2015年6月29日月曜日

アメリカで起きたアフリカ系住民教会襲撃事件について

2015年6月19日 01時42分 中日新聞社
 
 
 

米黒人教会銃撃、9人死亡 「憎悪犯罪」白人男を逮捕

 【ニューヨーク共同】米南部サウスカロライナ州チャールストンの黒人教会で17日夜(日本時間18日午前)、白人の男が銃を乱射し、男性3人、女性6人の計9人が死亡した。男は車で逃走し、チャールストン市警は地元のディラン・ルーフ(21)と特定。市警は18日、ルーフが逮捕されたと発 表した。
 市警のマレン本部長は、人種的偏見などに基づく「憎悪犯罪(ヘイトクライム)だと確信している」と述べた。
 市警は教会での容疑者と車の写真を公開し、懸賞金を懸けて行方を追っていた。この教会は信者が非常に多い著名な教会で、黒人奴隷解放の歴史とも深い関わりがある。


 この事件に対して、被害者に対してお見舞いの言葉を、犠牲者に対して冥福の念を、犠牲者の遺族の方々に対してお悔やみを申し上げる。
 この事件を聞いて私は頭をスパナで殴られたような思いを感じた。ループは北東アジアのレイシストとの連携を画策していたという話を聞く。私は在特会やネトウヨなどの犯罪者レイシストを本当に許す訳にはいかない。
 遺族や被害者はほんとうの意味で大人だった。彼らの態度を、本村洋らは見習うべきである。そして、産経新聞などの腐れ切ったメディアもどきも反省すべきである。

米銃乱射で初の法廷手続き、遺族は非難せず

TBS系(JNN) 2015念6月20日(土)12時56分配信
アメリカ・サウスカロライナ州の銃乱射事件で逮捕された白人の男に対する初の法廷手続きが行われ、男が拘置施設内からビデオ映像で参加しました。

 武装した警備員に囲まれ、カメラの前に立つディラン・ルーフ(21)。初の法廷手続きは、拘置施設の内部と法廷をビデオで結んで行われました。

Q.年齢は?
 「21歳です」
Q.働いていますか?
 「いいえ」(ディラン・ルーフ)

 黒人9人が死亡した今回の銃乱射事件について、警察はヘイトクライム=黒人への憎悪の感情に基づく犯罪と断定しています。

 法廷には遺族が出席し、胸の内を語りましたが、卑劣な犯行にもかかわらず、男を非難する言葉は聞かれませんでした。

 「もう母を抱きしめることはできませんが、私はあなたを許します。ご慈悲がありますように」(母を亡くした女性)
 「私たちに憎しみはありません。罪を許します。神のご加護を」(姉妹を亡くした女性)

 神妙な面持ちで遺族の証言を聞き続けたルーフ容疑者。司法当局は、テロの可能性もあるとみて、動機の解明を急いでいます。(20日10:31)
最終更新:2015念6月20日(土)18時36分

 「あなたを赦します」死亡したイーゼル・ランスさん(70)の娘ナディーン・コリエールさんはルーフに語った。「あなたは、私からかけがえのない人 を奪いました。私はもう二度と母に話すことはできません。もう二度と母を抱きしめることもできません。しかし、私はあなたを赦します。あなたの魂にご慈悲 を。あなたは私を傷つけました。あなたは多くの人を傷つけました。それでも、私はあなたを赦します」
同じく犠牲者となったティワンザ・サンダースさん(26)の母フェリシアさんは次のように語った。
「水曜夜に行われる聖書の勉強会に、両手を広げてお迎えします。あなたは、私が知る中でも最も美しい人たちの命を奪いました。私の身体中の細胞が傷つき、痛みます。私が元のように戻ることはないでしょう。ティワンザは私の息子であり、ヒーローでした」
死亡したダニエル・シモンズさん(74)の孫アラナ・シモンズさんもルーフに語りかけた。
「憎 しみが勝つことはありません」とアラナさんは語った。「私の祖父、そしてその他の犠牲になられた方々は憎しみのせいで命を失いました。みんながあなたの魂 のために嘆願すること、それによって彼らは愛の中で生き、彼らの遺したものが愛の中で生きる証となるのです。憎しみが勝つことがないように、裁判所のみな さんにお願いしたい」
裁判官はルーフに、告訴内容についての確認を行い、次回の審問は10月23日と2016年2月5日に行うことを告げた。
ルーフはカメラに向かって「はい、ありがとうございます」と答えた。
ルーフは武器使用の罪で保釈金を100万ドルと設定されたが、他の罪での保釈金は認められなかった。
オバマ大統領は自身のTwitterで、遺族の寛大さを称えた。
 http://www.huffingtonpost.jp/2015/06/19/dylann-roof-victims-families_n_7625358.html

