悪役バンキュリア以下ではないか。吸血鬼のバンキュリアは悪事を反省して最後悪のボスを倒すのに協力したのだから。

 こんな呆れた女に、似ているものがいる。
 あの北野武と安達祐実である。


『笑え』ない(小野哲)
テーマ:media
2009-03-06 00:49:00
最近の『笑い』ブームには大きな違和感を感じる。
 私もいわゆる『おじさん』の年齢になったせいなのか分からないが、テレビの番組でさほどみたいと思える番組はなくなりつつある。PTA並みの思考に固まっているのかなと思う。
  それはそれとして、最近の『お笑い』番組を喜劇王チャップリンの作品、それも『独裁者』や『殺人狂時代』と比較するとあまりにもチープすぎる。チャップリ ンは独裁者ではナチスやヒトラーを皮肉る為にありとあらゆる手法でこき下ろした。当時の大統領だったフランクリン・ルーズベルトはドイツにおける経済的権 限が侵される懸念から独裁者の制作に反対した。チャップリンはアメリカとも戦わざるを得なくなり、晩年をスイスで過ごした。
 日本の『笑い』に見 られるのはすさまじいまでのモラハラがプンプンと漂っていること。弱者を嘲笑うだけで権力者には痛くも痒くもない。チャップリンの独裁者にルーズベルトが 大慌てしたような話がこの日本にはない。そして、言葉をチープに使っていて、言葉の持つ力すなわち言霊を粗末にしている印象が強い。だから体を張った『笑 い』が横行する。
 例えばデンジャラスのノッチというタレントだが、彼はバラク・オバマにそっくりだというくだらない理由で売れているという。そ れならば、有名なリンチ監督に最新作の最終段階で採用された裕木奈江のほうが数段上だろう。そんな裕木を独断と偏見で見たメディアの無知ぶりにはあきれて 話にならない。野茂英雄もあきれているだろう。そもそも、芸人というのは河原乞食が芸を売って生活費を得ることから生まれたのだ。そういう彼らは『芸は 売っても身は売らぬ』という誇りがあった。芸能人二世にはそうした誇りがあまり感じられないのは、芸人の原点を知らないからだろう。倉木麻衣だって、宇多 田ヒカルと違って七光ではない。
 その倉木をダウンタウンの愚か者は宇多田のコピー歌手と決めつけ誹謗中傷したため、倉木の所属事務所から猛烈な 抗議を受けた。これから分かるようにダウンタウンは弱者を踏みにじった『笑い』しかできないことを自ら証明したにすぎない。同じような貧困な『笑い』を売 り出して最近ではジャーナリストとかとホザいている北野武なんかも、その無知ぶりを佐高信からことごとく撃墜されている。そもそも、笑いというのは落語に 見られるようにいかに権力者を皮肉るかを考えに考えて作ったものだ。そうした原点を分からない、努力を嘲笑う笑いは笑いの名前には値しない。お粗末なもの である。



Neutralizer加筆:『芸は身を助ける』という言葉がある。何かに秀でていれば役に立つという意味であ る。が、我が親友が指摘したとおり今の『笑い芸』は身を助けているどころか自他ともに『ボロボロにしている』と言っても過言ではない。特に若者や子供世代 はこの影響を受けやすい、それ故『笑い芸』の面白さのみ目が行き、疑問なぞ全く感じなくなるばかりか人にとって大事なものまで嘲笑し侮蔑の対象にしてしま い、挙句の果てがモラハラである。
 テレビ文化を深刻に考える必要が迫られている。

 今回のコラムで井上静さんはこのように反論している。
 趣旨には一部賛同はするが、宇多田批判に異議ありと言うことは考えとして了解している。しかし、ダウンタウンの暴走を阻止しなかったと言う意味で宇多田も共犯そのものであると私は考える。

