シャープ、みずほと三菱UFJから優先株970億円買い戻し・消却
古川有希
2019年6月11日 11:56 JST 更新日時 2019年6月11日 12:20 JST
ブルームバーグ
シャープは11日、みずほ銀行と三菱UFJ銀行から経営不振時に発行した約970億円の優先株を買い戻し、消却すると発表した。
発表によると、取得する10万8000株すべてを21日に消却する。1株当たりの取得価額は89万8819円90銭。配当率が高いことや普通株式に変換すると希薄化する可能性が生じるため、早期に負担を解消すべきだと判断した。発行した優先株20万株のうち、9万2000株は1月に取得し、消却した。
シャープは液晶テレビや太陽電池事業の業績が悪化し、2015年6月に2000億円の優先株を発行。その後、台湾の鴻海精密工業の傘下に入り経営再建を進めてきた。18年3月期に4年ぶりに最終黒字に転じた後、2年連続の黒字を計上しており、高精細の映像技術「8K」やモノのインターネット(IoT)分野を強化している。
はっきり言って、シャープは経営再建できていない。
鴻海グループの目先の経営に翻弄されていて、パソコンで言えば東芝からDynaBookを強奪したものの、何も得られていない。
しかし、こんな呆れた妄想をしているようだ。
2019年06月26日
シャープ社長がJDI支援に意欲「日本社会に責任持ちたい」
日本工業新聞
シャープの戴正呉会長兼社長は25日の経営説明会で、経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)について「日本の宝の会社(であるシャープ)の社長として、日本の社会に責任を持ちたい。同じ意識があるなら援助したい」と述べ、支援の可能性を示した。
シャープは台湾・鴻海精密工業の傘下に入ったが、技術が海外流出していないと強調。その上で、日本企業として支援する意義を語った。
今後の製品展開については「今年中に第5世代通信(5G)スマートフォンが出る可能性がある」と言及。社内横断的な組織で開発を進めるとした。有機ELディスプレーでは「大規模工場をつくるには約2000億―3000億円かかる。資金を積み上げて考えたい。他社との合作も選択肢だ」との方針を示した。
はっきり言っておこう。
シャープが潔く会社更生法を申請し、日本政府の再生ファンドのもとで経営再建を行う過程の中でジャパンディスプレイに液晶ディスプレイ事業を売却すれば丸く収まる話だったのに、みずほ銀行のワガママで潰されたのだ。
全く話にならない。そこで、私から以下の提案を行う。
1.親会社の鴻海精密工業はアイリスオーヤマの完全子会社になること
アイリスオーヤマの子会社になることは、鴻海にとって政治リスクの回避につながる大きな利点がある。つまり、本社機能を完全に東京に移転させることで、安心できる利点がある。
また、鴻海は子会社の無理な香港証券取引所への上場をする必要がなくなる。
2.アイリスオーヤマはシャープのAV・白物家電事業を受け入れ、シャープはスマートフォンの強化を行うこと
中国のスマホメーカーをシャープは複数買収すると同時に、製造拠点をフィリピンなど東南アジアの民主主義国家に移転させる。また、エンジニアを採用することで技術面を強化していく。同様の手をAV・白物家電事業・パソコン事業でも行うこと。韓国や米国のユニークな家電ベンチャーを買収し、技術の獲得及び進化につなげること。
3.DynaBookは通販事業を強化していくこと
現時点でDynabookは量販店中心だが、シャープ出資分をアイリスオーヤマが買い取り、アイリスオーヤマのホームセンターで問題点を洗い出すこと。
4.工場のAI・無人工場化を加速させると同時に、シャープは新たに農業事業に参入させること
日本の余剰人員や社会的マイノリティの雇用には現時点で農業の活性化が欠かせない。そこで、シャープの工場のAI・無人化・集約化に伴い生み出された用地を農業用地に転換し、JAの支援を受けて農業に本格参入する。
5.企業のコンセプトを「環境に優しく、誰でもわかりやすく」に改める。
あまりにも最近の家電は操作が複雑で使いにくい。そのためにジェネリック家電ができており、シャープもアイリスオーヤマにボロ負けしている。この現実を踏まえ、環境ノルマを厳しくする反面で操作しやすい、わかりやすい説明書などで改善していくべきだ。