倉野でございます。
このところ多忙で、コラムを書く暇はありませんでした。ようやくネット環境の再構築が終わりましたので、徐々に再起動とさせていただきます。今回は上記題名にあるように、大変な事がわかりましたのである記事を引用させていただきます。
京アニ『映画 聲の形』が地上波初放送、NHK Eテレで8月に
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2018.6.23
https://spice.eplus.jp/articles/194838
劇場版アニメ『映画 聲の形』が、8月25日にNHK Eテレで放送される。
『映画 聲の形』は、大今良時による漫画『聲の形』をもとにした作品。学生時代のある出来事がきっかけで周囲から孤立して心を閉ざした将也と、学生時代に将也から無邪気な好奇心を向けられた転校生の硝子が、高校生になって再会するというあらすじだ。アニメーション制作を京都アニメーションが担当し、監督を山田尚子が務める。劇中音楽はagraphこと牛尾憲輔、主題歌はaiko“恋をしたのは”。『第20回 文化庁メディア芸術祭』アニメーション部門で優秀賞を受賞した。
声優陣には将也役の入野自由、硝子役の早見沙織、小学生時代の将也役を演じる松岡茉優に加えて悠木碧、小野賢章、金子有希、石川由依、潘めぐみ、豊永利行らが名を連ねている。
同作が地上波で放送されるのは今回が初めて。
私がこの作品の危険性を感じたのは、全体に貫かれる優生学的思考である。
この優生学的思想は、障害当事者への不妊手術でもわかるように、弊害しかもたらさなかった。その結果は差別とも直結しており、そのおぞましさをジャーナリストの斎藤貴男氏が何度も厳しく指弾するなどしているのだが、大今は『取材した』と勘違いして、実際は障害当事者の事情を何もかも切り捨てて自分の独善的な発想を垂れ流した。その傲慢さに対して以前私は書人両断で大今を断罪し、『聲の形』を何度も厳しく批判した。
『聲の形』の危険性や独善性を見逃す訳にはいかない。優生学は在日コリアンへの差別にもつながっているなど、弊害しかない。そんな作品をどうして25日の夜9時に流す必要があるのか。私はこのニュースを知ったとき、絶句したほどだし、障害当事者の勉強会でもこのことへの憤慨が相次いだほどだ。
私が憤慨するのは難聴当事者への侮辱ばかりではない、主人公の石田将也は明白な発達障害の疑いがある。これは私自身が発達障害当事者であることもあり、感づくものがあるが、精神科医の判断が必要なのは言うまでもない。
つまり、2つの障害への侮辱であり、このことを見逃すことは取り返しのつかない問題を引き起こす。発達障害や難聴当事者への嫌がらせを意味する言葉がネットではびこることを許す訳にはいかない。
『聲の形』よりも数段上の作品はある。『やがて…春』や『遥かなる甲子園』、『どんぐりの家』は言うまでもないが、イギリスBBC制作『サルガッソーの広い海』(ジーン・リース作)を日本語に吹き替えてその当時の時代背景を紹介しながら放映するだけでも、作品の深みは大きい。
『サルガッソーの広い海』については『ジェイン・エア』への違和感を感じたリースがその問題点をえぐり取って社会状況の問題を厳しく指弾したために知られざる力作・名作になったことは言うまでもない。大今はリースの精神を学ぶべきだった。
よって、明確に示します。
1.NHKは『聲の形』放映を断念し、『遥かなる甲子園』等の代替作品を放映すること。
2.放映する場合は『聲の形』に批判の声を上げている人達の声を継続してゴールデンタイムで取り上げること。いじめなどの悪影響を回避する観点から『聲の形』放映時間を深夜2時に繰り下げること。
3.『優生学』を徹底的に批判する特集を2年継続すること。
4.権力に媚びるタレントの出演を自粛させると同時に、人権を大切にする報道を行う。特に、犯罪の匿名報道と被害者や被害者遺族へのインタビューは裁判が終わるまでは厳重に慎むこと。
5.『聲の形』等の問題作品を取り上げる際には、人権委員会を設置して何度も議論を行うこと。その結果や議論の過程についてはすべて情報公開すること。