1 ■疑問
 ダウンタウンの発言は心ないものだから、ご趣旨は共感する。
 だが、弱者を踏みにじったものだろうか。
 宇多田ヒカルは最初から親の七光りで売り出したわけではなく、最初はまったく注目されず、売れてきてから母親が七十年代に一世を風靡した歌手だったと話題になり、むしろ倉木麻衣のほうが最初から派手な宣伝で相当の費用をかけて売り出していた。
 また、倉木麻衣は宇多田ヒカルを尊敬する先輩と言っていたのに、そこへパクリと言われて泣いてしまったと伝えられる。
 だから、七光りの側にすり寄って、そうでない弱者を誹謗したとは言えないのではないか。
 あの発言は、テレビで共演している歌手と似たような売り出し方の歌手が出てきてエピゴーネンと言われていたので、そこへ迎合したのではないだろうか。
 たけしは立川談志のエピゴーネンだと佐高信に指摘されているが、アメリカでも権力にすりよるお笑い芸人は少なくないので、問題は日本だけではない。
 逆に日本にも、ニュースペーパーズが政治ネタのため右翼から攻撃されるなど、権力を槍玉に挙げる笑いは存在している。
 チヤップリンは、来日中に226事件があり、外国人がいると襲われたそうだが、得意のパントマイムで、持っていないのに上着の下で親指を立てて拳銃に見せかけ脅し、相手が怯んだすきに逃げたそうだから、これぞ「芸は身を助ける」だった。
井上 2009-03-06 21:03:10

 この程度のダウンタウンが大手を振って歩けるのだから、唖然とする。
  北野のやりたい放題を見逃してきた私たちが恥ずかしい。北野はバブル期の90年に当時大昭和製紙の名誉会長であった斉藤了英が、 ルノワールとゴッホの絵を240億円で買ったことについて「金を儲けるのが悪いことだという世の中の風潮ってのがよくわかんねェんだよな。 金を儲けるためには、それなりの努力しているわけだし、泥棒したり、不正で儲けたのならともかく、 努力して儲けた自分の金をどう遣おうと勝手なんだよな。 金の遣い方なんてものは、そいつの価値観の問題なんなんだからさ。 他人からいちいちいわれる筋合いはないてんだの」と持ち上げている。
 だが、斉藤は他人の妻を寝取るなど悪事を重ね、挙句の果てには政治家に賄賂を贈ってゴルフ場まで建設させた。それで何が「努力して稼いだ自分の金」なのか。この事実に北野は今でも口を閉ざしているが卑怯者以外の何者でもない。
 北野については書人両断している。

http://tetsuono123.seesaa.net/article/239903015.html

 安達にいたっては子役時代に絵画集を出し、週刊フラッシュの見出しが「ゴッホといい勝負でしょ」。
 私は思わず唖然とした。夜郎自大もはなはだしいと見抜き、「こいつはおそらくろくなことはない」と見ていたがそのとおりになった。こんな不勉強もこの上ないおバカさんたちが奥谷のような愚か者を持ち上げる。
 だが、現実は甘くない。格差社会の現実をどう思うのか。

 笑えないし喜べない(小野哲)
テーマ:ブログ
2010-09-09 12:39:21
 今回取り上げるのは、日産自動車のマーチという人気の車である。
 エコカー減税が終わってしまったため、今後どうなるかは分からないが、いずれにせよこれは重大な危機感を感じる。円高で安く輸入できるらしいが笑えないし、喜べない。

輸入車販売74.9%増、タイ製マーチの効果 8月
2010年9月6日(月) 16時23分

 日本自動車輸入組合が発表した8月の輸入車新車販売台数は、前年同月比74.9%増の1万9718台と大幅増となった。
  日産のタイ製『マーチ』の販売が全体をけん引しているのに加えて、フォルクスワーゲンの低燃費モデルなどの販売が好調だった。外国メーカー車の販売は同 38.0%増の1万4028台となった。VWやメルセデス・ベンツ、BMW、プジョー、フィアットなど、主要ブランドがほぼ全て好調だった。
 日本メーカーの海外生産車は、マーチの生産が国内からタイに切り替わったため、同414.9%増の5690台となった。車種別では乗用車が同79.1%増の1万8983台となった。貨物車は同7.3%増の719台となった。
《編集部》
http://response.jp/article/2010/09/06/144773.html

