今回は大前研一を書人両断する。
無責任連中書人両断! 傲慢な強者に生活弱者の救済ができるか 大前研一(小野哲)
テーマ:無責任連中書人両断!!
2007-07-30 20:44:58
生活者の視点ばかりを強調する大前に嫌悪感を感じる。なおさらパワハラ被害を受けた僕には大前のいう「日本は尊敬に値する国だという自信を持ってほしい」なる外野席からの呑気な発言にはカチンときた。
小泉純一郎を大前は批判してはいる。だが、それには迫力不足である。コンサルタントのマッキンゼーで彼は何をしたのか、彼自身の反省が欠落している。
彼の進めた改革とやらの結果、派遣労働者がべらぼうに増えた。中高年スポット派遣労働者はなんと見るのか。かつての自身が施した処方箋の結果ではないか。しわ寄せを弱者に押しつけるなと言うなら、かつての自身をも厳しく射抜く覚悟を示せと言いたくなる。
再チャレンジの機会確保を言うなら、公正、公平な機会確保が先決だと切り返したい。大前は北海道に引っ込んでもらいたい。それも、夕張がオススメだ。何故なら、夕張は税金が必要だからだ。
私のこの批判はあくまでも序盤に過ぎなかった。
大前はこんな傲慢な主張を繰り返す。
本当にそうだと言えるのか(小野哲)
テーマ:ブログ
2010-10-12 02:41:26
私は一応大前研一のメールマガジンを読んでいるのは、自分の考えと異なる事を知ることで、相手を論破できる論を見出だせると考えているからだ。
今回、相当ツッコミ所があったので、警告まじりで使わせていただく。
~大前研一ニュースの視点~
労働者派遣法
派遣社員5割超が規制強化に「反対」
▼ 派遣社員に反対される法律。政治家は「実態」「事実」を知るべし
政府が10月召集の臨時国会への提出を目指す労働者派遣法改正案について、派遣社員の55.3%が「反対」と答えた一方、「賛成」は13.5%にとどまりました。
労働者派遣法改正案に前向きな見解を示している朝日新聞社・NHK・福島みずほ社民党党首、そして菅首相に対し、私はこのアンケートの結果をよく見てみなさいと声を大にして言いたいところです。
自民党時代の後期からこのような「社会民主的な考え方」を強く主張する人が出てきていましたが、今の民主党について言えば「目に余る」という他ありません。
派遣の禁止について、派遣社員の過半数である55%が「反対」しているのです。
一体、「誰のための法律なのか?」と問いたくなります。請負社員になると「反対」は41%に減少しますが、それでも「賛成」の20%を大きく上回っています。
結局、派遣の禁止を声高に叫ぶ人たちは、何一つ実際の現場のことを理解していないということが証明されたと言えるでしょう。
派遣社員が「派遣の禁止」に対して「反対」する理由は明白です。
それは「派遣」で働くことができなくなるからです。
派遣を禁止して正社員の雇用が増え、自分たちが正社員として雇用されるのならば反対をしないでしょうが、現実として日本では正社員雇用は増えていません。
そして、現実には次のような展開になることが予想されます。
・派遣として働くことを辞める。
・しかし、すぐに正社員雇用はされず、例えば3年間は準社員扱いになる。
・準社員の給料は派遣の時を下回る。
・3年後、正社員になれるかどうかも定かではない。
派遣として働いていた時と比べると、準社員になったら月給が10万円程度少なくなるということも大いに有り得ます。
確かに将来、社員として雇用されれば給料は派遣時代よりも増えるでしょうが、それは確約されていません。であれば、今「派遣」として確実に働いている方が良いわけで、「派遣の禁止などと余計なことをしてくれるな」というのが正直な気持ちだと私は思います。
かつて長妻昭前厚生労働相にも言ったことがありますが、こうした現場の実態・声が政治家のところに届いておらず、それを把握出来ていないことが大きな問題です。
政府は新成長戦略として「最低時給1000円」という方針を打ち出していますが、これなども現場の実態を全く理解しておらず、私としては閉口してしまいます。
