2013年10月19日土曜日

地方百貨店を考える 青森・みなみの場合



 今回は昔あった百貨店・みなみ百貨店を取り上げる。
 この百貨店は三越と提携していたそうだが、元々の流れは食品・衣料チェーン店である亀屋みなみチェーンである。そして、この企業は自己破産しており、大半はイオングループのマックスバリュ東北に買収されている。

1951年 10月 南勘二氏が家業から独立してみなみ洋品店を創業。
1962年 3月 株式会社亀屋を設立。

1982年 11月 有限会社八戸亀屋と株式会社亀屋みなみを合併、株式会社亀屋みなみチェーンに商号変更。



1986年 株式会社サークルケイ・ノースジャパン設立(現在はサークルKサンクス子会社)。
1988年 みなみ百貨店閉店。
1990年 4月26日、ジョイフルシティみなみ(東バイパス店)開店。


1997年 株式会社東北経済開発機構設立。
2000年 6月23日、ジョイフルシティみなみ西バイパス店開店
2001年 10月22日、青森地裁に民事再生法の適用を申請。
2001年 11月、再生手続開始決定、協同組合セルコチェーンが支援表明(主導権はエコスが率いていた城西セルコ)。
2001年 12月11日、再生手続廃止決定。
2002年 1月10日、破産宣告。

 この企業に限らず、ダメになる企業はほぼワンマンが蔓延る。
  しかも、経営者による私物化が巧妙に正当化され、おかしいと指摘したらオウム真理教でいう『ポア』が待ち受ける。亀屋みなみチェーンはワンマンによるかつ ての成功に溺れ、時代の変化に対応できなかった。ちなみに大型店にはマックスバリュは目もくれなかった。買収したのは食品ストア部門だけだった。
  しかも、運転資金にと積み立てていた退職金までに手を出した結果、法廷でトラブルになった。2000年の段階でスポンサーをつけた上で会社更生法を申請し ていたら、まだしも結果は最悪にはならなかった。また、エコスは会社の再生のノウハウがない。現に失敗したのが静岡の松菱商事(松菱マート、シーズンセレ クト)で、結局マックスバリュ東海(旧ヤオハンジャパン)に買収された。マスダ、やまうちも合併するしかやりようがない実態である。恐らく、エコスによる 買収だと亀屋みなみチェーンは失敗していた可能性がある。
 では、どうすればよかったのか。私は会社更生法を使いやすくする事と、ワンマン経営者の追放を指摘したい。