輸入車販売、タイ生産の マーチ 効果で56%増 7月
2010年8月5日(木) 20時22分

 日本自動車輸入組合が発表した7月の輸入車登録台数は、前年同月比56.6%増の2万1080台となった。外国メーカー車の販売が好調だったのに加え、タイで生産する日産『マーチ』が輸入車扱いとして加わったため。
  外国メーカー車は、同24.6%増の1万5329台と高い伸び率となった。フォルクスワーゲンやBMW、MINI、アウディなど、主要ブランドが軒並み好 調だった。日本メーカーの海外生産車は、マーチの上乗せで同313.9%増の6354台となった。日産は5514台で、日本メーカーの海外生産の9割近く が日産だった。車種別では、乗用車が同63.5%増2万1080台、貨物車が同36.9%減の599台だった。
http://response.jp/article/2010/08/05/143773.html

 これはとても危機感を感じる。
 今回、タイ製の車だがこれがビルマならどうなるか。こうした国では貧困と裕福の格差がきわめて大きい。日産がマーチをタイ製にしたのはどう考えても目先の利益を追いかけた結果である。
  派遣請負にただですら凄まじい搾取を繰り返し、2009年の内部留保は驚くなかれ、200兆円を超えているのだ。かたや5000億円を使い300万円で正 規雇用すれば16万の労働者が正社員として働けるわけだ。これで、何が法人税や所得税が高いとほざけるのか。未来戦隊タイムレンジャーのドン・ドルネロも 気絶請負ではないか。
 日産には正規雇用をどんどん拡大するよう勧告する。そうすると、犯罪を抑制できる。最低でも児童ポルノを抑制出来るのだ。2年11ヶ月なんて事では犯罪の抑制にもならない。それに、そんなに煽る経済に依存する必要はあるのだろうか。
 派遣請負に依存する経営者は給料を500万円まで下げろといいたい。それなのに貰うもんはしっかり貰うわけだから、呆れて話にならない。

嵐のバンコク(小野哲)
テーマ:ブログ
2009-04-14 13:15:52
タクシン元首相と軍部・民主党の対決で軍部とアピシット自称首相が愚かな暴挙をしでかした。バンコクの主要道路を封鎖してアピシットへの退陣を求めるタクシン元首相支持派に暴力を伴った強制排除をしてしまった。
 だが、こんな手段で事態は解決はできるわけがない。まず、そもそもの問題は軍部が必要以上に政治への介入をするから問題だ。そもそもタクシン元首相支持派が圧倒的多数の結果を受け入れて、その上で議論を持って戦わせるのが民主主義の原点だろう。
  それを選挙で不正があっただので受け入れを拒むのがそもそもおかしい。私達は過去の歴史から軍部が暴走した結果とんでもない破滅になった国を多く知ってい る。それがファシズム時代のイタリアであり、今の北朝鮮やビルマではないか。不正があったなら、確たる証拠があって然るべきではないか。それを示さないで 騒ぐのでは違和感を強くする。
 今回の対立はタイ国内におけるグローバリズム対反グローバリズムの対決の様相もある。なおさら、双方が痛みを分かち合うべきではないか。それなくしてはこの問題は解決できない。むろん、軍部もクーデターを起こした責任をとり、関係者を自主的に処分すべきだ。


  カルデロン一家への日本政府の取った対応は国際法違反であり、極めて憂慮すべき事態である。日本政府は国際法に立ち戻り、常識ある対応をとるべきだ。我が 盟友が『赤紙程度』で人を扱うからおかしいと批判していたが、カルデロン一家の問題も財界の『赤紙』と見るといかに日本人がゆがんでいるかを物語ってい る。敢えて異端者になるしかない。