現在の時給が900円前後の東京ならばギリギリ耐えられるかも知れませんが、時給600円~700円などの地方ではサービス産業が崩壊してしまうでしょう。
ドイツなどでは最低賃金1200円前後でも成り立っているなどと、学者から入れ知恵されているようですが、今一度、日本の実態を自分自身で確かめてから考えてもらいたいと強く思います。
一方、米国では「雇用問題」で日本とは異なった様相を見せています。
2010年10月4日号のNewsweek誌に、「米国の雇用問題」について面白い記事がありました。
失業率が10%近くに達している現状からすると、雇用需要が不足していると思ってしまいますが、実はそうではないとのことです。
医療などの新しい分野では雇用需要はあるものの、そのスキルを持つ人が少ないために結果として「マッチングされていない」というのが現在の状況だと言うのです。
逆に金融関係、ハイテク、製造関係の人員は余っているものの、そこには需要がなく、完全に需給バランスが崩れていると指摘しています。
またもう1つの理由として、金融危機で住宅・不動産が大きく値下がりしたため、転職しようにもそれらを売却することができないから「物理的に動けない」という人も多いとのこと。
従来なら、持っている家を売却して、新しい職場の近くに新しい家をすぐに購入できたのに、それが今では難しいのです。
職業機会はあるものの、「職種のズレ」「ロケーションのズレ」によって、結局、それらは絵に書いた餅状態になっているのが、現在の米国の雇用実態だということです。
では、大前に聞きたい。
トヨタ自動車、キヤノン、シャープ、パナソニック、東芝、三菱電機、ソニー、日産自動車などの大企業がどれだけ内部留保を溜め込んでいるのか。これについ ては日本共産党が指摘しているように、200兆円をゆうに超えているのだ。それの一部である1%を使って正規雇用にすれば、50万人の正規雇用になり、内 需拡大をもたらす指摘を無視してどうするのか。やろうと思えばサービス残業を禁止してそれだけ正規雇用すれば過労死も減る。更に犯罪に走らないようにすむ 効果もあるのだ。
更に、ごく一部の資産家ばかりに優遇して、そこで働く労働者には苦労ばかり押し付けるとは何事か。労働者に我慢を押し付けるな ら、まずは1億円以上ももらっている経営者はせめて年間500万円の報酬で我慢すべきで、配当金も中止すべきである。それもしないで、何が不景気か。
大前の言うことははっきり言ってしまえば、幻想のオアシスそのものだ。このコラムで大前は現状を見ていないとほざいているが、皮肉な事に大前こそが現実を 見ていないことを証明しているのだ。大前は新自由主義の信奉者であるが、その新自由主義で成功したと言われているチリなんかは大失敗に終わっているのだ。
一度、私のようにパワハラ被害を受けて派遣・請負生活に転落してからそれでも己の主張が正しいのか、考えろと言いたい。私はそれぐらいの強い憤りを大前の 主張に感じる。新自由主義が蔓延ってから、自己保身目的の汚いハラスメントが増えて来ている、派遣・請負労働者が急増し、まともな人が発言権を失った現実 である。それは、社会のモラルの衰退を意味するのだ。
ちなみに私も我が盟友も、何も強引な改革をしろと言っているのではない。ルールが軽視され ている経済では意味がないと言っているだけにすぎない。資本家の都合に合う改革では、それは改革の名前に値しない。そこらへんの子供が描いた落書きをレオ ナルド・ダ・ウ゛ィンチの『モナリザ』と同等であると過大評価するようなものであり、愚かなものである。
ちなみに、これは私の個人的な見解である。
今後、新自由主義も共産主義も、資本主義も、大前も、小沢一郎氏も、私達は乗り越え、自分の新たな価値観を築き上げるべきである。私は共生主義という形で 造りはじめ、今でもその作業で悶々と苦しむ日々であるが、共生主義もやがて誰かに越されていく宿命でもある。だが、それはそれでいいと私は思う。
