2014年4月1日火曜日

銚子電鉄経営再建に必要なこと

【千葉】

銚子電鉄 県も財政支援決定

 経営難に陥っている銚子市の銚子電鉄(銚子-外川、六・四キロ)に対し、森田健作自称知事(千葉県の正統たる知事は三輪定宣氏です)は三十日の記者会見で、二〇一四年度から財政支援する方針を明らかにした。すでに銚子市は新年度からの支援を決定済みで、国の補助金も活用する。
 保線や車両更新など設備投資費用のうち、国が三分の一、県と銚子市が六分の一ずつをそれぞれ補助する。県の支出は初年度に八百万円余りで、二三年度までの十年間で総額一億一千万円ほどを見込んでいる。
 森田自称知事は会見で「通勤通学の足であるとともに歴史ある県の財産」と支援理由を話した。
 支援要請していた銚子市の越川信一市長は「市民を代表して心から感謝したい。銚子電鉄を愛する多くの方々と盛り上げる体制を整え、魅力をさらに高めることが重要」とコメントした。
 銚子電鉄の竹本勝紀社長は「安全対策に全力を傾注しつつ県を代表する観光資源の一つとして地域社会の発展に貢献していきたい」と述べた。 (堀場達)


 そもそも、この銚子電鉄経営再建問題は拙ブログでも何度でも取り上げてきたのでもう一度言わねばならない。
 まず欠落しているのは勧善懲悪だ。銚子電鉄を私物化しようともくろんだ、野平匡邦自称市長(当時)と、北川財団専務理事で (株)ミヤベル機工の宮内智自称社長の経営責任は極めて重大だ。なぜこの二つへの責任が問われないのか。
 彼らは「ぬれ煎餅」をヒットさせた 銚子電鉄の株の過半数を保有する小川文雄氏 (銚電前社長) と銚子電気鉄道労働組合の排除を目論み、乗っ取った後ぬれ煎餅をミヤベル機工に移しこもうと画策したことも明らかにされている。そんなことを見逃すのではおかしい。
  欧米では「鉄道は公共財であり、また一度無くなると元に戻すことは難しいことから、赤字は基本である」(日本政策投資銀行 浅井康次氏)という認識であるとの紹介がある。基本は公共財であることだ。まず、経営再建したいというのなら、私は実験路線として銚子電鉄を活用すべきと考える。そのためにもJR東日本の出資を求める必要がある。さらに国労関係者にも経営再建に入ってもらう。
 野平と宮内については言葉を絶する厳重な断罪は避けられない。 行政のトップや地元商工業界のトップが、地元の公共交通機関である銚子電鉄に対して、「計画倒産・偽装倒産により銀行からの借金を踏み倒せ」 との破廉恥極まりない要求をするのは言語道断だ。こんなあほどもには厳しい処罰を下さねばならない。すなわち、銚子電鉄の債務を二つに抱えさせて死ぬまで払ってもらう。
 その他にも改革提案はある。現在新車両導入により廃車が進む東京メトロ01系2両編成4本を無償で譲渡してもらい、シングルアームパンダ、VVVFインバータ制御による蓄電池車両に改造して20年間走らせる。外見は銀座線時代のままだがただし中間ドアについては締め切る。Suicaも導入する。その間に1500V化と軌道の改善などを行い、JRと車両を統一させるといい。 そして最終的には正確なダイヤで鉄道の信頼性を取り戻すことである。観光事業であるぬれせんについては維持拡大すると同時に駅構内にレストランを設けるがゼンショーと提携するといいだろう。ゼンショーは食品スーパーでも優れた子会社(マルヤ、マルエイ、山口本店)がある。駅の外にマルエイミニを立ち上げるといいだろう。コンビニとの競争に勝ち得る切り札になる。
 また、ここに付け加えて言う。
 「あまちゃん」ブームに沸いている三陸鉄道に言いたい。流行で地域振興では意味は無い、なぜならこれらは一過性に過ぎない。大切なのは継続性だ。そこで、いかに使ってもらえるかを考えるべきだ。私はそういうことも含めて移民構想は最適だと考えている。ただ、安い賃金で稼いでもらうというのはあこぎなのでそういう意味では断固として反対する。
 その努力なしにJR東日本は赤字の山田線を三陸鉄道に押し付けようとしているが、大きな間違いなのである。むしろ三陸鉄道に50%以上出資し、南北リアス線の維持を50年保証してから、山田線を譲渡するべきだ。それが筋である。三陸鉄道は赤字なのにさらに赤字を押し付けられては意味はない。
 日本の経済は効率性ばかりが優先され、地域の声が無視されてきたのではないか。