Neutralizer加筆:タイの混乱について私も一言。実はニュースで知ったことだがタクシン派も アピシット派も何とデモに参加した人々は金をもらってデモを行っているというのだ。更にその背景には貧困層と富裕層(中流生活者と官僚)という生活格差に よる対立まであるのだ。タクシン氏には貧困層、アピシット派は富裕層の指示を得ている。我が親友の言うように大岡越前流の『三方一両損』で妥協すべきだ。 金にまみれたデモで犠牲者を増やしつづけるよりも議会で決着を付けるのが民主主義国家のあるべき姿ではないのか。

合理的な経済と刹那的な経済とは異なる代物(小野哲)
テーマ:ブログ
2010-04-19 16:21:20
 コメント回答として、神戸俊樹様
 脳しんとうと口先政治屋をこき下ろす気持ちはよく分かります。
 新自由主義は百害あって一理なしという代物です。この前コメントをさせていただきましたが、人の生死すらも効率性により振り分けられるのはナチズムと大差なしであると私は考えています。
  民主党が本当の政党に脱皮するには、目先の効率主義よりも真の効率主義への思想転換が必要です。事業仕分けの対象から残念ですが民主党関係団体と関係した 組織は対象外になっているようです。ですが、5年先、10年先の未来を考えて政治を構築することが政治家の仕事なのだと考えます。


 かつて、新自由主義と称した刹那的な経済を支持してきていた中谷巌氏は、自らの過ちを厳しく反省し今や搾取社会である新自由主義を厳しく批判している。
 その中谷氏のコラムで考えさせられるものがあった。


民主主義や市場原理は「刹那的」である!?
2009.05.28
三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長 中谷巌
 私たちが今日のような豊かな生活を享受することができるのは、我々の先祖が残してくれた様々な歴史的資産の結果である。現世代の力だけでそれが可能になっているわけではない。つまり、私たちはすぐれて「歴史的な存在」であるということである。
  しかし、私たちはこの当たり前のことをしばしば忘れてきたのではないか。到底返済できそうもない借金をして子孫にそのつけを負わしたり、豊かな自然を躊躇 なく破壊し、地球環境を毀損してきたことなどは、自分たちが「歴史的な存在」であることを忘れている象徴的な事例であろう。
 現代人をこのような 刹那的、利己的にした張本人は実は「民主主義」である。あるいは、民主主義の経済版である「市場原理」である。民主主義であれ、市場原理であれ、その一大 特徴は、意思決定が現世代に委ねられていることだ。現世代が「こうしたい」と考えて投票し、モノを買うことによって、社会の方向が決まり、資源配分が決め られていく。
 世界が近代化される前は、「伝統」が重要な意味を持っていた。伝統を尊重するということは歴史的つながりを大事にするということで ある。しかし、近代市民革命がおこり、「民主主義」や「市場原理」が伝統にとってかわった。「民主主義」や「市場原理」は人間を伝統の縛りから解放した。 なぜなら、これらの原理は「現世代の価値観で世の中のことを取り仕切ってもよい」という「現世代の欲望最大化」を認める考え方だからである。
 す なわち、「民主主義」や「市場原理」のもとでは、自分たちの先祖が大事にしてきたもの(伝統)をどうするのか、自分たちの子孫がこれからどうなっていく (未来)のか、といった歴史的視点は、現世代が利己主義的であればあるほど軽んじられれてしまうことになる。これが現代の様々な問題を生み出しているのだ が、その意味で、民主主義や市場原理は決して「最善の制度」ではない。しかし、我々はそれに代わる理想の制度をまだ発見していないのだけれども、「最善で ない」ことを忘れると、とんでもない失敗をしでかす。
 地球環境破壊はその典型的な例であろう。豊かな森林が伐採することで(短期的な)経済効率 が上がるならば、たしかに現世代は物質的に豊かになるだろう。ご先祖様が大事だと思っていた美しい国土が失われ、子孫が被る環境修復のコストが天文学的に 膨れ上がったとしても、現世代の生活水準が上がるからよいという刹那的な「民主主義的決定」が環境破壊をもたらしてきたのである。過大な財政赤字は現世代 を豊かにするかもしれないが、そのツケを将来世代に回すとなると、それは「現世代の欲望最大化」の結果に他ならない。
 繰り返しになるが、「民主 主義」も「市場原理」も、現世代の刹那的な意思決定を容認するがために、歴史的視点を欠いた決定がなされてしまうという大きな欠点を内包している。現世代 が自らの存在を「歴史的な存在」と認識し、彼らがなす意思決定の中身を刹那的なものではなく、過去を尊重し、未来を見据えた長期的視点に基づく決定に変え ていくには何が必要なのであろうか。
 それに的確にこたえることはとてつもなく難しい。間違いなく必要なことは、私たちがもっと真剣に「歴史に学 ぶ」ことであろう。そして、浅はかな刹那主義の非に気づき、自分たちが「歴史的な存在」であることを認識することであろう。果して人間はどれだけ利口な存 在になりうるのか。その答えは、今世紀中に見えてくることだろう。