命ある者はいつか誰かに越されていくものなのだから。
ハシゲを以前批判した際、「自信がないから愛国心という耳障りのいい言葉でごまかすに過ぎない」と指摘したが、大前も自信がないから生活者と言う耳障りのいい言葉でごまかしているに過ぎない。
次のコラムを見ると、それは一目瞭然だ。
農家は生活者じゃないというのか!!(小野哲)
テーマ:ブログ
2010-11-29 12:47:10
またまた大前健一がおバカなことを宣っている。
大前研一『ニュースの視点』(2010/11/26 #339)でこうもTPPを賛美し、農業を誹謗中傷している。
今週の~大前研一ニュースの視点~
『「農家もどき」では国民の胃袋を守れない
~世界の最適地で農業を』
農業改革
農地法見直しに言及
菅首相
▼ 農業は世界の最適地でやるべき
菅直人首相は16日の衆院本会議で「若い人でも障壁なく農業に参加できるよう農地法など法体系も見直す必要がある」との見解を示しました。
また、農業従事者の平均年齢が65.8歳と高齢化していることにについて「わが国の農業は貿易自由化とは関係なく、このままでは立ちゆかなくなる」と強い懸念を示しました。
私はすでに20年以上前に、拙著「大前研一の新・国富論」の中でこの問題を指摘し、2005年までに改革する必要性を主張しました。
国民の平均年齢、農民が抱える様々な問題を考えて、「農業は世界の最適地でやるべき」というのが私の一貫した主張です。
「農民憎し」と考えるのではなく、私たち国民の「胃袋」を中心に論理的に考えると答えはそれ以外にないからです。
今までのように農業利権だけで政治が成り立っているという状況が続けば、いずれ「国民の胃袋さえ守れない」という時代が来てしまうと私は思っています。
農業従事者の平均年齢65歳とのことですが、米作農家に限って言えば、もっと平均年齢は高くなります。おそらく70歳に近いのではないでしょうか。
農水省はこれまで適当な理由をつけて頑なに「農業の開放」を拒んできました。
そして、圃場工事で莫大な税金を使って農業整備基盤事業を押し進めてきました。
しかしそれだけの資金を費やしても、農業の生産性はほとんど向上していません。おそらく、「やる気」がない人が増えているからだと思います。
「(国内で)自由にやっていい」と言われても、オーストラリアやアメリカなど「農業最適地」で自由にやっている人を見てしまったら、モチベーションは上がらないでしょう。
オーストラリアでの農業、大規模かつ効率的な機械化で日本とは比較にならないほど高い生産性を期待できます。
広大な土地を使い少人数で大々的に機械化された農業を営んでいる姿を見たら、若い人はそちらでやってみたいと思うのが自然だと思います。
中途半端に日本国内に固執するのではなく、「農業は世界の最適地でやるべき」という考えに基づいて農業を解放するべきです。
日本の会社や農民が世界の農業最適地へ行き、そこで作ったものを国内に持ってくるという流れを作ることです。そして、間違っても日本国内に持ち込む際に「邪魔」をしないようにすることが重要です。
▼ 日本には農業利権だけを主張する人が多過ぎる
例えばオーストラリアでは、大体「1キロ25円」くらいでコシヒカリを作ることができます。
しかしそれを「1キロ100円」で日本に輸入しようとすると、物流コストで一気に値段が跳ね上がってしまいます。
というのは、日本の法律によって物流会社の選択にも様々な制約があるからです。同じような障害は他にも沢山ありますが、自由にコスト競争力のある物流会社を選べないというのは代表例と言えるでしょう。
また農業を取り巻く状況を見ると、もう少し大きな問題も見えてきます。
この20年間で、農業従事者数が約900万人から560万人に激減し、耕作放棄地は約15万ヘクタールから40万ヘクタールと拡大する一方です。しかも、「土地持ち非農家」の割合が増えてきています。
農業従事者に対する税制が優遇されているため、一層この流れが助長されています。
