2013年10月20日日曜日

地方百貨店を考える~酒田・清水屋の場合~



 今回は今までの北海道から一変、山形県酒田市にある百貨店を取り上げる。
 ちなみに酒田市は佐高信氏の故郷である。今回取り上げる清水屋は現在事実上イオン傘下にあるダイエーの百貨店子会社・中合の一部門である。この創業者一族に、民権運動家として清水斎記がいる。
 彼は今でいう、弁護士だった。その妻が、明治維新まで酒田亀ケ崎城の御用商人であった青塚義左エ門の娘・清乃であるが、清水の姓を捨てなかった。青塚家は酒田本町四丁目で旅館を経営するが、経営一切を清乃に任せ、自分は政治活動に没頭している。
 その旅館は彼の所属する急進派・飽海協会の拠点だった。


1909年 酒田伝馬町に清水屋旅館が移る。
1926年 旅館を廃業、防水布、学生服屋に事業転換。
1944年 清水屋庸福縫製所を有限会社として設立。
1950年 6月、清水屋百貨店となる。初代社長は青塚富次郎。
1976年 酒田大火の後、市街地再開発ショッピングモールのキーテナントとして現在地に移転。
1994年 福島市に本社がある中合と対等合併して中合清水屋店になる。その後、アドバンスト・デパートメント・ストアオブジャパン(棒二森屋・函館、三春屋・八戸)と合併、山形・十字屋の経営権を受け継ぐ。
2013年 中合が経営から撤退、地元資本による百貨店として再出発。

 この百貨店はある意味、時代の流れを反映しているような気がする。今回は前代のロゴマークを添付させていただいた。