http://www.murc.jp/nakatani/column/2009/05/20090528.html
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社のホームページから引用
中谷巌コラム


  今の社会を自民党は「効率的な社会で民主党政権は変える必要性はない」というが、それはあくまでも刹那的でしかない。目先の数値に飛びつき、非正規雇用ば かりやらかした結果、富は一部の人間に殺到する始末だ。それが正当なる努力ならまだしも、日本の場合はあこぎなオリックスや楽天、読売新聞のような他人の ふんどしで相撲を取るセコい連中ばかりだ。
 こうした歪みが犯罪発生率や自殺率の増加、さらには凶悪犯罪の引き金になる。だが、こうした事はハイエナどもにとって皮肉なことに金蔓になっている。
  ルポ 貧困大国アメリカ II(堤 未果著・岩波書店)という本がある。そのなかで愕然とすべき事に囚人労働がアメリカであると言うことが明らかになった。刑務所は民間により運営されている そうだが、刑務所内にコールセンターがあり、3年から5年の刑期の罪人が担当しており、一斑のコールセンターの勤続月数よりも長いそうだ。その中では時給 40セントの収入に対し、毎日引かれる部屋代と医療費、さらに訴訟費用やその利子、罰金などの未払い金などの出費を加えると歯磨き粉すら買うのに50時間 働かないとだめなほど破産寸前の経済状態に陥る。
 利益目的のため、社会復帰のための職業訓練や教育は「コスト削減」の対象で削られる。技術も教 育もない、巨額の借金を背負った囚人が出所したら、また再犯でUターンしてくることになる。これでは社会の治安は保てない。しかも囚人たちは圧倒的に給料 が安い上に、英語が母国語という良質な労働力。だから、一般のコールセンターの雇用は保障されない。さらに貧困層が増える悪循環である。
 私は終 身懲役刑の囚人や凶悪すぎて出所させると取り返しのつかない罪人には過酷な囚人労働を課さねばならないと考えている。だが、一般的な罪人に必要なのは仕事 を身につけさせ、自立させて犯罪の環境から徹底して断ち切ることだ。搾取を主とするこのやり方は絶対に許されない。
 オランダでは再犯防止のプログラムが充実したこともあり、刑務所への収容率が低下していき、刑務所が廃止される動きが出てきており、隣国ベルギーから40億円と引き替えにして3年間ベルギーの囚人を受け入れているそうだ。
 インドや極右中国に工場を移すことは一瞬、コスト削減になると思うがとんでもない。これには大きなツケがある。環境破壊というコストがある。輸送段階でどれだけの環境負荷をかけているのか。こうした事すら配慮すらない新自由主義は厳しく猛反省すべき思想である。