例えば、農業に従事していると、農地の遺産相続の際に相続税がかかりません。
正確には相続者が30年間に農業に従事すれば相続税が免除されることになっています。
また農業従事者は青色申告者と同様、一般の事業者と比べて多くのものを経費に算入することができます。
このような事情もあって、農業利権だけを持っていて実際には農業に真剣に携わっていない人が一向に減りません。私に言わせれば、日本は「農民もどき」が多過ぎると思います。
実際のところ、専業農家は全体の2割くらいでしょう。農業利権だけを主張している人が500万人くらい居るはずです。
今、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を推し進める動きが活発化していますが、この辺りの法整備を含めてばっさりと改善していけば話は前に進んでいくでしょう。
そして、本気でTPPにより「際限ない自由化」を実現しようと思うなら、「農業は世界の最適地でやるべき」という考え方は大切だと私は考えています。
現実的に日本の若者が国内で農業に従事する、というのは考えづらいと思います。まだバングラデシュの若者が日本に来て日本で農業をやる、という方が納得します。
日本の若者がオーストラリアなど国外の農業最適地で農業に携わり、そこから日本に農作物を輸入するという流れをぜひ実現してもらいたいと私は願っています。
残念ながら、この主張は大きく間違っている。
あのジョージ・ブッシュですらも「食糧を自給できない国を想像できるか。そんな国は、国際的な圧力と危険にさらされている国だ。食糧自給は国家安全保障の 問題であり、アメリカ国民の健康を守るために輸入食品に頼らなくてよいのは、何とありがたいことか」と話すほど、食の自給自足は国家の根幹そのものであ る。日本も輸入食品に依存しない国を目指すべきであり、閉鎖された工場をどんどん野菜工場にしてしまえばいいのである。
大前にはぜひ、北海道の歌志内市に移住して農家をしてもらいたい。私はTPP批判と同時に日本の歪んだ財界人どもの強欲を批判してきたが、大前は彼らをアシストする暴言ばかり繰り返してきたではないか。危機管理の観点からも食の自給自足はいくらあってもいいわけだ。
大前は佐高信氏からもコテンパンに論破されている。その佐高氏と対談する機会があったようだが大前は色々と理由をつけて逃げたそうだ。そんな臆病、せせら 笑えるではないか。これを『よく吠える犬は弱い』というのだ。TPPで儲かるのは一部の大企業だけであり、そこに群がる資産家、ギャンブラーどもだ。植草 一秀氏や井上静氏からもコテンパンに論破されるのがこの男のオチである。
圧倒的多数が反対であることを大前は思い知ることになる。大前はもっと 現実を見て言えと言いたい。最近ではサピオなる極右文化人どもの愛読雑誌にタックスヘイブン制度を導入しろとほざいているが、ハッキリ言って脱税常習犯と マフィアしか来ない。そんな男の主張はごく一部の財界人しか支持しない。もっと現実を見てもらいたい。
農家も大前の言う、生活者である。いい加減な主張を続けるようではエコノミスト失格だ。植草氏の鞄持ちから出直せとも言いたくなる。
大前と比較して、フェアだったのは盛田昭夫氏である。
ソニー創業者で、夫人の公私混同に負けて息子をソニーに入れるなどの失態を犯したことを佐高氏に批判されているのだが、その佐高氏の対談に応じたばかり か、食事会に招きいれたのである。さすがに佐高氏もぎゃふんとしたそうだが、大前はぎゃふんばかりか負け犬だと言うことを自ら露呈したのである。
その盛田氏は日本企業の歪んだ利益システムを厳しく批判していたが、今のソニーは犯罪企業のオリンパスを買収するまで落ちぶれてしまっている。大前のいう、馬鹿な新自由主義を採用した結果である。それを人は自業自得と言うのである。
いっそのこと、ストリンガー君と一緒にアメリカに移り住みたまえ。
無責任連中書人両断! 傲慢な強者に生活弱者の救済ができるか 大前研一(小野哲)
テーマ:無責任連中書人両断!!