  ルーフの家族は19日、弁護士を通じて哀悼の意を表す声明を発表。「言葉では表せない衝撃と悲しみを受けており、事件の夜に起きたことが信じられない気持ちだ」などと述べたそうだ(CNN)。判事は冒頭で、「被害者はこの若者の側の家族にもいる」と指摘し事件の被害者だけでなく容疑者の家族も支援するよう呼びかけた。ソーシャルメディア上ではこれに対し、「無知で尊大な態度だ」などと批判する声も上がったそうだが、私はこの言葉に納得する。
 なぜなら、ルーフの犯した罪は取り返しの付かないものだが、その家族にまで怒りの牙がむき出しになることはあってはならないのである。
http://www.cnn.co.jp/usa/35066222.html

 更にこのレイシズムは、本当に深刻なまでに私達の身近にある。
 最後に取り上げる記事を見て考えて欲しい。もし、彼が教会で孤独を打ち明けて相談に乗ってもらっていたらこんなひどい事件は起きなかったと思う。

米黒人教会銃撃、容疑者は2-3年前から孤独に

2015 年 6 月 19 日 12:03 JST
 米サウスカロライナ州の黒人教会で銃を乱射して9人を死亡させたディラン・ルーフ(21)の家族は、事件の1カ月前、彼の言動に不安を覚えていた。中間層の一家で育った物静かで賢い少年が、人種差別的な主張に同調するようになったからだ。
 ルーフの元継母の母親を名乗る女性によると、彼は勉強がよくできて、動物好きな少年だった。しかし、高校に行かなくなり、さまよい始めたという。「ここ2、3年は一人になりたがるようになった。どうしてそうなったのかは誰にも分からない」
 ルーフは、サウスカロライナ州レキシントンのホワイトノール高校で9年生をやり直した後、10年生の2010年2月に退学した。その1カ月後、同州コロンビアのドレハー高校の9年生に編入し、同年5月まで通ったが、その後は学校に来なくなった。
 
 警察は、ルーフは教会で銃を乱射する際に黒人を侮辱する言葉を叫んだとしており、ヘイトクライム(憎悪犯罪)とみている。容疑者は18日、隣接するノースカロライナ州のシェルビーで逮捕された。
 ルーフは同州コロンビアに住む父親と、一緒に暮らしたり離れたりしていた。友人によれば、父親は最近、息子が目的を見失っているようだと心配を口にしていた。父親にはさまざまな人種の友人がおり、黒人への差別を助長するようなことは息子にしなかったという。
  警察によると、ルーフは事件の数カ月前から不審な行動を取っていた。2月28日、コロンビアのショッピングモールで麻薬保持で逮捕されたが、当時は 黒ずくめの服装だった。その2日後、5000ドルの保釈金で釈放された。モールの警備員は、容疑者の写真を載せたちらしを各店舗に配り、注意を呼び掛け た。

米黒人教会銃撃、9人の死を悼む人々

 ルーフはモールへの立ち入りを1年間禁じられたが、4月26日に敷地内にいるところを見つかり、不法侵入の容疑で逮捕された。470ドルの保釈金で釈放されたが、今度は3年間の立ち入り禁止を命じられた。
 しかしルーフの元継母の母親によれば、いずれも軽犯罪だったことから、家族は今回のような大事件を引き起こすとは思わなかった。「悪夢だ。こんなことが起きるとは考えもしなかった」
 ルーフがフェイスブックに掲載している自分の写真では、アパルトヘイト(人種隔離)時代の南アフリカ政府と白人が支配していたローデシアを示すワッペンを胸に付けている。こうしたワッペンは白人至上主義者の集会でよく売られているものだという。