Neutralizer 加筆:中谷氏の言っていた『意思表示は現世代に委ねられる』という言葉は社会主義(共産政権)にも当てはまることである。しかも厄介なことに全てを国家が 取り仕切るだけでなく、自分達のイデオロギーが必ず世界を覆い尽くし、人々を幸せに導くと勘違いしている。だが実態は資本主義の暗黒面とさほど変わりない ということは北朝鮮を見ればお分かりであろう。
戦後の中国もそうだった。毛沢東政権の愚策の連続で国民は疲弊、更には文化大革命なるクーデターを起こした。このクーデターで煽られた人々は昔の文化を一切否定し、その文化物を破壊したり当時の政府高官などを拘束して槍玉にあげた。
どのイデオロギーや政策にせよ、結果が出るのは未来であり、その当たり前の事を忘れてしまえば、過去と同じ失敗または更にひどい結果になるのだ。果たしてその当たり前の事を忘れずにいる企業家や政治家・官僚が何人いるだろうか…。

 その結果は、多くの人たちの収入減、さらには税収入減になる。
 それで消費税を上げようとすればさらに人々の消費抑制は強まる。その結果は以下の結果になる。

みすみすお客様を見逃すなんて(小野哲)
テーマ:ブログ
2010-03-12 08:01:26
 この前の日曜日に、コラムの資料集めのためある図書館に向かった。
 今回のコメントはその際の呆れた騒動についてである。この前田畑百貨店について調べてコメントしようとしたのだが、残念ながら資料が少なく、インターネットでの資料集めになってしまった。そこで、ある図書館に向かったのは現物を確認する必要があったのだ。
  その結果、マイクロフィルム読みとり装置が印刷できない不具合が発生してしまい、係員は対処できなかったため図書館幹部を呼ぶ有様。そして印刷物の郵送を 申し出てきたのでその場は丸く収まった、はずだったのである。そして火曜日に業者を呼んで修理をしたそうだが、装置修理に必要な部品がないということで完 全に装置が壊れてしまった。
 そこで、水曜日に図書館に連絡を入れて木曜日の昼間に電話するのでそこまでに別の図書館にあるマイクロフィルム読み とり装置の不具合の有無について問い合わせるように頼んだのだが、木曜日当日に連絡したら引き受けたはずの担当者が木曜日の昼間から休みでいないという呆 れた答えが返ってきた。しかも、水曜日の電話では直接千葉県立図書館へ行くよう勧める始末。
 さすがに、私は呆れた。これではわざわざ1時間近く かけてその場所にある図書館に行った価値が全くない。その上、休みなら別の担当者につないでメッセージを託すという基本的な対応があるではないか。それす らも考えられないのなら、サービス業としての図書館は落第であると言わざるを得ない。それに、対処の初期対応がお粗末であるとしか言いようがない。これ で、私は呆れて今後その図書館に行くことをやめることにした。
 図書館は行政の基本的サービスの一環である。それを甘く見るとは何事であろうか。 失望して、今度の日曜日に千葉市内まで2時間近くかけて行かざるを得なくなってしまった(無論、他の図書館に電話を入れて確認の上で)。そして、心の底か ら激怒した。この程度のサービスしか提供できないのはおかしいではないか。
 マイクロフィルムだが、最近では有料だがCDに焼き直す事が出来る。 ならば、マイクロフィルムをCDに焼き直してからパソコンで読めるようにしたらいい。それぐらい考えられるだろう。マイクロフィルム読みとり装置が不調で あることは現場の人たちが話していた。ならば、行政の仕事はマイクロフィルムのCD化ではないか。そうすればパソコンでも読めるようになるのだ。
  この事件に我が盟友は呆れていたが、私は対処できない理由のもう一つに現場の人が非正規雇用ではないかと考える。これもまた、行政が貧困問題を軽く見てい る証拠である。建物を造ることや道路を造ることより、ソフトを充実させることが今後の人育てにつながるのだと思うのは私だけだろうか、私はそう思う。

 さあ、奥谷はこの現実をどう思うのか。
  「修理すればいいでしょ」は「「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」」発言(マリー・アントワネット本人が発言したわけではなく、ルソーのコラ ムが一人歩きした結果だが)とどう違うのか。目先の結果を求めるのではなく、これからの未来をどう考えるかを示せと迫りたい。

2012-02-11 14:26