2007-07-30 20:44:58
生活者の視点ばかりを強調する大前に嫌悪感を感じる。なおさらパワハラ被害を受けた僕には大前のいう「日本は尊敬に値する国だという自信を持ってほしい」なる外野席からの呑気な発言にはカチンときた。
小泉純一郎を大前は批判してはいる。だが、それには迫力不足である。コンサルタントのマッキンゼーで彼は何をしたのか、彼自身の反省が欠落している。
彼の進めた改革とやらの結果、派遣労働者がべらぼうに増えた。中高年スポット派遣労働者はなんと見るのか。かつての自身が施した処方箋の結果ではないか。しわ寄せを弱者に押しつけるなと言うなら、かつての自身をも厳しく射抜く覚悟を示せと言いたくなる。
再チャレンジの機会確保を言うなら、公正、公平な機会確保が先決だと切り返したい。大前は北海道に引っ込んでもらいたい。それも、夕張がオススメだ。何故なら、夕張は税金が必要だからだ。
私のこの批判はあくまでも序盤に過ぎなかった。
大前はこんな傲慢な主張を繰り返す。
本当にそうだと言えるのか(小野哲)
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2010-10-12 02:41:26
私は一応大前研一のメールマガジンを読んでいるのは、自分の考えと異なる事を知ることで、相手を論破できる論を見出だせると考えているからだ。
今回、相当ツッコミ所があったので、警告まじりで使わせていただく。
~大前研一ニュースの視点~
労働者派遣法
派遣社員5割超が規制強化に「反対」
▼ 派遣社員に反対される法律。政治家は「実態」「事実」を知るべし
政府が10月召集の臨時国会への提出を目指す労働者派遣法改正案について、派遣社員の55.3%が「反対」と答えた一方、「賛成」は13.5%にとどまりました。
労働者派遣法改正案に前向きな見解を示している朝日新聞社・NHK・福島みずほ社民党党首、そして菅首相に対し、私はこのアンケートの結果をよく見てみなさいと声を大にして言いたいところです。
自民党時代の後期からこのような「社会民主的な考え方」を強く主張する人が出てきていましたが、今の民主党について言えば「目に余る」という他ありません。
派遣の禁止について、派遣社員の過半数である55%が「反対」しているのです。
一体、「誰のための法律なのか?」と問いたくなります。請負社員になると「反対」は41%に減少しますが、それでも「賛成」の20%を大きく上回っています。
結局、派遣の禁止を声高に叫ぶ人たちは、何一つ実際の現場のことを理解していないということが証明されたと言えるでしょう。
派遣社員が「派遣の禁止」に対して「反対」する理由は明白です。
それは「派遣」で働くことができなくなるからです。
派遣を禁止して正社員の雇用が増え、自分たちが正社員として雇用されるのならば反対をしないでしょうが、現実として日本では正社員雇用は増えていません。
そして、現実には次のような展開になることが予想されます。
・派遣として働くことを辞める。
・しかし、すぐに正社員雇用はされず、例えば3年間は準社員扱いになる。
・準社員の給料は派遣の時を下回る。
・3年後、正社員になれるかどうかも定かではない。
派遣として働いていた時と比べると、準社員になったら月給が10万円程度少なくなるということも大いに有り得ます。
確かに将来、社員として雇用されれば給料は派遣時代よりも増えるでしょうが、それは確約されていません。であれば、今「派遣」として確実に働いている方が良いわけで、「派遣の禁止などと余計なことをしてくれるな」というのが正直な気持ちだと私は思います。
かつて長妻昭前厚生労働相にも言ったことがありますが、こうした現場の実態・声が政治家のところに届いておらず、それを把握出来ていないことが大きな問題です。
政府は新成長戦略として「最低時給1000円」という方針を打ち出していますが、これなども現場の実態を全く理解しておらず、私としては閉口してしまいます。
