はっきり言って、政治というのは空気そのものなのかもしれない。だが、あって当たり前なものがないとどういうことになるのか。
独裁者ロバート・ムガベの発言、格言、名言(迷言)集【ジンバブエ大統領】
更新日: 2014年07月15日
ジンバブエ初代首相で、ジンバブエ2代目大統領
白人に対する不寛容な政策を実施
白人農場の強制収用など自身の政策の失敗から、比較的安定していた国内の経済はたちまち崩壊し、貧富の格差が拡大
極度のインフレを招き、インフレ率は16万5000%、失業率は80%、犯罪の増加やコレラ・エイズの蔓延なども重なり社会不安へ
白人に対する不寛容な政策を実施
白人農場の強制収用など自身の政策の失敗から、比較的安定していた国内の経済はたちまち崩壊し、貧富の格差が拡大
極度のインフレを招き、インフレ率は16万5000%、失業率は80%、犯罪の増加やコレラ・エイズの蔓延なども重なり社会不安へ
▼発言、格言、名言(迷言)
私を選んだ神のみが、私を排除するだろう
ジンバブエは私のものだ
コレラは旧宗主国のイギリスによってもたらされた生物兵器
同性愛は人間の品位を損なうものであり、同性愛者どもがブタやイヌより汚らわしいものとして拒絶されることに疑問の余地は無い
出典ロバート・ムガベ - Wikipedia
ライス国務長官への発言
彼女は白人のご主人さまの声を反復しなければならない奴隷
あのアンクル・トムの娘は、白人が黒人の真の友にはなり得ないと知るべきだ
黒人奴隷の先祖を持つあの少女は、奴隷の歴史や、米国内で今、黒人が置かれている状況を知るべきだ。あの白人(ブッシュ大統領)は友達ではない
黒人奴隷の先祖を持つあの少女は、奴隷の歴史や、米国内で今、黒人が置かれている状況を知るべきだ。あの白人(ブッシュ大統領)は(黒人の)友達ではない
RICE(ライス)をLICE(シラミや寄生虫)と呼ぶのをようやく自制した
アフリカのリーダー達は、私を倒すための軍隊を派遣することができるか?そんな勇敢なアフリカの国を知らない。
わたしの命のあるうちは、絶対に政権交代はない。
酒は飲むな、タバコは吸うな、運動をして、野菜と果物を食べよ
このジンバブエは悪夢のどん底にある。
なんと「失業率94%、平均寿命42歳」というのだ。かつてはアフリカの穀物庫と呼ばれ農作物に恵まれアフリカ屈指の豊かな国だったのが世界でも類をみない2億3000万%ものインフレが起きており、経済はすでに破たん。紙幣がただの紙クズとなり捨てられ、新しく発行された紙幣は100兆ジンバブエドル(日本円で25円、すなわちパン1斤も買えない程度の価値しかない)。
1980年の独立当初、ムガベはジンバブエ人と白人の融和政策を掲げ、政治や経済は順調に振興していたかに見えた。武力を使って国を牛耳ろうと したムガベは軍の支持を得るため、すでに職を退いた7万人の退役軍人に高額な年金を支給、プライベートでは、かつて自分の秘書だった40歳年下の 女性と不倫の末に再婚。愛おしい妻を喜ばせるために海外旅行に出かけては国のお金で高価な洋服や宝石を買い与え贅の限りを尽くし、私腹を肥やす一 方、国内の財政は悪化。そして、ジンバブエの土地は自分たちのものだと主張するジンバブエ人たちが、これまで融和関係にあった植民地の移民たちに詰め寄り、彼らを追い出そうと農場を襲撃し暴力にによる略奪が横行、これをムガベは放置。こうして移民から奪った土地はジンバブエ人のものとなったものの、彼らには農業経営のノウハウがなかったため作物は育たず、国で一番の収入源だった農業は衰退。
あわてたムガベは「価格半減令」という、食料品などの販売店に対して全 ての商品を半額で販売しろとありえない政策を打ち出します。この無茶苦茶な政策により店は売り惜しみをし食料品はヤミ取り引きで益々値段が跳ね上がり、ついには2億3000万%という激烈なインフレが起きた。
国民もムガベの悪政に気付き政府に対する不満がたまっているものの、秘密警察による監視や反対勢力への暴力行為を強め力でねじ伏せるありさまである。
こんな国に日本がなっていいのだろうか。
そこで何も投票しないで棄権するあなたたちは、ジンバブエを笑えなくなってしまうのだ。
今からでもいい、投票に出かけよう。
http://thepage.jp/detail/20140227-00000008-wordleaf
http://thepage.jp/detail/20140227-00000008-wordleaf?page=2
ジンバブエで日本円が法定通貨に ハイパーインフレってこうなる
ジンバブエは独裁者ともいわれるムガベ大統領が支配する強権的な国として知られています。すさまじいまでの汚職や食糧危機、コレラの蔓延など、最 悪の状態が続いています。ジンバブエの中央銀行は政府に求められるがままに紙幣を印刷して財政赤字を埋め合わせたため、ジンバブエは制御不能のハイパーイ ンフレに突入してしまいました。2000年前半と比較すると物価は数年で10の20乗倍近くまで上昇しています。一時は、1日で物価が2倍になるという日 もあったそうです。かつて第一次大戦後のドイツでハイパーインフレが起こったことがありました。しかし、ドイツのインフレは5年間で1兆倍(10の12乗 倍)ですので、ジンバブエのインフレはこれをはるかに上回っています。
ハイパーインフレになると、誰もその通貨を使わなくなります。ジンバブエではかなり以前からドル紙幣が流通しており、現実の買い物には米ドル紙幣 が必須という状況になっています。政府も自国通貨を使うことを諦め、公務員ですら給料を米ドルで受け取っている状況だったのです。
ジンバブエの中央銀行は2009年にジンバブエドルを廃止し、米ドル、ユーロ、ポンド、ランド(南アフリカ)などを組み合わせたマルチカレンシー 制度の導入を決定しました。とはいっても通貨の絶対量が少ないことから、今回、中国の人民元と日本円などいくつかの通貨を法定通貨に加えることになったわ けです。しかしながら、荒れ果てたジンバブエに投資をする企業は少なく、ダイヤモンドなど天然資源を輸出することぐらいしか外貨を稼ぐ手段がありません。 しかもこうした鉱山利権は大統領一族など既得権益者が押さえており、市場にスムーズに紙幣が流通するわけではありません。結局、従来のように米ドルしか流 通せず、その米ドルも不足気味というのが実情のようです。したがってジンバブエに行って日本円を提示しても、実際には使用できないかもしれません。
日本も太平洋戦争直後、ハイパーインフレというほどではありませんが、5年間で物価が30倍近くになる強烈なインフレを経験しています。戦争中、 物価統制で顕在化しなかったインフレを加えると、物価上昇はもっと激しかったかもしれません。これによって貯金だけが唯一の資産だった人はそのほとんどを 失ってしまいました。
日本のインフレの原因は、当時の国家予算(一般会計)の100倍という、合理性を無視した戦費増大が原因でした。日本は幸いにして、自国通貨を放 棄することなくインフレを終結させ、その後は朝鮮戦争特需もあって、高度成長に移行することができました。ジンバブエのケースは、ひとたび自国通貨の信用 を失ってしまうと、それを回復するのはそう簡単ではないという現実を物語っています。
(大和田 崇/The Capital Tribune Japan編集長)