現在の時給が900円前後の東京ならばギリギリ耐えられるかも知れませんが、時給600円~700円などの地方ではサービス産業が崩壊してしまうでしょう。
ドイツなどでは最低賃金1200円前後でも成り立っているなどと、学者から入れ知恵されているようですが、今一度、日本の実態を自分自身で確かめてから考えてもらいたいと強く思います。
一方、米国では「雇用問題」で日本とは異なった様相を見せています。
2010年10月4日号のNewsweek誌に、「米国の雇用問題」について面白い記事がありました。
失業率が10%近くに達している現状からすると、雇用需要が不足していると思ってしまいますが、実はそうではないとのことです。
医療などの新しい分野では雇用需要はあるものの、そのスキルを持つ人が少ないために結果として「マッチングされていない」というのが現在の状況だと言うのです。
逆に金融関係、ハイテク、製造関係の人員は余っているものの、そこには需要がなく、完全に需給バランスが崩れていると指摘しています。
またもう1つの理由として、金融危機で住宅・不動産が大きく値下がりしたため、転職しようにもそれらを売却することができないから「物理的に動けない」という人も多いとのこと。
従来なら、持っている家を売却して、新しい職場の近くに新しい家をすぐに購入できたのに、それが今では難しいのです。
職業機会はあるものの、「職種のズレ」「ロケーションのズレ」によって、結局、それらは絵に書いた餅状態になっているのが、現在の米国の雇用実態だということです。
では、大前に聞きたい。
トヨタ自動車、キヤノン、シャープ、パナソニック、東芝、三菱電機、ソニー、日産自動車などの大企業がどれだけ内部留保を溜め込んでいるのか。これについ ては日本共産党が指摘しているように、200兆円をゆうに超えているのだ。それの一部である1%を使って正規雇用にすれば、50万人の正規雇用になり、内 需拡大をもたらす指摘を無視してどうするのか。やろうと思えばサービス残業を禁止してそれだけ正規雇用すれば過労死も減る。更に犯罪に走らないようにすむ 効果もあるのだ。
更に、ごく一部の資産家ばかりに優遇して、そこで働く労働者には苦労ばかり押し付けるとは何事か。労働者に我慢を押し付けるな ら、まずは1億円以上ももらっている経営者はせめて年間500万円の報酬で我慢すべきで、配当金も中止すべきである。それもしないで、何が不景気か。
大前の言うことははっきり言ってしまえば、幻想のオアシスそのものだ。このコラムで大前は現状を見ていないとほざいているが、皮肉な事に大前こそが現実を 見ていないことを証明しているのだ。大前は新自由主義の信奉者であるが、その新自由主義で成功したと言われているチリなんかは大失敗に終わっているのだ。
一度、私のようにパワハラ被害を受けて派遣・請負生活に転落してからそれでも己の主張が正しいのか、考えろと言いたい。私はそれぐらいの強い憤りを大前の 主張に感じる。新自由主義が蔓延ってから、自己保身目的の汚いハラスメントが増えて来ている、派遣・請負労働者が急増し、まともな人が発言権を失った現実 である。それは、社会のモラルの衰退を意味するのだ。
ちなみに私も我が盟友も、何も強引な改革をしろと言っているのではない。ルールが軽視され ている経済では意味がないと言っているだけにすぎない。資本家の都合に合う改革では、それは改革の名前に値しない。そこらへんの子供が描いた落書きをレオ ナルド・ダ・ウ゛ィンチの『モナリザ』と同等であると過大評価するようなものであり、愚かなものである。
ちなみに、これは私の個人的な見解である。
今後、新自由主義も共産主義も、資本主義も、大前も、小沢一郎氏も、私達は乗り越え、自分の新たな価値観を築き上げるべきである。私は共生主義という形で 造りはじめ、今でもその作業で悶々と苦しむ日々であるが、共生主義もやがて誰かに越されていく宿命でもある。だが、それはそれでいいと私は思う。
命ある者はいつか誰かに越されていくものなのだから。
ハシゲを以前批判した際、「自信がないから愛国心という耳障りのいい言葉でごまかすに過ぎない」と指摘したが、大前も自信がないから生活者と言う耳障りのいい言葉でごまかしているに過ぎない。
次のコラムを見ると、それは一目瞭然だ。
農家は生活者じゃないというのか!!(小野哲)
テーマ:ブログ
2010-11-29 12:47:10
またまた大前健一がおバカなことを宣っている。
大前研一『ニュースの視点』(2010/11/26 #339)でこうもTPPを賛美し、農業を誹謗中傷している。
今週の~大前研一ニュースの視点~
『「農家もどき」では国民の胃袋を守れない
~世界の最適地で農業を』
農業改革
農地法見直しに言及
菅首相
▼ 農業は世界の最適地でやるべき
菅直人首相は16日の衆院本会議で「若い人でも障壁なく農業に参加できるよう農地法など法体系も見直す必要がある」との見解を示しました。
また、農業従事者の平均年齢が65.8歳と高齢化していることにについて「わが国の農業は貿易自由化とは関係なく、このままでは立ちゆかなくなる」と強い懸念を示しました。
私はすでに20年以上前に、拙著「大前研一の新・国富論」の中でこの問題を指摘し、2005年までに改革する必要性を主張しました。
国民の平均年齢、農民が抱える様々な問題を考えて、「農業は世界の最適地でやるべき」というのが私の一貫した主張です。
「農民憎し」と考えるのではなく、私たち国民の「胃袋」を中心に論理的に考えると答えはそれ以外にないからです。
今までのように農業利権だけで政治が成り立っているという状況が続けば、いずれ「国民の胃袋さえ守れない」という時代が来てしまうと私は思っています。
農業従事者の平均年齢65歳とのことですが、米作農家に限って言えば、もっと平均年齢は高くなります。おそらく70歳に近いのではないでしょうか。
農水省はこれまで適当な理由をつけて頑なに「農業の開放」を拒んできました。
そして、圃場工事で莫大な税金を使って農業整備基盤事業を押し進めてきました。
しかしそれだけの資金を費やしても、農業の生産性はほとんど向上していません。おそらく、「やる気」がない人が増えているからだと思います。
「(国内で)自由にやっていい」と言われても、オーストラリアやアメリカなど「農業最適地」で自由にやっている人を見てしまったら、モチベーションは上がらないでしょう。
オーストラリアでの農業、大規模かつ効率的な機械化で日本とは比較にならないほど高い生産性を期待できます。
広大な土地を使い少人数で大々的に機械化された農業を営んでいる姿を見たら、若い人はそちらでやってみたいと思うのが自然だと思います。
中途半端に日本国内に固執するのではなく、「農業は世界の最適地でやるべき」という考えに基づいて農業を解放するべきです。
日本の会社や農民が世界の農業最適地へ行き、そこで作ったものを国内に持ってくるという流れを作ることです。そして、間違っても日本国内に持ち込む際に「邪魔」をしないようにすることが重要です。
▼ 日本には農業利権だけを主張する人が多過ぎる
例えばオーストラリアでは、大体「1キロ25円」くらいでコシヒカリを作ることができます。
しかしそれを「1キロ100円」で日本に輸入しようとすると、物流コストで一気に値段が跳ね上がってしまいます。
というのは、日本の法律によって物流会社の選択にも様々な制約があるからです。同じような障害は他にも沢山ありますが、自由にコスト競争力のある物流会社を選べないというのは代表例と言えるでしょう。
また農業を取り巻く状況を見ると、もう少し大きな問題も見えてきます。
この20年間で、農業従事者数が約900万人から560万人に激減し、耕作放棄地は約15万ヘクタールから40万ヘクタールと拡大する一方です。しかも、「土地持ち非農家」の割合が増えてきています。
農業従事者に対する税制が優遇されているため、一層この流れが助長されています。
例えば、農業に従事していると、農地の遺産相続の際に相続税がかかりません。
正確には相続者が30年間に農業に従事すれば相続税が免除されることになっています。
また農業従事者は青色申告者と同様、一般の事業者と比べて多くのものを経費に算入することができます。
このような事情もあって、農業利権だけを持っていて実際には農業に真剣に携わっていない人が一向に減りません。私に言わせれば、日本は「農民もどき」が多過ぎると思います。
実際のところ、専業農家は全体の2割くらいでしょう。農業利権だけを主張している人が500万人くらい居るはずです。
今、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を推し進める動きが活発化していますが、この辺りの法整備を含めてばっさりと改善していけば話は前に進んでいくでしょう。
そして、本気でTPPにより「際限ない自由化」を実現しようと思うなら、「農業は世界の最適地でやるべき」という考え方は大切だと私は考えています。
現実的に日本の若者が国内で農業に従事する、というのは考えづらいと思います。まだバングラデシュの若者が日本に来て日本で農業をやる、という方が納得します。
日本の若者がオーストラリアなど国外の農業最適地で農業に携わり、そこから日本に農作物を輸入するという流れをぜひ実現してもらいたいと私は願っています。
残念ながら、この主張は大きく間違っている。
あのジョージ・ブッシュですらも「食糧を自給できない国を想像できるか。そんな国は、国際的な圧力と危険にさらされている国だ。食糧自給は国家安全保障の 問題であり、アメリカ国民の健康を守るために輸入食品に頼らなくてよいのは、何とありがたいことか」と話すほど、食の自給自足は国家の根幹そのものであ る。日本も輸入食品に依存しない国を目指すべきであり、閉鎖された工場をどんどん野菜工場にしてしまえばいいのである。
大前にはぜひ、北海道の歌志内市に移住して農家をしてもらいたい。私はTPP批判と同時に日本の歪んだ財界人どもの強欲を批判してきたが、大前は彼らをアシストする暴言ばかり繰り返してきたではないか。危機管理の観点からも食の自給自足はいくらあってもいいわけだ。
大前は佐高信氏からもコテンパンに論破されている。その佐高氏と対談する機会があったようだが大前は色々と理由をつけて逃げたそうだ。そんな臆病、せせら 笑えるではないか。これを『よく吠える犬は弱い』というのだ。TPPで儲かるのは一部の大企業だけであり、そこに群がる資産家、ギャンブラーどもだ。植草 一秀氏や井上静氏からもコテンパンに論破されるのがこの男のオチである。
圧倒的多数が反対であることを大前は思い知ることになる。大前はもっと 現実を見て言えと言いたい。最近ではサピオなる極右文化人どもの愛読雑誌にタックスヘイブン制度を導入しろとほざいているが、ハッキリ言って脱税常習犯と マフィアしか来ない。そんな男の主張はごく一部の財界人しか支持しない。もっと現実を見てもらいたい。
農家も大前の言う、生活者である。いい加減な主張を続けるようではエコノミスト失格だ。植草氏の鞄持ちから出直せとも言いたくなる。
大前と比較して、フェアだったのは盛田昭夫氏である。
ソニー創業者で、夫人の公私混同に負けて息子をソニーに入れるなどの失態を犯したことを佐高氏に批判されているのだが、その佐高氏の対談に応じたばかり か、食事会に招きいれたのである。さすがに佐高氏もぎゃふんとしたそうだが、大前はぎゃふんばかりか負け犬だと言うことを自ら露呈したのである。
その盛田氏は日本企業の歪んだ利益システムを厳しく批判していたが、今のソニーは犯罪企業のオリンパスを買収するまで落ちぶれてしまっている。大前のいう、馬鹿な新自由主義を採用した結果である。それを人は自業自得と言うのである。
いっそのこと、ストリンガー君と一緒にアメリカに移り住みたまえ。
2012-02-03 22:42